14歳という史上最年少でカンヌ国際映画祭の主演男優賞を受賞 し、天才子役として世界を驚かせた柳楽優弥さん。
華々しいデビューを飾った一方で、その後の道のりは決して平坦ではありませんでした。
突如として降りかかった名声と重圧、仕事への葛藤、そして精神的な不安定。
表舞台から一時姿を消した時期もありましたが、愛する家族や恩師との出会い、そして 不屈の精神でそれらを乗り越え、今や実力派俳優として確固たる地位を築いています。
本記事では、そんな 柳楽優弥さんの知られざる生い立ちについて、幼少期から俳優としての成功、そして苦悩と復活劇 を辿りながら紐解いていきます。
天才子役と呼ばれた少年時代、そして様々な経験を経て深みを増した演技で観る者を魅了する柳楽優弥さんの魅力に迫ります。
柳楽優弥さんの幼少期から俳優としての成功までの道のり
柳楽優弥さんの幼少期は?
柳楽さんは東京都東大和市で生まれ育ちました。
幼少期からサッカーに熱中する活発な少年で、将来の夢はサッカー選手になることでした。
小学校時代、人気グループTOKIOの長瀬智也さんに憧れてジャニーズ事務所に履歴書を送ったこともありました。
書類選考は通過したものの、連絡があった時には既にスターダストプロモーションへの所属が決まっていたそうです。
中学時代もサッカー部に所属し、プロを目指していた時期もあったことから、芸能界とは無縁の生活を送っていました。
俳優になったきっかけ
中学1年生の時、芸能事務所に所属する同級生が出演するドラマを見て「自分もテレビに出てみたい」と思い始めます。
そして、母親に相談し、スターダストプロモーションのオーディションを受けました。
これが柳楽さんと芸能界との出会いでした。
どのようにして俳優として成功を収めたか?
2002年、中学3年生(14歳)の時、是枝裕和監督の映画「誰も知らない」のオーディションを受けます。
これが柳楽さんにとって初めてのオーディションでした。
是枝監督は、オーディションで柳楽さんを見て「目に力がある」と感じ、初オーディションにも関わらず主役に抜擢します。
柳楽さんは、この映画で、複雑な家庭環境の中で弟妹たちと懸命に生きる兄役を、台本なしの演技で見事に演じきりました。
その結果、2004年、「誰も知らない」はカンヌ国際映画祭のコンペティション部門に出品され、柳楽さんは見事、最優秀男優賞を受賞します。
これは、14歳という史上最年少、そして日本人初の快挙 であり、世界中から注目を集めることとなりました。
このように、柳楽優弥さんは、是枝監督との運命的な出会いによって、俳優としての道を歩み始め、14歳という若さで世界的な賞を受賞する輝かしい成功を収めました。
柳楽優弥さんが表舞台から一時姿を消した時期について
なぜ表舞台から姿を消したのか?
柳楽さんは、14歳という若さでカンヌ国際映画祭の主演男優賞を受賞した後、周囲からの期待とプレッシャーに苦しむようになりました。
子供ながらに、周りの期待を感じていたものの、思うように結果が出せず「やる意味がない」と感じて仕事も断るようになったそうです。
周囲とのトラブルも多かったようで、精神的に不安定な時期が続きました。
具体的にはどのような出来事があったのか?
2008年、柳楽さんは精神安定剤を過剰摂取し、救急搬送されるという事件を起こしました。
当時は「自殺未遂」という報道もありましたが、柳楽さん自身は否定しています。
ストレスから家族と口論になることも多く、精神安定剤を多めに服用した結果、救急搬送される事態に至ったとされています。
また、ストレスから過食に走り、激太りしてしまった時期もありました。
表舞台に復帰するきっかけは何?
いくつかのきっかけがありました。
豊田エリーさんとの結婚
柳楽さんは2010年、19歳という若さで女優の豊田エリーさんと結婚しました。
結婚を機に生活環境が変わり、精神的に安定していったと言われています。
アルバイト経験
俳優業が少ない時期には、社会勉強のために車のディーラーで洗車のアルバイトや飲食店でホールスタッフのアルバイトも経験しました。
これらの経験を通して、俳優として生きていく決意を新たにしたそうです。
映画「すべては海になる」
2010年に公開された映画「すべては海になる」で主演を務め、本格的に俳優復帰を果たしました。
蜷川幸雄氏の舞台「海辺のカフカ」
2012年には、蜷川幸雄氏の舞台「海辺のカフカ」で初舞台にして初主演に抜擢され、役者として高い評価を受けました。
これらの経験を通して、柳楽さんは俳優として大きく成長し、その後も数々の映画やドラマに出演しています。
表舞台から姿を消した時期は、柳楽さんにとってどのような時間だったのか?
ネット上には、柳楽さん自身がこの時期を振り返るような記述はありません。
しかし、結婚やアルバイト経験、そして様々な作品との出会いを経て、俳優として大きく成長したことは間違いありません。
表舞台から姿を消した時期は、柳楽さんにとって、自分自身と向き合い、俳優として生きていく決意を固めるための、大切な時間だったと言えるのではないでしょうか。
まとめ
柳楽優弥さんは、天才子役として華々しいデビューを飾った後、苦悩の時期を経験し、それを乗り越えて再び俳優として輝きを取り戻しました。
彼のそうした経験があるからこそ、人の心の機微を表現する、深みのある演技に繋がっているのかもしれません。