箱根駅伝の常連校間で起きた前代未聞の移籍。東海大の「山の神」候補、吉田響選手の転校の裏には、知られざる葛藤と再起への熱い思いがあった。その真相に迫る。
衝撃の転校:東海大から創価大へ
箱根駅伝界に激震を走らせた吉田響選手の東海大から創価大への転校。この異例の移籍は、2023年4月1日に公式に発表され、多くのファンや関係者に衝撃を与えました。
吉田響選手は、東海大学を2年で退学し、創価大学の3年生として編入しました。
- 東海大学での2年間の実績
- 2022年の第98回箱根駅伝:1年生ながら5区を区間2位の好成績
- 2022年の箱根駅伝予選会:チームトップの好走で東海大の9位通過に貢献
吉田選手の転校は、箱根駅伝の常連校間での主力選手の移籍という点で前代未聞の出来事でした。特に、1年生で5区を任され7人抜きの快走を見せた選手の移籍は、大学駅伝界に大きな波紋を呼びました。
吉田響選手の東海大から創価大への転校は、その突然性と選手の実力から、箱根駅伝界に大きな衝撃を与えた出来事となりました。
転校理由:明かされた3つの真相
吉田響選手の転校には、主に3つの理由がありました:チームとの方針の不一致、健康面での不調、精神的な苦悩。
- チームとの方針の不一致
- 吉田選手本人の言葉:「チームと私の間で競技への考え方が一致しない部分もあり、何度も両角先生やチームメイトと話し合いを重ねてきました」
- 健康面での不調
- 具体的な症状:睡眠障害、食欲不振
- 精神的な苦悩
- 吉田選手の証言:「ふとした瞬間に悲しくなったり、理由もなく涙が出たり、イライラしたり」
吉田選手は自身のSNSで以下のように述べています:「ふとした瞬間に悲しくなったり理由もなく涙が出たり、イライラしたり、寝たくても寝れないことやご飯が食べれなくなったり。当たり前にできていたことや、コントロールできたことができなくなり不安な日々を過ごしていました。」
吉田響選手の転校は、単なるチーム移籍ではなく、選手生命にも関わる深刻な問題が背景にあったことが明らかになりました。
東海大での葛藤
吉田響選手は東海大学で1年生ながら大きな活躍を見せましたが、2年次に入り様々な葛藤を経験しました。
- 1年生時の活躍
- 第98回箱根駅伝5区:区間2位、7人抜きの快走
- 2年生時の変化
- 箱根駅伝予選会:チームトップの成績で貢献
- その後のコンディション不良:箱根駅伝本戦のエントリー外
吉田選手は自身の葛藤について次のように語っています:「辞めたいという思いが8、9割占めていました」
吉田響選手は東海大学で輝かしい成績を残しながらも、チーム内での立場の変化や競技への考え方の相違により、深刻な葛藤を経験しました。
創価大を選んだ理由
吉田響選手が創価大学を選んだ主な理由は、瀬上雄然総監督との縁と、新たな環境での再挑戦への意欲でした。
- 瀬上雄然総監督との縁
- 瀬上総監督と吉田選手は同じ静岡県御殿場市出身
- 新たな環境での再挑戦への意欲
- 吉田選手の言葉:「諦めかけていた山の神という目標にまた、チャレンジできること、本当にうれしく思います」
吉田選手は創価大学を選んだ理由について、「たまたま縁があったから」と簡潔に答えています。この「縁」が瀬上総監督との地元つながりを指していると考えられます。
吉田響選手の創価大学選択は、地元つながりの縁と、競技への情熱を再び燃やす機会を求めた結果でした。
転校後の吉田響:復活と新たな挑戦
創価大学に移籍後、吉田響選手は見事に復活を遂げ、チームの主力として目覚ましい活躍を見せています。
- 2023年度の主な成績
- 出雲駅伝:5区区間賞
- 全日本大学駅伝:5区区間新記録
創価大学の山森龍暁選手(4年)は吉田選手について次のように評価しています:「響が入るということは、区間エントリーの枠の争いが激しくなるということ。強力な4年生が卒業されて、チャンスも生まれた中、意気揚々と争い合える仲間が増えました。」
吉田響選手は創価大学での新たな環境で、その実力を遺憾なく発揮し、チームの中心選手として急成長を遂げています。
箱根駅伝への展望
吉田響選手の加入により、創価大学の箱根駅伝での優勝争いへの期待が高まっています。
- 創価大学の近年の成績
- 2023年箱根駅伝:8位(4年連続シード権獲得)
- 吉田選手の箱根駅伝での実績
- 2022年:5区区間2位(東海大学所属時)
吉田選手自身も次のように意気込みを語っています:「自分はこの1年間、創価大にすごく支えられて頑張ってこられたので、来年は結果で恩返しを果たしたいです」
まとめ)
吉田響選手の加入により、創価大学の箱根駅伝での戦力は大幅に強化され、優勝争いへの参入が現実味を帯びてきています。
以上、吉田響選手の転校騒動から現在までの経緯と今後の展望について、詳細にまとめました。この異例の転校は、大学駅伝界に大きな影響を与えただけでなく、学生アスリートのメンタルヘルスケアの重要性も浮き彫りにしました。
今後の吉田選手の活躍と、創価大学の箱根駅伝での挑戦に、多くのファンの注目が集まることでしょう。