「山下彩菜、卒業したらどこに行くんだろう?」
富士山女子駅伝や全日本大学女子駅伝を見ていて、そんなことが頭に浮かんだ人も多いはずです。
大阪学院大学の女子長距離主将としてチームを引っ張りながら、日本トップレベルの3000m障害(3000mSC)で結果を出している山下彩菜選手。
この記事では、
- 山下彩菜選手がどんな選手なのか
- これまでの実績と「現在地」
- 卒業後の現実的な選択肢(実業団か就職か)
- 「こういうチーム・企業が候補になりそう」というタイプ別の有力先
を整理していきます。
山下彩菜選手ってどんな選手?
まずは基本プロフィールから整理しておきましょう。
- 名前:山下 彩菜(やました・あやな)
- 所属:大阪学院大学・女子陸上競技部(長距離ブロック)
- 学部・学年:経済学部 4年次生
- 出身高校:熊本県立千原台高校
- 専門種目:中長距離(1500m〜ハーフ)、3000m障害
大阪学院大学の公式サイトに掲載されている自己ベストは、ざっくりこんな感じです。
- 1500m:4分29秒20
- 3000m:9分35秒07
- 3000mSC:9分57秒07
- 5000m:16分10秒19
- ハーフマラソン:1時間13分22秒
トラックもロードも走れる“オールラウンダー”ですが、特に強いのが「3000m障害」です。
2025年の日本グランプリシリーズ(JAAFの公式ランキング)では、女子3000mSCの種目別ランキングで「5位」に入っています。
大学生でここに食い込んでいるのは、かなりの実力です。
3000m障害で大学トップクラスへ
3000m障害(3000mSC)は、普通の3000mにハードルと水濠(みずぼり)が加わる種目です。
- ハードルをスムーズに跳ぶ技術
- リズムを崩さないスピード
- 怪我しないための身体の強さ
…と、「速いだけ」では勝てません。
2025年9月の西日本インカレでは、この3000mSCで大会記録を更新して優勝。タイムは10分11秒97でした。
さらに、
- 学生個人選手権
- 日本インカレ
でも3000mSCを制し、4years.(学生スポーツ専門メディア)から「大学界の第一人者」と評されるほどの存在になっています。
そして2025年夏には、FISUワールドユニバーシティゲームズ(大学の世界大会)で日本代表として3000mSCに出場。ここで自己ベストとなる9分54秒49をマークし、決勝10位に入っています。
ここまでをまとめると、
- 国内:大学生の中ではトップレベル
- 社会人を含めても、3000mSCで日本トップ集団の一員
という立ち位置と言っていいでしょう。
駅伝でも“頼れる主将”
「トラックだけの選手なの?」と思うかもしれませんが、もちろん駅伝でも活躍しています。
駅伝歴ドットコムの記録を見ると、
- 全日本大学女子駅伝 関西予選:3組1位(2025年)
- 全日本大学女子駅伝本戦:1区・13位(2025年)
- 富士山女子駅伝:2区7位(2024年)
など、主要大会でしっかりチームのポイントゲッターになっています。
大阪学院大学では「長距離(女子)主将」として名前が載っており、学生幹部の一人としてチームをまとめる立場でもあります。
- 自分も走る
- チームメイトもまとめる
- 駅伝シーズンの流れを作る
という三役をこなしている、“頼れるエース兼キャプテン”というイメージですね。
高校時代からずっと「駅伝のど真ん中」
山下選手の強さは、大学に入ってから突然出てきたわけではありません。
駅伝歴ドットコムによると、高校時代は熊本の強豪・千原台高校で活躍。
- 全国高校女子駅伝:4区13位(9分51秒/2019年)
- 同大会:4区3位(9分23秒/2020年)
- 熊本県高校女子駅伝:1区1位(2021年)
と、1区やエース区間も任される存在でした。
さらに、千原台高校時代のチームメイトには、
- 京セラ
- 天満屋
- TOTO
- 宮崎銀行
など、女子実業団に進んだ選手も多数。
「高校 → 大学 → 実業団」というロングスパンで競技を続ける環境の中で、ずっと中心にいたタイプの選手だとわかります。
いまの「実力」と「市場価値」
少し言葉はビジネスっぽいですが、進路を考えるうえで、「どのくらい『欲しい選手』なのか」という視点も大事です。
事実としては――
- 女子3000mSCで、日本グランプリシリーズ種目別ランキング「5位」
- 日本選手権3000mSC決勝では、三井住友海上(西山未奈美)やパナソニック(齋藤みう)、ダイハツ(西出優月)ら日本トップ実業団勢と同じレースで10分00秒91をマーク。
- FISUワールドユニバーシティゲームズで日本代表として決勝に進出し、9分54秒49の自己ベスト。
このあたりを並べてみると、
「女子3000mSCで世界を目指したい実業団」
から見れば、かなり魅力的な選手であることはほぼ間違いありません。
卒業後の進路パターンは大きく3つ
では本題、「進路」の話に入りましょう。
女子長距離のトップ選手が大学卒業後に選ぶ道は、大きく分けてこの3パターンです。
- 実業団チームに所属して、競技を最優先に続ける
- 一般企業に就職しつつ、クラブチームなどで競技も続ける
- 大学院進学や、母校・クラブでの指導者の道に進む
一つずつ、山下選手のケースに当てはめながら見ていきます。
パターン①:実業団に所属して競技を最優先で続ける
いちばんイメージしやすいのが、このパターンです。
- 会社に「陸上競技部」があり
- 給与やサポートを受けながら
- 日々の練習と試合を仕事として続ける
という形ですね。
特に山下選手のように、
- 日本選手権決勝クラス
- 日本代表経験あり
- 3000mSCという“ニッチだけど世界を狙いやすい種目”
という選手は、「実業団サイドから見ても声をかけやすいタイプ」です。
実業団に進めば、
- 3000mSCで日本代表を狙う
- 5000mや駅伝でチームの得点源になる
という“二刀流”の役割が想定できます。
パターン②:一般就職+クラブチームで競技継続
最近増えているのが、このパターンです。
- 昼間は「普通の会社員」として仕事
- 仕事の前後や休日に練習
- 実業団ではなく、クラブチームや市民クラブで試合に出る
というスタイルですね。
山下選手は経済学部の学生でもあるので、
- 金融・保険
- メーカーや商社
- 地元・熊本や関西の企業
など、普通に“就活”をしたとしても、十分に候補はありそうです。
競技レベルが高いため、
- 「社内の駅伝・マラソン大会のエース」
- 「地域貢献イベントで走る社員」
といった役割を期待する企業もあるでしょう。
ただしこのルートだと、
- 世界大会や日本選手権の決勝を狙うようなガチ競技
- 日々のトレーニング量
を考えると、「実業団ほどの環境」は得にくいのも事実です。
パターン③:大学院進学・指導者の道
もう一つの可能性として、
- 大学院に進学してスポーツ科学や経済を学ぶ
- 卒業後すぐに母校やクラブでコーチを始める
という道もあります。
山下選手は、
- 自分自身がケガを乗り越えてきた経験
- 主将としてチームをまとめてきた経験
を持っています。
これらは 将来的に「指導者」になるなら大きな財産です。
ただ、2025年時点でのパフォーマンスを見ると、
まだまだ“選手としての伸びしろ”が大きい
段階ですから、いきなり指導者一本に絞る可能性は、他の2つよりは低めかな、という印象です。
では「有力候補先」はどこなのか?
ここからが、タイトルにもある「有力候補先はココ!」の話です。
とはいえ、繰り返しになりますが “確定情報”ではありません。
なので、
「チーム名を決め打ち」ではなく、
「こういうタイプのチームが、山下選手の実力やこれまでの流れ的に合いそうだよね」
という“タイプ別の候補”として整理していきます。
タイプ1:女子3000mSCを強化している実業団チーム
まず、まっ先に浮かぶのは、
女子3000mSCで世界を狙っている実業団
です。
近年、この種目で名前がよく出てくるのは、
- 三井住友海上(西山未奈美選手:日本選手権優勝)
- パナソニック(齋藤みう選手:世界陸上で9分24秒72の日本記録)
- ダイハツ(西出優月選手:日本選手権入賞)
といったチームです。
山下選手は、すでに日本選手権の決勝で、こうした顔ぶれと同じレースを走り、10分00秒91で5位争いに加わっています。
そのため、
- 「3000mSCで表彰台や代表を狙いたい」
- 「パリ後の新しいサイクルで、女子障害の層を厚くしたい」
と考えるチームからすると、
「ぜひうちに来てほしいクラス」
と考えるのが自然でしょう。
タイプ2:駅伝とトラックの“二刀流”を大事にするチーム
もう一つのタイプは、
駅伝とトラック、両方で戦うチーム
です。
山下選手は、
- 高校:全国高校女子駅伝のエース区間で上位
- 大学:全日本大学女子駅伝・富士山女子駅伝で主要区間を担当
という経歴があります。
駅伝は「区間配置」がすべてです。
- スピードもスタミナもある1区・3区タイプ
- 坂道に強い山登りタイプ
- プレッシャーに負けないアンカータイプ
など、チーム事情によって「欲しい選手像」が変わります。
山下選手の場合、
- 5000m16分10秒台
- ハーフ1時間13分台
という記録から考えると、
- 平地メインのミドル区間
- スピードを生かした中盤〜終盤
で力を発揮しやすいタイプと言えます。
この条件に合いそうなのは、
- 全日本実業団女子駅伝やプリンセス駅伝で上位を狙うチーム
- 5000m〜ハーフを軸に戦う実業団
といったカラーのところでしょう。
タイプ3:西日本〜九州エリアに拠点を置くチーム
もう少し“人間っぽい”視点で見てみましょう。
山下選手は、
- 出身:熊本(本渡中〜千原台高)
- 大学:大阪(大阪学院大学)
と、「西日本〜九州エリア」で育ってきた選手です。
さらに、高校や大学のチームメイトには、
- 天満屋
- 京セラ
- 肥後銀行
- 宮崎銀行
- TOTO
など、西日本・九州の実業団に進んだ選手が多数います。
この“人間関係のつながり”を考えると、
同じエリアの企業・実業団に進む可能性
も、一定程度ありそうです。
もちろん、トップ選手は関東の大手実業団に進むことも多いので、ここは完全に「性格や価値観次第」になりますが、
- 地元・熊本や九州に戻りたい
- 関西での生活を続けたい
といったライフスタイルの希望次第では、
西日本のチームが“有力候補タイプ”になってくる
と言えるでしょう。
一般就職の可能性はどれくらい?
では、「完全一般就職」の可能性はどうでしょうか。
正直に言うと、
ここまでの実績がある選手が、競技から完全に離れるケースは多くありません。
- 経済学部で学んだことを生かして金融・メーカーへ
- 社会人ランナーとしてマラソンに転向
- 市民ランニングイベントの企画・運営に関わる
といったキャリアも考えられますが、
日本代表レベルの選手が「まだ伸び盛り」のタイミングで完全引退するのは、ややもったいない印象があります。
とはいえ、
- 怪我の状況
- 本人の価値観(競技と仕事のバランス)
- 家族や地元との関係
といった“外から見えない要素”も大きく関わってくるので、
「実業団一択でしょ」と決めつけるのも危険です。
現時点では、
- 実業団所属で競技を続ける可能性が高め
- ただし、一般就職+競技継続のルートもゼロではない
くらいの温度感で見ておくのが、現実的でしょう。
進路が発表されるタイミングは?
「いつになったら正式に分かるの?」という疑問もありますよね。
女子長距離選手の場合、
- 早い選手:秋〜年末あたりで実業団加入が記事になる
- 多くは:大学ラスト駅伝シーズンが終わった頃〜翌春
- 遅いケース:4年生の春まで静か、ということも
と、選手やチームによってバラバラです。
山下選手の場合も、
- 全日本大学女子駅伝(10月末)
- 富士山女子駅伝(12月末)
と、大学の“看板レース”が続く中で、チーム事情も含めて調整している可能性があります。
2025年12月25日の時点では、
報道ベースで「○○に内定」「○○に加入」といった情報は見当たりません。
ファンとしてはソワソワしますが、ここは続報を待つしかありません。
ファンとしてできる一番シンプルな応援
「結局、私たちにできることって何?」というと、意外とシンプルです。
- 大学ラストシーズンのレースをしっかり見る
- 結果や走りをSNSでポジティブにシェアする
- 進路が発表されたら、そのチームや企業も一緒に応援する
特に、企業や実業団からすると、
「ファンに応援されている選手」
はそれだけで価値が上がります。
- SNSで名前が出る
- 記事が読まれる
- レースで画面に映ると反応がある
こういった「目に見える反響」は、スポンサーや企業側も必ずチェックしています。
なので、
- テレビ中継を見ながら名前を覚える
- 記事や動画をシェアする
- 進路が決まったら、そのチームのレースも追いかける
…こんな小さな行動の積み重ねが、選手の追い風になるはずです。
まとめ:山下彩菜の「有力候補先」はどこだ?
ここまでの内容を、いったんまとめます。
● 山下彩菜選手の現在地
- 大阪学院大の女子長距離主将で、チームの中心選手
- 女子3000mSCで西日本インカレ優勝&大会新、日本インカレ優勝、FISU代表と“大学界トップクラス”
- JAAFグランプリシリーズの3000mSC種目別ランキング5位で、日本トップ集団の一人
● 卒業後の主な選択肢
- 実業団チームに所属して競技を最優先で続ける
- 一般企業に就職しつつ、クラブチームなどで競技も続ける
- 将来的な指導者や大学院進学の道
● タイプ別の「有力候補先」イメージ
- タイプ1:女子3000mSCを本気で強化したい実業団
- 例:三井住友海上、パナソニック、ダイハツなど(あくまで“種目としての相性例”)
- タイプ2:駅伝とトラックの“二刀流エース”を求めるチーム
- 全日本実業団女子駅伝・プリンセス駅伝で上位を狙うタイプの実業団
- タイプ3:西日本〜九州エリアを拠点とするチーム
- 熊本出身・関西の大学・高校時代のチームメイトの進路などを考えると、「地理的な相性」が良いチームも候補になりそう
ただし、もう一度だけ強調しておくと、
ここで挙げたのは「こういうタイプのチームが合いそうだよね」という整理であって、
「山下選手は○○に行く」という確定情報ではありません。
最終的にどんな選択をするのかは、山下選手自身の価値観と、チームや企業とのご縁次第です。

