凰稀かなめの歴代相手役まとめ|宙組時代の名コンビ作品年表

凰稀かなめの歴代相手役 エンタメ

元宙組トップスター・凰稀かなめさん。
すらっとした長身と中性的な雰囲気で、「王子様そのもの」と言われた男役さんです。

そんな凰稀かなめさんを語るとき、外せないのが「相手役」の存在。
この記事では、

  • 公式のトップ娘役としての“相手役”
  • 作品ごとに見た「物語の中の相手役」
  • ファンから見た“もう一人の相棒”

という3つの視点から、「宙組トップ時代」のコンビと作品を、年表形式でわかりやすく整理していきます。


  1. 凰稀かなめの「公式相手役」は誰?
    1. 宙組トップ就任と、ただ一人の相手役
  2. 宙組トップ時代の「てるみり」作品年表
    1. ◆てるみり・作品ざっくり年表(宙組トップ時代)
  3. お披露目作『銀河英雄伝説@TAKARAZUKA』の「てるみり」
    1. 若き皇帝と、知性派ヒロインの始まり
  4. 『モンテ・クリスト伯』:引き裂かれた婚約者同士の悲恋
    1. エドモンとメルセデス、明るさと悲劇の落差
  5. 全国ツアー『うたかたの恋』:命を賭けた一途な恋
    1. 皇太子ルドルフとマリー・ヴェッツェラ
  6. 『風と共に去りぬ』:公式相手役と物語上の相手役がズレる作品
    1. レットの恋の相手は?という少しややこしい構図
  7. 『ロバート・キャパ 魂の記録』:戦場を共に駆けるパートナー
    1. キャパとゲルダ、仕事も恋も“戦友”な二人
  8. 『ベルサイユのばら-オスカル編-』:ロマンスは別軸でも、確かな存在感
    1. オスカルとロザリー、“姉妹のような”支え合い
  9. 退団公演『白夜の誓い/PHOENIX 宝塚!!』:王と王妃としてのラストダンス
    1. グスタフIII世とソフィア、政略結婚から始まる愛
  10. 「相手役」は娘役だけじゃない?同期・緒月遠麻との“もう一つのコンビ”
  11. まとめ
    1. ① どんなタイプのヒロインとも“絵になる”バランス感覚
    2. ② 「甘い恋」だけでなく、「人生のパートナー」を描ける
    3. ③ 娘役以外にも“相棒”がいる、多層的なコンビの形
    4. おわりに
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凰稀かなめの「公式相手役」は誰?

宙組トップ就任と、ただ一人の相手役

2012年7月2日付で、凰稀かなめさんは宙組6代目トップスターに就任しました。
そのとき同時に、花組から実咲凜音さん(愛称:みりおん)が組替えとなり、宙組トップ娘役=公式の「相手役」に決まりました。

お披露目公演は、2012年の
『銀河英雄伝説@TAKARAZUKA』(宝塚大劇場・東京宝塚劇場・のちに博多座公演)です。

つまり、

「宝塚歌劇団の“公式な意味”での凰稀かなめの相手役」は、
実咲凜音さんただ一人

ということになります。

ファンの間では、このトップコンビは2人の愛称から「てるみり(てる×みりおん)」と呼ばれ、
トップお披露目から退団公演まで、全8公演を共にしました。


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宙組トップ時代の「てるみり」作品年表

まずは、「凰稀かなめ×実咲凜音」トップコンビとしての主な作品を、ざっと表で整理します。

◆てるみり・作品ざっくり年表(宙組トップ時代)

公演名(本公演・ツアー)凰稀かなめの役実咲凜音の役関係性のイメージ
2012銀河英雄伝説@TAKARAZUKA(大劇場・東京・博多座)ラインハルト・フォン・ローエングラムヒルデガルド・フォン・マリーンドルフ若き皇帝と、冷静で賢い政治パートナー&妻候補
2013モンテ・クリスト伯/Amour de 99!!エドモン・ダンテスメルセデス無実の罪で引き裂かれる婚約者同士の悲恋
2013うたかたの恋/Amour de 99!!(全国ツアー)皇太子ルドルフマリー・ヴェッツェラ死へ向かう一途な恋人同士の悲劇
2013風と共に去りぬ(大劇場・東京)レット・バトラーメラニー・ハミルトン公式相手役はメラニー役だが、物語上の“恋の相手”は別にいる少し変則的な関係
2014ロバート・キャパ 魂の記録/シトラスの風II(中日)アンドレ・フリードマン(ロバート・キャパ)ゲルダ・ポホライル(ゲルダ・タロー)戦場を共に駆ける写真家カップル
2014ベルサイユのばら-オスカル編-(大劇場・東京)オスカル・フランソワ・ド・ジャルジェロザリー「身分違いの姉と妹」のような関係。ロマンスは別軸
2014–15白夜の誓い-グスタフIII世、誇り高き王の戦い-/PHOENIX 宝塚!!(大劇場・東京)グスタフIII世ソフィア・マグダレーナ・ア・ダンマルク政略結婚から始まる王と王妃の大人の愛

(※このほかに、トークイベントや特別出演などもありますが、ここでは「トップコンビ主演の主な舞台作品」に絞っています)

ここからは、1作品ずつ、
「どんな物語で」「2人の関係がどう描かれたのか」を、
もう少しゆっくり見ていきます。


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お披露目作『銀河英雄伝説@TAKARAZUKA』の「てるみり」

若き皇帝と、知性派ヒロインの始まり

  • 凰稀かなめ:ラインハルト・フォン・ローエングラム
  • 実咲凜音:ヒルデガルド・フォン・マリーンドルフ(ヒルダ)

原作は田中芳樹さんの人気SF小説『銀河英雄伝説』。
宝塚版では、銀河帝国側の若き皇帝・ラインハルトと、その片腕とも言えるヒルダの関係が印象的に描かれました。

ヒルダは、

  • 冷静で頭が良い
  • 自分の意見をはっきり言える
  • それでも礼儀と品を失わない

という、「知性派ヒロイン」タイプ。

凰稀ラインハルトの金髪×軍服のビジュアルに、
実咲ヒルダのクラシカルなドレスと落ち着いた雰囲気が重なって、
「大人の帝国カップル」の雰囲気が強く出ていました。

お披露目公演としては、

  • 2人が“甘く見つめ合う場面”より
  • 政治や戦略を語り合う“頭脳派コンビ”

としての印象が強く、
「ただの恋人」ではなく「人生と戦いを共にするパートナー」というイメージで、
てるみりコンビのスタートを飾った作品でした。


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『モンテ・クリスト伯』:引き裂かれた婚約者同士の悲恋

エドモンとメルセデス、明るさと悲劇の落差

  • 凰稀かなめ:エドモン・ダンテス
  • 実咲凜音:メルセデス(エドモンの婚約者)

デュマ原作『モンテ・クリスト伯』を宝塚向けに再構成した作品です。

物語序盤の2人は、

  • 若くてまっすぐな船乗りエドモン
  • 彼を心から慕うメルセデス

という、とてもフレッシュなカップル。

しかし、エドモンは陰謀に巻き込まれ冤罪で投獄され、
やがて復讐者モンテ・クリスト伯として別人のように変わり果てて戻ってきます。

この作品の「てるみり」の魅力は、

  1. 序盤のまぶしい幸せ
    • プロポーズ前後のシーンは、
      見ているこちらまで照れるほどピュア。
  2. 再会シーンの切なさ
    • 復讐者となった彼と、かつての婚約者として対峙するメルセデス。
    • 「もうあの頃には戻れない」という空気が、
      凰稀さんのクールさと、実咲さんの感情豊かな芝居で浮き彫りになります。

「お披露目の知性派カップル」だった『銀英伝』から一転、
人間くさい愛と復讐のドラマで、
感情表現の幅広さを見せてくれた作品でした。


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全国ツアー『うたかたの恋』:命を賭けた一途な恋

皇太子ルドルフとマリー・ヴェッツェラ

  • 凰稀かなめ:皇太子ルドルフ
  • 実咲凜音:マリー・ヴェッツェラ(男爵令嬢)

オーストリア皇太子ルドルフと、若きマリーの「心中事件」をモチーフにした作品です。

ここでの「てるみり」は、とにかく

「全力で恋をして、全力で散っていく二人」

という印象が強いカップル。

  • 凰稀ルドルフは、
    皇太子としての重圧と孤独を抱える、影のある青年。
  • 実咲マリーは、
    彼にまっすぐ恋をして、最後まで彼だけを見つめる少女。

特に有名なのが、

  • 手紙を読み上げる場面
  • 最後に「二人だけの世界」に閉じこもっていく流れ

など、「止められない恋の暴走」を描いたシーンです。

お披露目・大劇場作品で見せた知性派&ロマンチックなコンビ像から、
地方ツアーで一気に「破滅型ロマンス」へと振り切ったことで、
てるみりコンビの「悲恋も似合う二人」という側面が強く印象付けられました。


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『風と共に去りぬ』:公式相手役と物語上の相手役がズレる作品

レットの恋の相手は?という少しややこしい構図

  • 凰稀かなめ:レット・バトラー
  • メインヒロイン(スカーレット・オハラ):朝夏まなと/七海ひろき(男役が女役を担当)
  • 実咲凜音:メラニー・ハミルトン(レットの“恋の相手”ではない)

原作『風と共に去りぬ』では、

  • レットの恋の相手:スカーレット
  • メラニー:スカーレットの義理の妹・アシュレイの妻

という関係です。

宝塚宙組版では、

  • スカーレット役を朝夏まなとさん&七海ひろきさんという男役2人が役替わりで担当
  • 実咲さんは、穏やかで献身的なメラニーを演じました

そのため、

  • 公式の「相手役」=トップ娘役・実咲さん
  • 物語の中での“恋の相手”=スカーレット(演じるのは男役)

という、少しややこしい構図になっていました。

この作品での「てるみり」の魅力は、

  • レットとメラニーという、
    「静かな理解者同士」の関係
  • 派手な恋愛ではなく、
    人としての信頼・敬意のにじむやりとり

にあります。

「恋人役ではなくても、トップコンビとして舞台を支える」という、
宝塚ならではのコンビのあり方が見える作品と言えます。


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『ロバート・キャパ 魂の記録』:戦場を共に駆けるパートナー

キャパとゲルダ、仕事も恋も“戦友”な二人

  • 凰稀かなめ:アンドレ・フリードマン(ロバート・キャパ)
  • 実咲凜音:ゲルダ・ポホライル(ゲルダ・タロー)

実在した報道写真家ロバート・キャパと、その恋人であり同業者のゲルダ・タロー。
スペイン内戦の戦場を駆け抜けた2人の物語です。

ここでの2人の関係は、

  • 恋人
  • 仕事のパートナー
  • 同じ“死のリスク”を背負う戦友

が全部重なったような、
とても濃い「大人のコンビ」でした。

  • 凰稀キャパの、危ういほどの情熱と自由さ
  • 実咲ゲルダの、彼に振り回されながらも同じ場所へ飛び込んでいく強さ

がぶつかり合い、
ただの恋愛ものでは終わらない、人生ごとぶつかるカップル」として描かれています。

この作品は中日劇場公演でしたが、
「もっと大劇場でも観たかった」という声が今も多い公演です。


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『ベルサイユのばら-オスカル編-』:ロマンスは別軸でも、確かな存在感

オスカルとロザリー、“姉妹のような”支え合い

  • 凰稀かなめ:オスカル・フランソワ・ド・ジャルジェ
  • 実咲凜音:ロザリー(ロザリー・ラ・モリエール)

『ベルサイユのばら』オスカル編では、

  • オスカルのロマンスの中心は、アンドレとの関係
  • 実咲さん演じるロザリーは、オスカルを慕う若い娘

という構図です。

このため、ここでも

  • 公式相手役=実咲さん
  • 物語上の“恋の相手”=別キャラクター

という形になります。

それでもロザリーは、

  • オスカルを尊敬し、ついていく
  • 革命の中で「生きる選択」をする

という重要な役どころ。

てるみりとしては、

  • 「戦場を共にするキャパ&ゲルダ」のような恋人同士ではなく
  • 「時代の中を、一歩引いたところから見つめる若者と、それを導く存在」

という関係性で、
また新しいコンビ像を見せてくれました。


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退団公演『白夜の誓い/PHOENIX 宝塚!!』:王と王妃としてのラストダンス

グスタフIII世とソフィア、政略結婚から始まる愛

  • 凰稀かなめ:グスタフIII世(スウェーデン王)
  • 実咲凜音:ソフィア・マグダレーナ・ア・ダンマルク(王妃)

スウェーデン王グスタフIII世の生涯を描いた作品です。

2人の関係は、最初から恋愛ではなく政略結婚

  • 王としての理想と現実に揺れるグスタフ
  • 異国の王家に嫁ぎ、孤独を抱えながらも気高く立つソフィア

物語が進むにつれ、
2人の間には「愛」というよりも、

  • 責任を分かち合う同志
  • 国を背負う者同士の信頼

に近い感情が育っていきます。

退団公演でこのような「静かな大人の愛」を描いたのは、
凰稀かなめというスターの持つ、

  • クールさ
  • 精神的な強さ
  • 「最後まで戦い抜く」イメージ

と、とてもよく合っていました。

ショー『PHOENIX 宝塚!!』では、
大羽根を背負った2人の姿がしっかりと刻まれ、
てるみりコンビとしてのフィナーレを飾りました。


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「相手役」は娘役だけじゃない?同期・緒月遠麻との“もう一つのコンビ”

ここまで「娘役トップとしての相手役=実咲凜音さん」を中心に見てきましたが、
宝塚ファンの中には、

「凰稀かなめの相手役は、実咲凜音より同期の緒月遠麻さんでは?」

と冗談めかして語る人もいます。

  • 雪組時代から仲の良い同期
  • 宙組トップ就任の際、緒月遠麻さんも宙組に組替え
  • 多くの作品で「親友」「側近」「ライバル」として、凰稀さんのすぐ横に立つ役どころを担当

という事情から、

  • 舞台上では「娘役としての相手役=実咲凜音」
  • 男役同士の“相棒”的な相手役=緒月遠麻

という、
二重のコンビ構造が生まれていたとも言えます。

これは数字では説明しづらい部分ですが、
「凰稀かなめの魅力は、娘役とのロマンスだけでなく、
男役同士の“バディ感”にもある」という、
ファンならではの視点です。


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まとめ

最後に、「歴代相手役」という視点から見た凰稀かなめの魅力を、3つに整理してみます。

① どんなタイプのヒロインとも“絵になる”バランス感覚

  • 知性派ヒロイン(ヒルダ)
  • 一途な恋人(メルセデス/マリー)
  • 献身的で穏やかな女性(メラニー)
  • 戦場を共にする写真家(ゲルダ)
  • 革命に翻弄される娘(ロザリー)
  • 異国の王妃(ソフィア)

実咲凜音さんが演じたヒロイン像は、作品ごとにかなりバラバラです。

それでも、

  • 凰稀かなめの「少し影のある王子様感」
  • 実咲凜音の「まっすぐで品のある娘役らしさ」

が組み合わさると、
毎回ちゃんと別のカップル像に見えるのが、このコンビのすごいところです。

② 「甘い恋」だけでなく、「人生のパートナー」を描ける

  • 『銀英伝』の政治パートナーとしてのヒルダ
  • 『ロバート・キャパ』の戦友としてのゲルダ
  • 『白夜の誓い』の王と王妃としてのソフィア

これらは、「恋愛」よりも、

  • 共に戦う
  • 共に国や使命を背負う

といった要素が強い関係性です。

凰稀かなめは、そういった「人生ごと背中を預け合うパートナー関係」を演じるのがとても得意なスターと言えます。

③ 娘役以外にも“相棒”がいる、多層的なコンビの形

  • 公式相手役=実咲凜音(てるみり)
  • 男役の相棒=同期の緒月遠麻
  • 作品ごとのロマンス相手が別にいることも(スカーレット、アンドレ など)

こうした多層的なコンビ構造は、
「ただ一組のトップコンビだけで押し切る」のとは違う面白さがあります。

凰稀かなめの宙組トップ時代は、

「一人のスターを、さまざまな“相手役”が取り囲んで、
いろいろな顔を引き出していった時代」

と表現できるかもしれません。

おわりに

「凰稀かなめの歴代相手役まとめ」として、
宙組トップ時代の名コンビ作品を振り返ってきました。

  • 公式の相手役=実咲凜音(てるみり)
  • 作品ごとの“物語上の相手役”
  • 同期や男役仲間との“もう一つのコンビ”

こうした視点で作品を見直してみると、
すでに観たことのある公演も、また違った楽しみ方ができるはずです。

もし配信や映像、ブルーレイなどで観る機会があれば、
ぜひ

「今日はヒロインとの関係性をじっくり追ってみよう」

という視点で、
凰稀かなめさんの舞台を味わってみてください。

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