「え、また東西線止まってるの?」
12月3日の朝、X(旧Twitter)やニュースを見て、こう感じた人も多かったと思います。札幌市営地下鉄東西線がまた全線で運転見合わせになり、通勤・通学の時間帯を直撃しました。
しかも、先月11月には「アルミ風船が原因で6時間ストップ」「約8万2000人に影響」という大トラブルがあったばかりです。
この記事では、
- 12月3日に起きた“最新の運転見合わせ”の状況
- 11月3日に起きた“アルミ風船大停電”の詳しい中身
- 「またアルミ風船なの?」という疑問への答え
- 利用者としてできる対策・心構え
を整理していきます。
12月3日朝、東西線がまた止まった|今回の状況まとめ
まずは「また止まった」ほう、2025年12月3日のトラブルから整理します。
いつ、どこで、どれくらい止まったの?
- 日時:2025年12月3日 午前9時半すぎ
- 路線:札幌市営地下鉄 東西線(宮の沢〜新さっぽろの全線)
- 状況:全線で運転見合わせ → 約20分後に運転再開
- 影響:およそ6,600人に影響(朝の通勤時間帯)
ニュースによると、運転中だった15本の列車のうち4本で、電気系統の異常を知らせる表示が出たため、安全のために全線で運転を止めたとのことです。
その後の点検では、車両に目立った異常は見つからず、約20分で運転が再開されています。
原因はわかったの?
ここが、いちばんモヤモヤするポイントだと思います。
- 現時点(12月4日時点)で
- 「これが原因でした」という確定情報は出ていません。
- ニュースでも「原因は調査中」とされています。
ただ、報道では
「地下鉄東西線では先月、アルミ製の風船が原因で一時全線で運転を見合わせたばかりです」
と、先月のアルミ風船トラブルに触れつつ、今回もトラブルが続いているという流れで伝えられています。
そのため、SNSなどで
- 「またアルミ風船じゃないの?」
- 「東西線、最近トラブル多すぎない?」
といった声が広がっている、という状況です。
「アルミ風船」で6時間ストップ!11月3日の大停電って何が起きた?
次に、多くの人が「また?」と感じる原因になった、11月3日の大きなトラブルを整理します。
祝日の午後、突然の全線ストップ
2025年11月3日(祝日・文化の日)、札幌市営地下鉄東西線で大きな停電が発生しました。
- 時刻:11月3日 午後3時すぎ
- 場所:東西線 大通駅〜バスセンター前駅間 付近
- 状況:停電が発生し、東西線全線で運転停止
- 影響:約8万2000人が影響を受ける大トラブル
- 完全復旧まで:約6時間かかり、夜の10時半ごろに通常運転へ戻ったとされています。
祝日の午後とはいえ、イベントや買い物、観光などで移動する人も多い時間帯。
- 電車が長時間止まった
- 途中駅で降ろされた
- 地上のバスやタクシー乗り場が大混雑
といった声が多くあがりました。
原因は「乗客のアルミ製バルーン」
後日、札幌市交通局は、原因は乗客が持っていたアルミ製の風船(アルミバルーン)だったと発表しました。
発表されている内容をかんたんにまとめると、
- 駅のホーム近くで、乗客が持っていたアルミ製の風船が風にあおられた
- その風船が、電車に電気を送る「電車線(架線)」に触れてしまった
- そこで短絡(ショート)が起こり、異常な電流が流れた
- 安全装置が働き、変電所が止まり、線路全体が停電状態に
- 走っていた12本の列車のうち5本で、安全装置が働いた影響でバッテリーが充電されず切れてしまい、自走できなくなった
という流れです。
なんで「風船」がそんなに危ないの?
「ただの風船でしょ?」「子どもがよく持ってるやつじゃないの?」
と思うかもしれませんが、ポイントは「アルミ」です。
- 普通のゴム風船 → ゴムは電気を通さない
- アルミ風船 → 表面にアルミなどの金属が使われていて、電気を通す
電車の上にある電車線には、かなり高い電圧が流れています。そこに金属が触れると、
- 一気に電気が流れてショート(短絡)
- 火花や、設備の損傷
- 停電 → 電車が動かせなくなる
という、非常に危険な状態になります。
そのため鉄道各社は、
- 線路の近くでアルミ風船を飛ばさない
- 高圧線の近くで手を離さない
といった注意を呼びかけているわけです。
札幌市の「アルミ風船注意喚起」はかなり本気モード
11月3日の大停電を受けて、札幌市交通局は公式サイトなどでアルミ風船についての注意喚起ページを公開しています。
そこでは、
- 2025年11月3日にアルミ風船が電線に接触して停電が起きたこと
- アルミ風船が電線に触れると、停電など運行に大きな支障が出ること
- 駅構内に持ち込むときは「絶対に手を離さないで」ほしいこと
が、かなりはっきりと書かれています。
駅にはポスターも掲示
さらに、ニュースによると、札幌市は地下鉄の全駅にポスターを貼って注意喚起を行っています。
内容はざっくり言うと、
- アルミ風船は必ず手に持ったまま
- できれば袋やカバンに入れて持ち運ぶ
- 万が一、手を離してしまったら、すぐに駅係員へ知らせてほしい
というものです。
発信されているメッセージはかなり強めで、
「アルミ風船を駅構内に持ち込む際には絶対に手を離さないでください」
と明言されています。
それだけ、11月3日のトラブルがショックだったということですね。
「またアルミ風船?」は本当か?現時点でわかっていること
この記事のタイトルにも「またアルミ風船?」と入れましたが、ここが重要です。
12月3日のトラブル原因は、まだ“アルミ風船とは限らない”
- 11月3日:アルミ風船が原因と公式に発表
- 12月3日:電気系統の異常表示 → 全線運転見合わせ(約20分)
ですが、12月3日のトラブルについては、現時点では「アルミ風船が原因」とは発表されていません。
ニュースでも、
- 「電気系統の異常で…」
- 「原因は調査中」
とされていて、アルミ風船には触れられていません。
なぜ「またアルミ風船?」と思ってしまうのか
人間の感覚として、
- 先月:アルミ風船で大停電
- 今月:また東西線が電気系統トラブルで止まる
と聞くと、どうしても
「またあの風船じゃないの?」
と結びつけてしまいます。
メディアも「先月もトラブルがあった東西線で…」という語り方をするので、なおさらイメージが強くなります。
ただし、現時点では「11月と同じ原因」とは限らない、ということは頭に入れておいたほうがよさそうです。
デマや憶測には注意
SNSでは、
- 「また風船らしい」
- 「イベント帰りの客がやらかしたって聞いた」
など、根拠のない“噂”が広がりやすい状況です。
ですが、
- 公式発表
- 信頼できるニュースサイト
が「原因はこれでした」と出すまでは、決めつけた言い方をしないほうが安全です。
この記事でも、「またアルミ風船?」はあくまで“多くの人が感じている疑問形”にとどめて、
- 11月:アルミ風船が原因(確定)
- 12月:現時点で原因不明
という線をはっきり分けておきたいと思います。
利用者としてできる対策は?通勤・通学を守るために
「原因は調査中です」と言われても、利用者としては
「また急に止まったら困るんだけど…」
というのが本音だと思います。ここでは、私たち側でできる“小さな備え”をまとめます。
アルミ風船を持つときの心構え
まずは、直接トラブルの原因になりうる「アルミ風船」について。
- 地下鉄を利用する日に、アルミ風船を持つ予定がある場合
- できるだけ袋やカバーに入れる
- 電車を待っている間は、風であおられないようしっかり持つ
- 階段付近やホームの端など、風が強くなりやすい場所では特に注意
- 万が一、手を離してしまったら、自分で追いかけず、すぐに駅係員に知らせる
お子さんがいる家庭や、イベント運営側・ショップ側も、
- 「地下鉄に乗るなら、風船は袋に入れて渡す」
- 「会場であらかじめ注意書きをしておく」
といった工夫をするだけで、トラブルの芽をだいぶ減らせます。
急な運転見合わせに備える“情報面”の対策
どれだけ気をつけても、機械トラブルや設備故障はゼロにはできません。そこで大事なのが「情報を早くつかむこと」です。
- 札幌市交通局の公式サイトや運行情報ページをブックマークしておく
- スマホのニュースアプリで「札幌 地下鉄」「東西線」などをフォローしておく
- 通勤ルートが東西線メインの人は、代替ルート(バスや南北線・東豊線との乗り継ぎ)も一度調べておく
「え、止まってるの?何が起きてるの?」とホームで立ち尽くす時間を減らすだけでも、ストレスはだいぶ違います。
時間に“10〜15分のゆとり”を持つ習慣
トラブルが続いている時期ほど、
- 「始業時刻ギリギリ到着」
- 「乗り換え時間ピッタリ」
のスケジュールは、リスクが高いです。
毎日は難しくても、
- 大事な会議の日
- テストや面接の日
- 病院の予約がある日
だけでも、いつもより10〜15分早めに出るようにしておくと、心のゆとりが違います。
それでも東西線は“街の大事な足”だからこそ
トラブルが続くと、どうしても
「また東西線かよ…」
というイライラした気持ちになってしまいます。
でも、少し視点を変えると、
- 11月の大停電では、安全装置がきちんと働いたからこそ、大事故にならずに済んだ
- 12月のトラブルでも、異常表示が出た段階で全線を止めて、点検をしてから再開している
つまり、「止めるべきときにちゃんと止めているからこその“運行見合わせ”」とも言えます。
もちろん、利用者側からすると「いや、それでも困るものは困る」という話ではあるのですが、
- 安全を優先する姿勢
- トラブル後に原因を調査して公開すること
- 再発防止策(今回で言えばアルミ風船への強い注意喚起)
は、長い目で見ると、街の足を守るために必要なプロセスでもあります。
まとめ
最後に、この記事の内容をぎゅっとまとめます。
「風船ひとつで街が止まるなんて…」と驚いた人も多いと思います。
でも裏を返せば、一人ひとりの小さな意識で、同じトラブルを防ぐことができるということでもあります。
札幌地下鉄東西線が、これからも安全に、そしてできるだけ止まらずに走り続けられるように。
利用者の側としても、「また止まった!」とイライラするだけでなく、
- 正しい情報を知る
- できる範囲で協力する
そんな視点も、ちょっとだけ持っておきたいところですね。
