田畑陽菜(たばた・はるな)選手といえば、長野東高校女子駅伝チームの“アンカー”。
全国高校駅伝(都大路)のゴールテープを笑顔で切る姿を見て、「この子、高校卒業したらどこに行くんだろう?」と気になっている方も多いと思います。
この記事では、
- 田畑陽菜選手ってどんな選手?
- 記録や走りの特徴は?
- 進路は「大学」か「実業団」か? 現時点で分かっている“ヒント”
- もし実業団・大学に進むとしたら、どんな道がイメージしやすいか
をじっくり整理していきます。
※この記事は2025年12月19日時点の公開情報をもとに書いています。
田畑陽菜選手ってどんな選手?
長野県伊那市出身、長野東高校のキャプテン兼アンカー
田畑陽菜選手は、長野県伊那市出身の女子長距離選手。
中学時代から駅伝で活躍し、長野県中学校駅伝で3位に入り、全国レベルの素質を見せていました。
高校は県立・長野東高校に進学。
長野東といえば女子駅伝の超名門で、全国高校駅伝で何度も優勝や上位入賞をしている強豪校です。
2024年の全国高校駅伝では、田畑選手は2年生ながらアンカーの5区を任され、トップでゴールイン。長野東の2年ぶり2回目の優勝を決めた立役者になりました。
2025年度の新チームでは、主将(キャプテン)に就任。
地元局のニュースでは、こう語っています。
「昨年の先輩方が築いてくれたものは大きかった。
自分もチームを導けるような存在になりたい」
走りだけでなく、チーム全体をまとめる“精神的支柱”になっていることが分かります。
中学〜高校での主な実績(ざっくり整理)
※細かい大会名まで全部書くと長くなるので、ざっくりとした「流れ」でまとめます。
- 中学3年
- 長野県中学校駅伝女子で3位、チームのエースとして活躍
- 高校1年
- 全国高校駅伝メンバー入り。強豪・長野東で1年生から戦力として起用される
- 高校2年
- 春の高校伊那駅伝:アンカー区間で逆転優勝(地元・伊那での凱旋 V)
- 全国高校駅伝(都大路):5区アンカーで優勝ゴール。区間4位ながら、リードを守りきる安定した走りを見せる
- 東日本女子駅伝・都道府県女子駅伝など、長野県代表としても活躍
- 高校3年
- 長野県高校選手権・北信越大会などの3000mで上位入賞
- 2025年の全国高校リモートランキングで女子3000m 9分44秒18の自己記録(リスト上)
- U20女子5000mのエントリーで16分24秒59の記録(5000mの自己ベスト)
- 2025年全国高校駅伝では、連覇をかけて再びアンカーとして挑む予定と報じられている
タイムだけを見ると、「日本の高校女子長距離の中でトップ〜上位グループ」に入るレベル。
そして何より、駅伝の勝負どころで結果を出している“ロードの強さ”が光ります。
走りの特徴は?数字とレースから見えるもの
3000m・5000mの記録
公開されている記録から、主なベストはこんなイメージです。
- 3000m
- 広島インターハイのタイムレースで 9分26秒71(長野東3年)
- 全国高校リモートランキング上では 9分44秒18(同じく3年時の公認大会)
- 5000m
- U20女子5000mエントリーの記録が 16分24秒59
トップクラスの選手(例えばチームメイトの川上南海選手は3000m9分04秒22)と比べると、トラックの“一発の速さ”ではエース級に一歩届かないかもしれません。
ただし、
- 長距離のロード(駅伝区間)で安定して15〜16分台(5km換算)を出す
- 追われる展開でも崩れにくい
- 勝負どころで「まとめる」能力が高い
という点で、チームにとって“非常に使いやすい選手”になっています。
「アンカー・田畑」という存在
春の高校伊那駅伝では、4区で薫英女学院に抜かれて2位に下がった長野東のタスキを受け取り、最後の直線で逆転V。
全国高校駅伝でも、トップでタスキを受けたあと、追い上げる強豪校のエースたちを振り切って優勝ゴールテープを切りました。
- 先頭を守る
- 逆転を狙う
どちらの状況でも、最後まで大きく崩れずに走りきる“精神力”は、社会人駅伝でもそのまま武器になるタイプです。
女子長距離選手の「進路」は、大きく2パターン
ここで、一度落ち着いて「女子長距離選手の進路の基本形」を整理しておきます。
① 大学に進学するパターン
- 名城大・立命館大・大東文化大・城西大・日体大…など
女子駅伝の“大学強豪校”に進学し、
全日本大学女子駅伝・富士山女子駅伝を目標に走るルートです。
メリットとしては、
- 4年間じっくりトレーニングと勉強を両立できる
- 体の成長がゆっくりな選手でも、ピークを大学以降に持って行きやすい
- 将来、実業団に入る前の“準備期間”にできる
といった点があります。
長野東高校の先輩では、
- 和田有菜選手:長野東 → 名城大 → 日本郵政グループ女子陸上部
- 小林成美選手:長野東 → 名城大 → 三井住友海上
といった、“高校 → 大学 → 実業団”という王道コースを歩んだ選手が多くいます。
② 高校卒業後、すぐに実業団に入るパターン
もう一つは、
- 高校卒業 → 企業(実業団)にそのまま就職
- クイーンズ駅伝(全日本実業団女子駅伝)や都道府県駅伝で活躍
というルートです。
実業団チームとしては、
- 日本郵政グループ
- エディオン
- 積水化学
- ワコール
- 第一生命グループ など
女子駅伝の強豪チームが全国にあります。
長野東の先輩にも、
- 名和夏乃子選手:長野東 → エディオン(高校卒業後に実業団へ)
- 高松いずみ選手:長野東 → 東京メトロ女子駅伝部
といった、“高校から直接 実業団”ルートの選手がいます。
田畑陽菜選手の「現時点でわかる進路情報」
一番気になるところですよね。
公式には「進路・所属先」はまだ出ていない
まず大前提として、
- 学校公式サイト
- 実業団チームの公式発表
- 大学の陸上部公式アナウンス
といった“公式な場”では、田畑選手の進路はまだ明らかにされていません。
2025年12月時点での報道を確認しても、
- 「キャプテンとして2連覇を狙う」
- 「チームをまとめる存在」
といった内容が中心で、
「○○大学に進学」「○○実業団に内定」といった表現は見当たりません。
地元ニュース → それを見たブロガー → SNS で広がる「実業団」説
一方で、「実はこんな話が出ている」という情報もあります。
- ある地元ニュース番組(ながのニュース系)で、
真柴愛里選手がインタビューの中で 「卒業後、田畑選手は実業団へ、自分は大学へ」
と話していた、と紹介するブログ記事が存在します。 - X(旧Twitter)上でも、
「長野東 進路 真柴さん→大学 田畑さん→実業団」
とだけ書かれた投稿があり、同じ情報を示しているように見えます。
ただし、ここで重要なのは、
- いずれも公式リリースではなく、二次情報・三次情報であること
- 実業団の「チーム名」や「大学名」までは出ていないこと
- 時期によって進路が変わる可能性もゼロではないこと
です。
そのため、本記事では
「実業団に進む可能性が高そう」という“方向性の噂”はあるが、
具体的な所属チーム名や確定情報として受け止める段階ではない
という立ち位置で扱います。
数字とキャラクターから見た「大学」「実業団」相性診断
ここからは、完全に筆者の推測レベルになりますが、
田畑選手の走りやこれまでの経歴から、
- 大学進学ルートに合いそうな点
- 実業団ルートに合いそうな点
を整理してみます。
大学進学が合いそうなポイント
- 記録の伸びしろがまだ大きい
- 3000m 9分26秒〜9分44秒台
- 5000m 16分24秒台
ここから大学4年間で15分台前半まで伸ばしていくケースは少なくありません。 - 駅伝の“まとめ役”タイプは大学駅伝でも重宝される
- 全日本大学女子駅伝や富士山女子駅伝では、
「確実に区間上位でまとめてくれる2区・4区・6区タイプ」が重要です。 - 和田有菜選手や小林成美選手も、名城大でこうした“要所の区間”を任されていました。
- 全日本大学女子駅伝や富士山女子駅伝では、
- 長野東→名城など、“先輩が通った道”がある
- 同じ長野東出身の先輩が多くいる大学は、
指導者側も「長野東の練習スタイル」をよく理解しており、
適応しやすい環境が整っていることが多いです。
- 同じ長野東出身の先輩が多くいる大学は、
実業団が合いそうなポイント
一方で、実業団向きの要素もかなり持っています。
- ロード駅伝での勝負強さ
- 春の高校伊那駅伝:最終5区で逆転優勝
- 全国高校駅伝:アンカーで優勝ゴール
- 都道府県女子駅伝:長野県代表として5区を走る経験もあり
- メンタルの強さと“キャプテンシー”
- 3年時には長野東のキャプテンに就任し、
自らもエース級の走りをしながらチームをまとめています。
- チームメイトに声をかける
- 雰囲気づくりをする
- 3年時には長野東のキャプテンに就任し、
- 長野東から実業団へ直行する“前例”が増えてきている
- 名和夏乃子選手(エディオン)
- 高松いずみ選手(東京メトロ)
「有力候補」は?──現時点でのまとめ
ここまでの情報を整理すると、こんな感じになります。
1)方向性としては「実業団進路」が有力そう
- 地元ニュースのインタビューを紹介したブログ記事
- X上の「真柴→大学/田畑→実業団」という投稿
この2つが、同じ方向性(田畑選手=実業団)を示していることから、
「大学よりも、実業団に進む可能性が高い」
という見方は、それなりに根拠があると言ってよさそうです。
ただしもう一度念押しすると、
- これはあくまで現時点での“噂”や“言及”レベル
- チーム名や契約内容などの具体的な情報は出ていない
ということは忘れないようにしたいところです。
2)どの実業団チームなのか?は、まだ推測の域を出ない
日本郵政グループ・エディオン・積水化学・ワコールなど、
女子長距離の強豪実業団はいくつもあります。
長野東出身者のつながりを考えると、
- 先輩が多い日本郵政グループ
- 同じく長野東出身の名和夏乃子選手がいるエディオン
- 都道府県駅伝などで縁のあるチーム
…など、いくつか「縁のありそうなチーム」は思いつきますが、
現時点ではどこも確定情報がなく、名前を出して“ここが有力”と言い切ることはできません。
ここは正直に、
「実業団に進む線が濃そうだが、所属チームは続報待ち」
というのが、いま分かる最大限かな、というところです。
3)もし大学進学だったとしても、不思議ではない実力
一方で、
- 3000m 9分26秒前後
- 5000m 16分24秒前後
という記録は、女子大学駅伝でも主力として戦えるレベルです。
実際、長野東の先輩たちはこのレベルの記録で大学へ進学し、
そこからさらにタイムを伸ばして世界大会に出場した選手もいます。
ですから、
- 実業団進路“っぽい”話が出てはいるものの、
- 大学へ進学してさらに力をつける選択肢も、普通にあり得る
という意味では、
「実業団が第一候補っぽいが、大学というカードも十分切れる実力者」
という見方が、一番バランスが良いのかな、と思います。
ファンとして、今できるいちばんの“応援”は?
進路情報はどうしても気になりますが、
もう一つ、大事な視点があります。
それは、
「進路は、最後は本人の人生の選択」
ということです。
- 実業団で“社会人1年目”から勝負するのか
- 大学で4年間じっくり育つのか
どちらを選んでも、きっと楽な道ではありません。
長野東でキャプテンを務め、
都大路のゴールテープを何度も切ってきた田畑陽菜選手なら、
きっと自分でたくさん悩んで、周りの大人とも相談して、
「これだ」と思える道を選ぶはずです。
私たちファンにできるのは、
- 高校最後の駅伝・トラックでの走りをしっかり見届けること
- 進路が発表されたら、その選択を尊重して応援を続けること
この2つに尽きるのかな、と思います。
まとめ
最後に、この記事の内容をギュッとまとめておきます。
というわけで、現時点で言える一番リアルな結論は、
「田畑陽菜選手は、実業団に進む可能性が高そう。
ただし、どのチームか・本当にそうなるかは、公式発表を待つ段階」
というところです。

