M-1の放送後、X(旧Twitter)や検索で急に増えたのがこの言葉。
「ETCは減速して〜」って、あれ何?
ていうか、なんで“トヨタ公式”が出てくるの?
結論から言うと、これは M-1グランプリ2025で優勝した漫才コンビ「たくろう」のネタに出てきたフレーズ(っぽい流れ)と、トヨタ自動車の公式Xの反応がセットでバズった話です。
見てない人にも分かるように、ちゃんと“なぜ刺さったのかを深掘ります。
そもそも「たくろう」って誰?
「たくろう」は、赤木裕さんときむらバンドさんの2人組。結成は2016年で、吉本所属のコンビです。
そして2025年のM-1で決勝に進み、第21代王者(優勝)になりました。
ここまでは「へぇ〜」でOK。大事なのは次です。
「ETCは減速して〜」は、ネタのどこから来たの?
話題の元になったのは、M-1決勝のネタの中の一場面。
記事によると、ネタでは“リングアナ(ボクシングの会場で叫ぶアナウンサー)風”に煽る流れがあり、そこで赤木さんがテンパりながら、
- 「ETC、もう減速せず突っ込みま〜す」みたいなことを言う
- 続けて「世界に誇る〜」→「トヨタ自動車〜」みたいに叫ぶ
…という“妙な組み合わせ”が出てきて笑いを取った、という内容です。
ここでポイントは2つ。
- ETCは本来「減速して通るもの」(少なくとも、みんなそう教わってるし実際そうする)
- そこに「もう減速せず突っ込みま〜す」という、真逆の宣言が来る
日常の“あるある”に、急に危ないこと言い出す。
このギャップがまず面白い。
さらにそこへ、世界的企業名の「トヨタ自動車〜」と叫ぶ“謎の壮大さ”。
言い方は悪いけど、テンパったリングアナが 生活感MAXのETCと 世界のトヨタを同じテンションで読み上げる。
そりゃ頭がバグって笑うわけです。
で、ETCって何?なんで「減速」が定番なの?
ETCは、高速道路の料金所をスムーズに通るための仕組みです。
カードを入れておくと、料金所で止まらずに(またはほぼ止まらずに)通れます。
ただ、現実の料金所は「道が狭くなる」「バーがある」「分岐がある」など、意外とヒヤッとする要素が多い場所。
だから多くの人が、ETCレーンでも スピードを落として通ります。
つまり、ETCと減速は、ほぼセットの“常識”になっている。
そこをネタでひっくり返したから、笑いが強く出たんですね。
じゃあ、なんで「トヨタ公式」が出てくるの?
ここからが今回の主役。
ネタで「トヨタ自動車〜」と名前が出たことに対して、トヨタ自動車株式会社の公式Xが投稿で反応しました。
内容はざっくり言うと、
- たくろう優勝おめでとう
- ネタでトヨタを出してくれてありがとう
- そして一言:「ETCはしっかり減速して通過しましょう」
…という“祝い”と“安全啓発”の合わせ技。
これが「神対応」と言われた理由です。
神対応ポイント1:乗っかり方が「上品」
企業公式がネタに乗っかるとき、たまに危ないケースがあります。
- ノリが強すぎてスベる
- ネタを勝手に広げすぎる
- 逆に炎上ポイントを踏む
でも今回は違う。
トヨタの投稿は、ネタを“奪う”んじゃなくて、
**「名前出してくれてありがとう」→「安全は守ろうね」**で終わる。
つまり、
- お祝い:気持ちいい
- 返し:ウィットがある
- 結論:安全で真面目
三拍子そろってて、誰も嫌な気持ちになりにくい。
これが“うまい”。
神対応ポイント2:スピードが速い
日刊スポーツの記事では、トヨタ公式が反応した時間に触れた上で、視聴者から「日曜のこの時間にこの速度で反応できるのすごい」みたいな声も出ていた、と紹介されています。
こういうのって、テンポが命なんです。
放送直後に
「え、トヨタ公式が反応してるw」
となるから面白い。
数日後だと、熱が冷めて「ふーん」で終わる。
“今この瞬間にみんなが見てる空気”に入ってきた。
だからバズった。
神対応ポイント3:オチが「安全啓発」なのが強い
ここが一番好きな人、多いはず。
ネタで一瞬「減速せず突っ込みま〜す!」と危ないこと言って笑わせたのに、
最後は公式が「減速して通過しましょう」で締める。
つまり流れとしては、
- 漫才で笑う
- SNSで盛り上がる
- 最後にちゃんと安全が残る
笑いの後味が、妙にスッキリするんですよね。
ちなみに他の企業や関係先も反応してた
スポニチの記事では、ネタに出た企業名に合わせて、
- トヨタ自動車
- Google Japan
- LINEヤフー関係者
- さらに赤木さんの出身に絡めて京都産業大学
なども反応した、という流れが紹介されています。
こういう“企業公式の祝福リレー”って、たまに起きるんですが、今回はネタが分かりやすくて、しかも優勝という大ニュースがあったから一気に花火が上がった感じですね。
なぜここまでウケたのか(大人向けに1段だけ深掘り)
ここからは少しだけ分析。
今回の笑いって、実は「言葉の面白さ」だけじゃないんです。
1)“生活のリアル”が入ってる
ETCって、派手じゃない。むしろ地味。
でも、車に乗る人なら体験してる。
だから刺さる。
2)“大企業”が出るとスケールが急にデカくなる
日常(ETC)→世界(トヨタ)
このジャンプがバカバカしくて笑える。
3)公式の返しが「否定」じゃなくて「整える」
「減速せず突っ込め!」とは言わない。
でも「ネタに出すな!」とも言わない。
“笑い”は認めつつ、現実は安全に戻す。
このバランスが、今っぽい優しさなんだと思います。
まとめ:結局「ETCは減速して〜」のやつは何だった?
- たくろうがM-1で優勝
- ネタの中で「ETC」「トヨタ自動車」が“リングアナ風”に出て笑いを取った
- それにトヨタ公式Xが反応して
「おめでとう+ありがとう+ETCは減速して通過しましょう」と投稿 - 結果、「神対応」としてバズった
これが一連の流れです。
最後に
で、さっき車で高速に乗ったんですよ。
ETCレーンに近づいた瞬間、脳内で赤木さんが叫びました。
「ETC、もう減速せず突っ込みま〜す!!」
……危ない危ない。
反射でブレーキ踏みました。
すると今度は脳内のトヨタ公式が、落ち着いた声でこう言いました。
「ETCはしっかり減速して通過しましょう。」
完全に“社内コンプラ”に負けました。
結果、僕は安全運転。
そして料金所を抜けた瞬間にひとこと。
「人呼んで、世界に誇る〜……ビビりドライバー〜!!」


