2025年の全日本大学女子駅伝で、城西大学を25年ぶりの日本一に導いた主将・金子陽向（かねこ ひなた）選手。
最終6区で、トップチームとの1分以上の差をひっくり返したあの走りは、駅伝ファンだけでなく、多くの人の胸に焼きつきました。
そんな金子陽向選手も、もう大学4年生。
「で、結局このあとどこに行くの？」
「実業団？ それとも普通に就職？」
…と、進路が気になっている方も多いと思います。
この記事では、
を整理してお伝えしていきます。
金子陽向はどんな選手？かんたんプロフィール
まずは基本情報を、ざっくり整理しておきます。
- 所属：城西大学 女子駅伝部（長距離）
- 学年：4年（2025年度）
- 学部：経営学部 マネジメント総合学科
- 出身高校：川崎市立橘高校（神奈川）
- 主な種目：5000m・10000m・ハーフマラソン
自己ベスト（大学公式のプロフィールなどをもとにした主な記録）は、おおよそ以下の通りです。
- 5000m：16分03秒59
- 10000m：33分34秒79
- ハーフマラソン：1時間13分20秒
5000mで16分03秒というのは、日本の女子大学長距離選手の中でも「トップクラスに近いゾーン」にいる記録です。実業団に入る選手たちと比べても、十分に勝負できるレベルと言っていいでしょう
さらに、金子選手の特徴は「数字」だけではありません。
- 小柄な体でも最後まで落ちないスタミナ
- ロードでもトラックでも戦えるオールラウンダー
- 2年生のときから主将を任されるほどのリーダーシップ
こうした要素が合わさって、「日本一を引き寄せるアンカー」という今のイメージにつながっています。
25年ぶりの逆転優勝で、一気に“物語の主人公”に
2025年の全日本大学女子駅伝は、まさにドラマそのものでした。
- アンカーの6区でタスキを受けたとき、城西大はトップの大東文化大と1分17秒差。
- 普通なら「さすがに優勝は厳しいかな…」と思ってしまう差です。
- そこから金子選手が、前を行く選手を一人また一人と追いかける展開に。
- 残り1kmを切ったあたりでとうとう先頭をとらえ、そのままゴールまで押し切る――。
この区間で出したタイムは区間新記録。
チームとしても、城西大学女子駅伝部にとって25年ぶりとなる全日本大学女子駅伝優勝でした。
大学駅伝の世界で「25年ぶりの日本一」というのは、とてつもなく大きな出来事です。そこに“主将”として、“アンカー”として立ち会い、なおかつ自分の脚で逆転ゴールテープを切ったのが金子陽向。
このレースをきっかけに、
- スポーツメディアの特集
- 駅伝ファンのSNSでの盛り上がり
- 一般ニュースサイトでも名前が取り上げられる
など、一気に注目度が高まりました。
だからこそ、「この先どこに進むんだろう？」という関心も一気に高まっているわけです。
進路について、今わかっていること・わからないこと
一番気になる「実業団に行くの？」「就職するの？」という話ですが、ここがとても大事なポイントです。
現時点では「公式な進路発表は出ていない」
2025年12月時点で公表されている情報を確認すると、
- 金子陽向選手の「進路」が公式に発表された、というニュースやリリースは見つかりません。
- ファンブログや考察記事でも、「現時点で公式な内定発表はない」としたうえで、あくまで“予想”という形で書かれています。
つまり、はっきりしているのは、
「どこかの実業団に決まった」
「この企業に就職する」
といった確定情報は、まだ公には出ていないということです。
なので、
- 「〇〇実業団に内定済みらしい」
- 「△△社に就職って聞いた」
といった“っぽい話”は、現時点ではあくまで噂レベルと考えるのが安全です。
ファンとしてできる「正しい距離感」
アスリートの進路は、本人にとって人生そのものを左右する、とても大事な選択です。
私たちファンとしては、
- まだ出ていない情報を「決まり！」と断言しない
- 本人や関係者が発表した情報を、落ち着いて待つ
- そのうえで、「決まったら全力で応援する」スタンスでいる
このくらいの距離感で見守るのが、いちばん気持ちのいい応援のしかたかなと思います。
もし実業団に進むとしたら？ 考えられる未来図
とはいえ、金子選手ほどの実績と走力を持つ選手なら、「実業団に進んで競技を続ける可能性が高そう」と感じるのも自然ですよね。
ここでは、【もし実業団を選んだ場合】を、あくまで一般論としてイメージしてみます。
実業団ってどんなところ？
簡単に言うと、「会社に所属しながら、陸上競技を仕事として続ける」仕組みです。
- 平日は練習やトレーニングが中心
- 場合によっては社内の仕事も一部担当
- 給与や寮など、生活を支える環境が整っている
- クイーンズ駅伝や日本選手権など、大きな大会に出場
女子の長距離だと、
- クイーンズ駅伝（実業団女子駅伝の日本一決定戦）
- 全日本実業団陸上
- 各地のロードレースやマラソン大会
などが、大きな目標になります。
金子陽向が実業団で“欲しがられる理由”
実業団チームの視点で見ると、金子選手にはこんな魅力があります。
- 駅伝の勝負所で結果を出せるアンカータイプ
- 1分以上の差をひっくり返した逆転力
- プレッシャーのかかる場面で実力以上の力を出せるメンタル
- 5000m・10000m・ハーフと距離の幅が広い
- トラックもロードも対応できる
- 将来的にマラソンに挑戦する道も見えてくる
- 2年生から主将を任されるほどのリーダーシップ
- チームをまとめる力
- 若手のメンタル面を支える“お姉さん役”としても頼りになる存在
実業団にとって、「走れるリーダー」は最高の人材です。
駅伝は個人競技でありながら、最終的にはチーム力がものを言うレース。チーム全体の士気を上げられる人は、とても貴重です。
城西大から実業団へ、という流れもすでにある
男子になりますが、城西大学の長距離主将が富士通や中国電力などの強豪実業団に進んでいる例もあり、城西大→実業団のルート自体はすでに確立されています。
女子でも、これまで多くのOB・OGが実業団へ進んでいます。城西大学女子駅伝部そのものが「学生駅伝日本一」を掲げ、ハイレベルな実業団レベルのトレーニングを積んでいるチームなので、金子選手もその流れに乗る可能性は十分に考えられるでしょう。
もちろん、どの実業団に行くかという具体的な話は、現時点では推測の域を出ません。
積水化学、日本郵政グループ、第一生命グループ、三井住友海上など、クイーンズ駅伝で名前を聞く強豪チームはたくさんありますが、
「このチームに行くはず」と決め打ちするのは、まだ早すぎます。
もし一般就職を選ぶとしたら？ それも十分あり得る選択
一方で、「一般企業に就職する」という選択をする可能性もゼロではありません。
金子選手は経営学部マネジメント総合学科で学んでおり、ビジネスや組織のことを勉強しています。
このバックグラウンドを生かして、
- 一般企業で働きながら、市民ランナーとして走る
- スポーツ関連企業で、アスリートの経験を仕事にいかす
- 将来は、指導者やマネジメント側に回る
といった道も見えてきます。
「走ること」と「働くこと」をどう両立するか
最近は、
- 練習時間を確保できる“ランナー歓迎”の企業
- 仕事をしながら全国レベルで戦う市民ランナー
- フリーランスや会社員をしつつ、クラブチームで駅伝に出る選手
など、働き方もかなり多様になっています。
金子選手の
- チームをまとめる力
- 自分を客観的に見つめて改善していく力（5000m16分03秒のレース後、自分の課題を冷静に分析しているコメントなど）
を考えると、ビジネスの世界で力を発揮する未来も、十分イメージできます。
「実業団＝正解」「一般就職＝もったいない」という話ではなく、
どの道を選んでも、彼女ならきっと“その道のトップを目指す”
そんな期待を抱かせてくれるタイプの選手だと言えるでしょう。
進路のヒントになりそうな「言葉たち」
ここからは、インタビューやコメントから見えてくる、金子選手の「価値観」に注目してみます。
「4年目に最高の主将・最高の競技者でいたい」
4years.の取材では、4年目のシーズンを前に、こんな思いを語っています（要約）。
- これまでの3年間は、4年目を最高の形で迎えるための時間だった
- 最高の主将として、最高の競技者として、最後の年を過ごしたい
この言葉からは、
- 目先の結果だけでなく、「4年間の集大成」を大事にするタイプ
- 競技者としてだけでなく、「人としてどうあるか」を重視している
という価値観が見えてきます。
「監督・コーチは第二のお父さん、お母さん」
全日本大学女子駅伝優勝後のインタビューでは、赤羽監督夫妻との関係について、
- 毎日のように対話を重ねてきたこと
- 第二のお父さん、お母さんのような存在だと感じていること
などを話しています。
これは、
- 指導者との信頼関係をとても大切にしている
- 人間関係の“あたたかさ”を、環境選びのポイントにしている
ということの表れでもあります。
「失速を恐れず、レースを動かせる選手になりたい」
5000mで16分03秒を出したレース後のコメントでは、
- 中だるみを反省しつつ
- 「失速を恐れずに、自分からレースを動かせるようになりたい」と語っています。
ここから伝わってくるのは、
- 単に“安全にまとめる”だけのレースでは満足していない
- チャレンジングな走りで、さらに上を目指したい
という強い意志です。
進路発表の日まで、ファンにできること
ここまで見てきたように、
- 実業団に進んでも
- 一般就職を選んでも
金子陽向という人は、「チームの真ん中で走り続けるタイプ」だと感じます。
進路がはっきりするその日まで、私たちファンにできるのはとてもシンプルです。
- まずは学生ラストシーズンを全力で楽しむ
- 駅伝、トラック、どのレースも「大学生としては最後」です。
- 結果だけでなく、走りの一歩一歩を味わって応援する。
- 公式な発表を静かに待つ
- 噂や憶測に振り回されず、本人やチームからの情報を待つ。
- 決まったら、全力で祝福＆応援
- 「おめでとう！」
- 「次のステージでもがんばって！」
これだけでも、きっと選手にとっては大きな力になります。
