フィギュアファンの間で
「中井亜美、4回転跳べるようになったらしいよ」
という噂、けっこう見かけますよね。
結論から言うと、2026年2月18日時点では
- 4回転ジャンプは「本格的に練習している段階」
- 公式試合で武器として使っているのは、まだ「トリプルアクセル(3回転半)」
というのが現実に近いです。
ここからは、
- そもそも中井亜美ってどんな選手?
- 4回転ってどれくらいすごいの?
- これから本当に4回転を入れてくる可能性
を解説していきます。
中井亜美ってどんな選手?
まずはざっくりプロフィールから。
- 2008年4月27日生まれ、新潟県出身
- MFアカデミー所属(今は千葉を拠点)
- 3回転アクセル(トリプルアクセル)が大きな武器
- ジュニア時代から国際大会でメダル量産
- 2025-26シーズンに本格シニアデビュー
- グランプリシリーズ・フランス大会で優勝、ファイナル銀、四大陸銀メダルなど大活躍
そして今シーズン、ついに
ミラノ・コルティナ冬季オリンピックミラノ・コルティナ冬季オリンピック に初出場。
女子ショートでトリプルアクセルを成功させ、日本女子としては
- 伊藤みどり
- 浅田真央
- 樋口新葉
に続く史上4人目の快挙となりました。
「3回転半を武器に世界のトップと戦う新星」
というのが、今の中井亜美の立ち位置です。
そもそも「4回転ジャンプ」ってどれくらいヤバい技?
フィギュアのジャンプは、ざっくりこう思ってもらえばOKです。
- 2回転:トップ選手にとっては“基礎”
- 3回転:世界レベルでも普通に使う
- 3回転アクセル(3A):3回転半。女子では“超難しい”
- 4回転:4回転トウループ(4T)や4回転サルコウ(4S)など。
男子でも跳べる選手は限られる“超・超難度”
特に女子にとって、
- 3回転アクセルを試合で決める → かなりのトップ選手
- 4回転ジャンプを試合で決める → ほんの一握りの超エリート
という世界です。
中井亜美は、すでに3回転アクセルを武器にしています。
つまり、難度としては「あと一歩で4回転ゾーン」にいる選手と言えます。
中井亜美の現在の最大の武器「トリプルアクセル」
噂の4回転の前に、今の“現実の武器”を整理しましょう。
国際大会で実績のある3Aジャンパー
- 2022〜23シーズン以降、国内外の試合で3Aに挑戦
- 2022年のプランタン杯ジュニアクラスでは、3Aを成功させて優勝(非公認ながら大きな話題に)
- ジュニアGPや全日本でも、3Aを武器に上位常連へ
- シニアデビューシーズンの2025フランスGPでも3Aを成功させ、SP・FSともに自己ベストで優勝
そして2026年2月、
ミラノ・コルティナ五輪のショートで3Aを決め、
自己ベストに近い得点で“堂々の五輪デビュー”を飾っています。
解説や海外メディアでも、
「トリプルアクセルのスペシャリスト」「3Aで流れをつかむ選手」
という紹介が多く、彼女の看板技が3Aであることは間違いありません。
「4回転跳べるようになった」噂の元ネタはここ
では本題。
「4回転跳べるらしい」という噂は、主に次の3つから広がっていると考えられます。
(1)トロントでの4回転トウループ練習動画
- 2024〜25オフシーズン頃、カナダ・トロントのクラブで
4回転トウループ(4T)をハーネス付きで練習している動画が公開されています。 - ハーネス=安全ロープのようなもので、コーチが支えて
転倒のリスクを下げながら空中感覚をつかむ練習方法です。
この動画では、
- 回転数としては4回転を回り切っているように見える
- 着氷もそこそこきれいに見える場面がある
ので、SNSなどで
「4回転成功してるじゃん!」
と話題になりました。
(2)インタビューや記事での「4回転練習中」コメント
日本語版ウィキペディアでは、技術欄に
その他の高難度ジャンプとして、
4回転トウループの練習をしていたが、
感触が良かった4回転ルッツ習得に向けての挑戦にも言及している
と書かれています。
つまり、
- 4回転トウループ(4T)はすでに練習していた
- さらに、4回転ルッツ(4Lz)にも挑戦したい気持ちがある
ということを、どこかの取材で話している、ということですね。
(3)「ジャンプの天才」というイメージの先走り
- ジュニア時代から3Aをばんばん跳ぶ
- 基本の3回転も強くて、コンビネーションも得意
- シニアに上がっても、3Aを武器にいきなりGP優勝・ファイナル銀・四大陸銀と大活躍
このあたりから
「この子なら4回転もすぐ跳べるでしょ」
「もう練習では何本も決めてるんじゃ?」
と、期待が噂として独り歩きしている面もありそうです。
現時点でわかる「事実」と「まだ不確かなところ」
ここで一度、情報を整理します。
事実として言えること
- 4回転トウループはハーネス付きで練習している動画がある
→ つまり、「4回転の回転そのもの」は体で覚えつつある段階。 - 本人が4T・4Lzなどの高難度ジャンプへの挑戦に言及している
→ 将来的にプログラムに入れたい、という意思はある。 - 2025–26シーズンの主要大会のプロトコル(得点表)では、4回転を構成に入れていない
- GPフランス:武器は3Aと3-3コンビネーション
- スケートカナダ:3Aに苦戦しつつも、4回転は入れていない
- GPファイナル・全日本・四大陸も同様で、ジャンプ構成は「3A+3回転各種」が中心
- ミラノ五輪ショートでも、最大の見せ場は3Aであり、4回転は入っていない
まだはっきりしないこと
- 練習リンク(ハーネスなし)で、どれくらいの確率で4Tを立てているのか
- クローズドなテストスケートやアイスショーで、4回転を試しているかどうか
- コーチ陣が「いつごろプログラムに入れたい」と考えているのか
これらは、外からは正確に確認しようがありません。
つまり、
「練習で4回転を時々決めている可能性は十分ある」
でも
「試合で使えるレベルの成功率には、まだ到達していない」
というのが、一番現実に近い見方です。
そもそも、なぜ「練習で跳べる=試合で跳べる」じゃないのか?
ここが、フィギュアをあまり見ない人には少しわかりにくいポイントかもしれません。
1)採点のハードルが高い
フィギュアでは、ただ「回って降りればOK」ではありません。
- 回転数が足りないと「回転不足」や「ダウングレード」で大減点
- エッジの使い方や踏み切りの正しさもチェック
- 着氷が乱れればGOE(出来栄え点)がマイナスに
4回転ジャンプは、基礎点が高い分、ミスしたときのリスクも超高いです。
2)プログラム全体のバランス問題
- 中井亜美のような3Aジャンパーは、それだけでも大きな武器
- そこにさらに4回転を入れると、体への負担が一気に増える
- ジャンプだけでなく、スピン・ステップ・表現も高いレベルで維持しないと、総合点が伸びない
実際、専門家のインタビューでも
「今は“4回転さえ入れれば勝てる”時代じゃない」
というコメントが出ていて、
4回転にこだわりすぎると、かえって総合力が落ちるリスクもある、と言われています。
3)シーズン中は「確実な武器」を優先しがち
特にオリンピックシーズンの今は、
- 多少構成を抑えても「ノーミスでまとめた方が強い」ケースが多い
- 新技を入れるなら、オフシーズンや小さめの大会で試してから、というのが一般的
その意味で、
今シーズンの彼女が「3A+安定した3回転構成」で戦っているのは、とても合理的な選択と言えます。
中井亜美が4回転を本当に入れてくるとしたら、どんなシナリオ?
ここからは少し未来の話ですが、現実的な流れを想像してみましょう。
ステップ1:練習での成功率アップ
- ハーネス付き → ハーネスなしの単独練習へ
- 転倒が少なくなる
- 氷の状態や体調が違っても、ある程度安定して降りられるようになる
この段階の様子は、たまにファン撮影の練習動画などで出てくるかもしれません。
ステップ2:試合以外の場で“お試し”
- アイスショーやエキシビション、テストスケートで試す
- 転倒しても大きなリスクにならない場で、試合に近い緊張感を体験
ここである程度決まるようなら、
コーチ陣も「プログラムに組み込む」ことを本気で検討するはずです。
ステップ3:リスクの低い大会で投入
- シーズン序盤のローカル大会やチャレンジャーシリーズなど
- 世界選手権・五輪など“絶対落とせない”大会では、まだ様子見
ここで認定付きの4回転成功が出てくれば、
「中井亜美、4回転時代に突入」
と、大きなニュースになるでしょう。
ファン目線で「今」楽しめるポイント
「4回転はまだ先っぽい」と聞くと、
少しがっかりする人もいるかもしれませんが、
実は今の彼女の演技は、それ抜きでも見どころだらけです。
見どころ①:トリプルアクセルの質
- 高さ・幅があり、空中でスッと回ってスパッと降りる
- 成功したときの“爽快感”は、解説者も絶賛するレベル
3Aは、男子でも苦戦する選手が多いジャンプ。
それを女子で、しかも10代で武器にしている時点でとんでもない才能です。
見どころ②:ルッツ&コンビネーション
- 得意と言われるルッツジャンプ
- 後半の3回転フリップ–3回転トウループなど、難しいコンビネーションもプログラムに入れてきます。
4回転を狙う選手らしく、
もともとのジャンプの「高さ」「キレ」がかなりのレベルにあるのもポイントです。
見どころ③:音楽表現と“雰囲気”
- 2025–26シーズンの曲は、SP「La Strada」、FS「What a Wonderful World」など、
どちらも物語性のある大人っぽいナンバー。 - まだ10代とは思えない、深い表現や余韻のある滑りが魅力です。
「ジャンプのすごさ」だけでなく、
音楽とリンクの空気を変えてしまう力があるので、そこも要チェックです。
まとめ
最後にもう一度、シンプルにまとめます。
Q. 「中井亜美が4回転ジャンプ跳べるようになった」って本当?
- 練習では4回転トウループに取り組んでいるのは事実
→ ハーネス付きの練習動画や、「4回転挑戦」のコメントがある - ただし、公式試合で4回転を組み込んだ記録は、2026年2月18日時点では確認できない
→ 今シーズンの主要大会の構成は、「3回転アクセル+3回転各種」が中心
つまり、
「4回転ジャンプの練習には本気で取り組んでいる」
でも
「まだ“試合でバンバン決めている”段階ではない」
というのが、現実的な答えです。
むしろ今は、
- トリプルアクセルを武器に世界のトップ争いをしている
- 演技全体の完成度もどんどん上がり、「総合力の高いオールラウンダー」になりつつある
という、とてもおもしろい成長期の真っ最中。
4回転は、
この先のキャリアのどこかで
「満を持して登場する“大きな切り札”」になるかもしれません。
それまでの間は、
- 3Aの入り方・飛距離・着氷の綺麗さ
- ルッツを中心とした3回転ジャンプのキレ
- 音楽との一体感
こういった部分をじっくり楽しみつつ、
「4回転を本格投入するその日」を一緒に待つのが、
ファンとしては一番ワクワクできる見方かなと思います。








