2026年ミラノ・コルティナ冬季オリンピックの開会式で、
聖火台に火をともしるのが、イタリアの元アルペンスキー選手
アルベルト・トンバとデボラ・コンパニョーニだ――と報じられました。
日本のネットでも、
- 「誰、この2人?」
- 「名前は聞いたことあるけど、どれくらいすごい人なの?」
- 「ミラノの聖火点灯とどう関係あるの?」
と、モヤッとしている人も多いはずです。
そこでこの記事では、
- ミラノの聖火点灯ってそもそも何?
- アルベルト・トンバってどんな選手?
- デボラ・コンパニョーニってどんな選手?
- なぜこの2人が“伝説”として選ばれたのか?
を解説していきます。
- ミラノ聖火点灯って?ミラノ・コルティナ大会のおさらい
- そもそも「聖火点灯役」ってどれくらいすごいポジション?
- アルベルト・トンバってどんな人?ざっくりプロフィール
- トンバの「数字で分かるヤバさ」
- 「俺がスキーの新しいメシアだ!」トンバ伝説エピソード
- デボラ・コンパニョーニってどんな人?ざっくりプロフィール
- コンパニョーニの「数字で分かるすごさ」
- 何度もケガを乗り越えた「ガラスの膝」のヒロイン
- トンバとコンパニョーニ、2人の共通点
- なぜ「ミラノ聖火点灯」にこの2人が選ばれたのか?
- スキーのことをよく知らなくても、開会式が何倍も楽しくなるポイント
- 軽くおさらい:アルペンスキー技術系ってどんな競技?
- 開会式までに見ておきたい“予習”のヒント
- まとめ:ミラノの夜にともる「雪のレジェンド」の炎
ミラノ聖火点灯って?ミラノ・コルティナ大会のおさらい
まずは大会そのものを軽く整理しておきましょう。
2026年の冬季オリンピックは、イタリアで開催される
ミラノ・コルティナ2026冬季オリンピックです。
- 開会式の日程:2026年2月6日
- 閉会式:2月22日
- 開催地:ミラノとコルティナ・ダンペッツォを中心に、複数の都市に分散して行われるスタイル
今回のオリンピックの特徴は、「ひとつのスタジアムだけで完結しない」ことです。
- 開会式関連の演出が、ミラノのサン・シーロ競技場だけでなく、
- ミラノ市内のアルコ・デッラ・パーチェ(平和の門)、
- コルティナ・ダンペッツォのピアッツァ・ディボナ(広場)
など、複数の場所で行われる予定になっています。
そのクライマックスが、聖火台に火をともす「聖火点灯」です。
今回の報道では、
- トンバがミラノの「アルコ・デッラ・パーチェ」にあるメイン聖火台を点灯
- コンパニョーニが、コルティナ・ダンペッツォの広場に設置された聖火台を点灯
するとされています。
つまり、イタリアを代表するスキーの男女レジェンドが、
それぞれ「ミラノ」と「雪山リゾート・コルティナ」を象徴する場所で、
オリンピックの火をともし、開幕を告げるわけです。
そもそも「聖火点灯役」ってどれくらいすごいポジション?
オリンピックの開会式で、最後に聖火台に火をつける人は、
その国にとって象徴的な存在が選ばれます。
過去の大会でも、
- その国を代表するスター選手
- 戦争や差別を乗り越えた象徴的な人物
- 若い世代を代表する期待の選手
などが選ばれてきました。
「聖火をともす」という行為には、
- 過去の栄光
- 今の世代へのバトン
- 未来への希望
これらをひとつにつなげる、という意味が込められています。
つまり、
「この人こそ、うちの国のスポーツ・オリンピックの顔です」
と世界に向かって宣言するようなものです。
そのポジションを、
アルペンスキーのレジェンド2人が任された――
そう聞くと、「どれだけすごい選手だったの?」と気になりますよね。
ここから、1人ずつ見ていきましょう。
アルベルト・トンバってどんな人?ざっくりプロフィール
まずは名前のインパクトが強い、アルベルト・トンバから。
- 国籍:イタリア
- 種目:アルペンスキー(特に回転・大回転の技術系)
- 生年:1966年(2026年時点で59歳)
- ニックネーム:「トンバ・ラ・ボンバ(爆弾トンバ)」
この「爆弾トンバ」というあだ名からも分かるように、
とにかくパワフルで派手な滑りが持ち味の選手でした。
普通、回転や大回転は「細かいターンを正確に刻むテクニック勝負」のイメージがありますよね。
ところがトンバは、がっしりした体格と筋力を武器に、
- ポール(旗門)を力でなぎ倒すように通過
- それでいてスピードはまったく落ちない
- コースの中で一人だけ、次元の違う速さ
という、まさに「パワーとテクニックの融合」を見せていました。
トンバの「数字で分かるヤバさ」
どれくらい強かったのか、実績をざっくり数字で見てみましょう。
オリンピックでの成績
- 金メダル:3個
- 銀メダル:2個
- 1988年カルガリー大会:回転・大回転で金メダル2つ
- 1992年アルベールビル大会:大回転で金、回転で銀
- 1994年リレハンメル大会:回転で銀
技術系種目で、ここまで安定してメダルを取り続けた選手は、
世界的に見てもごく少数です。
ワールドカップでの成績
- 通算勝利数:50勝(回転35勝、大回転15勝)
- シーズン種目別タイトル:9回(回転4回、大回転4回、総合1回)
「ワールドカップ50勝」というのは、
サッカーで言えば「チャンピオンズリーグで毎年得点王」レベルのとんでもなさです。
「俺がスキーの新しいメシアだ!」トンバ伝説エピソード
トンバが「伝説」と呼ばれるのは、
強さだけでなくキャラクターの濃さにも理由があります。
有名なエピソードの一つが、1980年代後半、
イタリア・マドンナ・ディ・カンピーリョでのレース。
- ライバルたちを大差でぶっちぎり優勝
- ゴールした瞬間、観客に向かって
- 「俺はスキー界の新しいメシアだ!」と叫んだ
…という“自信満々”なパフォーマンスで、観客を大いに沸かせました。
また、
- ナイトレース(夜のレース)で勝ったあと、そのままクラブに遊びに行った
- 「夜遊びしながら勝つスター選手」として、テレビや雑誌をにぎわせた
など、今なら炎上しそうなエピソードも多い選手です。
しかし当時のイタリアでは、
「強くて、明るくて、チャラいけど憎めないヒーロー」
として国民的人気を集めました。
そんな“イタリアらしさ全開”のスターが、
自国開催のオリンピックで聖火台に火をつける。
それだけで、イタリアの人たちには胸アツな展開なのです。
デボラ・コンパニョーニってどんな人?ざっくりプロフィール
続いて、もう一人の主人公、デボラ・コンパニョーニ。
- 国籍:イタリア
- 種目:アルペンスキー(特に大回転)
- 生年:1970年(2026年時点で55歳)
- 出身地:ボルミオ(イタリア北部の山岳地帯の町)
デボラは、イタリアでは
「史上最高の女子スキー選手」
と呼ばれることもあるほどの存在です。
同じくアルペンスキーの技術系種目で活躍しましたが、
トンバとは対照的に、
- 寡黙
- ストイック
- ケガとの戦いが多かった
という、いわば「静かな闘志タイプ」の選手でした。
コンパニョーニの「数字で分かるすごさ」
こちらも実績を数字で見てみましょう。
オリンピックでの成績
- 金メダル:3個
- 銀メダル:1個
- 1992年アルベールビル大会:スーパー大回転で金
- 1994年リレハンメル大会:大回転で金
- 1998年長野大会:大回転で金、回転で銀
とくにすごいのが、
「3大会連続で金メダル」
という記録です。
アルペンスキーのようなケガが多い競技で、
長期間トップの実力を保ち続けるのは本当に難しいのですが、
それをやってのけた、数少ない選手の一人です。
世界選手権・ワールドカップでの成績
- 世界選手権:金メダル3個
- ワールドカップ通算勝利数:16勝
- 種目別タイトル:大回転で総合優勝1回
トンバほど派手ではないものの、
「使えるチャンスを確実に金メダルにする」タイプの選手だったことが分かります。
何度もケガを乗り越えた「ガラスの膝」のヒロイン
デボラ・コンパニョーニの伝説を語るうえで、
外せないキーワードが「ケガとの戦い」です。
- 若いころから膝のケガに悩まされる
- 手術やリハビリを繰り返しながら、主要大会にはきっちり合わせてくる
- 「ワールドカップの勝利数はそこまで多くないのに、大きな大会では必ず結果を出す選手」として知られた
つまり、
「普段は無理をしない。だけど、オリンピックや世界選手権には最高のコンディションで出てきて、ドンッと金メダルを取る」
というスタイルだったわけです。
静かでクールに見えますが、
本当はケガの痛みと常に戦っていた。
そのギャップも含めて、イタリアでは“魂のチャンピオン”として尊敬されています。
トンバとコンパニョーニ、2人の共通点
ここまで読むと、なんとなく2人の性格の違いが分かってきたと思います。
- トンバ:明るく、派手で、自信家。爆発的なスター。
- コンパニョーニ:静かでストイック。ケガを乗り越える職人タイプ。
一見、正反対のようですが、
実は大きな共通点があります。
① どちらも「3つの金メダル」を持つレジェンド
- トンバ:金メダル3・銀2の合計5個
- コンパニョーニ:金3・銀1の合計4個
どちらも3個の金メダルを持つ、“金メダルトリプルクラウン”の持ち主です。
これはイタリアの冬季五輪史上でも、
トップクラスの実績と言えます。
② アルペンスキーの「技術系種目」の象徴
2人とも、スピード系(滑降・スーパー大回転)ではなく、
- 回転(スラローム)
- 大回転(ジャイアントスラローム)
といった技術系種目で活躍しました。
技術系種目は、
- 雪の状態
- 板のセッティング
- 精密なライン取り
- メンタルの集中力
など、細かな要素が絡み合う、とても繊細な競技です。
そんな難しい種目で長年トップを走り続けた2人は、
イタリアだけでなく世界中のスキーファンから尊敬されている存在です。
なぜ「ミラノ聖火点灯」にこの2人が選ばれたのか?
では、なぜ数多くいるイタリアのメダリストの中から、
この2人が選ばれたのでしょうか。
報道だけでは、公式な“理由”までは語られていませんが、
背景を整理すると、おおよそ次のポイントが見えてきます。
理由① 冬季五輪にふさわしい「雪山の象徴」
ミラノ・コルティナ大会は、
都市と山岳リゾートをつなぐコンセプトを持っています。
- ミラノ:ファッションとビジネスの大都市
- コルティナ・ダンペッツォ:世界的なスキーリゾート
この2つをつなぐ象徴として、
「アルペンスキーの大スター」を聖火点灯役にするのは、とても自然な流れです。
理由② イタリアならではの男女ペア
- 派手で陽気なトンバ
- 静かでストイックなコンパニョーニ
という対照的な2人をペアにすることで、
「イタリアの多様な魅力」を一度に表現できる
という演出上の狙いも感じられます。
- 大都市ミラノの華やかさ → トンバ
- 雪山リゾートと職人魂 → コンパニョーニ
というイメージの分担も、しっくりきますよね。
理由③ ベテラン世代と今の子ども世代をつなぐ存在
2人が活躍したのは、主に1990年代。
当時リアルタイムで応援していた世代は、
今まさに50代〜60代になっています。
- 親世代にとっては「青春のヒーロー/ヒロイン」
- 子ども世代にとっては「親から何度も聞かされたレジェンド」
という構図があり、
家族みんなで「うわー懐かしい!」「この人たちが聖火つけるんだ!」と盛り上がれる人選でもあります。
スキーのことをよく知らなくても、開会式が何倍も楽しくなるポイント
「正直、アルペンスキーはあまり見たことがない…」
という人でも、開会式を楽しむコツがあります。
① 2人の歩き方・立ち居振る舞いに注目
トンバは、現役時代から
- 胸を張って大股で歩く
- 観客の声援に手を振って応える
といった、スターらしい振る舞いが印象的でした。
一方、コンパニョーニは
- 落ち着いた表情
- あまり感情を表に出さない
- でも目線や仕草に芯の強さがにじむ
というタイプです。
開会式でも、
この性格の違いがそのまま立ち居振る舞いに出るはずです。
② 背景の映像や音楽も「雪山」を意識して見てみる
最近のオリンピック開会式では、
聖火点灯のシーンに合わせて
- 過去の名シーンの映像
- 開催国ならではの音楽
- スポーツと自然をモチーフにした映像演出
などが組み合わされます。
ミラノ・コルティナ大会でも、
- イタリアアルプスの雪山
- 1990年代のスキー黄金時代の雰囲気
- 都市ミラノと山岳リゾートの対比
といったテーマが盛り込まれる可能性が高いでしょう。
「この2人が滑っていた雪山って、こんな景色だったのかな」
と想像しながら見ると、画面の見え方がガラッと変わります。
軽くおさらい:アルペンスキー技術系ってどんな競技?
せっかくなので、2人が活躍した
「回転」「大回転」という競技もざっくりイメージしておきましょう。
回転(スラローム)
- ポール(旗門)が細かく並んだコースを滑る
- ターンの切り返しがめちゃくちゃ速い
- 小回りのテクニックとリズム感が命
→ トンバは、この種目で35勝も挙げています。
大回転(ジャイアントスラローム)
- 回転よりもポールの間隔が広い
- スピードとテクニックのバランスが重要
- 大きな弧を描くような、ダイナミックなターン
→ コンパニョーニは、この種目でオリンピック金メダルを積み重ねました。
どちらも、
「ビデオで見ると一瞬で終わるけど、実はめちゃくちゃ繊細な競技」です。
開会式までに見ておきたい“予習”のヒント
開会式をもっと楽しみたい人向けに、
簡単な“予習”のヒントも挙げておきます。
- YouTubeなどで「Tomba slalom」「Compagnoni giant slalom」と検索
→ 現役時代のレース映像を見ておくと、開会式での感動が増します。 - ミラノやコルティナ・ダンペッツォの街並みの写真を見ておく
→ 聖火台の背景が、より立体的に見えてきます。 - 過去のオリンピック開会式の聖火点灯シーンを見返す
→ 「トリノ2006」「長野1998」など、演出の違いを比べるのも面白いです。
「たったこれだけ?」と思うかもしれませんが、
少し知識を入れておくだけで、
同じテレビ中継が何倍も“濃く”楽しめるコンテンツに変わります。
まとめ:ミラノの夜にともる「雪のレジェンド」の炎
最後に、この記事のポイントを簡単にまとめます。
開会式のクライマックスで、
2人がトーチを掲げて炎をともし、
夜空に聖火が立ち上る瞬間――。
「誰、この人?」から始まったあなたでも、
そのときにはきっと、
「あ、あの“雪のレジェンド”たちが火をつけているんだ」
と、少し特別な気持ちで画面を見つめるはずです。
ミラノの夜にともる炎の向こう側に、
イタリアの雪の記憶と、
そして新しい世代の未来が重なって見えてきます。
開会式を観る予定の人は、
ぜひこの2人の名前を、今日のうちにそっと頭に入れておいてください。


