最初に、一番知りたいところからはっきりさせておきます。
日本のプロスノーボード協会・PSA ASIAの公式プロフィールによると、
女子スノーボード選手・鈴木萌々の身長は
156cm
と記載されています。
一方で、
- 体重の欄は「––kg」となっていて、
- 公開されている信頼できる情報源からは、正確な数値はわかりません。
ネット上の一部ブログでは「○○kgくらいでは?」といった“推測”も書かれていますが、
公式には出ていない情報なので、この記事では体重は非公開として扱います。
そのうえで、
- 身長156cmという「やや小柄な体格」で
- なぜ、世界のビッグエアであれだけ高く・遠く・回転できるのか
を解説していきます。
鈴木萌々のプロフィールをサクッと整理
まずは、選手としての基本情報を押さえておきましょう。
基本データ
- 名前:鈴木 萌々(すずき もも)
- 生年月日:2007年10月29日
- 出身:新潟県新潟市生まれ、宮城県仙台市育ちとして紹介されることが多い
- 所属:キララクエストスノーボードクラブ
- 種目:スノーボード(スロープスタイル/ビッグエア)
- 身長:156cm(PSA ASIA公式)
- 体重:非公開
公式プロフィールによると、
- 3歳のころ、両親の影響でスノーボードを始める
- 小学5年生から本格的に選手としての練習をスタート
- 中学1年でFIS大会ビッグエア4位、全日本ジュニア選手権2位
- 13歳でプロ資格を取得
など、かなり早い段階から国内トップレベルで戦ってきた選手です。
国際スキー・スノーボード連盟(FIS)の公式データベースでも、
女子ビッグエア/スロープスタイルのワールドカップや世界選手権に出場する現役選手として登録されています。
「156cmって、小柄なの?」他の女子スノボ選手と比べてみる
身長156cmと言われて、みなさんはどう感じますか?
- 「日本人女性としては普通ぐらい?」
- 「スポーツ選手にしては小柄かな?」
と、印象は人それぞれかもしれません。
ここでは、他の有名女子スノーボーダーとざっくり比較してみましょう。
他のトップ選手と比べたときのイメージ
正確な身長が公表されている選手と比べると、
- 160cm前後の選手
- それより大きい選手
も世界にはたくさんいます。一方で、
- 150cm前後の選手
- 155cmくらいの選手
も珍しくありません。
つまり、
女子スノーボードの世界では、身長156cmは「やや小柄寄りだけど、全然めずらしくはない」くらいのポジション
と考えておくとイメージしやすいです。
実際、日本の女子ビッグエア・スロープスタイルは、小柄な選手が世界の表彰台に立つことが多く、「日本の女子は体は小さいけど、技は世界一級」という評価をされることもあります。
「小柄だと不利じゃないの?」直感と現実のギャップ
ここで、多くの人が感じる疑問がこれです。
「スノボのビッグエアって、めちゃくちゃ大きなジャンプ台を飛ぶよね?
身長が高くて体が大きいほうが、なんとなく有利そうなんだけど…?」
たしかに、“見た目の迫力”だけを考えると、
- 大柄で筋肉ムキムキの選手のほうが
- 思い切り飛べそう
というイメージを持ちやすいですよね。
でも、実際の競技では、
「体格が大きい=必ずしも有利」
とは限りません。
むしろ、女子スノーボードの世界では、
小柄な選手だからこそ飛べる・回れる・勝てる
という面もたくさんあります。
その理由を、物理の話も交えながら、できるだけやさしく説明していきます。
理由① 体が小さいと「回転しやすい」
ビッグエアやスロープスタイルでは、
- 720(2回転)
- 900(2回転半)
- 1080(3回転)
- それ以上…
といった「スピンの数」が得点の大きなポイントになります。
ここで効いてくるのが、体のサイズと重さのバランスです。
くるくる回る“コマ”をイメージしてみる
物理で言う「慣性モーメント」の話を、超ざっくり言い換えると、
同じ力で回そうとしたとき
体のサイズが小さいほど、回転しやすい
というイメージです。
たとえば、
- 大きくて重いコマ
- 小さくて軽いコマ
を同じ力で回したら、
小さいコマのほうが、くるくる速く回りそうですよね。
人間の体も同じで、
- 身長が高くて手足が長い人より
- 身長がほどほどで、コンパクトな人のほうが
空中で「ギュッ」と体を丸めたときに、速く回転しやすいのです。
鈴木萌々の「156cm」というサイズ感
身長156cmというのは、
- あまりにも小さすぎず
- かといって、手足が長すぎて扱いづらいわけでもない
という意味で、
「女子ビッグエアで高回転スピンを回すのに、かなりバランスのいいサイズ」
と言えます。
もちろん、身長が高くても回れる選手はたくさんいますが、
小柄な選手は、
- 体をコンパクトにまとめやすい
- 回転のスピードをつけやすい
という点で、大きな武器を持っているとも言えます。
理由② 重心が低くて「バランスが取りやすい」
2つ目のポイントは、「重心の低さ」です。
スケートボードやバランスボールを想像してみよう
- 背の高い人
- 背の低い人
が同じボードの上に立ったとき、
少し揺らしただけでフラフラしやすいのは、どちらでしょうか?
一般的には、
- 身長が高い人のほうが、重心が高くなりやすいので不安定
- 身長が低い人のほうが、重心が低く安定しやすい
と言われます。
スノーボードでも同じで、
小柄な選手ほど、板の上でバランスをとりやすい
というメリットがあります。
ランディング(着地)の安定感につながる
ビッグエアの映像を見ると、
どんな超大技を決めても、最後に「着地でドシンとこけたら」減点になってしまいます。
ここで、
- 低い姿勢で
- 板の上にしっかり体重を乗せて
安定して着地できるかどうかが、勝負の分かれ目になります。
身長が高くてももちろん安定して着地できる選手はいますが、
小柄な選手は、
- 最初から重心が低いので、
- 腰を落として構えた姿勢から、板の上に体を戻しやすい
という意味で、ランディングの安定感を出しやすいと言えます。
鈴木萌々が、世界の大舞台でも大きく崩れないランディングを見せるのは、
こうした「体の作り」も味方していると考えられます。
理由③ 体重が軽いと「スピードコントロールしやすい」
体重は非公開ですが、
世界の女子ビッグエア選手の平均から考えると、
身長156cmのアスリートは、体重もそこまで重くないと考えるのが自然です。
ここでのポイントは、
体が軽いと、「どれくらいのスピードでキッカー(ジャンプ台)に入るか」を細かく調整しやすい
ということです。
速すぎても、遅すぎてもダメ
ビッグエアでは、
- スピードが速すぎると…
→ 飛びすぎてランディング(着地ゾーン)をオーバーしてしまう - スピードが遅すぎると…
→ ランディングまで届かず、手前で落ちてしまう
という失敗につながります。
つまり、
「ちょうどいいスピード」でキッカーに入ることが、超重要
になります。
体重が軽いと、
- 同じ斜面でも、スピードが出すぎない
- スピードを落とすときも、板のエッジで雪をかみやすい
など、スピードの微調整がしやすくなる面があります。
もちろん、軽ければ何でもいいわけではなく、
- 空中で板をしっかりコントロールできる筋力
- 着地の衝撃に耐えられる体づくり
がセットで必要です。
鈴木萌々の場合、
「小柄で軽い+筋力・技術もしっかりある」
からこそ、あの高さと回転を両立できている、と考えられます。
理由④ トレーニング環境と技術の積み重ね
体格だけでなく、環境と努力も大きな要素です。
東北の「クエスト系施設」でエア練習
プロフィールによると、
萌々は
- 福島の「猫魔」
- 宮城の「スプリングバレー仙台泉」
- 新潟の「わかぶな高原」
などをホームゲレンデとして滑っているほか、
「クエスト」系のジャンプ練習施設にも通っていると紹介されています。
クエスト系施設では、
- プラスチックのブラシの上を滑って
- キッカー(ジャンプ台)からエアバッグに飛ぶ
という練習ができます。
これにより、
- 実際の雪山よりも「回数をこなせる」
- 新しい技を、ケガのリスクを抑えながら試せる
という、大きなメリットがあります。
「小柄でも飛べる」は、努力の裏返し
こうした環境で、小さい頃から
- 同じ動きを何百回、何千回と繰り返し
- 体に「空中での感覚」をたたき込んできた
からこそ、
身長や体格のハンデを感じさせないどころか、「小柄であることを強みに変える」滑り
ができていると言えます。
理由⑤ 板・ビンディング・スタンス設定で“体に合わせる”
もうひとつ見逃せないのが、「道具の調整」です。
スノーボードでは、
- 板の長さ
- 板の硬さ(フレックス)
- ビンディングの位置
- 足の角度(スタンス)
などを、自分の身長・体重・滑り方に合わせて細かく決めていきます。
小柄な選手は「板が長すぎない」ことが大事
身長が低いのに、やたら長い板を使うと、
- 素早くエッジを切り替えることが難しくなり
- 空中での板の扱いも重く感じてしまう
というデメリットが出ます。
逆に、身長に合った長さの板を選べば、
- 体の動きに板がついてきてくれる
- 回転中も、板を体の近くに引き寄せやすい
といったメリットがあります。
プロ選手は、メーカーやチームスタッフと相談しながら、
自分の身長・脚の長さ・筋力にぴったり合う板
を選んでいます。
スタンス幅と角度も、安定感に直結
また、
- スタンス幅(足と足の間の距離)
- 前足・後ろ足の角度
も、選手によって好みが大きく分かれます。
小柄な選手の場合、
- 足を広げすぎると、逆に踏ん張れない
- 広さ・角度を上手く調整すると、着地での安定感が増す
といった差が出やすくなります。
萌々も、プロとして板のセッティングをかなり細かく調整しているはずで、
「小柄な自分の体」に最適化した用具を使っているからこそ、
あの安定したランディングとスムーズな回転が実現している
と考えられます。
理由⑥ メンタルの強さと「恐怖心との付き合い方」
ここまで、身長や体の話を中心にしてきましたが、
ビッグエアで一番大きいのは、実はメンタルの強さです。
高さ・距離への“恐怖”は、誰でも感じる
どれだけ技術があっても、
- 何メートルもあるジャンプ台を
- 全力のスピードで飛んで
- 空中で3回転以上する
というのは、普通に考えれば「怖い」ことです。
身長が高いか低いかに関係なく、
「やってみよう」と思えるかどうか
「一度失敗しても、もう一度挑戦できるかどうか」
で、その選手の限界が変わってきます。
10代で世界の表彰台=メンタルもトップレベル
鈴木萌々は、
- ジュニア世界選手権ビッグエアで銀メダル
- ワールドカップのビッグエアで複数回の3位表彰台
- 世界選手権ビッグエアで4位(日本勢表彰台独占のすぐ後ろ)
という結果を、10代のうちに出しています。
これは、
「小柄でも飛べる」どころか、
「小柄な体で世界の大技に挑み続けている」
ということの証明でもあります。
身長や体格は、自分の努力ではどうにもならない部分もありますが、
- 技術
- 筋力
- メンタル
は、時間をかけて育てることができます。
萌々のジャンプには、その「積み重ね」がそのまま表れている、と言っていいでしょう。
まとめ:「小柄だからこそ飛べる」スノーボードの世界
最後に、この記事のポイントを整理します。
鈴木萌々の身長・体重について
- 公式プロフィール(PSA ASIA)によると、身長は156cm
- 体重は、公的な情報源では非公開
- ネット上の推測もあるが、正確ではないのでこの記事では扱わない
「女子スノボで小柄でも飛べる」主な理由
- 回転しやすい
体がコンパクトだと、空中で「ギュッ」と丸まりやすく、
高回転スピンをしやすい。 - 重心が低くてバランスがいい
身長が高い選手よりも、板の上で安定しやすく、
ランディング(着地)で踏ん張りがきく。 - スピードコントロールがしやすい
体重が軽いぶん、キッカーに入る前のスピード調整が細かくできる。 - 自分の体に合った板・セッティング
身長・脚の長さに合わせた板の長さやスタンス設定で、
体格を最大限に活かしている。 - トレーニング環境と努力
クエスト系施設やホームゲレンデで、
小さい頃から何度もジャンプ練習を積み重ねてきた。 - メンタルの強さ
「怖さ」と付き合いながら、
10代で世界の舞台に挑み続けている。
おわりに:「身長は“条件”であって、“限界”ではない」
鈴木萌々のような選手を見ていると、
はっきりわかることがあります。
身長や体格は、「スタート時の条件」にすぎない。
それをどう活かすかは、技術と努力、そして工夫次第。
小柄だからといって、
- 「自分は不利だ」と決めつける必要はありませんし、
- 逆に「大きいから有利」と安心してもいられません。
スノーボードの世界では、
- 小柄な選手には小柄な選手の強み
- 大柄な選手には大柄な選手の強み
があり、
それぞれが自分の体と向き合いながら、最大限に活かす方法を探しています。
身長156cmの鈴木萌々が、世界のビッグエアでどこまで飛んでいくのか。
その挑戦をこれからも追いかけていくと、「体格とスポーツ」の見え方が、きっと少し変わってくるはずです。







