先に一番気になるところだけ、ざっくりまとめます。
この数字だけ見ると、
「女子ビッグエアでは、すでに“世界トップ6の常連”」
と言ってよく、
ミラノ・コルティナ五輪などの大舞台でも、表彰台を狙える位置に来ていると言えます。
ここからは、
- プロフィールと競技スタイル
- 年代別に見る“過去成績”の流れ
- 最新の世界ランキング(ワールドカップ順位)
- 具体的にメダル可能性はどれくらいか?
を整理していきます。
鈴木萌々の基本プロフィールをおさらい
まずは、選手としての基本情報から。
- 生年月日:2007年10月29日
- 出身:新潟県生まれ → 宮城県仙台市育ち(雪国+東北の都市という環境)
- 所属クラブ:キララクエストスノーボードクラブ
- 種目:スノーボード(スロープスタイル/ビッグエア)
- FISコード:9305495(国際スキー・スノーボード連盟の登録番号)
競技的には、
- レールやBOXなどのジブ+ジャンプ台をつないで滑る「スロープスタイル」
- ひとつの巨大なジャンプ台で“1本勝負”の技を競う「ビッグエア」
この2種目を主戦場にしています。
最近の成績を見ると、
「どちらも世界トップレベルだけれど、特にビッグエアが強み」
というバランスです。
年代別に見る「過去成績」の流れ
ここからは、「いつ、どの大会で、どんな結果を残してきたのか」を
時系列でざっくり追っていきます。
2023年:ジュニア世界選手権で存在感を見せる
国際大会で名前が出始めたのが、2023年シーズン。
- 2023年9月
ジュニア世界選手権(Cardrona/ニュージーランド)ビッグエア 4位
まだ世界の同世代トップが集まる場で、
いきなり入賞(4位)というあたり、
この頃からすでに「将来有望」と見られていたことが分かります。
2024年:ジュニア世界選手権「銀メダル」で一気に注目
2023-24シーズンは、ジュニアのカテゴリーで一気に飛躍した年です。
- 2024年3月 ジュニア世界選手権(Livigno/イタリア)
- ビッグエア:2位(銀メダル)
- スロープスタイル:8位
同じくFISの公認大会や国内大会でも、
- アジアカップ Hakuba スロープスタイル 2位
- 全日本選手権(栂池・栂池高原)スロープスタイル 2位、ビッグエア7位
- ヨーロッパカップ(Corvatsch/スイス)
- ビッグエア 2位
- スロープスタイル 6位
と、かなり安定して「表彰台〜入賞ライン」に顔を出しています。
このシーズンは、
「ジュニアから一気に、世界のトップカテゴリーへ上がっていくための土台を作った年」
と言えます。
2024-25:ワールドカップに本格参戦&初表彰台
いよいよ2024-25シーズンから、
FISワールドカップ(=世界最高峰シリーズ)に本格参戦します。
最初の2戦はまだ慣れない部分もあり、
- 2024年10月 Chur(スイス)ビッグエア 23位
- 2024年12月 北京ビッグエア 18位
と、「世界の壁」を感じるスタートでした。
しかし、ここから一気に流れが変わります。
2025年1月:クラーゲンフルトでワールドカップ初表彰台
- 2025年1月5日
オーストリア・クラーゲンフルトのビッグエアイベントで3位表彰台。
これは、FIS公式のリザルトにも
「World Cup Big Air 3位」として記録されています。
日本のメディアでも、
「初めての決勝でいきなり表彰台」
と紹介され、一気に名前が知られるようになりました。
2025年2月:アスペンで2度目の表彰台
- 2025年2月6日
アメリカ・アスペンのビッグエアW杯で再び3位。
優勝はニュージーランドのZoi Sadowski-Synnott、
2位は同じ日本の村瀬心椛、
その横に10代の鈴木萌々が並ぶ、という構図でした。
2025年3月:世界選手権ビッグエア「4位」で世界トップと肩を並べる
- 2025年3月28日 スイス・エンガディン世界選手権ビッグエア
日本勢が1〜3位を独占する中、鈴木萌々は4位。
順位だけ見ると“惜しくも表彰台を逃した”と言えますが、
- 2本のジャンプ合計150.00点で、5位のMia Brookesにわずか0.5点差
- 世界女王クラスの選手たちとほぼ互角の得点
という内容で、
「日本勢が世界をリードする女子ビッグエアの中で、そのトップグループの一員になった」
と感じさせる結果でした。
同じ大会のスロープスタイルでも8位と健闘しています。
2025年シーズンのまとめ
2024-25シーズンの主なハイライトを整理すると:
- W杯ビッグエア:
- クラーゲンフルト 3位
- アスペン 3位
- 世界選手権ビッグエア:4位
- 世界選手権スロープスタイル:8位
- W杯スロープスタイル:フラッハウ(オーストリア)8位など、複数回入賞
この結果を受けて、
FISのシーズンプレビュー記事でも
「日本女子は世界で最もタレントぞろいのビッグエア国家。
18歳のMomo Suzukiは世界選手権4位に加え、クラーゲンフルト&アスペンで3位表彰台」
と紹介されています。
つまり、
「2024-25シーズンで、一気に“世界トップ6”の1人として認知された」
と言ってよさそうです。
2025-26:2年連続でW杯表彰台、ランキングも上位キープ
現在進行中の2025-26シーズンでも、勢いはそのままです。
- 2025年11月 秘密花園(Secret Garden/中国)ビッグエア:13位
- 2025年12月 北京・首鋼ビッグエア台(中国)ビッグエア:3位
- 2025年12月 スティームボート(アメリカ)ビッグエア:15位
- 2026年1月 スノーマス(アメリカ)スロープスタイル:4位(自身最高のW杯SS成績)
特に北京ビッグエアは、
2022年冬季五輪の会場としても有名な「首鋼ビッグエア台」が舞台で、
ここで3位表彰台に立ったことは大きな自信になっているはずです。
現在の世界ランキング(FISワールドカップスタンディング)
「世界ランキング」と聞くと少しややこしいのですが、
ここではいちばん分かりやすい指標として、
FISワールドカップのシーズン別スタンディング(種目別ランキング)
をベースに見ていきます。
2024-25シーズンの最終順位
FISの「World Cup Standings」によると、2024-25シーズンは
- ビッグエア:総合6位
- スロープスタイル:17位
- パーク&パイプ総合(BA+SSの合算):12位
でした。
女子ビッグエアW杯は、世界中のトップ選手が参戦しており、
「総合6位=実質的に“世界ランキング6位クラス”」
と考えて問題ないレベルです。
2025-26シーズン(2026年1月時点)の途中順位
同じくFISのスタンディングでは、
2025-26シーズン(シーズンコード「2026」)の途中経過として
- ビッグエア:6位(96ポイント)
- スロープスタイル:6位(68ポイント)
- パーク&パイプ総合:12位(164ポイント)
と記録されています(2026年1月時点)。
つまり、
- ビッグエア:2シーズン連続で「世界トップ6」
- スロープスタイル:前季17位 → 今季6位まで浮上中
という、かなりポジティブな流れになっています。
もちろん、シーズンが進む中で順位は多少前後しますが、
「両種目とも、今や“決勝常連〜上位争い”のグループにしっかり入っている」
という評価でよさそうです。
メダルの可能性は?種目別にざっくり分析
では、ここからが本題の「メダル可能性」です。
特に意識されるのは、
- 世界選手権
- ミラノ・コルティナ五輪(2026)
あたりの大舞台だと思います。
あくまで“現時点の材料”からの見立てですが、
ビッグエアとスロープスタイルに分けて整理してみます。
ビッグエア:メダルポテンシャルは「かなり高い」
ビッグエアについては、数字だけ見てもかなり明るい材料がそろっています。
① 世界選手権4位&W杯表彰台3回
- 世界選手権ビッグエア:4位(日本が1〜3位独占のすぐ後ろ)
- W杯ビッグエア:
- クラーゲンフルト 3位(2025年)
- アスペン 3位(2025年)
- 北京 3位(2025年12月)
「一度だけのまぐれ表彰台」ではなく、
複数会場で3位を取れているのが大きなポイントです。
さらに、世界選手権でも、
「表彰台組とほぼ同レベルの得点」
を出せているので、
技の内容や難易度の面でも、すでに“メダル圏内”に入っていると見ていいでしょう。
② ランキング的にも「常にトップ6」
前の章で見た通り、
- 2024-25:W杯ビッグエア総合6位
- 2025-26:シーズン途中でビッグエア6位
と、ランキングでも安定して上位にいます。
これは、
「予選落ちと優勝を繰り返すタイプ」ではなく、
「だいたい決勝に残って、時々表彰台に乗るタイプ」
だということを意味します。
メダル争いは1発勝負の側面もありますが、
「常に決勝に残れる安定感」は、
大舞台でメダルを狙ううえでとても大きな武器です。
③ ライバルとの関係
女子ビッグエアには、
- 村瀬心椛
- 岩渕麗楽
- 深田茉莉
- ミア・ブルックス
- アンナ・ガッサー
- ゾイ・サドウスキー・シノット
など、世界的なスター選手がずらりと並びます。
その中で、鈴木萌々は
- 同じ日本勢の中では「次世代のエース候補」として台頭
- 世界の表彰台常連選手とも点数的にほぼ互角
という位置まで来ています。
まとめると、
ビッグエアに関しては
「メダルが取れるかどうか」は、
当日のコンディションと数本のジャンプの出来次第。
実力的には、すでに“十分にメダル候補”と言える。
そんな段階に入っていると考えてよさそうです。
スロープスタイル:決勝進出常連 → そこから一歩上へ
一方、スロープスタイルはどうでしょうか。
① 世界選手権8位&W杯4位
- 世界選手権スロープスタイル:8位
- W杯スノーマス大会(2026年1月):4位(自己最高)
トップ3まではもう一歩ですが、
「決勝に残って入賞する」レベルには、すでに十分達しています。
② ランキングの伸びが大きい
- 2024-25シーズン:スロープスタイル総合17位
- 2025-26シーズン途中:スロープスタイル6位
と、たった1シーズンで“中位 → トップ6”までジャンプアップしています。
この伸び方を見ると、
「まだまだ伸びしろの途中で、
次の2〜3シーズンで表彰台常連クラスに食い込んでくる可能性が高い」
と言えます。
③ メダル可能性は?
現状の印象としては、
- ビッグエア:
→ 「表彰台を狙える位置にすでにいる」 - スロープスタイル:
→ 「決勝常連にはなりつつあり、今後2〜3年でメダル圏内に近づきそう」
という感じです。
五輪や世界選手権でのスロープスタイルのメダルは、
「今すぐというより、
成長曲線次第で十分チャンスが回ってくるポジション」
と見ておくと、現実的だと思います。
これからの伸びしろ:まだ18歳という“時間の味方”
もうひとつ、大きなポイントがあります。
それは、
「2026年時点で、まだ18歳(高校卒業のタイミング)」
だということです。
多くのスノーボード選手は、
- 10代後半〜20代半ばが「技術的なピーク」
- その後も経験値のおかげでしばらくトップレベルを維持
というケースが多いです。
そう考えると、鈴木萌々は
「すでに世界トップ6に入りながら、
まだ“ピーク手前”にいる」
という、とても贅沢な位置にいます。
- 新しい回転数のトリック(例:1080→1260など)
- レール・ジブセクションの精度
- ランディングの安定感
- メンタル面(大舞台での緊張コントロール)
これらが少しずつレベルアップしていけば、
ビッグエア:メダル常連
スロープスタイル:表彰台に絡む存在
という未来も、決して大げさな話ではありません。
まとめ
最後に、この記事のポイントをもう一度整理します。
過去成績の要点
- 2023年:ジュニア世界選手権ビッグエア4位で国際舞台に登場
- 2024年:同大会ビッグエア銀メダル、アジアカップや全日本選手権でも表彰台多数
- 2024-25年:
- W杯ビッグエア クラーゲンフルト&アスペンで3位表彰台
- 世界選手権ビッグエア4位・スロープスタイル8位
- 2025-26年:北京ビッグエアで3位、スノーマスW杯スロープスタイル4位など、2年連続で世界の表彰台に絡む活躍
世界ランキング(ワールドカップ順位)
- 2024-25シーズン:
- ビッグエア総合6位
- スロープスタイル17位
- パーク&パイプ総合12位
- 2025-26シーズン途中:
- ビッグエア6位
- スロープスタイル6位
- パーク&パイプ総合12位(2026年1月時点)
→ 2シーズン続けて「世界トップ6」クラスのポジションをキープ中。
メダル可能性
- ビッグエア:
- 世界選手権4位、W杯3位が3回、ランキングも6位
→ すでに“メダル候補の一角”と言ってよいレベル
- 世界選手権4位、W杯3位が3回、ランキングも6位
- スロープスタイル:
- 世界選手権8位、W杯4位、ランキングが17位→6位と急上昇中
→ ここ数年でメダル圏内に近づいていきそうな成長曲線
- 世界選手権8位、W杯4位、ランキングが17位→6位と急上昇中
そして何より、
「まだ18歳で、伸びしろだらけ」
というのが、最大の強みです。
これからの数シーズン、
- W杯でどれだけ表彰台を重ねるか
- 次の世界選手権やミラノ・コルティナ五輪で、どんなジャンプを見せてくれるか
を追いかけていくと、
きっとスノーボード観戦がもっと楽しくなるはずです。
今のうちから成績やランキングの変化をチェックしながら、
鈴木萌々の“世界トップへのストーリー”を、一緒に見守っていきましょう。







