【なぜ終わる?】スーパー戦隊シリーズ!お金の問題?視聴率?テレ朝の事情?

【なぜ終わる?】スーパー戦隊シリーズ! エンタメ

2025年10月30日、長年続いてきた「スーパー戦隊シリーズ」が、今放送中の『ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー』でついに終了する、と報じられました。

1975年に始まった第1作『秘密戦隊ゴレンジャー』から、およそ50年。子どもだけじゃなく、親世代・さらにその上の世代まで、ずっと日曜の朝を一緒に過ごしてきたヒーロー番組が終わるというニュースに、日本中がショックを受けています。

では、本当に終わるの? なぜ終わるの? 視聴率の問題?お金の問題?それともテレビ朝日(テレ朝)の編成(番組の並べ方)の事情?

この記事では、いま出ている情報と背景を整理します。


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「スーパー戦隊シリーズ」ってそもそも何?

まず整理しましょう。

  • テレビ朝日系で毎週日曜の朝に放送される、5人ぐらいのヒーローたちがチームで戦う特撮ヒーロー番組のシリーズ。
  • 東映が制作し、ロボ・必殺技・合体メカ・名乗りポーズなど、「戦隊モノ」の型をつくった存在。
  • 第1作は『秘密戦隊ゴレンジャー』(1975年スタート)。
  • これまでに数十作品が作られ、俳優の登竜門にもなってきた。松坂桃李さんなど、のちにドラマや映画で活躍する人気俳優も多く輩出しているという評価があります。

そして今放送されているのが『ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー』。これは「スーパー戦隊シリーズ」の最新作であり、同時に“最後の戦隊になる”と報じられている作品です。

『ゴジュウジャー』は、動物などのモチーフを組み合わせたチームで、「ナンバーワン」をテーマにした“最強チーム感”と、これまでの歴代戦隊の力・要素を受け継ぐ「集大成ポジション」として作られており、「50周年記念」「ラスト戦隊」という重い意味が乗っていると言われています。

つまりここで区切りがつく、という話は「日本の特撮文化のひとつが、大きな節目を迎える」というレベルのニュースなんです。


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報じられた「終了理由」はズバリお金:採算が合わない

一番はっきり報じられている理由は「お金(採算性)」です。

関係者の話として出ているのはこういう内容です:

「イベントや関連グッズ、映画化などで得られる収入が、番組の制作費に見合わなくなってきた」
「赤字までは言わないが、ビジネスとして続けるのが厳しくなっている」

わかりやすく言いかえると、

  • 昔の戦隊は「おもちゃが売れる=大ヒット」→その売上で番組を支えられた。
  • 劇場版(映画)、イベントショー、キャラクターグッズなども大きな収入源だった。
  • でも今は、その合計を足しても、もう制作費に追いつきにくい。

ということです。

なぜそうなったのか? いくつかの背景が考えられています。

  • ① 子どもの数そのものが減っている(少子化)
    単純に、対象年齢(だいたい3~8歳くらいを中心とする未就学児~小学校低学年)の人口が昔より少ない。視聴者が減れば、おもちゃを買う家も減るので、グッズ売上は厳しくなります。これは日本社会全体の構造問題です。これは広く報じられている少子化の流れと同じ文脈です。(少子化は日本の全体傾向としてよく知られています。これは一般的な背景説明です)
  • ② 子どもの「好き」が細かく分散した
    昔は「戦隊ヒーローを見ておもちゃを買う」が当たり前に近かった。でも今は、YouTubeのオリジナルヒーロー、アプリゲームのキャラ、VTuber、アニメ、海外ヒーローなど、選べる“推し”が無限にある。
    「子ども向けヒーロー=戦隊」とは限らなくなったんです。その結果、戦隊への一点集中だった消費が分散し、売上の柱が細くなっていった、という分析もあります。
  • ③ 作るコストはむしろ上がっている
    戦隊シリーズは、生身アクション・ワイヤーアクション・スーツアクター(中に入って戦うプロのスタントの人)・巨大ロボのミニチュア撮影・爆破など、とにかく生身の特撮が多いジャンルです。そこに今はCG合成も加わります。
    つまり、「昔よりも売上は落ちてるのに、作るのはむしろ高くつく」という状態になっているわけです。これは一般的に特撮番組が抱える課題として長年言われてきた構造的な問題で、今回もまさにそれが表に出た形だと考えられます。

テレビ番組はビジネスです。赤字やギリギリの状態で何年も続けることは、制作会社(東映)や放送局(テレ朝)にとってリスクになります。

だから「このタイミングでいったん区切ろう」という決断になった、と見ることができます。


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「視聴率が落ちたから打ち切り」なの?

ネット上では「視聴率が下がったせいでしょ?」という声も多いです。実際、長期シリーズの視聴率はだんだん落ちるのが普通で、戦隊シリーズも同じ問題を抱えてきました。

ここは少し整理が必要です。

テレビ番組が続くかどうかは、昔は「視聴率だけ」がすべてに近い指標でした。視聴率が高い=たくさんの人が観ている=スポンサーのCMが多くの人に届く=スポンサーが嬉しい、という単純な図式です。

しかし今は少し違います。

いまの子ども向けヒーロー番組は、

  • 地上波の視聴率
  • 見逃し配信(TVerなど)の再生数
  • YouTube公式チャンネルでの再生数・宣伝力
  • おもちゃなどグッズの売上
  • イベントや映画での収益

などをまとめて「この番組は会社としてプラスか?」を見られます。

つまり、視聴率が多少低くても、おもちゃ・映画でガッツリ儲かれば続けられることもあるし、逆に視聴率がまあまあでもグッズが売れず、イベントも苦戦なら「これもう採算が合わない」と判断されることもあります。

今回「終了の理由」として最も強く出ているのは、まさにこの「トータルで採算が合いにくい」という部分なんです。

つまり、“視聴率だけ”が原因というよりは、

  • 子どものテレビ離れによるリアルタイム視聴の減少、
  • そこからくるスポンサーの価値の下落、
  • さらにグッズなど周辺ビジネスの落ちこみ、
    この複数の要素が、まとめて効いてきた結果だと考えられます。

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テレ朝(テレビ朝日)の事情って本当にあるの?

「テレ朝が日曜朝の枠を変えたいから終わるんでしょ?」という声もネットで広がっています。

これも半分は正しくて、半分はまだハッキリとは言えない、というのが現状です。

スーパー戦隊シリーズは、日曜朝に「仮面ライダー」と並んで放送される“スーパーヒーロータイム”というブロックの一角でした。

この枠はテレ朝にとって長年の「日曜朝はヒーローを見る時間」というイメージを支える存在でもありました。ここにスポンサー企業(おもちゃメーカーなど)がつき、作品はテレビ放送だけでなく映画・イベント・グッズ販売までつながる「ビジネスのライン」になっていたわけです。

しかし、報道によるとテレ朝側としても、この日曜朝の枠をこのまま同じ形で維持するかどうかは、これから再検討になるとみられていて、「戦隊の後に何を置くのかは、まだはっきり決まっていない」という声も出ています。

つまり、テレ朝にはテレ朝の事情がある、というのはたしかに一理あります。

テレビ局にとって大事なのは、「日曜朝の30分で、どれだけ安定してスポンサーを確保できるか」「その枠のブランドが会社全体にとってプラスか」ということです。もしその答えが「いまの形では厳しい」になってしまったら、番組は終わる可能性が高い。これはテレビ業界ではよくある話です。

だから「テレ朝の事情」というよりは、「テレ朝としては、いまのスキーム(=戦隊+仮面ライダーでグッズとイベントも含めて回すやり方)が、これから先10年は持たないと判断した」という見方が近いと言えます。これはあくまで現在の報道と業界の仕組みからの推測です。


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スキャンダル・イメージダウンは関係あるの?

最近は、出演俳優のスキャンダル(不倫疑惑など)が話題になり、イベントや宣伝に影響が出た、という報道も出ています。スポンサーがイメージ悪化を気にしたという話もあり、最終回の撮影スケジュールにも影響があったという指摘もあります。

ただし、正直に言うと、これは「終了の直接の原因」とまでは言い切れません。シリーズの将来が議論されていたのはもっと前からだと考えられるからです。

でも、こういうイメージダウンは確かに“最後の追い打ち”にはなります。

ヒーロー番組は「正義」「仲間」「約束を守る」という価値を売りにしています。出演者の私生活スキャンダルは、スポンサーにとっては「子ども向け商材と並べづらい」と判断されやすいので、企業イメージの観点からはリスクになります。

つまり、これは「とどめになった可能性はあるが、根本原因ではない」という立ち位置として理解しておくといいです。


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仮面ライダーはどうなるの?

「戦隊が終わるってことは、仮面ライダーも終わるの?」という声もめちゃくちゃ多いです。実際にSNSでは「次はライダーもやばいの?」「日曜朝のヒーローが全部なくなるの?」と不安の声があがっています。

現時点で報じられているのは「スーパー戦隊シリーズが終了する」という話であり、「仮面ライダーも同時に終わる」という話は出ていません。

ただし、ここは冷静に考える必要があります。

  • 戦隊とライダーは、ずっと「セット商品」のように売られてきた。映画も2本立てだったり、イベントも“ダブルヒーロー”として展開されたりすることが多い。
  • この「2本同時でブランドを支える」やり方が崩れると、ライダー側にもビジネスの再設計が必要になるのは確かです。

つまり、「仮面ライダーが明日なくなる」という意味ではないけど、「これまでと同じ形で続く保証はない」というのが正直なところです。


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なぜ今このタイミングなの?“50年”がキリだから?

タイミングは象徴的です。

  • スーパー戦隊シリーズは1975年に始まった『秘密戦隊ゴレンジャー』が第1作。
  • 『ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー』は、シリーズとして“50周年のお祝い”の意味を強く打ち出した作品で、歴代要素を集めた「集大成」的な作りになっていると紹介されています。

つまり、会社としては「ちょうどキリのいいところで、美しく着地させる」という判断をした、と考えられます。ビジネス的にも、ファン心理的にも、“節目で終わる”のは受け入れられやすいからです。

逆に言えば、「まだ力が残っているうちに、きちんと終わり方を決める」という側面もあるのかもしれません。これはコンテンツビジネスでよくある「ブランドをボロボロになるまで引き延ばさず、歴史あるうちに看板を下ろす」という考え方に近いです。


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これは“完全終了”? それとも形を変えるだけ?

「シリーズが終わる=もう二度と戦隊ヒーローは出ない」とまでは、さすがに誰も言い切っていません。

ここからは、よくある未来パターンをいくつか考えてみましょう。
これはまだ推測の段階で、正式発表ではありません。

パターンA:TVレギュラー枠としての「毎年新戦隊」は終わる

つまり、毎年2月くらいに新しい戦隊が始まり、1年で交代する、というサイクルをやめる可能性です。

パターンB:単発映画や配信ドラマとして残る

今後は劇場版や配信オリジナルとして、「OB戦隊復活」や「新チーム登場」みたいな形で、ときどき特別企画的に展開する可能性はありえます。東映はこれまでもVシネマや配信スピンオフで、ファン向けの濃い企画をやってきました。これは戦隊シリーズや仮面ライダーで実際に何度も行われてきた手法です。

パターンC:名前を変えて同じようなヒーロー番組をやる

「戦隊」というブランドをいったん閉じ、新しい看板(新IP、新タイトル)を立てるパターンです。
実は業界では「長くやりすぎた有名ブランドは、一度たたんでから再スタートしたほうがスポンサーもつきやすい」という考え方があります。これは長期シリーズが“マンネリ”や“売上の鈍化”で苦しんだときによく出るやり方です。

現時点ではどれになるかは未確定なので、「今の形は一回終わるけど、ヒーローそのものは消えないでしょ」というのが、多くのファンの現実的な見方です。


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ファンにとって何が一番つらいのか

多くの大人ファンが一番ショックを受けているのは、「自分の子どもにも、あの“日曜の朝のヒーロー”を見せてあげられると思っていたのに」というところです。

戦隊シリーズは、ただの子ども番組ではありませんでした。

  • “仲間で戦う”というチーム性
  • “レッドを中心にまとまる”というリーダー像
  • “巨大ロボで合体して敵を倒す”というカタルシス
  • “最後は正義が勝つ”という安心感

こういう価値観は、子どもだけでなく親世代にも深くしみついていて、「うちの子にも同じ“ごっこ遊び”をしてほしい」という気持ちが強いんです。

だから「終わる」というニュースは、単なるテレビ番組の終了ではなく、“親子の共通体験がなくなる”という意味で受け止められているんですね。


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まとめ:戦隊はなぜ終わるのか? 3つのポイントで整理

最後に、この記事の内容を3行でぎゅっとまとめます。

  • 1. ビジネスとして限界がきた
    グッズ・イベント・映画などを全部あわせても、もう制作費に見合わない。少子化とコンテンツの分散で、昔ほど「戦隊にお金が集まる」状態じゃなくなった。
  • 2. 視聴率だけじゃなく、スポンサー価値の下落が問題
    子どもはテレビリアルタイムから離れ、見る場所もバラバラ。スポンサーから見ると「この枠にお金を出し続ける意味は?」という悩みが大きくなった。
  • 3. テレ朝としては日曜朝の枠ごと、次の時代の形に作り替えたい
    「戦隊+仮面ライダー」で続けてきた“スーパーヒーロータイム”のビジネスモデルを、丸ごと見直すタイミングに来ている。次に何を置くかは、まだ明確ではない。

最後に

『ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー』は、“ラスト戦隊”と言われながら放送中です。

この作品には、これまでのスーパー戦隊シリーズの歴史と誇り、そして「ここで一度区切りをつける」というスタッフの覚悟が重なっています。

もしあなたが子どものころに戦隊を観ていたなら、あるいは今お子さんと一緒に観ているなら——
「どうして終わるの?」と聞かれたときは、こう答えてあげてください。

「ヒーローは終わりじゃなくて、形を変える。いったん休むだけ。
みんなの記憶の中に、ちゃんと残るから大丈夫。」

それはウソではありません。シリーズは終わっても、ヒーローはもうあなたの中にいます。これは本当にそうなんです。

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