まずいちばん最初にお伝えしておくと、このニュースは
- まだ「容疑」の段階であり、
- 逮捕された女性も「メッセージを送った記憶はありません」と容疑を否認している
という点がとても大事です。
そのうえで、
「中村敬斗へのSNSストーカー逮捕って、結局なにがあったの?」
「逮捕された女って、どんな人なの?」
について解説していきます。
まずは今回のニュースをざっくり整理
2025年11月14日、千葉県警が
- サッカー日本代表
- フランス2部スタッド・ランス所属の中村敬斗選手(25)
に対して、SNSでストーカー行為をした疑いで、65歳の女性を逮捕したと報じられました。
報道されているポイントを、かんたんに箇条書きにすると…
- 容疑はストーカー規制法違反
- 場所は千葉県警我孫子署の管内
- 2025年11月9日午後3時ごろ〜10日午前2時ごろまでの間に、
SNSのDM(ダイレクトメッセージ)を複数回送信した疑い - メッセージの内容は
- 好意や恋愛感情を伝えるもの
- 性的な関係を求めるような内容などと報じられている
- 中村選手側は、以前からメッセージが届いており、
10月18日に警察に相談していたという
…という流れです。
逮捕された女ってどんな人?
ニュースでは、逮捕されたのは
- 65歳の女性
- 住所:埼玉県さいたま市浦和区
- 職業:自称フリージャーナリスト
と報じられています。
一部メディアではフルネームも出ていますが、ここでは
- 一般の個人であること
- まだ「容疑」の段階であること
を考えて、名前やくわしい住所はあえて書きません。
警察は、この女性について
中村選手に対して恋愛感情を抱き、
その思いがかなわなかったことへの「恨み」の感情もあったとみている
と報じられています。
一方で、女性本人は取り調べに対し
「メッセージを送った記憶はありません」
と話し、容疑を否認していると伝えられています。
つまり現時点では、
- 警察側の見立てと
- 本人の主張
が食い違っている状態、ということになります。
どんなメッセージが問題になったのか?
報道をまとめると、問題になっているのは
SNSのDM機能を使って、
好意や性的な関係を求めるメッセージを、何度も送った疑い
です。
具体的な文面までは公開されていませんが、
- 「好意を伝える内容」
- 「性的な関係を要求する内容」
が繰り返し送られていたとされています。
ポイントはここです。
✦ なぜDMが「ストーカー」になるの?
「DM送っただけで逮捕って、ちょっと厳しくない?」
そう感じる人もいるかもしれません。
でも法律の世界では、
“しつこく”メッセージを送り続けること自体が
「つきまとい」行為の一つ
として扱われています。
日本のストーカー規制法では、
- 電話・メール・SNSメッセージを繰り返し送る行為も
- 相手に不安や恐怖を与えるようなやり方であれば
「つきまとい等」に入ると、警察や各地の警察本部が説明しています。
今回のケースでは
- 「性的な関係を求める」
- 「義務のないことをしつこく要求する」
という点も重なり、ストーカー規制法違反の疑いになったと見られます。
ストーカー規制法ってどんな法律?
ここで一度、「ストーカー規制法」そのものを整理しておきましょう。
ストーカー規制法のざっくりイメージ
ストーカー規制法は、
恋愛感情や執着から、特定の人に対して
「つきまとい」や「しつこい連絡」を繰り返す行為
をやめさせるための法律です。
この法律では、
- つきまとい、待ち伏せ、押しかけ
- 行動を監視しているように思わせる行為
- 面会・交際など義務のないことをしつこく要求すること
- 何度もメールやSNSメッセージを送りつける行為
などが「つきまとい等」として定義されています。
そして、
同じ人に対して、こうした行為を繰り返し行うと
「ストーカー行為」となり、処罰の対象になる
という仕組みです。
SNSもハッキリ対象になっている
警察や法律の解説でも、
- LINE
- X(旧Twitter)
- その他のSNSのDM
などを使って、メッセージを何度も送る行為も
ストーカー規制法の対象になり得ると説明されています。
つまり、
「実際には会いに行ってないから大丈夫」ではなく、
ネット上だけの行動でもアウトになる
ということです。
なぜSNSのDMだけで「逮捕」までいくの?
ここが気になる人も多いと思います。
逮捕まで進むには、だいたい次のような流れが考えられます。
- 被害者や周囲の人が「これはおかしい」と感じる
- 警察に相談
- 相談内容やメッセージの証拠などをもとに、
警察が「ストーカー行為の疑いあり」と判断 - 必要に応じて警告や禁止命令
- それでも危険がある、または悪質と判断される場合、
逮捕に踏み切ることもある
今回も、中村選手の関係者が
- 10月18日に警察へ相談していた
- 「数か月前からメッセージが来ていた」と話している
と報じられています。
つまり警察側からすると、
「たまたま1回送った」ではなく、
継続的なメッセージの流れがあり、その一部が特に悪質だった
と判断した可能性が高い、ということです。
事件から見える「3つのポイント」
このニュースから読み取れるポイントを、3つにまとめてみます。
① SNSストーカーは「有名人だけの話」じゃない
今回は日本代表選手という有名人のケースでしたが、
同じような「ネットストーカー」の被害は、一般の人同士でも起きています。
- 元恋人
- 職場の人
- SNSで知り合った相手
から、しつこいメッセージや嫌がらせが続くケースも増えています。
② 「いやがっているのにやめない」が一線をこえる
法律上のストーカー行為では、
- 恋愛感情や、それがかなわなかったことへの恨み
- 相手がいやがっているのに、繰り返される行為
がセットになっていることが多いです。
「好きだからこそ、あきらめきれなくて…」
という気持ちが、いつのまにか
相手の人生と安全を脅かす行為に変わってしまう。
ここがストーカー問題の怖いところです。
③ 本人は「そんなつもりはなかった」と思っていることも
今回の女性も、
「メッセージを送った記憶はありません」
と否認しています。
- 本当に記憶があいまいなのか
- 罪を軽くしたい心理なのか
真相はわかりませんが、少なくともニュースからは
本人の認識と、周囲・警察側の受け止め方が大きくズレている
という構図が見えてきます。
「自分ではただのファンのつもり」でも、
相手にとっては深刻な恐怖、ということもあるのです。
自分や家族をSNSストーカーから守るには
ここからは、読者である私たちにとって実際に役立つ話です。
① 個人情報を出しすぎない
- 自宅や職場が特定できそうな写真
- 毎日の行動パターン(いつ・どこにいるかが分かる投稿)
- よく行くお店や習い事の場所
などを細かく出しすぎると、
知らない人から「生活を把握されてしまう」リスクが上がります。
② フォロー・DMの設定を見直す
- 誰からでもDMを受け取れる状態になっていないか
- フォロー承認制にできないか
- 見られる範囲を「友人まで」に絞れないか
一度、プライバシー設定を見直してみるだけでも、
リスクはかなり下げられます。
③ 「なんか変だな」と思ったら、早めにブロック&通報
- 距離感がおかしい
- いきなり性的な話をしてくる
- 何度もメッセージが来る
こういう相手には、
- 返信しない
- スクショで証拠を残す
- ブロック&各サービスの通報機能を使う
を基本ルールにしましょう。
④ それでも不安なら、早めに警察相談を
日本では、
- 各都道府県警の相談窓口
- #9110(警察相談専用電話)
などで、ストーカー・つきまといの相談ができます。
「この程度で相談していいのかな…」
と思う内容でも、一人で抱え込まないことがいちばんの防御になります。
「推し活」とストーカーの境界線
今回のニュースは、「ファンでいること」と「ストーカーになること」の境目を考えさせられます。
健全なファン・推し活
- 試合や作品を純粋に楽しむ
- チケットやグッズを買って応援する
- 公式が出している情報を見て楽しむ
- 相手のプライベートには踏み込まない
一線を越えはじめる行動
- 「自分だけは特別な存在」と思い込み、距離を詰めようとする
- DMやリプライを相手から反応がないのに送り続ける
- 会うこと・関係をもつことをしつこく要求する
- 返事がないことに怒り、「裏切られた」「許さない」などと責める
好きだからこそ、距離感を守る。
それが、現代の「推し活マナー」と言えるのかもしれません。
まとめ
最後に、この記事の内容をギュッとまとめます。
「推し」を応援する気持ちは、誰にとっても大事で、楽しいものです。
でも、その気持ちが相手の生活や安全を脅かす方向に向かってしまったら、それはもう「愛」ではなく「加害」になってしまいます。
今回のニュースを、
「怖い事件だな」で終わらせるのではなく、
「自分のSNSの使い方、距離感は大丈夫かな?」
と振り返るきっかけにできれば、
それがいちばん、健全なネット社会への一歩になるはずです。



