横浜駅をよく使う人にとって、「マルイシティ横浜が閉店」というニュースは、かなりショックですよね。
しかも閉店したあとの“跡地”がどうなるのか、そしてポケモンセンターをはじめとした人気テナントはどうなるのか…。
ネット上でも不安や疑問の声がたくさん出ています。
この記事では、
- マルイシティ横浜(横浜マルイ)閉店の基本情報
- 跡地はどうなるのか? いま分かっていること
- ポケモンセンターや人気テナントの行方の「現実的な見通し」
- なぜ丸井は横浜から撤退するのか? 丸井グループの戦略
を整理して解説していきます。
マルイシティ横浜(横浜マルイ)閉店の概要
まずは、ニュースの基本を整理しておきましょう。
- 正式名称:マルイシティ横浜(丸井横浜東口店)
- 場所:横浜駅東口直結「横浜スカイビル」地下2階〜8階
- 開業:1996年9月、スカイビルの核店舗としてオープン
- 閉店時期:2026年2月末に閉店予定
テナント構成は、
- ZARAなどのファストファッション
- タケオキクチ、メンズビギなどのファッションブランド
- アニメショップ「らしんばん」
- ホビーショップ「駿河屋」、鉄道模型の「ポポンデッタ」
- 100円ショップ「セリア」
- そして多くの人が心配している 「ポケモンセンターヨコハマ」
など、「ファッション+アニメ・ホビー」が強い、ちょっと個性的な商業施設でした。
なぜ閉店? 横浜マルイ撤退の3つの背景
① 公式に伝えられている理由:業績不振
地元紙・神奈川新聞などの報道によると、閉店理由は「業績不振」 とされています。
ホビー系やポケモンセンターを入れて集客はできていたものの、
「人は来るけど、施設全体の売上は思うように伸びなかった」
という指摘もあります。
② 横浜駅周辺の「商業施設バトル」が激しすぎる
横浜駅周辺は、ここ数年で商業施設の競争がさらに激しくなりました。
- JR横浜タワー・ニュウマン横浜
- ルミネ横浜
- そごう横浜店
- 高島屋横浜店
- ジョイナス、ポルタ など
横浜駅は1日約196万人が乗り降りする、全国でもトップクラスの巨大ターミナルです。
東京駅よりも多いレベルで人が集まる一方、そのぶん商業施設の競争も超ハイレベルになっています。
そのなかで、東口側のマルイシティ横浜は、
- 「若者のメイン動線が西口側に寄っている」
- 「東口は百貨店・専門店が多く、差別化が難しい」
といった構造的な不利も指摘されていました。
③ 消費の変化:アパレル苦戦と「モノ→コト消費」へのシフト
丸井グループ自身も、決算資料などで
- アパレル中心の「百貨店型」は厳しい
- 「モノを売る」より「体験・サービス(コト消費)」が伸びている
と分析しています。
そのため、
- 自社が商品を仕入れて売る「百貨店的なやり方」から
- テナントに場所を貸して賃料をもらう「ショッピングセンター(SC)型」へ
という方向に、全国の丸井を徐々に切り替えてきました。
利益の出にくい店舗は閉店し、将来性のあるエリアに投資する。
今回の横浜撤退も、その戦略の一部として位置づけられます。
閉店はいつまで? これからのスケジュール
2025年11月時点で分かっているのは、
- マルイシティ横浜としての営業は、2026年2月末で終了
- 同じスカイビル内でも、高層階のレストラン街やオフィスなどは営業を続ける見込み
という点です。
つまり、
- スカイビルという建物そのものが無くなるわけではない
- あくまで「マルイが使っていたフロア」が空く
というイメージになります。
閉店までのセールやイベント、記念キャンペーンなどは、今後、丸井側や各テナントから順次発表されていく可能性が高いでしょう。
一番気になる「ポケモンセンターヨコハマ」の行方
現時点の公式情報は?
2025年11月17日時点で、
- ポケモンセンター側から、移転や閉店に関する公式発表は出ていません。
マグミクスの記事でも、
「ポケモンセンターヨコハマがふたたび移転するものと見られるが、
ポケモン側の正式コメントはまだない」
としています。
ただし「移転の前例」はある
ポケモンセンターヨコハマは、もともとみなとみらい・ランドマークプラザにありました。
- 2005年:ランドマークプラザに開店
- 2018年11月:マルイシティ横浜8Fへ移転し、売り場も約1.4倍に拡大
つまり、
「横浜エリアで移転しながら営業を続ける」という実績がすでにある
ということです。
SNSでは「次はどこ?」と予想合戦
SNS上では、
- 「みなとみらいに戻るのかな?」
- 「今度は西口側に来てほしい」
- 「ランドマーク時代が懐かしい」
といった声が多数あがっており、「どこに移転するのか」が大きな関心事になっています。
ポイントはここです。
- 現時点では「どこへ行くか」はまったくの未発表
- ただし「横浜にポケセンが無くなる」と決まったわけではない
ファンとしては、公式サイトやお知らせをこまめにチェックしつつ、
閉店までに「今のポケセンヨコハマの姿をしっかり目に焼き付けておく」のが良さそうです。
その他の人気テナントはどうなる?
ポケモンセンター以外にも、
- ちいかわ関連コーナーのあるキデイランド
- 駿河屋、らしんばんなどホビー系ショップ
- ファッションブランドや雑貨店
の行方も、利用者から心配されています。
現時点でテナントごとの移転先が公式にまとまっているわけではなく、
- 店舗ごとに「別の商業施設へ移転」
- 近隣エリアへ縮小移転
- 場合によっては撤退
など、パターンはバラバラになる可能性があります。
よく行く店がある人は、
- 公式サイト
- 各店のX(旧Twitter)やInstagram
- 店頭の掲示
をチェックしておくと安心です。
「跡地はどうなる?」今分かっていることと、よくあるパターン
① 公式発表はまだ「ゼロ」
2025年11月時点で、
- マルイシティ横浜の跡地(B2〜8階)をどう活用するか
- どんな新しいテナント・業態が入るのか
について、公式な発表は一切出ていません。
ネット上では、
- 家電量販店が入るのでは?
- もっとオフィスに寄せるのでは?
- エンタメ系の大型店舗になるのでは?
など、さまざまな「予想」や「噂」が飛び交っていますが、
あくまで現時点ではすべて憶測です。
② スカイビル側の事情:オーナーは「横浜スカイビル(=三菱地所グループ)」
マルイシティ横浜が入っているスカイビルの運営会社は、
- 株式会社横浜スカイビル(不動産賃貸業)
- 三菱地所グループの一員
スカイビルは、
- 商業フロア(低層階)
- オフィス(中高層階)
- レストラン街、YCAT(空港行きバスのターミナル)
を組み合わせた大型複合ビルで、2026年には現ビル竣工30周年を迎えます。
つまり、ビルオーナーとしても、
「東口のランドマークとして、スカイビルの価値をこれからどう高めるか」
というタイミングで、マルイ跡地の活用を考えているはずです。
③ 大型商業施設の跡地でよくある3つのパターン
同じように百貨店や大型店が撤退したケースでは、全国的に次のようなパターンが多く見られます。
パターン1:別の商業施設ブランドに入れ替える
- 他のデベロッパー(イオン系、専門店モール系など)が一括で入り、
フロア構成を大きく変えて再オープンするケース。
パターン2:大型専門店+小規模テナントの組み合わせ
- 家電量販店、スポーツ量販店、インテリアなどの「ドーンと大きい1社」+
飲食・サービス・クリニックなどを組み合わせる形。
パターン3:オフィス・サービス系へのシフト
- 商業フロアを縮小し、オフィスフロアやサテライトオフィス、
コワーキングスペース、クリニックモールなどに切り替えるケース。
スカイビルは「駅直結」「空港バス発着」「オフィス機能もあり」という立地なので、
これらを組み合わせた“ハイブリッド型”の再活用も十分ありえます。
ただしもう一度強調しておくと、
マルイシティ横浜跡地について、公式に決まっていることはまだ何も公表されていない
というのが、2025年11月時点での事実です。
丸井グループの戦略と、横浜撤退の意味
ここからは、「なぜ丸井は横浜から引くのか?」という、少し長い目の話です。
① 丸井は「百貨店」から「ショッピングセンター」に変身中
丸井グループはこの10年ほどで、
- 自社で商品を仕入れて売る「百貨店型」から
- テナントに場所を貸して家賃を得る「ショッピングセンター(SC)型」へ
ビジネスモデルを大きく転換してきました。
資料を見ると、
- 飲食・サービス・雑貨など「生活に近い店舗」を増やす
- 定期借家契約(一定期間で契約を見直せる賃貸方式)を進める
- その結果、店舗全体の利益率が改善している
といったデータが示されています。
② 収益源は「カード・フィンテック」も大きい
さらに近年の丸井は、
- クレジットカード事業
- フィンテック(キャッシュレス・金融サービス)
- スタートアップへの投資
など、「店舗以外の収益源」を強化しています。
そのため、
- 店舗は「ファンと出会う場」「体験の場」
- そこからカード契約やオンラインサービスへつなげる
という、「リアル+デジタル」の組み合わせを重視するようになっています。
③ 横浜からの撤退は「後ろ向き」だけとは言えない
もちろん、横浜から丸井がなくなるのは寂しいことです。
61年にわたって、伊勢佐木町時代から続いた歴史が一区切りするのですから。
一方で、丸井グループにとっては、
- 不採算店を整理し
- 将来性の高いエリア・業態に集中投資する
という、「選択と集中」の一手とも言えます。
私たち利用者側から見れば、
「横浜には丸井がなくなる」
「でも丸井グループ自体は、別の形で生き残りをかけている」
という二面性のあるニュース、とも言えるでしょう。
横浜から「マルイ」が消えるということ
横浜の中心部から丸井が姿を消すのは、街の風景が変わるという意味でも大きな出来事です。
- 学生の頃、初めてカードを作ったのがマルイだった
- デートの待ち合わせ場所だった
- ポケセンやホビーショップ巡りの拠点だった
そんな個人的な思い出を持つ人も多いはずです。
「マルイシティ横浜の跡地には何が入るのか?」という“答え”も気になりますが、
同時に、横浜という街自体がこれからどう変わっていくのかを考えるきっかけにもなります。
閉店までにできること・気をつけたいこと
最後に、利用者目線で「これだけは押さえておきたいポイント」をまとめておきます。
① 行きつけの店の情報をチェックする
- ポケモンセンター
- ホビーショップ
- 好きなファッションブランド
など、よく行くお店がある人は、
- 公式サイト・公式SNS
- 店頭掲示のお知らせ
をこまめにチェックして、
- 閉店日
- 移転先の有無・場所
を確認しておくと安心です。
② ポケセンヨコハマは「今の姿を見納め」しておく
現時点ではどうなるか分からないとはいえ、
今の「マルイシティ横浜版ポケセンヨコハマ」を見られるのは、あと限られた期間だけです。
- カイオーガのオブジェ
- 海のイメージでまとめられた店内デザイン
- 入場整理券方式のにぎわい
など、この場所ならではの雰囲気を楽しんでおきたいところです。
③ 跡地の情報は「公式発表」を待つ
ネット上には、これからもいろいろな噂が出てくるはずです。
- 「◯◯が入るらしい」
- 「もうテナントは決まっているらしい」
といった話も出てくるかもしれませんが、
確定情報は、ビル側・事業者側が公式に出すまでは分かりません。
噂に振り回されすぎず、「公式アナウンスが出たら確認する」くらいのスタンスでいるのが、精神的にもラクだと思います。
まとめ
この記事でお伝えしたポイントを整理すると──
横浜の街から丸井の看板が消えるのは、たしかに寂しいニュースです。
ですが同時に、
跡地にどんな新しい施設が入り、
横浜駅東口エリアがどんな姿に変わっていくのか
を見守ることは、これからの横浜の「まちの未来」を見ることでもあります。
閉店までの時間を、思い出づくりの時間として楽しみつつ、
ポケモンセンターをはじめとしたお気に入りの店の動向を、
静かに、でもしっかりと追いかけていきたいですね。



