2025年11月18日夕方、大分市佐賀関(さがのせき)で、非常に大きな火事が起きました。
この火事は現在も完全には鎮火しておらず、被害状況もまだ変わっていく可能性があります。
大分県や各メディアの情報をまとめると、現時点で分かっている主なポイントは次のとおりです。
この記事では、
「結局、火事は佐賀関のどのあたりで起きたの?」
という疑問にこたえる形で、地図イメージを使いながら場所を説明していきます。
あわせて、なぜここまで大きな火事になってしまったのか、分かっている範囲で整理します。
※この記事の内容は 2025年11月19日朝時点 の情報をもとにしています。
今後の公式発表で数字や状況が変わる可能性があります。
佐賀関の火事は「どこ」で起きた?場所をかんたんにイメージ
① まず「佐賀関」というエリアの位置
佐賀関は、大分市中心部から海沿いに東へ進んだ半島の先端近くにある港町です。
- 大分駅あたりから車でおよそ40〜50分
- 別府湾と豊予海峡にはさまれた、細長い半島のような地形
- 「関あじ」「関さば」の水揚げで全国的にも知られる佐賀関漁港がある町です
坂の多い土地に木造住宅がびっしりと建ち並び、漁港のすぐ裏手まで家々が迫っている、昔ながらの「漁師町の風景」が広がっています。
② 出火場所の公式な表現は「大分市佐賀関1828付近」
総務省消防庁が出している第1報では、発生場所は次のように書かれています。
大分県大分市佐賀関1828付近
ここでいう「1828」は、番地レベルの位置の目安です。
個人の家を特定するためというより、「このあたりで火事が起きています」という位置情報として出されています。
よりイメージしやすく言うと、
- 佐賀関漁港の近く
- 海沿いの平地から、少し山側へ住宅がぎっしり並んでいるエリア
- 細い路地と階段が多い「住宅密集地」
この一帯で火が出て、周囲の家から家へと一気に燃え広がった、という状況です。
③ 「地図付きで知りたい」人向けの見方ガイド
ご自身のスマホやPCの地図アプリでの見方を説明します。
- Googleマップなどで
「大分市佐賀関1828」 と入力して検索する - 画面を少しズームアウトしてみる
- 海側に「佐賀関漁港」が見えるはずです
- 漁港のすぐ裏側に、家がぎっしり詰まったエリアが見えると思います
- ニュース映像で映っている「斜面に沿った住宅地」「細い路地」が、この周辺と重なります
さらに周辺を見ていくと、
- 国道217号線
- 佐賀関市民センター(避難所になっている施設)
- 早吸日女神社(はやすひめじんじゃ) などの地名
も確認できるはずです。
イメージとしては:
「港 → そのすぐ裏の住宅密集地 → そこから山側へ、斜面に沿って家が続く」
この「港の裏〜斜面にかけての一帯」が、今回の火事の舞台になってしまったエリアです。
なぜここまで大規模に?地形と強風が重なった可能性
現時点で、「出火の原因そのもの」は警察と消防が調査中で、公式にはまだ「原因不明・調査中」です。
ですので、
- 「〇〇が原因だった」
- 「誰かが放火した」
といった断定的なことを言うのは時期尚早です。
一方で、「なぜここまで延焼してしまったのか」という燃え広がり方については、いくつかの要因が指摘されています。
① 木造の家が密集した入り組んだ街並み
佐賀関の住宅地は、
- 細い路地
- 坂道・階段
- 2階建て前後の木造住宅が隙間なく並ぶ
という、いわゆる「木造家屋密集地帯」の特徴を持っています。
こうした場所では、一度火がつくと
- 屋根から屋根へ
- ベランダから隣家へ
- 窓から吹き出した火が、向かいの家へ
という形で、短時間に一気に燃え広がりやすいとされています。
② 強風注意報が出るほどの「風」
火事当時、大分市には強風注意報が出ていました。
ニュースによると、北寄りの風が強く吹いていたとされています。
- 火の粉が風に乗って飛ぶ
- 離れた屋根や山の木に火が移る
- 消防隊がホースを伸ばしづらい
こうした条件が重なると、現場でどれだけ頑張っても、追いつかないレベルで火が大きくなってしまうことがあります。
実際に、今回も
- 住宅だけでなく、近くの山林にも延焼
- 「こんな火事見たことがない」という住民の声
が報じられています。
③ 消防車が入りにくい細い道
佐賀関の古い町並みは、車1台がやっと通れるような細い道も多く、
- 消防車が現場のすぐ近くまで入れない
- はしご車など大型車両が使いづらい
といった「現場にたどり着くまでのハンデ」もあります。
そのため、
- ホースを長く伸ばす必要がある
- 水の勢いが弱くなる
- 裏側や斜面側からの消火が難しい
など、消火活動そのものが難しい条件が重なったと考えられます。
現地の被害状況:家・停電・避難生活
大分県や報道各社のまとめでは、被害の状況はおおよそ次のようになっています(11月19日朝時点)。
① 建物被害
- 延焼した建物:170棟以上
- 住宅
- 店舗
- 物置や倉庫 などを含むとみられています
これほどの棟数が燃える火災は、全国的に見てもかなり大規模な部類です。
② 人的被害・安否
- 現場近くに住む70代男性1人と連絡が取れていないとされています
- それ以外のけが人などについては、まだ情報が整理されている段階です
今後の続報で数字が変わる可能性があるため、最新の情報は大分県・大分市・消防庁の公式発表を必ず確認するようにしてください。
③ 避難者・停電
- 避難者:115世帯 175人
- 主な避難先は佐賀関市民センター内 佐賀関公民館など
- 停電:およそ350戸で停電(4:00時点)
夜の避難・停電は、特に高齢者や子どもにとって大きな不安要因になります。
毛布や水、食料だけでなく、情報が届くかどうかもとても大事なポイントです。
④ 行政・自衛隊の対応
- 大分県は18日夕方に災害対策連絡室を設置し、その後災害対策本部に移行
- 自衛隊に対して災害派遣を要請する方向で調整
- 消防庁も災害対策室を立ち上げ、情報収集と支援を進めています
今後は、消火活動 → 被害状況の把握 → 生活再建支援という流れで、対応が続いていくとみられます。
佐賀関ってどんな町?火事のニュースだけで終わらせないために
ニュースでは、どうしても「大規模火災」というインパクトの強い部分だけがクローズアップされがちです。
ただ、佐賀関は
- 「関あじ」「関さば」で有名な漁業の町
- 斜面に家々が重なるように建ち、独特の景観をつくっている場所
- 古くからの商店街や神社も残る、歴史のある地域
でもあります。
今回の火事で失われたのは、
- 170棟以上の建物だけではなく
- そこに住んでいた人たちの日常の暮らし
- 商いを続けてきた店の歴史
- 地域の人にとっての思い出の風景
でもある、ということは、覚えておきたいところです。
情報を追うときの注意点:SNSの憶測より「公式情報」を優先
こうした大きな災害では、どうしてもSNS上で
- 「〇〇が原因らしい」
- 「△△という噂を聞いた」
- 「放火らしい」「陰謀だ」
といった憶測やデマが飛び交いやすくなります。
しかし、現時点で公式に出ているのは「原因調査中」という情報だけです。
信頼できる主な情報源
佐賀関の火事について正確な情報を追うなら、以下のような公式・信頼性の高い機関の発表をチェックするのがおすすめです。
- 大分県「防災ポータル」内の災害情報ページ(第1報〜第4報)
- 大分市の公式ホームページ・広報(避難所情報など)
- 総務省消防庁による災害情報(第1報など)
- 地元テレビ局・新聞社(OBS大分放送、大分合同新聞、TOS、FNNなど)
逆に、
- 出どころがはっきりしない「誰々から聞いた」系のポスト
- 過剰に不安をあおったり、誰かを名指しで責めている投稿
は、一歩立ち止まってから見るのが安心です。
佐賀関の火事から見える「私たちの防災の課題」
最後に、このニュースを「遠くの出来事」として流してしまうのではなく、自分ごととして考えるポイントを少しだけ挙げておきます。
- 自分の住んでいる街に、
「木造住宅が密集していて、道が細いエリア」はないか? - 強風の日に、
- たき火
- ベランダでの火気使用
- 古い電気機器の使い方
を見直すことはできないか?
- もし自宅近くで火事が起きたら、
どの道を通って避難するかイメージできているか?
佐賀関のような「古い町並み」は、とても魅力的な場所です。
しかし同時に、火災リスクが高い構造になってしまっていることも事実です。
今回の大規模火災をきっかけに、
- 自分の家
- 実家や親戚の家
- 近所の商店街
などを、もう一度「防災の目」で見直してみることも、大事な一歩になるはずです。
まとめ
最後に、この記事の冒頭の疑問にもう一度答えておきます。
Q. 佐賀関の火事は、どこで起きたの?
- 大分県大分市佐賀関の住宅密集地
- 出火場所の目安は、消防庁資料で「大分市佐賀関1828付近」
- 佐賀関漁港のすぐ裏側から山側にかけての、
細い路地と木造住宅がびっしり並ぶエリア
というのが、現時点で公式情報や報道をもとにした答えになります。
ただし、
火災はまだ完全には収束しておらず、被害状況も更新され続けている段階です。
- 最新情報の確認
- デマに惑わされないこと
- 被災された方々への配慮
この3つを意識しながら、引き続き状況を見守っていきましょう。


