- 本当に森保一監督を批判したの?
- あのツイートが日本代表から外れている原因なの?
- 「不仲説」ってどこまで本当なの?
この記事では、
「事実ベースでわかるところ」と
「推測にすぎないところ」
に分けて、できるだけ冷静に整理していきます。
最初に、ざっくり結論から。
結論ざっくり
- 2020年9月23日の鈴木優磨のツイート
- 「イライラする部分が好きじゃない? てめーなに様だよ」
- 「だったら呼ぶんじゃねーよ」
という投稿(現在は削除)が実際にあった。
- そのツイートに対して
- 「もしかして森保監督???」というリプに“いいね”したことから、
「森保監督への不満では?」と広く受け取られた。
- 「もしかして森保監督???」というリプに“いいね”したことから、
- ただし、鈴木本人が
- 「あのツイートは森保監督への批判です」と
名指しで認めたことはない。
- 「あのツイートは森保監督への批判です」と
- 日本代表に選ばれていない理由について、
- 森保監督も鈴木優磨も
「ツイートが原因」とは公式に言っていない。 - メディアも「不仲説」「噂」として扱っており、
「真相は本人たちにしか分からない」としている。
- 森保監督も鈴木優磨も
- つまり現時点で言えるのは、
「森保批判と受け取られても仕方ない投稿はあった」
「ただし、それが“唯一の原因”と断定することはできない」
というところです。
では、もう少し詳しく見ていきましょう。
そもそも鈴木優磨と森保監督の関係って?
まずは、2人の関わりをざっくり整理します。
2018年:森保ジャパンで“初招集”
- 2018年11月、森保一監督になってからの日本代表に
鹿島アントラーズのFWとして初招集。 - キリンチャレンジカップ(ベネズエラ戦・キルギス戦)メンバーに選ばれていました。
ただし、
- ACL決勝で足首を痛めた影響などもあり、
実際のA代表デビューはならず。
つまり、
森保監督が一度も鈴木優磨を評価していない
→ というわけではない
ということです。
その後:実績は十分なのに“選外”が続く
その後のクラブでの実績を簡単に並べると、
- 2018年 ACL優勝&大会MVP(鹿島)
- 2020-21シーズン ベルギー1部シント=トロイデンでリーグ17得点と大活躍
- 2022年 鹿島復帰後も、J1屈指のストライカーとして活躍
にもかかわらず、
- カタールW杯前の代表戦
- E-1選手権(国内組中心の大会)
など、その後一度もA代表に選ばれていません。
この「実績は十分なのに選ばれない」というギャップから、
「森保監督との不仲が原因では?」
という見方が、少しずつ広がっていきます。
問題のツイートは本当にあったの?
一番よく話題になるのが、2020年9月23日のツイートです。
2020年9月23日の“意味深ツイート”
複数のメディアが、削除前のツイート内容をこう紹介しています。
- 「イライラする部分が好きじゃない? てめーなに様だよ」
- 「だったら呼ぶんじゃねーよ」
この2つの投稿はすぐに削除されましたが、
- スクリーンショットやまとめブログ
- ニュースサイトの記事
として記録が残っています。
さらにJ-CASTニュースなどによると、
- あるユーザーがこのツイートに対して
「もしかして、森保監督???」と返信 - それに対して、鈴木優磨が「いいね」を押していた
と報じられています。
この“いいね”が決定打となり、
「やっぱり森保監督に向けた言葉だったんだ…」
と受け取る人が一気に増えました。
何に対して言ったかは、公式には不明
ただしポイントはここです。
- ツイート本文には「誰に対してか」は書かれていない
- 後から本人が「森保監督のことです」と
名指しで説明したこともない
つまり、
「森保監督への批判と解釈できる投稿だった」
というところまでは言えても、
「森保監督を確実に批判した」
と断言するのは、厳密には言い過ぎになります。
メディアはどう書いている?
このツイートについて、サッカー系メディアはどう扱っているのでしょうか。
「森保批判と解釈可能」「不仲説」といった表現
たとえば、Football Tribeの記事では、
2020年9月23日に
「イライラする部分が好きじゃない? てめーなに様だよ」
「だったら呼ぶんじゃねーよ」
と投稿していたことから、
“森保批判”と解釈可能な文言を投稿していたことから、不仲説も駆け巡っていた──
と、“解釈可能”という表現で紹介しています。
また、FOOTBALL ZONEは、
最初に森保監督と鈴木の関係が垣間見えたのは2020年9月23日の鈴木のツイートだった(現在は削除)。
「イライラする部分が好きじゃない? てめーなに様だよ」「だったら呼ぶんじゃねーよ」と連続投稿したのだ。
と、あくまで「関係が垣間見えた」「そう推測される」といった書き方をしています。
さらにオーストラリアメディアを紹介した記事では、
「ある報道では、鈴木のエゴと気質が対立を生み、森保が招集を拒否しているという。
一方で、森保は招集したが、鈴木が真っ向から拒否しているという“説”もある。
真相は本人たちにしか分からない」
と、はっきり「真相は本人たちにしか分からない」と書かれています。
本当に「これが代表落選の原因」なの?
いちばん気になるところですよね。
「ツイート=原因」とは、誰も公式には言っていない
ここはハッキリしていて、
- 森保監督
- 日本サッカー協会(JFA)
- 鈴木優磨本人
の誰も、
「あのツイートが原因で呼んでいない/呼ばれない」
とは公式に言っていません。
メディアも、
- 「不仲説」
- 「噂」
- 「~と言われている」
という表現にとどめています。
つまり、現時点で事実として言えるのは、
・意味深なツイートがあった
・それが森保批判と広く受け取られた
・その後も代表に選ばれていない
という**「出来事の並び」**だけです。
そこに
「だからツイートが原因だ」
と直線を引くのは、完全に推測の領域になります。
とはいえ「マイナス要素の1つ」と見られても不思議ではない
ただ、現実的に考えると、
- 代表監督(かもしれない人物)に
「てめーなに様だよ」「だったら呼ぶんじゃねーよ」と投稿 - それがニュースになり、ネットで大きく拡散
- 「自分が監督なら選ばない」という声も出る
という状況で、
「選考に一切影響していない」と考えるのも、さすがに無理がある
と感じる人も多いでしょう。
少なくとも、
- 信頼関係
- チームマネジメント
- 代表チームの雰囲気づくり
といった観点で、マイナス評価になっていてもおかしくはない、というのが現実的な見方だと思います。
他に考えられる“代表に呼ばれない理由”
「ツイートだけが理由」と決めつけるのも極端なので、
よく言われる“他の要因”も見ておきましょう。
(1) 戦術的な相性・メンバーのバランス
サッカーサイトのコラムでは、
- 鈴木優磨が“やんちゃ”な性格なのは確かだが、
プレースタイル的には森保ジャパンでも十分生かせる - それでも呼ばれていないのは、
年齢や将来への投資、他のFWとの組み合わせなど
複数の要素が絡んでいるのでは
といった分析もあります。
特に、
- 町野修斗、上田綺世、前田大然、三笘薫…
- 20代前半〜半ばの選手が多いなかで
- 鈴木は2022年時点で26歳(次のW杯時には30歳)
という年齢面も、長期的なメンバー作りでは不利になりやすいと指摘されています。
(2) ピッチ上での“ヒートアップ体質”
審判をにらみつけたり、相手との接触で荒れたり──
鈴木優磨の“熱さ”が話題になるシーンは何度もありました。
- 2023年 名古屋戦で主審をにらみつけた件では、
JFA審判委員長が「あってはならない」と苦言→炎上→鹿島が抗議文 - 川崎戦でのタックルが「報復では?」と物議を醸し、
「だから代表は無理」などの声もSNSで上がった
もちろん、
- これも「公式に代表落選の理由」とされたわけではありません。
ですが、
「気性の激しさ」「素行のイメージ」が
代表チームにとってリスクと見られている可能性
は、ゼロではないでしょう。
(3) 本人のスタンス:「代表に執着しない」
2022年9月のインタビューでは、
鈴木優磨自身が日本代表について、
「日本代表に執着はしていない」
「俺みたいなサッカー選手がいてもいいと思いません?」
と語っています。
「どうしても代表に入りたい」というより、
「鹿島で結果を出すことが自分の軸。
代表はその延長線上にあればいい」
くらいのスタンスが伝わってきます。
この“距離感”も、
- 代表側から見れば「ちょっと扱いが難しい」
- 本人側から見れば「無理して合わせる必要はない」
という形になっているのかもしれません。
実はW杯後には“森保称賛”コメントも出している
ここまで読むと、
「完全に犬猿の仲なんじゃ…?」
と感じるかもしれませんが、話はそんなに単純でもありません。
2022年カタールW杯後のコメント
サッカーダイジェストWebによると、
カタールW杯で日本代表がクロアチアに敗れたあと、
鈴木優磨は森保監督について
「素晴らしい手腕だった」と称賛。
クロアチアに感じた「日本人にはないもの」についても語った。
という記事が出ています。
招集されなかった立場の選手が、
- 監督の采配を公に批判することもできたなかで
- むしろ「素晴らしい手腕」と評価している
というのは、なかなか象徴的です。
もちろん、
「だからもう完全に仲直りした」
とまでは言えませんが、
- 「一方的に憎んでいる」「常に批判している」
という図式ではない、ということはわかります。
結局、私たちに言えるのはどこまで?
ここまでの情報をまとめると、
外から見える範囲で言えること・言えないことはこうなります。
言えること(事実として確認できる)
- 2020年9月23日に
「イライラする部分が好きじゃない? てめーなに様だよ」
「だったら呼ぶんじゃねーよ」
と投稿し、削除している。 - そのツイートに対して「森保監督??」というリプに“いいね”し、
森保監督への不満と受け取られた。 - 実績が十分あるにもかかわらず、その後A代表に招集されていない。
- メディアは「不仲説」「森保批判と解釈可能」と表現しているが、
「これが公式な原因」とまでは書いていない。 - 2022年には森保監督を「素晴らしい手腕」と称賛するコメントも出している。
言えないこと(推測の域を出ない)
- 「ツイートが原因で代表から“追放”された」
- 「森保監督が怒って、意地でも呼ばないことにしている」
- 「鈴木優磨が代表への招集を拒否している」
など、“断定系”の言い方は、どれも根拠不足です。
あくまで、
「あのツイートや素行のイメージが、
代表選考にマイナス要因として働いているかもしれない」
という“かもしれない”レベルにするのが、
現時点ではいちばんフェアだと思います。
ファンとして、どうこの話題と付き合うか
ここまで読んで、
「なんだか余計モヤモヤした…」
という方もいるかもしれません。
ただ、代表選考というのは、
- 戦術
- 年齢バランス
- 人間関係
- チームの雰囲気
など、目に見えない要素が複雑に絡み合う世界です。
外から見ている私たちができるのは、
- 事実ベースで分かるところは押さえる
- 妄想で人を傷つけないようにする
- それでもモヤモヤしたら、スタジアムで大声で応援する
このくらいなのかもしれません。
まとめ
最後に、この記事のポイントをもう一度整理します。
最後に
ここまで真面目に、
- ツイートの文言
- メディアの書き方
- 代表選考の背景
なんて話を追いかけてきましたが──
冷静に考えると、
私たちファンがどれだけ議論しても、
「次の代表メンバーを決める権利」は
一ミリたりとも増えません。
鈴木優磨がTwitterで
「てめーなに様だよ」と怒った相手が誰であろうと、
- 代表メンバーを発表するのは森保監督
- メンバー発表を見て「なんでやねん!」と叫ぶのが私たち
という役割分担は、変わらないわけです。
なので、もしまた代表発表の日に
「優磨、またいないじゃん!」
とイライラしてきたら、そのときはこう自分に言い聞かせてください。
「イライラする部分が好きじゃない?
……って、今度は自分に言われる前に、
いったん深呼吸して落ち着こう。」
ツイートで監督に“ブチギレ”ても代表は選ばれませんが、
画面の前で“ブチギレ”ても、
あなたの給料もランキングも一切上がりません。
せめて、イライラしたぶんだけ筋トレでもしておけば──
次にスタジアムで立ち上がって歓喜のジャンプをするとき、
ちょっとだけ高く飛べるかもしれません。
…そのときピッチに立っているのが鈴木優磨なのかどうかは、
やっぱり最後まで森保監督しか知らないんですけどね。




