※この記事はドラマ『良いこと悪いこと』第8話までのネタバレを含みます。
まず前提整理:「どの子」とは?ドラマの基本設定
日テレ土曜ドラマ『良いこと悪いこと』は、
タイムカプセルから出てきた「顔が黒く塗られた卒業アルバム」をきっかけに、同級生の不審死が続く“考察ミステリー”です。
主人公は、元いじめっ子側の高木将(キング)と、
かつて「どの子」と呼ばれ、いじめられていた猿橋園子。
- 「どの子?」と指さされて笑われたことから、園子は “どの子” というあだ名で呼ばれていました。
- 大人になった今も、「どの子の園子」として、記者になりながら過去のいじめと向き合っています。
ここまでは、視聴者にももうおなじみですよね。
ところが第8話で、
「どの子」とは別の“ドの子”がいたことが、ついにハッキリしました。
その“ドの子”こそ、今回の主役 瀬戸紫苑(せと・しおん) です。
瀬戸紫苑って誰?どこで登場した子なの?
初登場は第8話の「みんなの夢」DVD
瀬戸紫苑が初めて名前付きで出てくるのは、第8話。
森先生が持っていた「みんなの夢」のDVDの中でした。
DVDケースには
「2003年 6年1組」 と書かれていて、
6年生のときに撮られた映像という設定です。
その中で一人の少女が、カメラに向かってこう話します(要約):
「私の夢は、ピアニストになることです」
この少女が 瀬戸紫苑。
つまり、紫苑は「ピアノの夢」を語る女の子として、いきなり画面に登場しました。
視聴者が「ドの子だ!」と確信した理由
第8話放送直後から、SNSでは
「ついにドの子キター!」
「DVDの子=ドの子=瀬戸紫苑で確定では?」
と大盛り上がり。
なぜここまで「ドの子=瀬戸紫苑」と読まれたのか。
理由は、大きく3つあります。
- 音楽モチーフ
- 紫苑の夢が「ピアニストになること」。
- これまでの回でも、ピアノや音楽モチーフ(「ドレミ」「カノン」「森のくまさん」など)がたびたび登場していました。
- 5年生の「ピアノ工作破壊事件」
- ちょんまげの回想で、ピアノの工作を壊すいじめシーンがありました。
- 考察勢の分析では、このときいじめられていたのが「ドの子」で、ピアノ=ドの子の夢を象徴している、と読まれています。
- 字幕の「ドの子」表記問題
- 6話以降、「どの子」と思っていたセリフが、字幕ではあえてカタカナの「ドの子」と表示される場面がありました。
- それを見たファンが「誤字じゃなくて伏線では?」と騒ぎ、
→ 「園子とは別に“ドの子”がいたんじゃないか」という説が一気に広がったのです。
そこへ ピアノの夢を語る、見知らぬ少女・瀬戸紫苑 が投下されたわけですから、
「あ、この子が“もう一人のドの子”だ!」
と考えるのは自然ですよね。
「どの子」と「ドの子」の違いを整理しよう
ここまで出てきた
「どの子」と「ドの子」。
一度整理しておきましょう。
「どの子」=猿橋園子(6年生時のいじめターゲット)
- 小学6年生のときに転校してきたのが 猿橋園子。
- クラスメイトから「どの子?どの子?」と指さされ、
そのまま「どの子」と呼ばれ続け、いじめの標的になります。 - 卒業アルバムの「顔を黒く塗られた6人」は、
その園子をいじめていたメンバーたち。
「ドの子」=瀬戸紫苑(5年生のいじめターゲット“説”)
一方で、考察サイトではこう整理されています。
- 「ドの子」=ピアノの工作を壊されていた女の子
- 時期は5年生の頃
- 6年生で園子が転校してくる前の、「最初のターゲット」
- 第8話でDVDに映った瀬戸紫苑こそ、その“ドの子”でほぼ確定
つまり、
- 先代のターゲット:ドの子(瀬戸紫苑)=5年生のいじめられっ子
- 後から来たターゲット:どの子(猿橋園子)=6年生のいじめられっ子
という「二代構成」になっている可能性が高い、というわけです。
タイトルにもある「ドの子なの?」は、
視聴者の
「あれ?園子の前にも、ドの子って呼ばれてた子がいたんじゃ?」
というモヤモヤを、そのまま言葉にした感じですね。
瀬戸紫苑=ドの子とわかるまでの伏線まとめ
ここからは、
「ドの子=瀬戸紫苑」につながる伏線を、時系列でざっくり整理してみます。
第1話:東雲の「空を飛ぶことが夢だった子」発言
第1話で、記者の東雲晴香がこんなセリフを口にします(要約):
「空を飛ぶことが夢だった子が、落ちて死ぬなんて皮肉だね」
この時点では、「ちょっと冷たい記者だな」くらいにしか聞こえませんでした。
ところが、第8話後の考察では、
- 実はいじめられていた“ドの子の夢”を知っているから出てきた言葉
- 東雲自身、瀬戸紫苑のいじめ現場に居合わせていた、もしくは止められなかった
- だからこそ、あの言葉には罪悪感と自責がにじんでいる
と読み解く意見が増えています。
「夢」と「死」を結びつけるこのセリフが、
あとから効いてくる伏線になっているわけですね。
5年生の「ピアノ工作破壊」シーン
過去回の回想では、ちょんまげがグループに入るために、
ピアノの工作を壊すいじめシーンが描かれていました。
当時は
「園子にやってたひどいイジメの一つ」
くらいに見ていた人も多かったはず。
しかしよく考えると、
- ピアノ(音楽)
- 工作(「みんなの夢」を形にしたようなもの)
というアイテムは、まさに「ピアニストを夢見る子」を連想させるモチーフです。
第8話で「ピアニストになりたい瀬戸紫苑」が登場したことで、
「あのピアノ工作を壊されたのは、園子ではなく“ドの子=紫苑”だったのでは?」
という説が一気に現実味を帯びました。
字幕だけ「ドの子」表記になる怪しい演出
6話以降、
セリフでは「どの子」と聞こえるのに、字幕では「ドの子」と出る場面がありました。
これを視聴者が見逃すはずもなく、
- 「誤字じゃなくて、別人の存在を示す伏線だろ」
- 「“どの子”と“ドの子”、二人いるってこと?」
と考察が一気に加速します。
制作側がわざわざ字幕だけでヒントを出していたと考えると、なかなかニクい仕掛けですよね。
DVDに突然現れる「瀬戸紫苑」
そこへ第8話。
- 「みんなの夢」のDVD(6年1組の映像)
- その中で、「ピアニストになるのが夢」と語る少女・瀬戸紫苑
- そして画面に表示される「瀬戸 紫苑」の名前
ここで、
- 5年生のピアノ工作破壊
- 音楽モチーフ
- 「ドの子」字幕
これらバラバラだったピースが、一気に一本の線につながります。
「ああ、この子が“もう一人のドの子”なんだ」
と、誰もが腑に落ちた瞬間でした。
瀬戸紫苑はいまどうなっている?ネットの主な考察3パターン
第8話の時点で、
瀬戸紫苑の「今」がどうなっているかは、ドラマ本編ではまだ語られていません。
そこでネットの考察は大きく3つの方向に分かれています。
パターン1:紫苑はすでに亡くなっていて、「身内が復讐している」説
- 紫苑は、いじめを苦にして命を落とした、あるいは病気や事故で亡くなった。
- その死に、高木たちのいじめが関係していた。
- それを知った 家族や親友が、復讐として連続殺人を起こしている という説。
候補としてよく挙がるのが、
- キングの妻・加奈
- 記者の東雲晴香
- スナック「イマクニ」の常連たち
など、「大人世代の女性・登場人物たち」です。
パターン2:紫苑本人は生きていて、別名で登場している説
- 実は紫苑は生きていて、別の名前で物語に紛れ込んでいるのでは?
という、サプライズ系の説も根強いです。
よく挙がるのが、
- 加奈=実は瀬戸紫苑本人説
- 東雲が紫苑本人、もしくは親友説(名前の英字表記が似ている…など)
などなど。
「さすがにそこまでやる?」という声もありつつ、考察勢は楽しそうに議論しています。
パターン3:紫苑は“直接の犯人”ではなく、「罪の起点」を象徴する存在
もう少しマイルドな説としては、
- 紫苑は、“最初に傷つけられた子”を象徴する存在
- 事件そのものを起こしているのは、別の誰か
- でもその“誰か”の動機の根っこには、紫苑への罪悪感や喪失感がある
という読みもあります。
どの説にしても共通しているのは、
「瀬戸紫苑を忘れたこと」そのものが、登場人物たちの最大の罪
として描かれつつある、という点です。
「ドの子」が映し出す、ドラマ全体のテーマ
『良いこと悪いこと』は、
単なる「犯人探しドラマ」ではありません。
作品全体のテーマとして、
- いじめの加害者
- いじめられた被害者
- そして「見て見ぬふりをした傍観者」
この三者が、
大人になってから、どう罪と向き合うのか
という問題が描かれています。
第8話では、
- キングが娘に「俺、悪い子だったんだ」と打ち明ける
- 花音が「でもパパはいい子だよ」と返す
- 森先生も「僕はいい先生だ」と自分に言い聞かせながら、涙をこぼす
こうしたシーンを通して、
「人は、悪いことをしたあとでも“いい人”になれるのか?」
という問いが、視聴者にも突きつけられました。
そこに突然名前が出てきたのが、
「もう一人のドの子」=瀬戸紫苑。
紫苑は、
「忘れられていた最初の被害者」
「記憶から抜け落ちた“罪の原点」
として物語に立ちあがってきた存在だ、と言えるでしょう。
今後の見どころ:「瀬戸紫苑って、結局ドの子“だけ”なの?」
記事タイトルに戻ってきます。
良いこと悪いこと:瀬戸紫苑って誰?ドの子なの?伏線まとめ
ここまでの整理をまとめると、
- 瀬戸紫苑は、第8話で初登場した「みんなの夢」DVDの少女
- 夢はピアニストになること
- 5年生の頃にいじめられていた“ドの子”の正体と見てほぼ間違いない
- 園子=「どの子」とは別のターゲットで、より根っこにある過去
というところまでは、かなり固まってきました。
でも、まだ大事なポイントが残っています。
「紫苑は、ドの子“だった子”で終わるのか?」
「それとも、今もどこかで物語を動かしているのか?」
ここが、残り話数の最大の焦点になりそうです。
- 紫苑の家族や友人が犯人?
- 紫苑本人が別名で登場?
- それとも、もっと予想外の正体が…?
第9話の予告では、
「もう1人のドの子とは何者なのか!?ついに来週犯人が…」
とかなり煽られていました。
ここから先は、
視聴者それぞれが「自分の中の答え」を持ったうえで、本編を見届ける形になりそうですね。
まとめ:いちばん“悪い子”は誰だ?
最後に、簡単にまとめます。
……と、ここまで真面目に整理しておいてなんですが。
冷静に考えると、
- 20年以上前のあだ名をここまで覚えさせて、
- 「どの子」と「ドの子」の違いで視聴者を混乱させ、
- 毎週SNSで考察させ続けている
このドラマを作った脚本家&演出チームこそ、
いちばんの 「悪い子」 なのかもしれません(笑)。
でも視聴者の僕らも、
「うわ、また引っかかった!」とニヤニヤしながら毎週見ている時点で、
だいぶ 「しょうがない大人」 ですよね。
つまり――
良いこと悪いこと、一番ハマってるのは視聴者だった。
というオチで、今日は締めておきます。
次回も一緒に、「ドの子」の真相を追いかけましょう。




