「イイワルの森先生、もう頭がパンクしそう…」
そんなあなたのために、この記事では
森先生=博士=7人目=ドの子=絵の伏線
このごちゃごちゃしたつながりを、いったんスッキリ整理していきます。
※本記事は第8話までのネタバレをふくみます。未視聴の方はご注意ください。
まず前提整理:「イイワル」ってどんな話だっけ?
ざっくり言うと、「良いこと悪いこと(イイワル)」は
- 小学校の同窓会で、タイムカプセルを掘り返したら
- 中から出てきたのは
- 「みんなの夢の絵」
- 顔が黒く塗りつぶされた卒業アルバム
- それをきっかけに、当時の仲良しグループのメンバーが次々と狙われていく
という、“夢”と“いじめ”と“復讐”がからみ合うサスペンスドラマです。
物語の中心にいるのは
- 主人公:高木将(キング)
- かつての仲良しグループ(貧ちゃん、カンタロー、ターボー、園子、ニコちゃん、トヨ など)
- そして、「本当は7人目がいたんじゃないか?」とささやかれる謎の同級生・博士
この「博士」と、「森先生」がどうつながるのかが、今いちばん熱いポイントなんですよね。
森先生ってそもそも誰?今パートと過去パートを整理
現在パートの森先生
今の時間軸で登場するのが、小学校4年3組の担任・森先生。
- 高木将(キング)の娘・花音が通うクラスの先生
- 演じているのは俳優の古舘佑太郎さん
- 一見、物静かで優しそうだが、どこか影がある
第5話のラスト、花音の担任として現れてから、一気に「怪しい人ランキング」のトップに躍り出ました。
過去パートの「森くん」と7人目の同級生
一方、過去パート(小学生時代)では
- キングたちが「仲良し6人組」として描かれているものの
- オープニング映像やティザーではなぜか“7人”いる
- ずっと「7人目は誰だ?」と視聴者に謎が投げられていた
その“7人目”の名前が、第7話でついに「森智也(もり・ともや)」だと判明します。
この森智也こそ、あだ名で呼ばれていた「博士」であり、そして現在パートで登場している森先生本人なのです。
つまり整理すると、
- 昔:
- 仲良しグループの「7人目の同級生」=博士=森智也
- 今:
- キングの娘の担任として再び登場した教師=森先生
という形で、過去と現在をつなぐキーマンになっているわけですね。
森先生といじめ:なぜ「忘れられた7人目」になったのか
第8話まででわかっている森先生(森智也)の過去は、ざっくり言うとこんな感じです。
- 子どものころ、キングたちと同じグループに属していた
- いじめの現場に居合わせていたが、止めることはせず
- そのことをずっと悔やみ続けている
- 学校の掲示板サイトには、「ドの子」に関するひどい書き込みが残っており
- それを見て森は「消さなきゃ…」とつぶやく
ここでポイントなのが、
「直接いじめた側」ではなく
「見て見ぬふりをした側」
というポジションに森がいること。
イイワルの世界では、
「いじめた子」だけでなく、「止めなかった子」「見ているだけの子」も、“悪いこと”に加担した存在として描かれています。
その中で、森は
- いじめられた“ドの子”のことを忘れられない
- でも、キングたちはすっかりその存在を忘れている
この「記憶のギャップ」こそが、
森を“忘れられた7人目”という、苦しいポジションに押しやっているように見えます。
博士=森先生=7人目 どうつながるのかを図式化してみる
一度、関係をシンプルな図にしてみましょう。
博士という「子どものころのあだ名」と、
森先生という「大人になった今の姿」が、
タイムカプセルと“みんなの夢の絵”を通して一本の線でつながる。
この構造自体が、既にドラマの大きな伏線になっています。
「ドの子」と森先生:なぜあんなにこだわるのか
第8話まででわかっている「ドの子」の事実
考察ブログや記事で整理されている、第8話までの「ドの子」情報をざっくりまとめると:
- 当時の掲示板に、「ドの子」に対するいじめの書き込みが多数
- 森はそれを見て「消さなきゃ」とつぶやく
- タイムカプセルのDVDには
- クラスメイトの「将来の夢」が順番に映っている
- その中に、「瀬戸しおんです」と名乗る少女の映像がある
- それを見たあと、森はキングに向かって
- 「やっと思い出しましたか、ドの子」
- 「もう一人のドの子」
と意味深なことを言う
ここから見えてくるのは、
- 「ドの子」はひとりではなく、少なくとも二人いる
- そのうち一人が瀬戸紫苑(瀬戸しおん)
- もう一人の「ドの子」が誰なのかが、物語の大きな鍵
という構図です。
森先生から見た「ドの子」
森の立場から考えると、「ドの子」は
- 自分がいじめを止められなかった被害者であり
- ずっと罪悪感を抱え続けている相手であり
- 同時に、キングたちが忘れてしまった存在でもある
だからこそ、森は
「思い出して下さいよ、ドの子を」
と、しつこいくらいキングに迫るわけです。
このしつこさが、
「森=真犯人なのでは?」という考察にもつながっていますし、
「いや、むしろ一番傷ついてるのは森なのでは?」という見方も生んでいます。
「将来の夢の絵」は何を意味している?森先生の絵の怖さ
森の「将来の夢の絵」に描かれたもの
第7話以降の考察記事では、森が描いた「将来の夢の絵」について、こんな点が指摘されています。
- 絵の中には7人の人物が描かれている
- つまり「仲良し7人組」の姿とも読める
- 背景には白い動物(犬のようなもの)
- 川のような場所にも見える景色
- これは、キングたちが犬を助けた過去の出来事とリンクしている可能性
さらに別の記事では、この絵の構図が
- 映画『サウンド・オブ・ミュージック』のワンシーンと似ている
- 「Something Good(何か良いこと)」という曲とも関連しているのでは
といった指摘も出ています。
絵が意味するもの=「こうなりたかった未来」
子どもが描く「将来の夢の絵」って、
- 将来の職業だけでなく
- 「こんな仲間と、こんなふうに笑っていたい」という願い
もいっしょに描きこまれますよね。
考察サイトのひとつでは、こんな読み方がされています。
- 森の夢は「みんなと一緒にいたい」という、わりと素朴なものだった
- しかし現実では、真っ先に“輪の外”に追いやられた
- 「夢を一緒に見てくれたはずの仲間」に忘れられた怒りが、復讐の感情になっていく
つまり森にとっては、
将来の夢の絵 = 「こうやって大人になりたかった未来」
それを無視されたこと = 「自分の人生ごと軽く扱われた痛み」
とも解釈できるわけです。
この「夢」と「現実」のズレが、森先生の行動を理解する大きなヒントになりそうです。
森先生の行動をざっくり時系列で追う(※ネタバレゆるめ版)
過去パート:小学生時代
- キングたちの仲良しグループに、実は博士=森智也もいた
- ドの子に対するいじめが起きていたが、森は止められなかった
- そのときの様子は、掲示板やタイムカプセルのDVDに断片的に残っている
現在パート:同窓会〜連続事件後
- 同窓会のあと、仲間たちが次々と「将来の夢」に沿う形で襲われる
- 7人目の存在や「博士」という名前が少しずつ浮かび上がる
- 第5話終盤、キングの娘・花音の担任として森先生が登場
- 第7〜8話で、博士=森智也=森先生だとほぼ確定
- ドの子の存在をキングたちに思い出させようとするような言動を取る
…という感じで、過去の“忘れられた7人目”が、現在の連続事件の中心へじわじわと浮上してくる構造になっています。
森先生は犯人?共犯?それとも被害者?3つの見方
ここからは、視聴者の間でよく出ている「森先生の立ち位置」について、あくまで考察レベルで整理してみます。
説① 森=真犯人・黒幕説
いちばんストレートなのがこの説。
- ドの子へのいじめを止められなかった罪悪感
- それを忘れているキングたちへの怒り
- そして、夢を踏みにじった大人たちへの復讐
こうした感情が積もり積もって、
「将来の夢の絵」に沿った犯行を、
博士=森が自ら実行している
という読み方です。
この説のメリットは、「夢」「絵」「7人目」「ドの子」の線がきれいに一本でつながること。
一方で、
- ここまでわかりやすく“怪しい”森を黒幕にしていいのか?
- もう一人のドの子や東雲の存在をどう使うのか?
という疑問も残ります。
説② 森=共犯・操られた側説
次に多いのが、
「森は何らかの形で犯行に関わっているが、
真の黒幕は別にいる」
というパターン。
- 掲示板の書き込みやタイムカプセルの扱いに詳しい
- ドの子の情報を一番よく知っている
- その知識を、真犯人が利用している可能性
などを考えると、
「森は、復讐のゲームに巻き込まれた
“知りすぎている協力者”ポジション」
という解釈もありえます。
この場合は、
- ドラマ全体のテーマ「良いこと悪いこと」
- 「誰だって、ちょっとした悪さで取り返しがつかなくなる」
というメッセージ性とも、わりとキレイにかみ合います。
説③ 森=ほぼ被害者に近い「罪悪感の象徴」説
もうひとつ面白いのが、
森はむしろ「罪悪感のかたまり」であり、
誰かに復讐される側だ
という見方です。
- 子どものころ、いじめを止められなかった
- その後も、その罪悪感から逃げられなかった
- それを見抜いた“本当のドの子”側が、森を利用している
こう考えると、
- 森が「ドの子を思い出して」と迫る姿は
- 復讐ではなく
- 自分の罪を自分で暴露しようとしている行為
にも見えてきます。
この説が面白いのは、
「本当に裁かれるべきなのは誰か?」
という問いを、視聴者側に強く投げかけてくるところ。
イイワルのテーマ性を一番えぐってくる解釈かもしれません。
これから見るときの「森先生ウォッチポイント」
最終回に向けて、森先生まわりでチェックしておきたいポイントを、視聴ガイド的にまとめておきます。
表情の変化
- キングや花音と話すときの、一瞬の目線の揺れ
- ドの子の話題が出たときの、声のトーンの落差
- 子どもたちの「夢」の話題が出たときの表情
こういう「一コマ」を拾っていくと、森の本音がにじんで見えてきます。
絵・映像まわりの細かい演出
- オープニングの白い犬
- 川べりのような風景
- 夢の絵の中に描かれた人物の配置
- タイムカプセルのDVDのカット割り
あたりは、森の視点で見返してみると意味が変わるかもしれません。
「ドの子」に関するセリフ
- 「思い出しましたか、ドの子」
- 「もう一人のドの子」
このあたりの言葉を、
- 「責める言葉」なのか
- 「自分に向けている言葉」なのか
意識して聞いてみると、森の立ち位置の見え方がガラッと変わります。
ここまでの整理まとめ
最後に、この記事で整理したポイントをざっくり振り返ります。
どの説を取るにしても、
森先生=博士=7人目=ドの子=夢の絵というラインをどう読み解くかで、
イイワルの見え方はかなり変わってきます。
いちばん怖い「いいこと悪いこと」は…
ここまで森先生の闇と伏線を、真面目に整理してきましたが――
よく考えると、
いちばん「いいこと悪いこと」がハッキリしているのは、視聴者の私たちかもしれません。
- いいこと:
- 伏線を回収しながらドラマをがっつり楽しんでいる
- 悪いこと:
- 考察が止まらなくて、寝る前にもう一回見返してしまい、翌朝めちゃくちゃ眠い
つまり、
「イイワル」を観て寝不足になるのが、視聴者にとっての最新の“連続事件”だった。



