2025年12月、東京・港区赤坂の個室サウナで火災が起き、利用していた男女2人が亡くなった――というニュースが大きく報じられました。
赤坂のサウナ施設「SAUNATIGER(サウナタイガー)」は、過去の案内や紹介記事でジローラモ氏監修として紹介されてきた施設です。
ただし今いちばん大事なのは、「監修って何をした人?」「今回の事故とどうつながるの?」を落ち着いて分けて考えることです。原因や責任は、警察や消防などが調べている最中で、推測で決めつけるのは危険です。
この記事では、
- 何が起きたのか(分かっている事実)
- “ジローラモ監修”とはどういう意味か
- いま広がっている疑問と注意点
を順番に整理します。
まず何が起きた?(分かっている事実だけ)
報道によると、火災が起きたのは2025年12月15日 昼ごろ。場所は東京・港区赤坂の個室サウナ施設です。通報は「建物の3階でベルが鳴っている」などと伝えられています。
現場では、利用していた30代の男女2人が搬送され、その後亡くなったと報じられています。 また一部報道では、亡くなった2人は夫婦だと伝えられました。
火災の規模については、「座席や壁が焦げた」といった報道があり、外から見て“建物が大炎上”というより、室内の一部が燃えた可能性が語られています(ただし、ここも最終的には調査結果待ちです)。
さらに、状況を難しくしたかもしれない点として、次のような情報が報じられています。
- 扉のドアノブ(取っ手)が内外とも外れていた可能性
- 非常用ボタンが押された形跡がある
- 燃えたタオルが残っていた
ただ、これらは「そう報じられている」という段階で、原因や順番(どっちが先か)はまだ確定していません。
そして運営会社(SAUNA&Co)は公式サイト上で、火災と死亡を認め、謝罪し、当面の営業停止などを発表しています。
「ジローラモ監修のサウナ」って本当?どこまで関わっていた?
ここが、いちばん検索されているポイントです。
いろいろな記事や案内を見ると、「SAUNATIGER」は
“パンツェッタ・ジローラモ氏監修”
“ジローラモ氏がGM(ゼネラルマネージャー)を務める”
といった表現で紹介されてきました。
つまり、「ジローラモ監修のサウナだったの?」は、“紹介のされ方としてはYES”と言えます。
ただし、「監修」は“運営責任者”と同じ意味ではない
ここで注意したいのが、「監修」という日本語のクセです。
監修という言葉は、ざっくり言うと
- 企画にアドバイスした
- 世界観やコンセプト作りに関わった
- 方向性をチェックした
といった意味で使われることが多いです。
一方で、
- 建物の安全管理
- 消防設備
- 日々の点検
- スタッフ教育
- 緊急時対応の運用
などの「現場の運営」は、通常は運営会社や管理者が担います。
今回の件についても、運営会社は「当社が運営するサウナタイガーで火災が発生した」と公式に述べています。
だから現時点では、“監修=事故の原因”と短絡的に結びつけないのが大切です。調査の結果が出るまでは、誰かを決めつけて叩くのは危険です。
「閉じ込め」って本当にあり得るの?(ここも“確定”ではない)
報道では、ドアノブが外れていた可能性や、非常ボタンの形跡が伝えられています。
もし仮に、出火後に扉が開かなかったなら、逃げ遅れにつながり得ます。
ただし大事なのはここで、
- ドアノブがいつ外れたのか(火災の前?最中?)
- 非常ボタンが正常に動いたのか
- 煙や熱の広がり方
- 室内の素材や配置(燃えやすい物が近かったのか等)
こういった点は、素人の想像では分かりません。警察・消防の調査が必要です。
運営会社も、現時点では原因の推測を避け、関係機関と連携して調べるとしています。
利用者側も知っておきたい「サウナの安全チェック」7つ(今日からできる)
ここからは、今回の件を“怖い話”で終わらせないために、私たち利用者ができる現実的な話です。
サウナ自体は悪者ではありません。ただ、熱源がある場所なので、最低限の確認があると安心です。
- 入ったらまず出口(扉)を一回だけ開け閉めして確認
「普通に開く」を最初に確かめるだけでも安心感が違います。 - 非常ボタンやインターホンの場所を探しておく
“探す時間”がない状況が来るのがいちばん怖い。 - タオルや衣類をストーブ周りに置かない・掛けない
サウナストーブは熱源です。近いと危ない可能性があります(一般論として)。 - “自分の体の異変”を最優先
息苦しい、胸が苦しい、めまい、吐き気。出る理由はそれで十分です。 - 一人利用のときほど無理しない
個室は気楽な反面、助けを呼ぶタイミングが遅れやすいです。 - 飲酒後は入らない
判断が鈍りやすく、体への負担も増えます。 - “新しい店・無人運営”は緊急時の仕組みを事前に確認
スタッフ常駐か、緊急時に誰が来るのか、連絡方法は何か。これを知っているだけで安心です。
※これは「今回の店がこうだった」と断定する話ではなく、一般的に安全のために役立つポイントです。
Q&A:みんなが一番気になるところ
Q1. 「ジローラモ監修」なら、本人に責任があるの?
現時点では、事故原因も責任の所在も確定していません。
「監修」という言葉は、一般に“企画面の関与”として使われることが多く、日々の安全管理の担当とイコールとは限りません。運営は運営会社が行っている、と公式発表でも読み取れます。
Q2. 店はもう営業している?
運営会社は、火災と死亡を受けて謝罪し、当面の営業停止を発表しています。
Q3. 原因はタオル?ストーブ?ドアノブ?
現段階では、報道で“可能性”が語られているだけで、確定情報ではありません。
原因が一つとは限らず、複数の要素が重なった可能性もあります。最終判断は調査待ちです。
まとめ
今回の出来事で亡くなった方がいる。これは重い事実です。
だからこそ、私たちは
- 確定した情報(公式発表・大手報道)と、
- まだ分からない情報(推測・うわさ)
を分けて、落ち着いて見ていく必要があります。
そして、サウナが好きな人ほど、次に活かせることがあります。
「ととのう」前に、まず「出口を確認」。
たったそれだけでも、安心はかなり増えます。


