台北で起きた刃物殺傷事件。
ニュースやSNSで映像を見て、
- 「あれって台北のどのへんで起きたの?」
- 「台北駅って観光でよく使うけど、大丈夫なの?」
- 「中山の繁華街って、あのオシャレなエリアだよね…?」
と、場所を知っているからこそ、余計にゾッとした人も多いと思います。
この記事では、
「事件の現場がどこだったのか」を、台北駅地下通路~中山駅~百貨店までのルートで整理しながら、
地図や距離感をイメージしやすいように解説していきます。
「場所のイメージがつかめる → むやみに不安にならずに済む」
ことを目的に書いていきます。
台北刃物殺傷事件のざっくりした概要
まずは、ニュースで報じられている概要を簡単に整理します。
- 日時:2025年12月19日 夕方~夜(現地時間)
- 場所:
- 台北駅構内の地下通路(MRT台北駅付近)
- 台北駅~中山駅を結ぶ「中山地下街」エリア
- MRT中山駅近くの路上
- そのそばの百貨店「誠品生活 南西店(Eslite Spectrum Nanxi)」
- 被害:4人死亡(容疑者を含む)、11人が負傷と報じられています。
犯人の男は、台北駅地下通路で発煙弾を投げたあと、
地下街を通って中山駅方面へ移動し、さらに百貨店の中に入り込んで犯行を続けたとされています。
この「台北駅~中山駅~百貨店」の動きが、今回の記事のテーマです。
台北駅~中山エリアはどんな場所?
台北の「ど真ん中」の交通&ショッピングエリア
- 台北駅(台北車站)
台湾新幹線・在来線・地下鉄(MRT)が集まる巨大ターミナル。
空港からのアクセスも良く、観光客が一番お世話になる駅と言ってもいい場所です。 - 中山駅(MRT中山站)
台北駅の北側、1駅分にある地下鉄の駅。
おしゃれなカフェ、雑貨屋、百貨店が集まる「南西(なんせい)エリア」の中心地です。 - 中山の繁華街
中山駅周辺には、- 新光三越 台北南西店(一館・三館)
- 誠品生活 南西店(今回の事件現場となった百貨店)
- 心中山線形公園(オシャレな遊歩道・イベントスペース)
などが集まり、日本人にも人気のショッピング街になっています。
台北駅と中山駅の距離感
台北駅と中山駅は、地上で歩いても10〜15分ほどの距離。
地下では「中山地下街」という長い地下街でつながっていて、
雨の日でも濡れずに歩いて移動できる通路として、地元民にも観光客にもよく利用されています。
第一現場:台北駅の地下通路(M7・M8出口付近)
地下道で発煙弾 → 制止しようとした人が犠牲に
日本語版ウィキペディアなどによると、犯人の男は、
12月19日17時20分ごろ、台北駅構内の地下通路で発煙弾を投げ込んだとされています。
- 場所は、台北駅の地下道(中山地下街につながるエリア)
- 地上の出口でいうと、M7・M8出口付近が最初の現場とされています。
ここで犯人を止めようとした男性が、逆に刃物で刺されて亡くなったことが報じられています。
どんな場所か、旅行者目線でいうと…
- 地上に出ると、目の前は大きな道路(忠孝西路)。
- 近くには大きなホテルやお店があり、
「ザ・ターミナル駅前」という雰囲気のエリアです。 - 地下は、飲食店やお土産ショップ、ドラッグストアなどが並び、
旅行者でも「ふつうに歩くエリア」です。
つまり、観光客も日常的に通る、ごく日常的な通路で起きたというのがポイントです。
台北駅~中山駅をつなぐ「中山地下街」とは?
犯人は台北駅での犯行のあと、
地下街を通って中山駅方面に移動したとされています。
この地下街が、よくガイドブックにも載っている
「中山地下街(Rエリア・R通路)」
です。
中山地下街の基本情報
- 入口:台北駅地下1階の「R1通路」付近からスタート
- 経路:台北駅 → 中山駅 → 雙連駅まで、
地下でずっとつながる長いショッピング通路 - 距離の目安:
- 台北駅〜中山駅:徒歩15分前後(約600〜800m)
- 中山駅〜雙連駅:さらに10分ほど
地下街には、
- 雑貨店
- 服や靴のお店
- カフェ・ファストフード
- 本屋(誠品書店の地下店舗)
- マッサージ店
などが並び、「地下ショッピングモール+通路」というイメージです。
事件当日は、この地下街が「移動ルート」に
報道によると犯人は、
- 台北駅の地下通路で発煙弾を投げる
- 地下街(中山地下街)を通って台北駅から約800m離れた中山駅方面へ移動
- いったん宿泊していた旅館に立ち寄り、武器を取り出す
- 再び路上や百貨店で襲撃を続ける
というルートを取ったとされています。
第二現場:中山駅近くの路上(南西商圈)
「台湾有数の繁華街」で再び発煙弾と刃物
犯人は旅館に立ち寄ったあと、
18時40分ごろ、中山駅近くの路上で再び発煙弾を投げ、通行人を無差別に襲ったとされています。
このエリアは、台湾メディアやTBSなどでも
「台湾有数の繁華街・中山」
と紹介されており、百貨店やホテル、レストランが密集するショッピングエリアです。
どのあたりの路上だったのか?
日本語や台湾の報道では、
- 「中山区の林森北路などで放火」
- 「中山駅周辺の繁華街で襲撃」
とされており、
中山駅出口付近〜林森北路周辺の道路が、路上での襲撃現場になったとみられています。
ざっくり言えば、
「中山駅の出口を出てすぐの、人通りが多い通り」
というイメージです。
第三現場:百貨店「誠品生活 南西店」の中
路上での襲撃のあと、犯人は近くの百貨店の中に侵入し、
館内でも人々を襲ったとされています。
この百貨店が、
誠品生活 南西店(Eslite Spectrum Nanxi)
です。
誠品生活 南西店とは?
- 住所:台北市中山區南京西路14号(南京西路×中山北路付近)
- 最寄り:MRT中山駅 直結エリア(南西商圈の中心)
- 特徴:
- 書店チェーン「誠品(エスリテ)」系列の大型ライフスタイル百貨店
- 雑貨、服、文具、食品、カフェなどが入るオシャレ系ショッピングモール
旅行ブログでも「お土産探しに便利」「センスの良いショップが多い」とよく紹介される、
観光客にも人気のスポットです。
百貨店内で何が起きたか(概要)
報道によると、犯人は
- 誠品生活 南西店の1階や4階などで買い物客を襲撃
- 警察に追い詰められたあと、屋上(6階)から飛び降りて死亡
という経緯だったとされています。
館内では防災機能や店員の誘導もあり、
シャッターを下ろして客を守った店もあったといった証言も出ています。
地図でイメージする「台北駅~中山~百貨店」の位置関係
文章だけだとイメージしにくいので、
おおざっぱに「線」でイメージしてみましょう。
1本の線でつながる3つのポイント
台北中心部を、北に向かってまっすぐ歩いていくイメージです。
- スタート:台北駅(台北車站)
- 地下1階の「R1通路」から中山地下街へ入る
- 途中:中山地下街の通路
- 両側にお店が並ぶ長い地下ショッピング通路
- 歩いていると、途中で「中山駅」の表示が出てくる
- ゴール:中山駅&誠品生活 南西店・新光三越 南西店
- 地上に出ると、
- 心中山線形公園
- 誠品生活 南西店
- 新光三越 南西店(一館・三館)
などが並ぶエリアに出る
- 地上に出ると、
ニュースで報じられている犯人の移動は、
ほぼこの「線」を、そのまま逆なでるように進んだ形です。
- 台北駅地下通路で発煙弾
- 中山地下街を北へ
- 中山駅周辺の繁華街で路上襲撃
- そのまま誠品生活 南西店の中へ
地図上で見ると、すべてが「一続きの生活動線」の中で起きた事件だったことがよく分かります。
日本でたとえるなら、どんなイメージ?
完全に同じではありませんが、イメージとしては、
- 「東京駅の地下通路」から
- 「有楽町・銀座方面の地下街」を通り、
- 「有名デパートの中で事件が続く」
…くらいの感覚に近いと思ってください。
つまり、
- 通勤・通学・ショッピング・観光
- どの目的の人も混ざり合う「超・日常空間」で起きた
という点が、この事件の衝撃の大きさにつながっています。
台北に行く予定の人へ:治安と「現実的な安全対策」
まず知っておきたいこと
- 台湾は、もともと暴力犯罪の発生率が比較的低い国とされています。
- それだけに、今回のような無差別襲撃事件は「非常にまれ」で、現地でも大きな衝撃を与えています。
- 事件後、政府は駅や空港、繁華街での警備強化を指示しています。
つまり、
「台湾全体が危険になった」というより、
「ごくまれだが、どこの国でも起こりうるタイプの事件が、台北でも起きてしまった」
と考えるのが現実的です。
旅行者としてできること(基本)
どこの国でも共通する「自衛の基本」として、
- 異変を感じたら、その場にとどまらない
- 大きな音、煙、人の悲鳴、急に走り出す人が増えた…
→ 「何だろう?」と近づかず、とにかく逆方向へ離れる
- 大きな音、煙、人の悲鳴、急に走り出す人が増えた…
- 出口・避難経路をざっくり意識しておく
- 地下にいるときは、「いざとなったらどの出口から出るか」を頭の片隅に置いておく
- 人混みではスマホを見ながらボーッと歩かない
- いざという時、周りの状況に気づきにくい
このあたりの「基本の心構え」があるだけでも、
トラブルに巻き込まれる確率を少し下げることができます。
場所を知ることは「怖がるため」ではなく「冷静になるため」
今回の台北刃物殺傷事件の現場は、
- 台北駅地下通路
- 台北駅〜中山駅をつなぐ中山地下街
- 中山駅周辺の繁華街
- 百貨店「誠品生活 南西店」館内
という、観光客にも非常になじみ深いエリアでした。
地図で見ると、
台北駅から地下街を北へ歩いていき、
中山駅に着いて地上に出たあたり一帯
とイメージすると分かりやすいと思います。
もちろん、今回の事件は決して軽く扱ってよいものではありません。
ただ同時に、
- 場所・距離感・経路を具体的に知ることで、
- 「なんとなく怖い」だけの状態から、
- 「何が起きたのかを、落ち着いて理解できる」状態に近づく
ことも大切だと感じます。
台北は、今でも多くの人が訪れる魅力的な街です。
事件のことを知ったうえで、
「必要以上に怖がらず、でも油断はしない」
そんなバランスで、また安心して旅を楽しめる日が来ることを願っています。



