まずは「今の折田壮太」をざっくり整理しておきましょう。
- 所属:青山学院大学・陸上競技部(長距離ブロック)
- 学年:2年生
- 出身:兵庫県・須磨学園高校
- 種目:長距離(5000m・10000m・ハーフマラソンなど)
- キャッチコピー的な立ち位置:
- 「高校No.1ランナー」と呼ばれた世代トップ
- 青学の“次世代エース候補”
- 10000mは27分43秒92(大学記録ランキング2位)
2025年11月の「MARCH対抗戦」で、初めての10000mに挑戦しながらいきなり27分43秒92をマーク。青学の歴代ランキングでも2位につける超ハイレベルなタイムです。
さらに、第102回箱根駅伝では10区アンカーとして出場し、大会新記録での総合優勝のゴールテープを切る役目も任されています。まさに「青学の未来を背負うランナー」と言っていい存在になっています。
高校時代は“高校No.1ランナー”と呼ばれた理由
淡路島の中学から全国区へ
報道やインタビューによると、折田選手は兵庫県淡路市出身。中学も地元・淡路島の公立中学で走り始め、そこで才能が一気に花開きます。
中学時代から県大会で上位に入り、徐々に全国レベルに近づいていきました。
須磨学園で一気にブレイク
高校は、駅伝の名門・須磨学園高校へ進学。ここから「高校No.1ランナー」と呼ばれるようになります。
・5000mで13分28秒78という高校歴代上位の記録
・全国高校駅伝1区で、日本人最高タイ記録の区間賞(当時)
このあたりの実績が積み重なり、「世代トップ」「高校No.1」という評価を受けて青山学院大学に進学しました。
青山学院大で味わった“挫折”と“ケガ”
「高校No.1」の肩書きを背負って青学に入った折田選手ですが、大学生活は順風満帆というわけではありませんでした。
1年目はケガとの戦い
1年目はケガが多く、なかなか思うように走れない時期が続きます。
期待されながらも、三大駅伝(出雲・全日本・箱根)への出場は全日本大学駅伝の3区のみ。悔しさの残るシーズンとなりました。
2年目の出雲駅伝でまさかの“大ブレーキ”
2年目、2025年10月の出雲駅伝。折田選手は2区を任されますが、ここでまさかの区間10位。
6位でタスキを受け取りながら、順位を5つ落としてしまう走りとなり、チームにとっても本人にとっても大きなショックでした。
この結果も影響し、その後の全日本大学駅伝ではメンバーから事実上外れる形になります。
「もうやるしかない、と腹をくくった」
というコメントも紹介されていますが、それだけ悔しさが大きかったということですよね。
“覚醒”の2025年秋:ハーフ優勝から10000m27分台へ
出雲駅伝での悔しさをバネにして、折田選手はここから一気に覚醒モードに入ります。
宮古サーモン・ハーフで優勝
2025年11月上旬には「宮古サーモン・ハーフマラソン」で優勝。ここで「スタートラインに戻れた」と語るように、自分の感覚を取り戻す大きなレースになりました。
MARCH対抗戦で10000m27分43秒92
そして11月22日、東京・町田GIONスタジアムで行われた「MARCH対抗戦2025」の男子10000m。
このレースで折田選手は、初めての10000mながら
27分43秒92
というとんでもない記録を叩き出します。
レースは、青学の先輩・黒田朝日選手(27分37秒62)や中央大の藤田大智選手らと競り合いながら、集団の前方で積極的に引っ張る展開。
最後は藤田選手にわずかに及ばなかったものの、初10000mで27分40秒台というのは、普通では考えられないレベルの走りです。
このタイムは、青学の10000m歴代ランキング2位。1位は同じく青学のエース・黒田朝日選手で、27分37秒62。つまり折田選手は、数字の上でも「青学のエース級」にすでに並びつつあるわけです。
箱根駅伝10区アンカーを任された“信頼の重さ”
第102回箱根駅伝でアンカー抜擢
2026年1月、第102回箱根駅伝。
青山学院大学は3年連続・9回目の総合優勝を達成し、そのゴールテープを切ったのが、2年生の折田壮太でした。
しかもチームは10時間37分34秒の大会新記録。
この歴史的な記録を決める10区アンカーに2年生を起用した、という事実そのものが「エース級の信頼」を物語っています。
指で「3」と「4」を作ったゴールポーズの意味
ゴールした後、折田選手は指で「3」と「4」を作るポーズをしています。
これは、
- 3本の指+4本の指=「7」
- 亡くなった先輩・皆渡星七さん(みなわたり・せな)の「7」を表していた
というエピソードが、文化放送のインタビュー記事で紹介されています。
「星七さんがこのチームに在籍していた証を残したかった」という言葉からも、折田選手が仲間思いで、チームのことを大事にする性格であることが伝わってきますよね。
10000m27分台はどれくらいすごい?やさしく解説
陸上にあまり詳しくない人からすると、
「27分台って…何がどれくらいヤバいの?」
という感じかもしれません。中学生でもイメージできるように、少しくだけた言い方で説明してみます。
10000m=10kmを27分台
10000mは、トラックを25周(400m×25)する種目です。
10kmを27分台ということは、
- 1kmあたり約2分45秒ペース
- 400m1周を、だいたい66秒前後で25周走り続ける
ということになります。
普通のジョギングなら、1kmを6〜7分かけて走る人が多いと思います。
それと比べると、折田選手はその2倍以上のスピードで、10kmを走り切っているイメージです。
日本トップクラスのタイム
日本選手の10000mのトップも、だいたい27分台前半〜28分前後。
つまり、大学2年生で27分43秒というのは、
- すでに日本トップクラスの一歩手前
- しっかりハマれば、将来は世界大会にも届きうるレベル
と言っていいタイムです。
青学のチーム内で見ても、
- 1位:黒田朝日 27分37秒62
- 2位:折田壮太 27分43秒92
と、2人でチームを引っ張る形になっています。
“怪物ランナー”と呼ばれる強さの理由
ここからは、「なんでここまで強いの?」という部分を、できるだけシンプルな言葉で整理してみます。
若い頃から「レースで勝ってきた経験」
高校時代から、
- 5000m高校歴代レベルの記録
- 高校駅伝1区で区間賞
- 国体や大きな大会で優勝・上位入賞
と、「記録」だけでなく「勝負どころで勝ってきた経験」が豊富です。
ただ速いだけではなく、
- 大会の雰囲気
- プレッシャー
- 他の強い選手との駆け引き
こういった“試合勘”も若くして身についている点が、怪物と言われるゆえんのひとつです。
ケガや失敗からの“戻し方”がうまい
大学に入ってからは、ケガや出雲での失敗も経験しています。
それでも、そこで腐らずに
- 関東インカレで日本人上位に入る
- 宮古サーモン・ハーフで優勝
- 10000mで27分台
と、「落ち込んだところから戻ってくる力」を見せています。
トップ選手にとって、ケガや不調は避けられません。
その中で、気持ちを切り替えて再スタートを切れるメンタルも、大きな武器のひとつです。
“速さ”より“強さ”を大事にするスタイル
関東インカレなどの取材では、
「速さよりも強さを求めたい」
という趣旨のコメントもしていて、とにかく
- 苦しいところで粘る
- 風が強くても、ペースが乱れても我慢する
- 駅伝でのアップダウンにも対応できる体づくり
といった「総合的な強さ」を大切にしているようです。
タイムだけでなく、駅伝やハーフマラソンで結果が出ているのも、この“強さ重視”のスタイルのおかげでしょう。
素顔の折田壮太:釣り好きで淡路島愛も
ネット上のインタビューやプロフィール記事では、折田選手の素顔も少し紹介されています。
- 出身地:兵庫県淡路市(淡路島)
- 趣味:釣り
- 好きな食べ物:ハヤシライス など
地元・淡路島での釣りが「心の支え」と語られていて、
ハードな練習の合間に、自然の中でリフレッシュするのが好きなタイプのようです。
また、箱根のインタビューでは亡くなった先輩への思いを込めたポーズを決めるなど、
とても仲間思いで、人間味のある選手であることが伝わってきます。
「青学エース候補」として期待されるこれから
学年が上がるほど“チームの顔”に?
現在2年生の折田選手。
大学3〜4年になるころには、
- チームのエース
- 主将クラスの精神的支柱
- トラックでも駅伝でも“日本トップレベル”の結果を出す選手
として、さらに存在感を増していく可能性が高いです。
実際に、メディアでも
- 「青学の次世代エース」
- 「覚醒した世代トップランナー」
といった表現で取り上げられています。
将来的には世界の舞台も?
高校時代からU20アジア選手権5000mで優勝するなど、すでにアジアレベルではトップクラス。
10000m27分43秒という数字も、
- うまくいけば世界大会(世界選手権・オリンピック)の参加標準を狙えるゾーン
に入ってきています。
もちろん、ここから
- さらにタイムを詰める
- ケガを減らす
- 国際レースでの経験を積む
など、クリアする課題はたくさんあります。
それでも、「高校No.1 → 大学エース → 世界へ」という王道ルートを歩めるポテンシャルは十分にあります。
まとめ
最後に、この記事のポイントを簡単にまとめます。
「怪物ランナー」と聞くと、どこか遠い存在のように感じるかもしれませんが、
記事やインタビューを読んでいくと、
- 失敗で落ち込む
- ケガに悩む
- それでももう一度前を向く
という、人間らしい姿がたくさん見えてきます。
だからこそ、記録だけでなくストーリーも含めて応援したくなる選手だと言えるでしょう。
これからも、
- 10000mでどこまでタイムを伸ばすのか
- 箱根や駅伝でどんな走りを見せてくれるのか
- 将来、世界の舞台でどんな勝負をしてくれるのか
折田壮太という名前は、長距離ファンならぜひ覚えておきたい“現在進行形”の怪物ランナーです。

