カーリング女子・近江谷杏菜(おおみや あんな)選手は、
「バンクーバー→ミラノ・コルティナ」と、16年越しでふたたび五輪に挑むベテラン選手です。
ポイントから整理していきますね。
基本プロフィール(2026年時点)
「五輪を知っているベテラン」と「今も進化し続ける現役トップ選手」、その両方の顔を持っているのが近江谷選手です。
出身地は“カーリングの町”・常呂町
近江谷選手の出身は、カーリングファンにはおなじみの北海道北見市常呂町。
ここは、日本でカーリングが早くから根づいた“カーリングの聖地”とも言われる場所です。
町の中にはカーリング場があり、学校の授業でもカーリングをするほど。
近江谷選手もその環境の中で育ち、小学4年生(10歳)のときにカーリングを始めています。
- 小学校:常呂小学校
- 中学校:常呂中学校
- 高校:北海道立網走南ヶ丘高等学校
という流れで地元で成長してきました。
「カーリング一家」で育った
実は近江谷選手、いわゆる“カーリング一家”の一員でもあります。
父の近江谷好幸さんは、
1998年の長野冬季オリンピックで男子カーリング日本代表として出場し、
その後もソルトレイクシティ大会で女子チーム「シムソンズ」のコーチを務めた人物です。
妹さんもカーリング選手を目指して活動していた時期があり、
家族全体でカーリングに関わる、まさに“カーリングファミリー”の中で育ったと言えます。
中学・高校時代:全国のトップに立った高校カーラー
常呂中学校時代
中学生のころから、近江谷選手はすでに全国レベルの実力を持っていました。
- 常呂中学校在学中から各種ジュニア大会に出場
- 北海道内の大会だけでなく、全国大会でも上位常連
と、早くから頭角を現しています。
網走南ヶ丘高校で全国大会2連覇
高校は、カーリングの強豪として知られる網走南ヶ丘高校へ進学。
ここで近江谷選手は、
- 全国高校カーリング選手権で 2006年・2007年の2連覇 を達成
という、分かりやすい結果を残します。
高校時代から、
- 実績
- 経験
- 勝負強さ
を兼ね備えた「将来の日本代表候補」として注目されていたことがわかります。
経歴①:ジュニア時代〜チーム青森へ
高校卒業後の進路は、普通の会社員や学生ではなく、
トップカーラーとして生きる道でした。
ジュニア時代のチーム遍歴
ジュニア時代からの主なチーム遍歴を、ざっくりまとめるとこんな感じです。
- 2002年:マリリンズ
- 2003年:キャンディストリッパー(のちに「grace」→「チーム近江谷」と改名)
- 2008年:チーム青森
特に、「キャンディストリッパー」時代には北海道ジュニア選手権で2連覇するなど、
若いころから結果を出し続けています。
チーム青森への加入
高校卒業後、近江谷選手はカーリングを続けるか迷った時期もあったそうです。
そんなときに声をかけてきたのが、あの有名な「チーム青森」。
- 拠点を青森県の青森市に移し、
- 「世界で戦う」ことを本気で目指す環境に飛び込み、
- 当初はリザーブ(控え)からスタートしながらも、練習を重ねて主力へ成長
まさに「覚悟を決めて世界を目指した」タイミングだったと言えます。
経歴②:バンクーバー五輪 → 北海道銀行フォルティウスへ
2010年・バンクーバー五輪で日本代表に
2008年ごろから、チーム青森は日本女子カーリングの顔とも言える存在に。
その中で近江谷選手はメンバーとして、2010年のバンクーバーオリンピックに出場します。
- ポジション:当時はサードとして出場した試合もあり
- 結果:女子団体で8位入賞
若くして世界最高峰の舞台を経験したことで、
「世界のレベル」や「五輪のプレッシャー」を体で理解することになります。
北海道銀行フォルティウス時代
その後、チーム青森の体制変更やメンバーの移籍などを経て、
近江谷選手は「北海道銀行フォルティウス」に加入します。
- 2014年から本格的にフォルティウスで活動開始
- 日本選手権優勝、世界選手権出場など、国内外の大きな大会で活躍
- 特に2015年・2021年の世界選手権に出場し、経験を積む
この頃から、
「日本代表の中心選手のひとり」
としての存在感が、ぐっと増していきます。
経歴③:クラブチーム「フォルティウス」へ、そして再び五輪へ
もともと実業団チームだった北海道銀行フォルティウスは、
のちに企業チームからクラブチーム「フォルティウス」として独立します。
現在のフォルティウスは、
- 吉村紗也香選手がスキップを務める
- 近江谷選手は主にリードとして、チームの土台を支える
という形で、日本代表として世界と戦っています。
16年ぶりの五輪へ – ミラノ・コルティナ2026
そして大きなトピックが、
2010年バンクーバー以来、16年ぶりとなるオリンピック出場
です。
2025年の五輪最終予選で、フォルティウスは接戦を制して
2026年のミラノ・コルティナオリンピック出場権を獲得。
- 「数段成長した姿で、もう一度五輪のリンクに立ちたい」
- 「前回は五輪で実力を出す難しさを痛感した。今回はその経験を生かしたい」
といったコメントを残し、
再び世界の大舞台に挑む決意を語っています。
ポジションとプレースタイル:地味だけど超重要な“リード”
カーリングは4人1チームで行う競技ですが、
その中で近江谷選手が担うのは「リード」というポジションです。
リードって何をする役割?
リードは、毎エンド(1セット)で最初の2投を任されるポジション。
- ガードストーン(前に壁を作るような石)を正確に置く
- ハウスに軽めに入れるショットで“土台”を作る
- その後の戦術全体を左右する、とても大事な役割
一言で言えば、
「チームの作戦をスタートさせる、ゲームメイクの入口」のような存在です。
近江谷選手の強み
フォルティウスの公式プロフィールでは、近江谷選手の強みとして
- 正確で力強いスイープ
- 多彩なショット
が挙げられています。
リードは、
- 自分のショットの正確さ
- チームメイトのショットを生かすためのスイープ力
- 長時間の試合を集中してこなす体力
すべてが求められる、かなりハードなポジションです。
そこを長年務めていること自体、
近江谷選手の技術とフィジカルの高さを物語っています。
食事にもこだわる「プラントベースアスリート」
近江谷選手の少しユニークな一面が、
「プラントベースフード(植物由来中心の食事)」を取り入れていること。
- 肉や魚をまったく食べない“完全ヴィーガン”というよりは、
「植物性の食品をベースにしつつ、自分に合った形で取り入れている」スタイル - 食事とパフォーマンスの関係について語るイベントにも参加
など、“食”の面からも競技力アップに取り組むアスリートとして紹介されています。
インスタグラムでも、
手作りのお弁当やヘルシーな料理の写真がたびたび投稿されており、
「食べること・作ることが好きな人」という一面も見えてきます。
家族・結婚について
これについては、2026年時点で公式に「結婚しました」と公表された情報は見当たりません。
一部のニュースサイトやブログでも、
2026年現在は独身と見られる
といった記述が見られますが、あくまで「報じられている範囲」での話です。
アスリートのプライベートはとてもデリケートな話題なので、
- 公式発表がない
- 本人が積極的には触れていない
この2点を考えると、“はっきりしたことは言えない”というのが正直なところです。
SNSから見える素顔:明るくて前向きな性格
近江谷選手は、Instagramを中心に自身の近況を発信しています。
投稿を見ると、こんな人柄が伝わってきます。
- 試合前後でも、明るい笑顔の写真が多い
- チームメイトや友人との食事の様子
- 練習の合間のリラックスした表情
- ファンへ向けた、感謝のメッセージ
また、五輪最終予選で出場権をつかんだときには、
- 「支えてくれた人たちへの感謝」
- 「16年ぶりに五輪に戻れる喜び」
を素直な言葉で綴っており、まっすぐで前向きな性格がよく表れています。
近江谷杏菜の「これまで」と「これから」を整理
ここまでの内容を、大人でも中学生でも分かるように、最後にもう一度整理します。
① 子どものころからカーリング漬けの環境
- 北海道・常呂町という、カーリングがとても盛んな町で育つ
- 小学4年生でカーリングを始める
- 父もオリンピックに出た元カーリング日本代表
- 家族ぐるみでカーリングに関わる「カーリング一家」
→ 環境・才能・努力の三拍子がそろったスタートだった
② 学生時代から全国トップクラス
- 中学時代から全国大会で結果を残す
- 網走南ヶ丘高校では、全国高校選手権2連覇
- ジュニア時代から複数のチームで経験を積む
→ “高校生にして日本トップクラス”というレベル
③ チーム青森でバンクーバー五輪へ
- 高校卒業後、「チーム青森」に加入
- 2010年バンクーバー五輪で日本代表として出場し、8位入賞
→ 20歳前後で、すでに世界の舞台を経験
④ 北海道銀行フォルティウス〜クラブチーム「フォルティウス」
- 北海道銀行フォルティウスとして日本選手権や世界選手権で活躍
- チームがクラブチーム化した後も「フォルティウス」に残り、日本代表として戦い続ける
→ チームの変化を乗り越えながら、第一線をキープ
⑤ 16年越しのオリンピック再挑戦
- 2025年の五輪最終予選で、ミラノ・コルティナ五輪の出場権を獲得
- 2010年バンクーバー以来、16年ぶりに五輪のリンクへ
- リードとして、チームの土台を支える重要な役割を担う
→ 「一度五輪を経験したベテラン」が、さらに成長して戻ってきた形
⑥ 食事と生き方にも“軸”があるアスリート
- プラントベースの食事を自分なりに取り入れ、
体調管理とパフォーマンス向上を追求 - SNSを通じて、カーリングだけでなく食や日常の楽しみも発信
→ “カーリングだけ”ではなく、「生き方」ごと応援したくなる選手
まとめ:近江谷杏菜は「静かな情熱」を持つベテランカーラー
派手に前に出るタイプではなく、
どちらかというと「静かな情熱」でチームを支えるタイプの選手。
- リードという地味だけど超大事なポジション
- 長年にわたる日本代表クラスでの実績
- 食事やトレーニングにもこだわるストイックさ
- それでいて、インスタでは明るい笑顔と“普通の日常”も見せてくれる親しみやすさ
こうした要素が重なって、
「知れば知るほど応援したくなる選手」
という印象が強いです。
カーリングは、ルールを少し知るだけでもぐっと面白くなる競技です。
- 「リードのショットに注目してみる」
- 「スイープしている選手の動きに注目してみる」
という視点で試合を見てみると、
近江谷杏菜選手のすごさが、今までよりずっと分かりやすく感じられるはず。
ミラノ・コルティナ五輪、そしてその先のシーズンでも、
近江谷杏菜選手がどんなカーリングを見せてくれるのか、
今後の活躍から目が離せません。





