結論から先に言うと、
渡部暁斗さんと善斗さんは「双子」ではありません。3歳違いの兄弟です。
ここがまず一番大事なポイントです。
- 兄・渡部暁斗:1988年5月26日生まれ
- 弟・渡部善斗:1991年10月4日生まれ
生まれた年も月もまったく違うので、年の離れた双子…ということもありません。
ではなぜ「双子なの?」という声が出るのか。
2人の生年月日や経歴を整理しながら、その理由と事実を分かりやすく見ていきましょう。
そもそも「双子」ってどういう意味?
いったん基本の話をすると、「双子」とは、
- 同じ妊娠から生まれた2人
- 生まれた日もほぼ同じ日(時間差はあっても同じ出産)
の兄弟・姉妹のことですよね。
つまり、
- 生まれた年が違う
- 生まれた月も日も違う
この時点で、双子ではないと分かります。
渡部兄弟の場合、
- 兄は1988年生まれ
- 弟は1991年生まれ
と、生まれた年から違うので、双子ではありえないわけです。
渡部暁斗のプロフィールをチェック
まずは兄・暁斗さんの基本情報から。
- 生年月日:1988年5月26日生まれ
- 出身地:長野県北安曇郡白馬村
- 競技:ノルディック複合(ジャンプ+クロスカントリースキーの総合競技)
- 所属:北野建設スキー部
- 出身校:白馬高校 → 早稲田大学 スポーツ科学部卒業
オリンピックの成績もすごくて、
- ソチ五輪:個人ノーマルヒル銀メダル
- 平昌五輪:個人ノーマルヒル銀メダル
- 北京五輪:個人ラージヒル銅メダル、団体ラージヒル銅メダル
と、3大会連続でメダルを獲得しています。
さらに、ワールドカップ総合優勝も経験し、「キング・オブ・スキー」と呼ばれるノルディック複合で長年世界トップを走り続けてきた選手です。
渡部善斗のプロフィールも確認
次に弟・善斗さん。
- 生年月日:1991年10月4日生まれ
- 出身地:同じく長野県白馬村
- 競技:ノルディック複合
- 所属:北野建設スキークラブ
- 出身校:白馬高校 → 早稲田大学
オリンピックは、
- ソチ2014
- 平昌2018
- 北京2022
と3大会連続で出場。
北京2022の団体ラージヒルでは銅メダルを獲得し、兄・暁斗さんとともに「兄弟そろってメダリスト」となりました。
世界選手権でも、2017年ラハティ大会の団体スプリントで銅メダルを獲得しています。
生年月日を比べると「3歳差の兄弟」とはっきり分かる
2人の生年月日をもう一度、横に並べてみます。
- 兄:1988年5月26日生まれ(暁斗)
- 弟:1991年10月4日生まれ(善斗)
年の差は「3歳ちょっと」です。
日刊スポーツのソチ五輪特集でも、
「家族:両親と3歳年下の弟善斗」
とはっきり書かれています。
つまり公式なプロフィール上も、
- 「3歳年下の弟」=善斗さん
と説明されていて、双子ではないことが分かります。
なのに「双子?」とよく聞かれる3つの理由
ここまで見ると、「いやどう見ても双子じゃないでしょ?」と思うのですが、
実際にはネット検索でも「双子?」というワードが出てきます。
なぜそんな勘違いが生まれやすいのか、考えられる理由を3つ整理してみます。
理由1:荻原兄弟が「双子」だから
ノルディック複合の有名な兄弟といえば、
かつて日本を代表した荻原健司・次晴兄弟ですよね。
この荻原兄弟は実際に双子です。
同じノルディック複合で、
- 双子の荻原兄弟
- 兄弟で世界トップを争う渡部兄弟
という構図があるので、
「あれ?渡部兄弟も双子なんだっけ?」
と頭の中で情報が「ごっちゃ」になっている人は多そうです。
理由2:「兄弟そろってオリンピック」というインパクト
- 同じ長野県白馬村出身
- 同じノルディック複合
- 同じ日本代表
- しかも北京2022では兄弟そろってメダリスト
ここまで条件が重なると、
「双子レベルで運命共同体」という印象を持つ人もいると思います。
実際には3歳差ですが、
- 顔も似ている
- 体格も近い
- ユニフォームも同じ
- テレビ中継でも2人が並んで映る
こうした要素が、「双子っぽく見える」原因になっているのでしょう。
理由3:兄・暁斗の星座が「ふたご座」
ちょっとややこしいのがここです。
兄・暁斗さんの誕生日は5月26日で、星座にすると「ふたご座」です。
- ふたご座=星座の名前
- 双子=兄弟の種類
言葉は同じ「ふたご」でも、意味が全然違いますよね。
しかし、プロフィールに「ふたご座」と書いてあるのを見て、
「双子なのかな?」と早とちりしてしまった可能性もありそうです。
経歴を見ても「双子ではない」ことが分かる
生年月日だけでなく、経歴の流れを見ても、
2人がそれぞれ別々に成長してきたことが分かります。
暁斗:10代から世界の第一線へ
兄・暁斗さんは、
- 高校生のときにトリノ五輪(2006年)に出場
- 2009年世界選手権で団体金メダル
- 2010年バンクーバー五輪で上位に進出
- 2014年ソチ五輪で銀メダルを獲得し、一気に「日本のエース」に
という流れで、10代後半からトップレベルの舞台に立ち続けています。
善斗:大学時代に力をつけ、代表の主力へ
一方で弟・善斗さんは、
- ジュニア時代から全国レベルで活躍
- 高校〜大学で着実に力をつけ、ワールドカップ参戦
- 2014年ソチ五輪で五輪初出場
- 2017年の世界選手権団体スプリントで銅メダル
- 北京2022では団体の銅メダルメンバーに
と、兄より少し後から世界の舞台で存在感を示すようになります。
同じチームで戦ってはいますが、
- キャリアスタートのタイミング
- 五輪デビューの年
- チームの中での役割
など、細かく見ると違いがはっきりしています。
性格やプレースタイルも「対照的な兄弟」
中日新聞のインタビューでは、
2人の父・修さんが、兄弟の性格を「対照的」と語っています。
記事によると、おおざっぱに言えば、
- 兄・暁斗:コツコツ積み重ねるストイックタイプ
- 弟・善斗:天性のセンスもあり、明るく前向きなタイプ
といった印象で、それぞれ違った個性を持っているようです。
また、善斗さんは子どものころから兄を「暁斗」と呼び捨てにしていて、
父は「兄は先輩というより、互いに対等な競技者と見ていたのかもしれない」と話しています。
ここからも、
- 「双子のようにべったり」
というよりは、 - 「競い合い、認め合うライバル」
という関係性だったことが伝わってきます。
「兄弟でメダル」でも、歩んできた道はそれぞれ
北京2022では、
- 個人:兄・暁斗がラージヒルで銅メダル
- 団体:兄弟そろってラージヒル銅メダルメンバーに
という結果になりました。
スポーツ庁などの資料では、
「冬季オリンピックでの兄弟メダル」として、その快挙が紹介されています。
ただし、その裏には、
- 兄は5大会連続出場という長いキャリア
- 弟は途中ケガやスランプも経験しながら、3大会連続出場をつかみ取った
という、それぞれの長い時間が積み重なっています。
同じ表彰台に立っていても、そこへたどり着くまでの道のりは、決して「コピー」ではありません。
兄弟だからこそ、お互いにとって特別な存在
2026年のインタビュー記事では、
善斗さんが兄のことを、
「特別な才能がなくても、夢中になって続ければここまで来られると証明してくれた」
と語る場面もあります。
この言葉から見えるのは、
- 兄の背中を追いかけ続けてきた弟
- その弟の存在が、兄のモチベーションにもなってきた
という、双子以上に濃い「兄弟ならではの関係」です。
双子ではないけれど、
同じ競技で世界のトップを目指し続けた時間が、
2人を強く結びつけているのは間違いありません。
まとめ
この記事の内容を、最後にもう一度整理します。
というのが、事実ベースで見た「渡部兄弟」です。
なので、「渡部暁斗と善斗は双子?」という質問への答えは、
いいえ、双子ではありません。3歳差の兄弟です。
ただし、競技人生を通して見れば“ほぼ運命共同体”と言いたくなるくらい、強く結びついた兄弟です。
というのが、一番しっくりくる表現かもしれません。
今後もミラノ・コルティナ五輪に向けて、
どんな兄弟ストーリーを見せてくれるのか、楽しみにしたいですね。




