この記事では、三浦璃来選手が
- 「態度が悪い?」「不機嫌?」となぜ見えてしまうのか
を整理していきます。
三浦璃来ってどんな選手? ざっくりプロフィール
まずは、基本情報からおさらいしておきましょう。
- 名前:三浦 璃来(みうら りく)
- 生年月日:2001年12月17日(20代半ば)
- 出身地:兵庫県宝塚市
- 種目:フィギュアスケート・ペア
- パートナー:木原龍一(きはら りゅういち)選手
- 主な成績(一部)
- 世界選手権 優勝 複数回
- 四大陸選手権 優勝 複数回
- グランプリファイナル 優勝 複数回
- 北京オリンピック 団体銀メダル・ペア7位
日本では長く「ペアはメダルから遠い種目」と言われてきましたが、三浦・木原組――いわゆる「りくりゅう」は、そのイメージをひっくり返したペアです。
国際大会でも何度も表彰台に立ち、「世界のトップペア」として名前が挙がる存在になっています。
そんな結果を出している選手に対して「態度悪い」「不機嫌そう」といった声が出るのは、少しもったいない話でもありますよね。
「態度が悪い? 不機嫌?」と感じられたと言われる場面
具体的に「態度が悪い」「不機嫌そう」とネットでささやかれるのは、だいたい次のようなシーンです。
① 演技直後、キス&クライで表情が固いとき
演技が終わってリンクサイドに戻り、スコアを待つ場所(キス&クライ)に座っているとき、三浦選手の表情が
- あまり笑っていない
- 真顔でじっとモニターを見ている
- 少し口をへの字にしている
…といった瞬間だけ切り取られて、「不機嫌」「感じ悪い」と感じる人がいるようです。
しかし実際にはこのタイミング、
- 自分のジャンプの出来を頭の中でリプレイしている
- 技術点やGOE(出来栄え点)を計算している
- パートナーと「今のここはどうだった?」と確認している
など、アスリートとしては超真剣モードの場面です。
試合の緊張が一気に解けて、疲労と安堵、悔しさがいっぺんに押し寄せる瞬間でもあるので、「ずっと笑顔でいるほうが不自然」とも言えます。
② 演技に入り込んでいるときの「役の顔」
りくりゅうペアは、シーズンごとに全然違う世界観のプログラムに挑戦しています。
- 力強いロック系
- 情熱的なタンゴ
- しっとりとしたバラード
など、曲によって「求められる表情」が変わるんですね。
そのため、演技中は
- きりっとした鋭い目つき
- 眉間に少しシワを寄せた表情
- 何かを訴えかけるような真剣な顔
をしていることも多く、それを「怖い」「不機嫌」と受け取る人もいるようです。
でもこれは、ドラマや舞台の役者さんと一緒で、
曲の世界観に入り込んだ“役の顔”
と考えるほうが自然です。
本当に態度が悪かったの? 事実ベースで見えること
ここで一度、冷静に「事実」だけを見てみましょう。
① コーチ・関係者からの評価
三浦・木原組を指導しているのは、カナダ拠点のブルーノ・マルコットコーチやメーガン・デュハメルさんたちです。
メディアのインタビューでは、
- 練習熱心で、毎日安定して努力できる
- 新しい技や表現にも前向きにチャレンジする
といった評価が語られており、「態度が悪い」「練習をサボる」といった話は見当たりません。
② 競技成績が物語る「取組み方」
トップレベルの選手が、何シーズンにもわたって世界の第一線で戦い続けるには、
- 日々の厳しいトレーニング
- ペアとしての信頼関係の構築
- 食事・休養・メンタルの管理
など、長期間にわたる真面目な取り組みが絶対に必要です。
りくりゅうペアは、世界選手権・四大陸選手権・グランプリファイナルといった大きな大会で何度も優勝しています。
これは裏返せば、
普段から「態度が悪い」「やる気がない」というレベルの選手では、到底たどり着けない場所
だということでもあります。
③ メディアに映る「りくりゅう」の雰囲気
JOCやテレビ番組の特集では、三浦・木原ペアの
- お互いによく笑う
- 冗談を言い合う
- 失敗したときも前向きな声かけをする
といった仲の良い様子がよく紹介されています。
2人でインタビューに答える映像を見ても、むしろ
「見ているこっちが笑顔になるペア」
と表現されることが多いくらいです。
それでも「態度が悪い」と誤解されやすい3つの理由
ここからは、あえて「なぜそんな誤解が生まれてしまうのか?」を整理してみます。
理由①:切り取られた“1コマ”だけが拡散されるから
テレビやSNSでは、
- たまたま真顔だった一瞬
- 緊張で顔がこわばった瞬間
- うつむいて考え込んでいる瞬間
だけが切り取られて拡散されることがあります。
動画の数十分のうちのたった1秒だけを見て、
「ずっと不機嫌」「態度が悪い人だ」
と判断してしまうのは、冷静に考えるとかなり危ないですよね。
人間は誰でも、1日の中で
- 笑っている時間
- ボーッとしている時間
- 少しイラッとしている時間
など、いろいろな表情をします。
「たまたま映った1コマ」で、その人の“人格”まで決めつけるのは、とてももろい判断材料だと言えます。
理由②:アスリート特有の「集中顔」がキツく見える
トップ選手の多くが持っているのが、いわゆる
試合モードの顔(集中顔)
です。
この顔は、
- 眉がキュッと上がる
- 口元が引き締まる
- 目つきが鋭くなる
など、どうしても「怖い」「怒っている?」と見えやすいものです。
実際には、
- 転倒した悔しさと戦っている
- 次の演技構成を頭の中で確認している
- パートナーの様子を気にかけている
など、内側でさまざまな感情や思考がグルグルしている状態なのですが、外から見ると「ただの無愛想な顔」に見えがちです。
三浦選手も例外ではなく、特に大きな大会の場面では、こうした「集中顔」が長く続きます。
それを知らないと、
「喜んでいてもいい場面なのに、全然笑ってない!機嫌悪いの?」
と感じてしまうわけですね。
理由③:ペア競技ならではの“距離感”への先入観
もうひとつ見逃せないのが、ペア競技ならではの事情です。
ペアやアイスダンスは、
- 手を取り合って滑る
- 抱き上げるリフト
- 顔を近づけてポーズを取る
など、演技としてかなり「距離が近い」スポーツです。
それを見た視聴者の中には、
- 「本当に仲いいの?」
- 「片方だけ冷たく見える」
といった“カップル目線”で見てしまう人もいます。
しかし、コーチや競技の解説者が強調しているように、ペアの距離感は
「あくまで競技パートナーとしての信頼関係」
がベースです。
練習や試合では、
- ミスの原因をはっきり話し合う
- あえて厳しい言葉を交わす
- 集中したくて、あまり雑談をしない時間もある
といった“仕事中の空気”ももちろんあります。
その「仕事中の顔」を、恋愛ドラマのような目線で見てしまうと、
「さっきは笑ってたのに、今は冷たく見える」
=「不機嫌になった?態度悪くない?」
と、余計なストーリーをつけてしまいやすいんですね。
誤解をほどくヒント:インタビューや特集映像を見てみる
もし「本当のところどうなんだろう?」と気になるなら、
演技中以外のインタビューや特集番組
を見てみるのがおすすめです。
① JOCやテレビ番組の特集
日本オリンピック委員会(JOC)の公式YouTube企画や、ドキュメンタリー番組『情熱大陸』などでは、りくりゅうペアの日常や練習の様子が取り上げられています。
そこでは、
- 2人で冗談を言って笑い合う
- 厳しい練習の中でも前向きに声を掛け合う
- 三浦選手が明るく場を和ませる
といったシーンが多く、むしろ「態度が悪い」とは真逆の印象を受ける人がほとんどだと思います。
② コメントから見える価値観
世界選手権優勝後のコメントなどを読むと、三浦選手は
- 応援してくれた人への感謝
- 怪我や不調を支えてくれたスタッフ・家族への感謝
- パートナーへの信頼の言葉
をよく口にしています。
こうした言葉からは、「態度が悪い」どころか、
周りの支えをよくわかっている、礼儀正しいトップアスリート
という姿が浮かんできます。
「態度が悪い」と決めつける前に、私たちにできること
ここまで見てきても、やっぱり人によって感じ方は違います。
「自分はあの表情はちょっと苦手だな」と思う人もいるでしょうし、「カッコいい集中顔だ」と感じる人もいるでしょう。
ただ、ひとつだけ大事にしたいのは、
「印象」と「事実」は分けて考える
ということです。
① 「自分にはそう見えた」レベルにとどめる
たとえば、
- 「あの試合のとき、少し不機嫌そうにも見えた」
というのは、ひとつの感想としてアリです。
でもそこから一気に、
- 「だからこの人は性格が悪い」
- 「態度が悪い選手だ」
と“人格レベル”まで決めつけてしまうと、それはもうただのレッテル貼りになってしまいます。
SNSでこうした言葉が広がると、本人の耳に届いたときに、かなり傷つけてしまうことにもなりかねません。
② 「一瞬切り取られた映像」を疑ってみる
テレビやSNSで流れてくる映像は、すべて編集されたものです。
- たまたま一瞬だけ真顔だった
- その前後は普通に笑っていたのに、その部分だけ切られている
ということもよくあります。
「態度が悪い」と感じたシーンがあったら、
「これって、本当にずっとこんな感じだったのかな?」
と、一度疑ってみる視点を持っておくと、印象に振り回されにくくなります。
③ できれば「別の場面」もセットで見る
もし時間があるなら、
- 別の試合の様子
- 練習風景の特集
- インタビュー映像
など、いろいろな場面を見比べてみましょう。
そうすると、
- 試合中はすごく真剣な顔をしている
- でもリンクを降りるとよく笑ってしゃべる
といった“ギャップ”も含めて、その人らしさが見えてきます。
りくりゅうペアの場合も、
「演技中:キリッとした表情」
「普段:明るくてよくしゃべる雰囲気」
というギャップが、むしろ魅力になっていると言えるかもしれません。
まとめ
この記事のポイントを、あらためて整理しておきます。
フィギュアスケートは、ほんの一瞬の表情や仕草がクローズアップされやすい競技です。
だからこそ、見る側の私たちが
「この表情は“本気で戦っている顔”かもしれない」
という視点を持てるかどうかで、選手の見え方も大きく変わってきます。
三浦璃来選手の演技を、これから見るときにはぜひ、
- 技の難しさ
- 表現力
- りくりゅうペアならではの掛け合い
だけでなく、その裏にある努力や覚悟にも思いをはせてみてください。
きっと「態度が悪い?」なんて言葉よりも先に、
「ここまでたどり着くの、本当に大変だったんだろうな」
という、少し深い感情がわいてくるはずです。







