みのもんたさん(80歳)が2025年1月16日、東京都港区にある高級焼肉店で食事中に牛タンを喉に詰まらせ、窒息状態に陥り緊急搬送されました。
具体的な店舗名は明らかにされていませんが、港区内の芸能人御用達の高級焼肉店であることが報じられています。
1月16日午後7時頃に発生
この事故について、複数のメディアが報じています。NEWSポストセブンの報道によると、事故は1月16日午後7時頃に発生し、みのもんたさんは都内の大学病院に救急搬送されました。
みのもんたさんは2019年にパーキンソン病と診断されており、この病気が今回の事故に関連している可能性があります。パーキンソン病患者は嚥下機能が低下することがあり、これが食事中の窒息リスクを高める要因となります。
厚生労働省の患者調査によると、2020年時点でパーキンソン病の患者数は約28万9千人と報告されています。高齢化に伴い、パーキンソン病患者は増加傾向にあり、2015年から2040年にかけて患者数が倍増すると予測されています。
また、食事中の窒息事故は高齢者に多く発生しています。郡山地方広域消防組合の統計によると、過去10年間(2013年から2022年まで)に食事中の窒息事故で救急搬送された191人のうち、87.4%が65歳以上の高齢者でした。
同様の事故は過去にも報告されている
みのもんたさんの事故は、高齢者の食事中の窒息リスクを改めて浮き彫りにしました。同様の事故は過去にも報告されています。
- 2024年12月、東京都内の高齢者施設で80代の男性が食事中に窒息し、救急搬送される事故が発生しました。
- 2023年1月、大阪府の飲食店で70代の女性が餅を喉に詰まらせ、窒息状態になる事故がありました。
- 2022年12月、北海道の自宅で85歳の男性が年越しそばを食べている際に窒息し、救急搬送される事態が起きました。
これらの事例から、高齢者の食事中の窒息事故は決して珍しいものではないことがわかります。
窒息事故を防ぐための対策
高齢者の食事中の窒息事故を防ぐために、以下のような対策が推奨されています。
- 食べ物を小さく切る:年齢や噛む力に合わせて、口の中で噛みやすい大きさに調理する。
- 喉を潤す:食事の前にお茶や汁物を飲んで、喉を潤す。
- ゆっくり食べる:一口の量を控えめにし、よく噛んでゆっくり飲み込む。
- 周囲の見守り:特に高齢者や子どもの場合、家族など周りの人が注意して見守り、声をかける。
- 姿勢に気をつける:背筋を伸ばしてまっすぐ座り、あごを引いて食べる。
緊急時の対応
万が一、窒息事故が起きた場合の対応方法も知っておくことが重要です。
- すぐに119番通報する。
- 可能であれば、咳をさせる。
- 背部叩打法:背中の肩甲骨の間を力強く叩く。
- 腹部突き上げ法(ハイムリック法):後ろから抱きかかえるようにして、みぞおちの下を突き上げる。
※妊婦や乳児には腹部突き上げ法は行えません。また、実施後は内臓を痛めている可能性があるため、医師の診察を受けることが推奨されます。
まとめ
みのもんたさんの緊急搬送事故は、高齢者の食事中の窒息リスクを再認識させる出来事となりました。
パーキンソン病患者や高齢者は特に注意が必要ですが、適切な予防策と緊急時の対応を知っておくことで、リスクを軽減することができます。
食事は日々の生活に欠かせない楽しみの一つですが、安全に食事を楽しむためには、個人の状態に合わせた適切な配慮が必要です。家族や周囲の人々の見守りと支援も重要な役割を果たします。
今回の事故を教訓に、高齢者の食事の安全性について、社会全体で意識を高めていくことが求められます。また、パーキンソン病などの神経疾患患者に対する理解と支援の重要性も改めて認識されました。
みのもんたさんの一日も早い回復を願うとともに、この事故を契機に、食事中の安全対策がより一層進むことを期待します。