を解説していきます。
後藤啓介って誰?プロフィールをざっくり紹介
まずは基本情報から、サクッと整理しておきましょう。
- 名前:後藤 啓介(ごとう けいすけ)
- 生年月日:2005年6月3日(20歳)
- 出身地:静岡県浜松市
- 身長:191cm(かなりの長身)
- ポジション:フォワード(センターフォワード)
- 利き足:右足
- 現在の所属:シント=トロイデンVV(ベルギー1部リーグ) ※アンデルレヒトからの期限付き移籍
一言でいうと、
「デカい・速い・うまい」を兼ね備えた、将来のエース候補FW
です。
身長191cmというだけでも日本人FWとしては珍しいですが、それでいて動きが重くないのが大きな特徴。
「足元もそこそこうまくて、ゴール前での動き方もセンスあり」という、かなりバランスの良いストライカーです。
少年時代〜ジュビロ磐田ユース時代
サッカーを始めたきっかけ
詳しいエピソードはまだ多くは出ていませんが、地元・静岡は“サッカーどころ”として有名です。
後藤選手も、自然な流れで小さい頃からサッカーを始め、地元クラブ「KAWAI SC」でプレーしていました。
ジュビロ磐田の下部組織へ
その後、Jクラブ・ジュビロ磐田の下部組織に加入し、U-15、U-18と順調にステップアップ。
- 中学年代:ジュビロ磐田U-15
- 高校年代:ジュビロ磐田U-18
すでにこの頃から「背が高くて点が取れるFW」として注目されており、クラブユース選手権などでも名前が知られる存在でした。
高2でプロ契約 → 高3でJリーグ“衝撃デビュー”
17歳でプロ契約へ
2022年、高校2年生のタイミングでジュビロ磐田とプロ契約を結びます。
いわゆる「飛び級昇格」で、クラブとしてもかなり期待していたことがわかりますね。
同年7月には天皇杯でトップチームデビューも経験します。
2023年、J2でいきなり2ゴールのインパクト
2023年、ジュビロ磐田はJ2で戦っていました。
その開幕戦・ファジアーノ岡山戦で、後藤啓介は途中出場からいきなり2ゴールを決めてしまいます。
- 試合:J2第1節 ジュビロ磐田 vs ファジアーノ岡山
- 結果:磐田 2-3 岡山(試合には負けた)
- しかし後藤は途中出場から2得点の大暴れ
まだ高校3年生の年齢で、このインパクトはかなり大きく、
「ジュビロにすごいFWが出てきたぞ」
と一気に名前が広がりました。
さらに、ジュビロ磐田においてクラブ史上最年少得点記録(17歳260日)も更新しています。
シーズンを通しても、J2で33試合に出場し7ゴール。チームのJ1復帰にしっかり貢献しました。
海外挑戦:ベルギー・アンデルレヒト、そしてシントトロイデンへ
ベルギー名門・アンデルレヒトへ移籍
2024年、後藤啓介はベルギーの名門クラブ「アンデルレヒト」へ移籍します。
アンデルレヒトは、ベルギーの中でも特に歴史と実績のあるクラブで、ヨーロッパの大会にもよく出場するような“ビッグクラブ”です。
最初は育成チームである「RSCA Futures(リザーブチーム)」でプレーし、ベルギー2部リーグで14試合6ゴールと結果を残します。
アンデルレヒトのトップチームで初ゴール
2025年になるとトップチームにも出場。
リーグ戦で初先発した試合では、トルガン・アザール(エデン・アザールの弟)のクロスから、身体を折りたたむような低空ダイビングヘッドでゴールを決め話題になりました。
ヨーロッパリーグ(EL)でもデビューし、いきなりゴールを決めるなど、「強豪クラブでも通用するかも?」と期待を高めています。
シント=トロイデンへレンタル移籍
その後、2025-26シーズンには同じベルギー1部のシント=トロイデンVV(STVV)へ期限付き移籍。
- アンデルレヒト:ビッグクラブでポジション争い激しい
- STVV:日本人選手が多く、出場機会も得やすいクラブ
という背景があり、「試合に多く出て経験を積む」ためのレンタルと見られています。
実際にSTVVでも、リーグ戦やカップ戦でゴールを重ねており、「ベルギーで結果を出している若手日本人FW」として注目度はどんどん高まっています。
日本代表歴:世代別代表からA代表へのステップ
後藤啓介は、ジュビロ時代からすでに世代別日本代表に呼ばれていました。
- U-16日本代表
- U-18日本代表
- U-20日本代表 など
ただ、A代表(フル代表)にはまだ呼ばれておらず、「将来A代表に呼ばれそうな若手」の1人という位置づけでした。
そこから、ベルギーでの活躍とシントトロイデンでのプレーを経て、ついに2025年11月のキリンチャレンジカップで日本代表に初招集されました。
今回の代表戦はガーナ、ボリビアとの親善試合。
GK小久保玲央ブライアン(STVV)、MF北野颯太(ザルツブルク)とともに、「初招集トリオ」として名前が挙がっています。
プレースタイル:3つのキーワードでわかりやすく解説
後藤啓介のプレースタイルを、難しい専門用語をできるだけ使わずにまとめると、次の3つです。
- デカい(高さ)
- 速い(スピード)
- うまい(足元とシュートセンス)
順番に、もう少しだけ噛み砕いてみます。
①「高さ」:191cmの強力ターゲット
やはり一番の武器は191cmの高さです。
- クロスボールに強い
- ロングボールを収めやすい
- セットプレーで相手にとって大きな脅威
特に、ペナルティエリア内での競り合いでは、DFより一段高い位置でボールに触れることが多く、ゴール前の迫力は日本人選手の中でもトップクラスと言っていいレベルです。
②「速さ」:ただ大きいだけじゃない
「デカいFW」というと、どうしても「足が遅い」「重そう」というイメージを持つ人も多いと思います。
しかし、後藤啓介は走力もそこそこあるタイプです。
- 相手DFラインの裏へ抜ける動き
- カウンター時のスプリント
- サイドに流れてボールを受ける動き
など、単純に「前線で待っているだけのターゲットマン」ではなく、スペースへ走るプレーもできるのが強みです。
ベルギーの解説記事などでも、「日本人にしては珍しいタイプの長身ストライカー」として、「大柄なのに動ける」点が評価されています。
③「うまさ」:シュートのアイデアと足元の柔らかさ
もちろん足元の技術も悪くありません。
- ペナルティエリア内でワンタッチで合わせる
- こぼれ球を冷静に流し込む
- ゴール前でのポジショニングが良い
など、「ゴール前で何をすべきか」をよく理解している印象があります。
アンデルレヒトでの低空ダイビングヘッドや、ジュビロ時代のJ2でのゴールなどを見てもわかるように、「ここに飛び込めば点になる」という嗅覚がすでに備わっている選手です。
もちろん、まだ20歳なので、トラップやパスの精度、ポストプレーなど伸ばす余地はたくさんあります。それでも「素材としてかなり楽しみ」というのが、多くのサッカーファン・解説者の共通した見方でしょう。
なぜ日本代表に初招集されたのか?理由を整理してみる
では、なぜ今回の代表ウィークで、後藤啓介はA代表に初めて呼ばれたのでしょうか。
ニュースや森保監督のコメントなどから、主な理由を3つにまとめてみます。
理由1:日本に少ない「大型ストライカー」だから
日本代表は、これまでも優秀なFWがたくさんいましたが、
- 身長180cm前後
- テクニックやスピードで勝負
というタイプが多く、「190cm超えの本格派ストライカー」はかなりレアです。
森保監督も、「選手層の幅を広げるために初招集の3人を選んだ」と話していますが、まさにその“幅”を広げる1人が後藤啓介です。
- クロスに合わせられる
- ロングボールのターゲットになる
- 終盤のパワープレーでも使える
こうした役割をこなせるFWは、国際試合ではかなり貴重です。
理由2:ベルギーでしっかり結果を出している
海外組といっても、「とりあえず海外にいるだけ」では代表には呼ばれません。
後藤啓介は、
- ジュビロ磐田でJ2・7ゴール
- ベルギー2部(RSCA Futures)でゴールを量産
- アンデルレヒトのトップチームでゴール
- シントトロイデンでもコンスタントに得点
と、所属クラブごとにちゃんと数字を残しているのが大きなポイントです。
日本代表スタッフも、Jリーグだけでなくヨーロッパの日本人選手の試合を常にチェックしており、
「今のうちからA代表の環境を経験させておきたい」
と判断したと考えられます。
理由3:ロス五輪世代の“育成”という意味もある
後藤啓介は2005年生まれで、将来のロス五輪(2028年)の中心世代。
つまり、日本サッカー協会としても「長い目で見て育てたい」年代の選手です。
A代表に早めに呼ぶことで、
- トップレベルのスピードと強度を体感させる
- ベテラン選手たちから学ばせる
- 将来、主力になったときに戸惑わないようにする
という狙いもあると考えられます。
森保監督も、「可能性のある選手は常に招集していく」とコメントしており、将来を見据えたテストの意味合いも強そうです。
日本代表の中でどんな役割を期待されているのか?
では、実際に日本代表の中で、後藤啓介はどんな役割を任されそうなのでしょうか。
想定ポジション:ワントップ、あるいはターゲットマン
基本的にはセンターフォワード(ワントップ)としての起用がメインになるはずです。
- 前線でボールをおさめる
- サイドの選手が上がる時間を作る
- クロスに飛び込む
- セットプレーでターゲットになる
こうした“前線の柱”の役割は、191cmの後藤にピッタリです。
途中出場から流れを変える「ジョーカー」的な役割も
現時点では、いきなりスタメンでバリバリ…というよりは、
- 終盤に投入されるジョーカー
- 相手が疲れているところで高さを活かす
- 1点がほしい時間帯にゴール前に張る
といった使われ方が多くなる可能性もあります。
特に、相手が守りを固めてきたときに、
「最後はクロスをどんどん入れて、高さで押し切る」
というオプションを持てるかどうかは、代表チームの戦い方の幅に直結します。
もしこのポジションで結果を残すことができれば、ワールドカップ予選や本大会でも、重要なカードとして扱われる可能性は十分にあります。
課題と今後の伸びしろ
もちろん、良いところだけではありません。
20歳の若手FWとして、これから改善していきたいポイントもあります。
課題1:フィジカルの強さとキープ力
身長は十分ですが、まだ体つきが完全な“完成形”ではありません。
- 相手CB(センターバック)とのガチガチのぶつかり合い
- 背負った状態からのボールキープ
など、ヨーロッパの屈強なDF相手だと、どうしても押し負けてしまう場面もあります。
ここは、筋力アップや当たり方の工夫で、2〜3年かけて成長していく部分でしょう。
課題2:プレーの安定感
若い選手にありがちな、
- 良いときはすごく良いけれど、悪いときは影が薄くなる
- 試合によって、ボールタッチの質にムラがある
といった“波”も、今後のテーマです。
ただしこれは、試合にたくさん出場し、いろんなタイプの相手と戦うなかでしか身についていかない部分でもあります。
シントトロイデンでのレギュラー定着、日本代表での出場時間の積み上げが、そのまま成長につながっていくでしょう。
まとめ
最後に、この記事の内容をギュッとまとめます。
今はまだ「どんな選手か、みんなが勉強している段階」ですが、
このままベルギーと日本代表で経験を積んでいけば、
「日本サッカー史上でも珍しいタイプの、本格派大型ストライカー」
として、エース候補に名乗りを上げる可能性は十分にあります。
これから代表戦を観るときは、
- 背番号とポジション
- ゴール前でどんな動きをしているか
- クロスにどう飛び込んでいるか
こういったポイントに注目しながら、後藤啓介のプレーをチェックしてみてください。
「また1人、新しいスター候補が出てきたな…」
とワクワクしながら日本代表の試合を楽しめるはずです。


