「え、ディケイドの人がエルフのアニメ歌うの?」
X(旧Twitter)を見ていて、そうツッコんだ人も多いと思います。
2025年12月から放送されるTVアニメ『#神奈川に住んでるエルフ』のED主題歌は、
The Folie Phantom「#かなエルMagic!(feat.井上正大)」。
仮面ライダーディケイドの門矢士役で知られる俳優・井上正大さんが、なぜこの“神奈川ご当地エルフアニメ”のエンディングを歌うことになったのか。
この記事では、
- 公式に発表されている「起用の理由」
- 作品や番組とのつながり
- そこから考えられる“3つの狙い”
を整理してみます。
そもそも井上正大ってどんな人?
まずは簡単なプロフィールからおさらいしておきましょう。
- 1989年3月20日生まれ
- 神奈川県横浜市出身の俳優
- 2009年『仮面ライダーディケイド』で門矢士/仮面ライダーディケイド役としてテレビドラマ初主演
「通りすがりの仮面ライダーだ、覚えておけ」のセリフでおなじみの、あのディケイドの人ですね。
その後も
- 『仮面ライダージオウ』へのゲスト出演
- 牙狼シリーズ『神ノ牙-JINGA-』での主演 など
特撮ファンには長年おなじみの存在です。
さらにもうひとつ大事なポイントが、
tvk(テレビ神奈川)の情報番組『猫のひたいほどワイド』木曜レギュラーMC
を務めていること。
つまり
- 出身地:横浜
- 活動拠点:神奈川ローカル番組のMC
という、「神奈川ど真ん中の俳優」なんですね。
『神奈川に住んでるエルフ』ってどんな作品?
次に、今回のアニメ『#神奈川に住んでるエルフ』(通称:#かなエル)の中身もざっくり見ておきます。
原作は、鎧田さんによる漫画作品。
物語のざっくりイメージはこんな感じです。
- かつて森を焼かれたエルフたちが、「なぜか今は神奈川に住んでいる」
- 横浜・横須賀・茅ヶ崎・相模原など、神奈川県内のあちこちにエルフが普通に暮らしている
- 主人公は「横浜のエルフ」と、彼をほっとけない「川崎の人間」
- ふたりを中心に、「神奈川あるある」とエルフの日常を描くコメディ
要するに、
「神奈川版・ご当地ファンタジーコメディ」
です。
漫画版だけでなく、tvkの情報番組『猫のひたいほどワイド』内では、実写ドラマ
『#神奈川に住んでるエルフの どきどき!エルフどき!』も放送中。
- 放送枠:『猫のひたいほどワイド』内コーナー+独立枠
- 出演者:番組リポーター「猫の手も借り隊」のメンバーなど
と、もともと「猫ひた」と非常に近い位置関係にある作品なんですね。
この「猫ひた」と「かなエル」、そして「井上正大」が、あとでガッチリつながってきます。
ED主題歌「#かなエルMagic!(feat.井上正大)」とは?
今回発表されたED主題歌は、
The Folie Phantom『#かなエルMagic!(feat.井上正大)』
というコラボ曲です。
ポイントを整理すると、
- 演奏:The Folie Phantom
- 川崎市にある洗足学園音楽大学の卒業生・在学生によるブラスロック・インストバンド
- ボーカル:井上正大
- 横浜市出身、俳優にして「猫ひた」木曜レギュラーMC
つまり、
演奏もボーカルも、「神奈川県ゆかりのアーティスト」で固めたED主題歌
になっています。
曲調は、
- さわやかなスウィングロック風
- ブラスが前に出た、明るくノリのいいサウンド
- エルフと人間の“ちょっとおかしな距離感”をコミカルに表現した歌詞とメロディ
と紹介されていて、アニメの「明るいご当地コメディ」テイストときれいに噛み合うように作られていることがわかります。
公式に語られている「起用の理由」
では、「なぜ井上正大がEDを歌うのか?」
ここで、公式の説明をチェックしてみます。
主題歌発表のニュースリリースでは、こんな形で紹介されています(要約)。
- The Folie Phantom
- 川崎市の洗足学園音楽大学の卒業生・在学生によるブラスロックバンド
- 井上正大
- 横浜市出身
- アニメが放送される番組『猫のひたいほどワイド』(tvk)の木曜レギュラーMC
そして結論として、
「神奈川県出身アーティストによるスペシャルコラボ」
とわざわざ強調されています。
つまり、公式な理由としてはかなりハッキリしていて、
- バンドも俳優も、神奈川ゆかりの人たち
- アニメも、神奈川を舞台にしたご当地作品
- 放送局も、神奈川ローカルのtvk
という、“オール神奈川”プロジェクトの一環としての起用だと考えられます。
そこから見えてくる「3つの狙い」(ここからは考察)
ここからは、公式に書かれていることを踏まえつつ、
「こういう狙いがあるのでは?」という 筆者の考察 です。
理由①:神奈川ファンに刺さる「地元愛推し」戦略
『神奈川に住んでるエルフ』は、ストーリーの段階からすでに「神奈川あるある」を全開で押し出しています。
- 横浜駅の迷宮ぶり
- 横須賀・茅ヶ崎・相模原などの地名
- 地元の書店やスポット など
いわゆる「聖地巡礼」しやすい、ご当地作品です。
ここに、
- 川崎ゆかりの音大発バンド(The Folie Phantom)
- 横浜出身で、神奈川の昼番組MCでもある井上正大
を乗せることで、「音楽面でも地元色を濃くする」 効果が期待できます。
地元の視聴者からすると、
「あ、これ本当に“神奈川の作品”なんだな」
と実感しやすくなりますよね。
理由②:『猫ひた』視聴者との“橋渡し役”
もうひとつ大きいのが、『猫のひたいほどワイド』(猫ひた)とのつながりです。
- 『猫ひた』はtvkの帯番組で、神奈川の地域情報を扱う人気番組
- 井上正大は、その番組の木曜MCを務めている
- 実写ドラマ版『#神奈川に住んでるエルフの どきどき!エルフどき!』は、まさにこの『猫ひた』内で放送
つまり「かなエル」シリーズは、もともと『猫ひた』の視聴者層とかなり重なっています。
そこに、『猫ひた』でおなじみの顔=井上正大がEDで歌っているとなると、
- 猫ひた視聴者
→ 「あの木曜MCが歌ってるアニメなら見てみようかな」 - 特撮ファン
→ 「ディケイドが歌うなら気になる」 - アニメファン
→ 「ご当地×特撮俳優って面白そう」
と、別々の層をつなぐ“ハブ”として機能するわけです。
理由③:俳優×バンドの“意外性”で話題を作る
もうひとつの狙いとして考えられるのが、話題性の確保です。
- 「エルフ×神奈川」という時点で、すでにちょっと変わった設定
- そこに「仮面ライダーディケイドの俳優が歌うED」
- しかもブラスロックバンドとのコラボ
と、説明するだけでニュース記事になりそうな、“フックが強い組み合わせ”ですよね。
実際に、
- アニメ専門ニュースサイト
- 音楽系ニュース
- プレスリリース
などで、主題歌発表が一斉に取り上げられています。
トレンドブログ的に言うと、
「神奈川ご当地アニメ × 特撮俳優 × 音大ブラスバンド」
という“掛け合わせワード”が強いので、
SNSや検索でも話題を作りやすい構図だと考えられます。
6. 曲の聴きどころと、アニメとの相乗効果
まだ放送前ですが、ティザー動画やリリース情報から、
「こういうところが注目ポイントになりそう」という点を挙げておきます。
① ブラスが映えるスウィングロック
The Folie Phantomはブラスロック・インストバンド。
そこにボーカルとして井上正大が加わることで、
- 明るく勢いのあるサウンド
- ライブ映えしそうなホーンセクション
- コメディタッチの作品世界に合う軽快さ
といった“聴いていて楽しいタイプのED”になっているようです。
② エルフと人間の“距離感”を歌で表現
リリース情報によると、歌詞と楽曲全体で
「エルフと人間のコミカルでユニークな絆」が表現されているとのこと。
- ちょっとズレた価値観
- でもなぜか気が合ってしまう
- 神奈川の日常に、エルフが普通に溶け込んでいる
こうした作品の空気感を、
1分ちょっとのEDの中にぎゅっと詰め込んでいるイメージですね。
③ ライブやイベント展開にも期待
すでにドラマ版「どきどき!エルフどき!」のイベントが告知されていることから、
- 今後、アニメ版のイベント
- 主題歌ライブ
- tvk関連のコラボ企画
といった展開も、十分ありそうです。
ED曲を井上正大が歌っていることで、
- 特撮ファン向けイベント
- 猫ひた視聴者向けイベント
- アニメファン向けイベント
をまとめて盛り上げやすくなる、という意味でも
かなり“使い勝手の良いカード”と言えそうです。
まとめ
ここまでの内容を、あらためて整理すると――
公式に示されている理由(事実)
- The Folie Phantom(川崎)×井上正大(横浜)
→ 神奈川県ゆかりのアーティスト同士のスペシャルコラボ - 井上正大は、アニメが放送される番組『猫のひたいほどワイド』の木曜レギュラーMC
- 作品自体も「神奈川を舞台にしたご当地ファンタジーコメディ」
そこから読み取れる狙い(考察)
- 神奈川の視聴者に「地元作品だ」と強く感じてもらうため
- 『猫ひた』視聴者・特撮ファン・アニメファンをつなぐ“橋渡し役”として
- 「ご当地×特撮俳優×音大バンド」という意外性で話題を生むため
という、“地元愛”と“話題性”を両立させたキャスティングだと考えられます。
これから視聴するときのおすすめポイント
最後に、「これからアニメを追いかけてみようかな」という人向けに、
楽しみ方のポイントを簡単にまとめておきます。
- 神奈川民は「聖地探し」目線で見る
- 横浜・川崎・横須賀・茅ヶ崎・相模原など、知っている景色が出てくるかチェック
- EDで“神奈川タッグ”を味わう
- 川崎の音大発バンド×横浜出身俳優という組み合わせを意識しながら聴くと、地元感が倍増します。
- 『猫ひた』も合わせてチェック
- 番組本編やドラマ版「どきどき!エルフどき!」とセットで追うと、
「情報番組→ドラマ→アニメ→主題歌」と、神奈川コンテンツの流れが一気につながって見えてきます。
- 番組本編やドラマ版「どきどき!エルフどき!」とセットで追うと、
「なぜ井上正大がEDを歌うのか?」
その答えを一言でまとめるなら、
“神奈川で生まれた物語を、神奈川で活躍する人たちの力で盛り上げるため”
と言えるのではないでしょうか。
ディケイド世代の大人も、
最近知ったばかりの若いファンも、
そして神奈川に縁のある人たちも――
ED「#かなエルMagic!(feat.井上正大)」が流れるたびに、
少しだけ地元が誇らしくなるような、そんな作品になりそうです。

