驚異の10000m日本歴代3位、30分45秒21。不破聖衣来、21歳。故障を乗り越え、パリ五輪へ挑む。その驚異的な記録と感動の軌跡、今明かされる。
驚異的な自己ベストタイム
不破聖衣来選手の驚異的な自己ベストタイムは、日本陸上界に新たな風を吹き込んでいます。
- 10000m:30分45秒21(日本歴代3位、日本学生新記録)
- 5000m:15分20秒68(日本学生歴代2位、関東学生新記録)
- 3000m:9分07秒48
これらの記録は、不破選手が日本長距離界のトップランナーであることを示しています。特に10000mの記録は、日本歴代3位という驚異的な成績です。
この記録は、2021年12月11日に京都市西京極陸上競技場で開催された「関西実業団ディスタンストライアル」で達成されました。同レースでは2位の選手に1分以上の大差をつけており、不破選手の実力の高さを如実に示しています。
陸上競技との出会いと成長
不破選手の陸上競技との出会いは、小学校時代にさかのぼります。
- 小学2年生:校内持久走大会に向けて祖父と姉と朝のランニングを開始
- 小学3年生:陸上競技大会に初出場
- 小学5年生:ミニバスケットボールと陸上を両立
しかし、本格的に陸上競技を始めたのは中学校に入学してからでした。中学時代には、トラック、駅伝、クロスカントリーで圧倒的な強さを見せ、全国大会でも活躍しました。この時期に、現在の指導者である五十嵐利治監督の目に留まったことが、後の大学進学にもつながっていきます。
高校時代の輝かしい成績
高校時代の不破選手は、さらなる飛躍を遂げました。
- 全国高校駅伝での活躍
- 高校3年生後半:高校生ランキング1位の記録を達成
この時期の活躍が、大学進学後の快進撃につながっていきます。
拓殖大学での飛躍
2021年4月、不破選手は拓殖大学に進学し、女子陸上競技部に入部しました。大学1年生ながら、驚異的な成績を残しています。
- 2021年10月:全日本大学女子駅伝5区で区間新記録を樹立
- 2021年12月:10000mで30分45秒21の日本学生新記録を樹立
これらの記録は、不破選手が大学入学後もさらなる成長を遂げていることを示しています。
故障からの復活と今後の目標
しかし、不破選手のキャリアは順風満帆ではありませんでした。
- 貧血や怪我との闘い
- 約1年6カ月の実戦離脱期間
これらの困難を乗り越え、2024年9月の日本インカレでは4カ月ぶりのレースに出場し、7位という結果を残しました。今後の目標として、不破選手は以下を掲げています
- 大学4年生での復活と駅伝シーズンでの活躍
- パリオリンピック出場への挑戦
不破聖衣来選手の魅力
不破選手の魅力は、その記録だけでなく、競技に対する姿勢にもあります。
- 積極的なレース展開:8000mまでトップを走り続ける姿勢
- 強靭な精神力と努力:故障からの復活
- 将来性豊かな若手ホープとしての期待
また、人間性の面でも魅力的な一面を持っています
- 趣味:ピアノ演奏(ディズニーの曲を弾いてリラックス)
- 勝負メシ:ホッケ、うなぎ
- ゲン担ぎ:ミッキーマウス型のピアスを着用
まとめ
不破聖衣来選手は、その驚異的な記録と輝かしい経歴から、日本陸上界の新たなヒロインとして注目を集めています。高校時代から頭角を現し、大学入学後も日本学生新記録を樹立するなど、その実力は疑う余地がありません。
しかし、故障や貧血といった困難に直面しながらも、それを乗り越えて復活を果たしている点も、彼女の強さを物語っています。積極的なレース展開や強靭な精神力は、多くのファンを魅了しています。
今後は、大学最後の年での活躍や、パリオリンピック出場という大きな目標に向けて、さらなる成長が期待されます。不破選手の今後の活躍が、日本の長距離界に新たな風を吹き込むことは間違いないでしょう。