2025年11月1日までに放送された最新4話までの内容をもとに、ドラマ「良いこと悪いこと」(日テレ系・主演は間宮祥太朗さんと新木優子さん)の“黒幕は誰なのか?”というポイントを、わかりやすい言葉で整理します。
この記事では特にネットやSNSで話題になっている3つの有力候補――
- 先生(大谷先生=現校長)黒幕説
- ターボー(小山隆弘)黒幕説
- 園子(猿橋園子)黒幕説
この3つを中心に、どこが怪しいのか・どこが苦しいのかを冷静に比べます。
まず大前提として、このドラマでは
- 小学校時代の同級生たちが、22年前に描いた「将来の夢の絵」と同じような形で、順番に狙われていく
- いじめをした側は「覚えていない」、でもやられた側は一生忘れていない
- 事件は“ただの殺人”というより、「誰かの思い」「誰かの復讐」を再現する儀式のようにも見える
という流れになっています。
つまり、単純なサイコ的殺人というより、“昔の傷を思い出させて責任を取らせる”タイプの復讐劇なんじゃないか?という空気が第4話までではっきりしています。
まず整理:今どんな事件が起きてるの?
物語の軸になっているのは、鷹里小学校6年1組の元クラスメイトたちです。間宮祥太朗さん演じる高木(あだ名:キング)たちの仲良しグループが、同窓会をきっかけに再会したところから、連続で同級生が命を落としたり、命を狙われたりしています。
・薬剤師になった「貧ちゃん」(武田)が転落死
・その後、「ニコちゃん」(中島笑美)がトラックに突き飛ばされて死亡
・さらに「ターボー」(小山隆弘)がガラス落下で殺されかける(でも高木が助ける)
・そして次の標的候補として“ちょんまげ”こと羽立太輔(森優作)が強く示されたが、実際には別の人物が狙われたりと、想定外の順番でも襲撃が発生している
という状況です。
ここで重要なのは、犯人が「みんなが昔タイムカプセルに入れた“夢の絵”」や「当時のあだ名」「当時のいじめの記憶」に合わせて動いているように見えること。
この「昔の夢の再現」「いじめの清算」というモチーフは、黒幕候補を考えるうえでめちゃくちゃ大きい意味を持ちます。
なぜなら、当時の状況を細かく知っていて、その怒りが今も消えていない人物でないと成立しないからです。
候補①:大谷先生(現・校長)犯人説
どんな説?
「元担任の大谷先生(今は校長)が黒幕」という説は、放送初期からわりと根強くささやかれています。
大谷先生は、当時の6年1組を見ていた大人で、現在も学校に残り校長になっている人物。定年間近という設定です。
SNSでこの説が浮上している理由は主に3つあります。
- 「全部を知っている立場」だった
先生は、子ども同士のいじめ、閉じ込め事件、仲間外れ、誰が誰をかばって誰を切り捨てたか…という教室の地獄をすべて見ていた、もしくは見ていながら止められなかった立場です。つまり「当時の記憶を完全に持っている大人」であり、「罪悪感」と「後悔」を一番長く抱えていそうな人でもある。 - “絵”や“卒アル黒塗り”とのつながり
ドラマ内では、卒業アルバムで特定の生徒の顔写真が黒く塗りつぶされていました。この“塗りつぶし”が、のちの事件のターゲットと重なっているという不気味な伏線があります。
ネットでは「先生ならアルバムを扱えるし、子どもたちの“夢の絵”も管理していたはずだから、犯人に必要な素材をぜんぶ持ってるのでは?」という指摘があります。 - 病院など事件現場付近で目撃される不自然さ
第4話時点で、「え?なんで先生そこにいるの?」というタイミングで先生(大谷校長)が現れていた可能性が示唆され、視聴者の疑いが一気に加速しました。
これは“見守ってる先生”ではなく、“コントロールしてる先生”なんじゃないか?という見方につながっています。
この説の強み
この説の弱点・引っかかるところ
- 先生ひとりで全部やるのは体力的にキツいのでは?
このドラマの犯行は、ビルからガラスを落とす/深夜に人を突き飛ばす/かなり物理的なことも多いです。
還暦目前の校長先生がそれを単独でやってると考えると、さすがに無理がある…という声も多い。 - 「これは教育」っていうには殺意が重すぎる
すでに実際に死者が出ている(武田=貧ちゃん、中島=ニコちゃんなど)という事実は、ただの“反省させたい先生”の域を超えてます。
つまり、もし先生が関わっているなら、「黒幕=先生1人」じゃなくて「先生は協力者の1人」という形のほうがリアルかもしれない、という意見が多いです。
まとめると
先生黒幕説は、“設計者(プロデューサー)としての黒幕”という意味では超あり得るが、“実行犯としてすべてを1人でこなす”というイメージだとやや無理筋
という状態になっています。
候補②:ターボー(小山隆弘)犯人説
つぎに、森本慎太郎さん演じる「ターボー」こと小山隆弘。アメリカでアプリ開発会社をやっていて、同窓会のタイミングで“ちょうど良く”日本に帰国してきた人物です。
どんな説?
ネットでは「ターボー=真犯人または実行犯の1人」説もずっと強いです。
理由は主に4つあります。
- 帰国タイミングが良すぎる
連続事件が始まる直前に、ターボーは“新規事業のPRのため”といって日本に戻ってきます。
でも視聴者の目から見ると「事件のために戻ってきたように見える」んですよね。わざとらしいくらい「今そこにいる」感じ。 - 狙われた“被害者アピール”が逆に怪しい
ターボーは巨大なガラス板が落ちてきて死にかけるという“未遂”を経験します。
これ、サスペンスドラマでよくある「自作自演で“被害者ポジション”をとって同情を集める」パターンに見える、という声があるんです。
「俺も狙われてるんだ!犯人は別にいるよね?」と周りに思わせることで、自分から疑いをそらすテクニック。
もしターボーが実行犯の1人なら、こういう“アリバイ作り”はむしろ自然です。 - ターボーは頭がキレる&行動力がある設定
海外で会社を動かしている=金もコネもあり、アプリや監視系のテクノロジーにも強そう。
つまり、物理犯行だけでなくデジタル面でも仕掛け役になれる立場です。
今回の事件は「犯行の“演出”」がかなり計算されてるので、IT寄りの頭脳が入っている感じがする、という視聴者の推測はわりと筋が通ります。 - 「キング」との特別な距離感
ターボーは主人公・高木(キング)と深い友情でつながっている“相棒ポジション”です。
こういう「主人公の一番近くにいる親友が裏切り者でした」はミステリーの王道。
そして犯人はキングに“ヒーローになってみろよ?”と挑発しているように見える、という視点もあるんですね。これは「お前なら止められるよな?だったら止めてみろよ」という、昔の“男の約束”的な歪んだ友情にも聞こえる、と一部で言われています。
この説の強み
- ターボーには“キングに試練を与えたい”動機があるっぽい
一部の考察では、犯人はキング(高木)をヒーローに仕立てておいて、最後にはその“ヒーロー”を叩き潰すことで復讐を完成させるつもりなんじゃないか、と言われています。
つまり「お前が守れるなら守ってみろ。でも結局、お前のせいで誰かは死ぬんだけどな」という、非常にねじれた愛憎です。
キングと一番近いターボーだからこそ成立する復讐シナリオ、というのはかなり説得力があります。 - 行動力・資金力・時間の自由がある
海外で成功しているターボーなら、準備期間も長くとれるし、道具も人手も用意できる。
これは現実的に強い。
ドラマの犯行はけっこう手の込んだ段取りが多いので、“大人になってからもずっと練ってきた復讐計画”と考えると、ターボーのキャラ設定にピタッとハマります。
この説の弱点・引っかかるところ
- ターボー自身も本気で命を落としかけたように見えるシーンがある
ビルの高所からガラスが落ちてくる未遂は、やり方を間違えたら普通に即死レベルです。
「自作自演にしてはリスクがでかすぎるんじゃない?」というツッコミは当然あります。 - “22年前の被害者目線”というより“加害側の中心”だったはず
今出ている情報からすると、ターボーは昔、周りから嫌われていたタイプではなく、むしろグループの中心にいた側です。
つまり、「いじめられた恨みで復讐」というよりは、「俺たちの関係を壊したあいつを許せない」みたいな別方向の動機が必要になる。その“別方向の動機”は、まだドラマ中でハッキリ見えていません。 - ターボー1人で全部は難しい
実際の犯行は同時多発的で、ターボーがそこにいない場面でも事件が進んでいるように見えるところがあるんですよね。
だから、ターボー単独説はやや苦しく、「ターボーは共犯の一部」「ターボーは特定のパートだけ担当」みたいな複数犯シナリオのほうが現実的だ、という意見が多い状態です。
まとめると
ターボー黒幕説は、“キングを試す/キングに地獄を見せる”という動機の強さと、資金・行動力の現実味が大きな武器。ただし「彼自身も狙われてる」演出との整合性にまだ疑問が残る。
つまり、ターボーが“最終黒幕=No.1”というより、“実行部隊・仕掛け担当のリーダー格”という位置づけだと非常にしっくりきます。
候補③:園子(猿橋園子)犯人説
新木優子さん演じる猿橋園子。転校生として6年1組にやってきた過去を持ち、そして現在は週刊誌系の記者として、高木たちと一緒に真相を追いかけています。
つまり“仲間”として動いているように見えるけど、じつはこの物語のキーパーソン中のキーパーソン。
どんな説?
園子は「真犯人そのもの」説と「真犯人の代わりにキングたちを揺さぶる役(半共犯、情報操作係)」説の2パターンがあります。
- なぜ彼女はこんなに行動が早いのか?
園子は、ほかの同級生よりもはるかに積極的に調べ、問い詰め、暴きます。「あなた覚えてないの?ひどいことしたんだよ?」と、キングやターボーに道徳的な刃を突き立てる役目です。
これは「正義の告発者」にも見えるけど、同時に「罪の自白を引き出す取り調べ官」にも見えるんです。 - “覚えてないの?”という怒りの温度
今回のテーマは「いじめた側は覚えていない。でも、いじめられた側は一生覚えている」。
園子はまさに“忘れられた痛み”を代表しているような存在で、感情の強さはクラスメイトたちよりもはるかに大きいです。
それってつまり、彼女こそが一番深く傷ついた被害者なんじゃないの?
そうだとしたら、復讐の主犯であってもおかしくないよね?という見方になります。 - 記者という仕事そのものが“コントロール装置”
園子は週刊誌「週刊アポロ」で働き、取材力と情報拡散力を持っています。
つまり彼女は、世の中に“真実”をどう見せるかを操れる立場です。
これって、犯人サイドから見れば最高の武器なんですよ。
・ターゲットを心理的に追い詰める
・世論を動かす
・高木たちをあえて動かして、計画どおりの場所・タイミングに誘導する
そういう「情報のハンドラー(誘導役)」としてピッタリなんです。 - “みんなは6人だと思ってたけど、実は7人いた?”問題
第4話で、キングたちは「自分たちは6人グループだった」と思い込んでいた記憶にズレがあることが示唆されました。
「あれ?7人いた?もう一人は誰?」という違和感が提示されたんです。
ここでネットがざわつきました。
→ “忘れられた7人目”=本当の被害者=黒幕?
→ それって園子なのでは?
という推理が一気に強くなりました。
この説の強み
- ドラマ的インパクトが巨大
主人公のバディとして並んでいる園子(表向きは味方)が、じつは復讐者でした、という展開は視聴者に一番刺さる裏切りです。
“正義の顔でみんなを追い詰める人”という二重構造は、サスペンスとして一番おいしい。 - 感情の熱量が本気
園子は、高木たちに「ちゃんと向き合え」と何度も言います。
これは、単なる同級生の心配というより「あなたたちこそ加害者なんだよ。罪を認めろ」という裁きの言葉にも聞こえる。
この“裁き感”は、黒幕らしさがあります。
この説の弱点・引っかかるところ
- 園子は自分も命を狙われるリスクのある場所にふつうにいる
園子はわざわざ危険地帯に足を運び、犯人っぽい動きの人物(たとえばターボーやちょんまげ)にガチで突っかかっています。
これ、演技でやるには危険すぎない?という疑問は出ます。
黒幕なら、もっと安全地帯からコントロールするはずでは?という意見もある。 - 「7人目=園子」だと、ミスリードとしては分かりやすすぎる
4話のラストで「7人目の存在」がわざわざ強調されたことで、逆に「これは視聴者に園子を疑わせるためのエサじゃないの?」という見方もあります。
ドラマは、あえて園子を“超あやしい人”に見せることで、もっと別の人物(たとえば、ほとんど画面に映っていない協力者)に本当の黒幕がいる可能性もあるんです。 - 物理的な犯行とのギャップ
園子は正面から体を張るタイプではあるけど、ビルからガラスを落としたり、トラックに向かって人を突き飛ばすような「直接的な暴力犯」っぽさは今のところ描かれていません。
そのため、「園子=頭脳・計画側」「別の誰か=実行犯」という“二人体制”説が濃厚と見る声もあります。
まとめると
園子黒幕説は、“心の復讐”というテーマに一番合っているし、物語の感情の中心にもなるのでドラマ的には超強い。ただし、園子が単独で全部やってる絵はまだ出ていない。むしろ園子が“怒りと正義を燃料として、誰かを動かしている”ほうがリアル。
この「園子=司令塔」「別の誰か=手足」という線は、今後さらに濃くなると考えられます。
じゃあ一番ありそうなのは誰?
ここまでの3説をまとめると、こんな感じになります。
- 先生(大谷先生)説
- 当時の全情報と大人の立場を持つ
- 「反省しなさい」という道徳メッセージを語れる
- でも単独での実行は現実味が薄い
→「プロデューサー/黒幕のバックエンド(後ろ盾)」ポジションとして最も説得力あり。
- ターボー説
- キングに試練を与える動機が強い
- 海外スタートアップ経営=準備力とリソースがある
- 自分が狙われる場面はアリバイ作りにも見える
- ただし命がけすぎる場面もあり、単独首謀者かはまだ微妙
→「実行犯/現場オペレーターのリーダー」候補としてかなり有力。
- 園子説
- “忘れられた被害者の怒り”というテーマと完璧に一致
- 情報操作・心理追い込み・罪の告白を迫る役割
- 7人目問題ともリンクしやすい
- ただし彼女1人での物理犯行にはまだ説得力が足りない
→「計画の心臓」「怒りのエンジン」。感情面の黒幕。
ここから見えるのは、犯人は1人じゃないという考え方です。実際、視聴者の多くも「犯人は複数いる」「役割分担がある」と感じはじめていて、メディアの記事でも“主犯と協力者”という書き方が増えています。
つまり、こういう三層構造が現時点ではいちばん自然です。
- 感情と動機(なぜやるのか?)
→ 園子(=忘れられた傷・怒り・正義)
園子は「あなたたちは被害者ぶってるけど、本当は加害者だったよね?」と突きつける役なので、復讐のエネルギー源になれる。 - 設計と指示(どうやるのか?)
→ 大谷先生(=22年前の事実と資料を全部握っている人)
先生は卒アルや夢の絵など、犯行計画の“設計図”になる素材を提供できる。 - 実行力と舞台装置(実際に起こす人)
→ ターボー(=今の社会的な力と行動力がある人物)
ターボーなら現場を動かせるし、キングを物理的に試す「ゲームの仕掛け人」になり得る。
この3人がグルになっている――そう考えると、今までの不可解な点がほぼつながります。
- “誰がターゲットかを決められる人”がいる(→先生+園子)
- “ターゲットの心を一番えぐるタイミングで仕掛ける人”がいる(→園子)
- “そのタイミングでリアルに事故っぽい状況を作れる人”がいる(→ターボー)
- “キングに『助けられるもんなら助けてみろよ』と挑発する空気”が流れている(→ターボー視点 or ターボーと長い歴史がある誰か)
もちろん、これはまだ第4話時点(2025年11月1日放送ぶんまで)の推理です。
今後の放送で、まったく別の“忘れられた7人目”の人物や、現在ほとんど目立っていない脇キャラ(園子の後輩記者など)が一気に前に出る可能性も十分あります。実際、第4話では園子の後輩・松井という若い男性が妙にイライラした様子で動き、視聴者から「こいつただのモブじゃないな?」と疑われ始めています。
これは「実行犯は別にいる」説をさらに後押しする材料にもなっています。
まとめ:いちばん“黒幕っぽい”のは誰?
結論だけズバッと言うと、今のところ「この人が単独のラスボス」と決め打ちできる人はいません。
むしろ、
- 園子=感情の中心(怒り・復讐の意思)
- 大谷先生=計画を可能にする知識と教育的メッセージ
- ターボー=現代的な実行力とキングへの挑戦
この3つがかみ合って、連続事件という“復讐ショー”が進んでいる。
こう考えるのがもっともスジが通ります。
ポイントは「誰か1人の悪」ではなく、「忘れられた痛みを、覚えてないふりをする大人たちにぶつけるためのチーム犯罪」になっている可能性が高いということ。
そしてこの“痛み”の正体は、とてもシンプルです。
いじめた側は、昔の悪いことを本当に忘れている。
でも、いじめられた側には、あの日からずっと止まっている時間がある。
ドラマタイトル「良いこと悪いこと」は、まさにそこにあるのかもしれません。
“自分たちは良いことをしてきた”と思い込んでいる人たちと、
“あなたたちは悪いことをしたんだよ”と言い続ける誰か。
そのズレが、命まで奪うレベルの地獄を生んでしまった。
だからこそ、黒幕は1人じゃなく、“忘れられた痛み”そのものなんじゃないか――。
今の段階では、そう考えるのがいちばんしっくりきます。


