荒巻朋熙選手の進路について、現時点でわかっていること・予想できることをまとめると、「おそらく実業団で競技を続ける可能性が高いが、具体的な所属先はまだ公表されていない」というのが一番現実的な結論です。
荒巻朋熙ってどんな選手?
まずはざっくりプロフィールから整理しておきましょう。
- 名前:荒巻 朋熙(あらまき ともき)
- 出身:福岡県
- 生年月日:2003年10月26日
- 身長・体重:169cm・56kg(大学公式プロフィールより)
- 所属:青山学院大学 陸上競技部 長距離ブロック
- 学部:コミュニティ人間科学部 コミュニティ人間科学科
主なベスト記録(大学時代):
- 5000m:13分54秒32(大学2年)
- 10000m:28分08秒26(大学4年)
- ハーフマラソン:1時間03分11秒(大学1年)
10000mで28分08秒というのは、大学長距離界でもバリバリの主力レベル。
箱根駅伝常連校のエース級が持っているタイム帯です。
さらに、2024年の第100回箱根駅伝では“1区”を任され、9位でタスキリレーし、青学の総合優勝に貢献しています。
中学・高校時代:福岡で育った「我慢強いエース」
中学:田隈中で頭角を現す
- 中学は福岡市立・田隈中学校。
- 1500mや3000mで県大会や通信陸上に出場し、上位に入るなど、すでに「速い子」だった。
全国トップクラス…とはまだ言えないけれど、
「ちゃんと練習してる陸上部のエース」というレベルからスタートしています。
高校:大牟田高校でキャプテン&エース
- 高校は、駅伝の強豪・福岡県立大牟田高校。
- 高1から福岡県高校駅伝で区間賞を取り、チームの準優勝に貢献。
- その後も県駅伝や全国高校駅伝で上位区間成績を残し、
- 高3ではキャプテンとしてチームをまとめ、全九州高校駅伝で7大会ぶりの優勝に導いています。
また、高3のときには日本選手権クロカンU20男子8kmで5位入賞。
「これが今の実力」と語りながらも、悔しさと前向きさが混ざったコメントを残しています。
このあたりから、
「めちゃくちゃ派手なスターではないけど、
我慢強くて、気づいたら前にいるタイプ」
というキャラクターが見えてきます。
青学での4年間:箱根の1区を託されるまで
なぜ青学を選んだのか?
インタビューなどを見ると、荒巻選手は
「周りが強い方が負けたくないと思える」「強い環境に飛び込みたかった」
という理由で青山学院大学を選んだと紹介されています。
実際、青学には先輩の太田蒼生選手(現・GMOインターネットグループ陸上部)もいて、
「強い先輩を追いかけながら成長した後輩」という構図です。
大学での主な戦績
大学に入ってからは、徐々に大舞台を任される存在になっていきます。
- 2年:全日本大学駅伝 6区で区間3位(駅伝デビュー戦)
- 2年:第100回箱根駅伝 1区 区間9位でタスキリレー。高速ペースの中で粘りの走り。
- 4年:全日本大学駅伝 2区 区間10位。
- 4年:MARCH対抗戦10000mで28分08秒26の自己ベストをマーク。
ハーフマラソンでも、23年の大会で1時間03分11秒を出し、
社会人選手も多数出場するレースで学生トップ&総合4位に入っています。
数字だけ見ると、
「日本トップレベルの実業団にそのまま入ってもおかしくない」
レベルの選手です。
そもそも大学長距離選手の進路パターンは?
駅伝ファンとして知っておくと便利なので、
大学長距離の「典型的な進路パターン」を一度整理しておきます。
① 実業団(企業チーム)で競技を続ける
- 陸上専門の実業団チーム(SGホールディングス、GMO、トヨタ自動車、住友電工、日本生命など)に所属。
- ニューイヤー駅伝(元日の実業団駅伝)やマラソンで日本一・世界を目指す。
- 会社員扱い(orプロ契約)になりつつ、競技が「仕事の一部」というイメージ。
青学のエース級だと、
太田蒼生 → GMOインターネットグループ陸上部、
近藤幸太郎 → SGホールディングス陸上競技部、
若林宏樹 → 日本生命(陸上部で競技継続)
など、「強い実業団チームに進む」ケースがとても多いです。
② 一般企業に就職+市民ランナー/クラブチーム
- 通常の企業に就職して、陸上は市民ランナーとして続けるパターン。
- 実業団ほどの練習環境はなくなるけれど、「仕事メイン+趣味でガチ」スタイル。
③ 教員・公務員+実業団・クラブ
- 学校の先生や自治体職員になりつつ、実業団的なチームに所属するケースも。
- 「地域密着+スポーツ」の生き方で、地元に戻る選手も多いです。
④ 進学(大学院など)
- スポーツ科学や教育系の大学院に進むパターン。
- 研究と競技を両立する人もいますが、人数としては少なめ。
荒巻選手のような箱根常連校の主力クラスだと、
正直なところ「① 実業団」が一番オーソドックスな道です。
荒巻朋熙の進路:「実業団」が有力と言える理由
ここから本題です。
理由1:タイムと実績が「実業団レベル」
- 10000m 28分08秒26
- ハーフ 1時間03分11秒(学生トップで4位)
この成績だと、
- ニューイヤー駅伝でしっかり区間上位を狙えるレベル
- 将来的にはマラソンへも十分つながるポテンシャル
と言えます。
実業団の主力クラスも、10000mでは27〜28分前半、
ハーフは1時間1分〜3分台の選手が多く、
荒巻選手はその「ちょっと下じゃなくて、ちゃんと土俵に乗っている側」です。
理由2:すでに実業団クラスのレースで結果を出している
2023年の「全国都道府県対抗女子駅伝・男子ハーフ」と同日開催のハーフでは、
一山麻緒選手らハイレベルなメンバーが集まる中で、
荒巻選手は学生トップの4位に入っています。
このレース、上位にはSGホールディングス所属選手など、
一線級の実業団ランナーが並んでいます。
つまり、
「もう大学生の中だけではなく、
社会人トップ選手と同じ土俵で勝負できている」
ということです。
こういう選手を実業団が放っておくはずがない、というのは自然な読みですね。
理由3:青学OBの進路パターンと人脈
青山学院大学は、箱根駅伝での活躍を通じて
多くの実業団チームと太いパイプがあります。
実際に、
- 太田蒼生 → GMOインターネットグループ陸上部
- 近藤幸太郎 → SGホールディングス陸上競技部
など、強豪実業団とOBのつながりはかなり濃いです。
さらに、記事によっては
「青学勢は特定の実業団チームに進むことが多い」
と指摘されることもあります。
この“パイプの強さ”を考えると、
荒巻選手クラスのランナーにも複数の実業団から声がかかっていても不思議ではない状況だと考えられます。
理由4:コメントやエピソードから見える「まだ走りたい人」
4years.やマネージャーさんの記事を読むと、
- 「これが今の実力」と言いつつも悔しさを隠さない姿勢
- チームメイトや監督への感謝を何度も口にしていること
- 「チームの力になれるよう頑張ります」というコメント
などから、
「大学で燃え尽きて終わり」ではなく、
「ここからもっと強くなりたい」
という気持ちが強くにじんでいます。
もちろん、本人がどう決断するかは別問題ですが、
メンタル的には“まだまだ勝負したい人”に見えます。
とはいえ…「どこの実業団か」はまだ出ていない
ここが一番大事なポイントです。
- 青学の公式サイト
- 陸上専門メディア(月陸Onlineなど)の選手名鑑や最新記事
- 荒巻選手のプロフィールページ
など、公開情報を一通り確認しても、
「○○社に内定」「○○陸上競技部に加入」
といった“具体的な就職・所属先”は出てきません(2025年12月時点)。
一部では「○○っぽい?」といった推測レベルの話題や、
SGホールディングスや他の実業団とのレースでの接点が話題になることはありますが、
これはあくまで
「このレベルの選手なら、こういうチームからオファーが来てもおかしくない」
という一般論・雑談レベルの話であって、
公式な情報ではありません。
なので、
「荒巻朋熙は○○陸上部に決定!」
と書いてしまうと、
現状では完全にデマ記事になってしまう可能性が高いです。
進路発表まで、ファンができる“正しい追いかけ方”
「結局どこ行くの!?」とモヤモヤしながら待つ時間も、
駅伝ファンの楽しみ方の一つです。
チェックしておきたい情報源
- 青山学院大学 陸上競技部公式サイト(メンバーページ・ニュース)
- 青学陸上部の公式X(旧Twitter)
- 陸上専門メディア(陸上競技マガジン系、月陸Online、4years.など)
- 各実業団チームの公式サイト(GMO、SGホールディングス、日本生命、トヨタ自動車など)
進路情報は、だいたい
- 箱根駅伝が終わったあと〜3月の卒業シーズン
- 実業団チームの新加入選手発表
- 陸上専門メディアの「進路一覧」記事
あたりでまとめて出てきます。
まとめ
最後に、話をぎゅっとまとめます。
どんな道を選ぶにせよ、
ここまで積み上げてきた走力と経験を考えると、
「荒巻朋熙」という名前は、
まだしばらく長距離界で見続けることになりそう
…というのが、今言える一番現実的な予想です。
最後に
ここまで荒巻選手の進路を真面目に語ってきましたが……
- 10000m 28分08秒
- ハーフ 1時間03分11秒
- 日々ハードなトレーニング
そんな世界の話を読んでいるうちに、
「自分も少しは走らないとな…」と思った筆者は、
やる気満々でランニングシューズを取り出しました。
そして、玄関を出てこうつぶやきます。
「よし、今日は荒巻の気持ちになって走るぞ!」
――結果。
家の周りを1周(約400m)したところで息が上がり、
「今日は“インターバルの日”だからこれでいいや」と
なぞの言い訳をしながら帰宅しました。
荒巻選手の進路どころか、
自分の体力の行き先が一番の問題だった。
(でも明日こそ、もう1周だけは増やしたい…)

