春の高校バレーやインターハイで名前を聞くことが増えたセッター、花岡千聡(はなおか・ちさと)選手。
金蘭会高校の司令塔として活躍し、「あの子はどこに進むんだろう?」と気になっていた方も多いと思います。
この記事では、
- 花岡千聡のプロフィールとこれまでの歩み
- 「大学」「プロ(実業団)」「海外」という3つの進路の意味
- その中で実際に選んだ道はどこなのか
- これからの日本代表や海外挑戦の可能性
を解説していきます。
花岡千聡のプロフィールとこれまで
まずは基本情報を整理しておきましょう。
- 名前:花岡 千聡(はなおか ちさと)
- 生年月日:2006年6月13日
- 出身地:大阪府
- 身長:174cm
- ポジション:セッター
- 出身校:金蘭会高校(大阪)
- 所属クラブ:東レアローズ滋賀(SVリーグ女子)
中学生の頃からすでに頭ひとつ抜けた存在で、
- JOCジュニアオリンピックカップ大阪北選抜のキャプテン
- チームを全国優勝に導く
という実績があります。
高校では名門・金蘭会で1年生の頃からコートに立ち、
インターハイ2024優勝、春高でも上位進出に大きく貢献しました。
さらに、
- U20女子アジア選手権 日本代表
- U21女子世界選手権でも活躍し、中央を絡めた多彩なトスワークで評価アップ
と、10代のうちから国際大会も経験している長身セッターです。
そもそも「大学・プロ・実業団・海外」ってどんな選択肢?
高校トップ選手の進路としてよく出てくるのが、
- 大学(大学バレー)
- プロ・実業団(SVリーグなど企業チーム)
- 海外クラブ
の3つです。
ただ、言葉だけだと少しイメージしにくいので、
「バレー選手の人生プラン」としてざっくり整理してみます。
大学進学ルート
- 例:東海大、日本体育大、筑波大、青山学院大 など
- 4年間、大学バレーのトップリーグでプレー
- 授業・単位・就職活動も並行
- U20・U21代表やユニバーシアード(学生の世界大会)を目指す選手も多い
イメージとしては、
バレーもガチでやりつつ、
学歴と将来の選択肢も確保しておきたい
という、「バランス型の進路」です。
プロ・実業団(SVリーグなど)に直行
日本の女子バレーのトップリーグは、2024-25シーズンから「SVリーグ」という新しい名称でスタートしました。
ここでプレーするチームの多くは、
- 東レアローズ滋賀
- 岡山、姫路、NEC、JTなど
といった企業チームで、
昔から「実業団」と呼ばれてきたカテゴリーに近い存在です。
このルートは、
高校 → そのままトップリーグのクラブへ
= 10代からほぼ“プロ選手”としての生活
という、「バレー一本で勝負する進路」になります。
海外クラブへの挑戦
いきなり高校から海外に行くケースは少なく、
- 国内クラブで経験を積む
- 日本代表などで名前が知られる
- その後、イタリア・トルコ・ドイツなどのクラブへ移籍
という流れが一般的です。
最近だと、同世代のセッター秋本美空選手がドイツのクラブへレンタル移籍するなど、
2000年代生まれの世代は海外への動きも活発になっています。
花岡千聡が実際に選んだのは? → 東レアローズ滋賀でプロ入り
では、花岡千聡はこの3つの中からどの道を選んだのか。
答えはすでに出ています。
高校卒業後、SVリーグ女子の「東レアローズ滋賀」への加入内定 → 高卒でプロ入り
東レアローズ滋賀は、
2024年12月23日に花岡千聡の加入内定を公式に発表しています。
プロフィールとしては、
- 背番号:22
- ポジション:セッター
- 身長:174cm
- 出身校:金蘭会高校
と紹介され、クラブの選手名鑑にもすでに名前が掲載されています。
さらに2025-26シーズンでは、
開幕からコートに立ち続ける高卒ルーキーとして、同じく新人の結束美南選手とともに注目されています。
監督のコメントもかなり強い言葉で、
「将来、代表を背負える選手かなと思える」
と評価されており、単なる“期待の新人”を一歩超えた、
「将来の日本代表正セッター候補」として見られていることがわかります。
なぜ花岡千聡は「大学」ではなく「プロ」を選んだのか?
もちろん、本人の口から「大学と迷った」というような
具体的な進路の裏話は公表されていません。
なので、ここからは
「もし自分が高校トップセッターの立場だったら」
「これまでの実績や評価を踏まえると」
という前提で、考えられる理由を整理する形で見ていきます。
10代から「トップレベルの駆け引き」を学べる
セッターは、
- 相手ブロックの状況
- 味方アタッカーの調子
- サーブレシーブの質
など、瞬時にいろんな情報を見て判断しなければいけないポジションです。
高校でもレベルは高いですが、
SVリーグのようなトップレベルでは、
- 外国人選手の高さ・パワー
- ベテラン選手の読み・駆け引き
- 相手チームの徹底したスカウティング
など、要求されるものがさらに一段、二段と上がります。
高卒ですぐにその環境に飛び込むことで、
「世界レベルのセッターに必要な感覚を、若いうちから身体に染み込ませる」
という狙いがある、と考えることができます。
代表経験が“早期プロ入り”を後押しした可能性
花岡選手はすでに、
- U20アジア選手権
- U21世界選手権
と、アンダー世代の日本代表を経験しています。
その中で、
- 高さのあるセッターであること
- 中央やバックアタックを絡めた攻撃を組み立てられること
といった持ち味が評価され、
世界との距離感もある程度はつかめているはずです。
「もっと早く世界レベルに近づきたい」
「日本のトップリーグで勝負したい」
という気持ちが強ければ、
大学よりもプロ直行を選びやすくなるのは自然な流れです。
東レアローズ滋賀という“環境”の魅力
東レアローズは、長く日本のトップで戦ってきた名門チームで、
- 日本代表クラスの選手が多い
- セッターとして学べる先輩も豊富
- クラブとしての育成体制も整っている
という環境があります。
その中で、
「高卒ルーキーながら開幕からコートに立ち続けている」
という事実は、
クラブ側が
- 「今から試合経験を積ませて、数年かけて日本トップクラスに育てたい」
と考えている証拠とも言えます。
もし「大学進学」を選んでいたら?
ここからは完全に仮の話ですが、
「もし大学に進んでいたら?」も少し想像してみます。
想定される大学のイメージ
実力や実績を考えると、
- 東海大
- 日体大
- 筑波大
- 青学大
など、女子バレーの強豪大学から多くのオファーが来ていたであろうレベルです。
大学に進んでいれば、
- インカレ(全日本インカレ)での全国優勝
- 大学日本一のセッターとしての評価
- 在学中に代表合宿や国際大会に呼ばれる
といったルートも十分ありえました。
大学ルートのメリット・デメリット
メリット
- 学歴が手に入る(引退後の進路にもプラス)
- 同年代が多く、4年間でじっくり成長できる
- 「大学スター選手」としての知名度がつきやすい
デメリット
- トップリーグでの実戦は、どうしても4年遅れになる
- 外国人選手との対戦や、プロのスピード感を知るのが遅くなる
セッターの場合、
「どれだけ早く、トップレベルの“読み合い”に慣れるか」
が大きなポイントになるので、
花岡選手の場合は、
大学で4年じっくり育つより、早くプロの世界に飛び込みたい
という感覚のほうが強かったとしても、不思議ではありません。
実業団・プロって実際どういう生活?
「実業団」という言葉は昔からありますが、
今は「SVリーグの企業チーム=ほぼプロ」という感覚で見て良いです。
東レアローズ滋賀のようなクラブでは、
- 平日はチームでの練習、トレーニング
- シーズン中の週末は試合
- 遠征や合宿も多い
- コンディショニングや栄養管理も本格的
と、生活の中心がほぼバレーボールになります。
一方で、
- 会社員としての側面(社業に関わる選手もいる)
- 引退後も会社に残るルートが用意されているケースもある
など、“企業チームならではの安定性”もあります。
花岡選手の場合は、
「プロとしての環境」+「企業チームとしての基盤」
の両方を持つ東レで、
バレーに全力投球しながら社会人としても成長していく、という形になります。
「海外挑戦」の可能性は?
今すぐ海外に行く、という話は出ていませんが、
将来的な可能性は十分にあります。
理由は3つです。
- 身長174cmの長身セッターであること
- すでにU20・U21といった代表経験があること
- 東レという、海外移籍の前例もあるクラブに所属していること
実際、同じ2006年度生まれの選手で、
日本代表をきっかけにドイツのクラブへレンタル移籍している例もあります。
花岡選手も
- SVリーグでの活躍
- 日本代表での定着
などを重ねていけば、
「数年後にヨーロッパのクラブへ挑戦」
という未来も、十分イメージできる選手です。
将来の日本代表セッターとしての期待
月刊バレーボールのインタビューでは、
東レの越谷章監督が、花岡千聡と結束美南について
「2人ともほんとうに将来、代表を背負える選手かなと思える」
と語っています。
セッターは、
- チーム全体のバランスを見ながら
- 誰に、どのタイミングで、どんなトスを上げるか
をコントロールする“チームの頭脳”です。
花岡選手の特徴として、
- 中央(ミドル)を多く使う攻撃
- バックアタックも絡めた多彩な組み立て
- まだ10代とは思えない落ち着き
が挙げられており、
U21世界選手権ではベストセッターに選ばれたという報道もあります。
これらを踏まえると、
「長身セッター」+「中央もバックも使える多彩なトス」
= 将来の日本代表の戦い方を変える存在になりうる
と言っても大げさではありません。
まとめ
最後に、この記事のポイントを整理します。
タイトルにあるように、
「大学かプロか? 実業団? それとも海外?」
という選択肢の中で、
花岡千聡が選んだのは、
“高卒でSVリーグ・東レアローズ滋賀に飛び込む”という、攻めの進路
でした。
そこから先に、
- 日本代表の正セッター
- 海外クラブへの挑戦
- 世界の舞台でのメダル争い
といった未来が続いていくのかどうか。
これから何年もかけて進んでいく“物語のスタート地点”が、今まさにSVリーグのコート上にある、
そんな選手だと言えます。
今後の試合では、
- 背番号22
- 長身セッター
- 東レアローズ滋賀
この3つのキーワードをセットで覚えておくと、
テレビでも配信でも「今日は花岡千聡のトスワークをじっくり見てみよう」と、
観戦の楽しみが一つ増えるはずです。

