スキージャンプが好きな人なら、一度はこんな疑問を考えたことがあると思います。
「小林陵侑って、いつまで飛び続けるんだろう?」
「全盛期を過ぎたら、どのタイミングで引退するのかな?」
この記事では、
今も第一線で戦っている小林陵侑の「今の立ち位置」と、
歴代レジェンドたちが何歳くらいで引退してきたのかをもとに、
「現実的に考えると、どのあたりの年齢が一区切りになりそうか?」
を整理していきます。
今の小林陵侑はどんな状態?「まだ現役バリバリ」です
まずは、現在の小林陵侑がどんな状況なのかを押さえておきましょう。
年齢:まだ20代の終わり
- 生年月日:1996年11月8日
- 2026年1月時点の年齢:29歳
スキージャンプの世界では、20代後半〜30代前半でピークを迎える選手も多く、
29歳というのは「まだピーク帯のど真ん中」と言っていい年齢です。
実績:すでに“歴代レベル”の大記録
主な成績をざっくり並べると、
- W杯個人優勝:37勝(歴代6位タイ)
- W杯総合優勝:2回(2018-19、2021-22)
- ジャンプ週間総合優勝:3回(2019、2022、2024)
- 北京オリンピック金メダル(個人ノーマルヒル)
これだけでも“レジェンド級”ですが、
さらに2025-26シーズンも、ふつうに優勝を重ねています。
2025-26シーズン:まだ普通に“優勝候補”の一人
2025-26シーズン前半だけ見ても、
- 11月:リレハンメル(ノルウェー)でW杯優勝(今季初勝利)
- 12月:エンゲルベルク(スイス)で優勝し、プレブツの連勝をストップ
- ヴィスワやクリンゲンタールなどで、2位・3位と表彰台を何度も獲得
さらに、ジャンプ週間後のW杯総合順位は2位で、
首位のドメン・プレブツを追う立場にいます。
つまり、「まだトップ争いのど真ん中」にいる現役バリバリの選手
というのが、今の小林陵侑です。
この状態で「引退が近い」と考えるのは、かなり無理がありますよね。
スキージャンプ選手は何歳くらいで引退するのか?
では、本題です。
そもそも、スキージャンプのトップ選手は何歳くらいで引退しているのか?
歴代レジェンドの例を見ていきましょう。
30〜33歳くらいで区切りをつけたタイプ
まずは、比較的「早め」に第一線から退いたタイプです。
グレゴア・シュリーレンツァウアー(オーストリア)
- 生まれ:1990年1月7日
- W杯個人53勝(男子最多勝記録)
- 2021年、31歳で引退を発表
若い頃から勝ちまくった“天才タイプ”で、
ケガやモチベーションの問題もあり、30歳前後で区切りをつけたパターンです。
アダム・マリシュ(ポーランド)
- 生まれ:1977年12月3日
- W杯総合優勝4回、W杯個人39勝のレジェンド
- 2011年に引退を発表(当時33歳)
その後はラリードライバーに転向し、
今はポーランドスキー連盟の会長として競技を支えています。
➡ このタイプ:30〜33歳で「一区切り」にするパターン
30代後半まで粘る“長寿レジェンド”タイプ
次に、30代後半までトップレベルで戦い続けた例です。
カミル・ストッフ(ポーランド)
- 生まれ:1987年5月25日
- オリンピック金メダル3個のレジェンド
- 2025年、「2026年ミラノ・コルティナ五輪を最後に引退する」と表明(引退時37歳の予定)
つまり、30代後半まで第一線で戦い、五輪を最後の区切りにするパターンです。
ヤンネ・アホネン(フィンランド)
- 生まれ:1977年5月11日
- ジャンプ週間総合優勝5回のレジェンド
- 1990年代から2010年代後半まで、長くトップレベルで活躍
- 最終的には41歳で「もう大会には出ない」と引退表明
途中で何度か引退→復帰を繰り返しつつ、
40歳を超えてもW杯に出場していた“超・長寿選手”です。
➡ このタイプ:30代後半〜40歳前後で区切りをつけるパターン
とんでもない例外:カサイ・ノリアキという“生きる伝説”
そして最後は、完全に規格外の存在です。
葛西紀明(日本)
- 生まれ:1972年6月6日
- ソチ五輪(2014)で41歳にして個人銀メダルを獲得
- 50代になってもW杯を目指して現役続行中
- FISの公式データでも2025年時点で「53歳・現役」の表記
「52歳でまだW杯出場を狙っている」として、
海外メディアからも驚きをもって報じられています。
➡ このタイプ:50代になっても現役を続ける、レア中のレアケース
レジェンドたちと比べると、小林陵侑はどの位置?
ここまでをざっくり整理すると、
スキージャンプのトップ選手が引退する年齢は、だいたい次の3パターンに分かれます。
- 30〜33歳くらいで引退(シュリーレンツァウアー、マリシュ型)
- 30代後半〜40歳前後で引退(ストッフ、アホネン型)
- 50代まで続ける超長寿タイプ(葛西型)
では、29歳の小林陵侑は、この中のどこに入りそうか?
今の情報から考えられることを整理してみます。
小林陵侑の「今のモチベーション」とキャリアの流れ
まだ「やり切った感」は見えない
2025年のインタビューなどを見ても、
小林は「メンタル面をどう整えるか」「シーズン後半へどう持っていくか」といった話をしており、
“終わり方”よりも“まだどう強くなるか”に意識が向いている印象があります。
- 新しいイメージトレーニング
- 自分なりの技術のアップデート
- チーム「Team Roy」をつくって環境も整備
など、むしろここから“第二の全盛期”を目指している途中に見えます。
自分のチーム「Team Roy」でまだ攻めの姿勢
2022-23シーズン終了後、長年所属した土屋ホームを離れ、
自分のチーム「Team Roy」を立ち上げたのも、大きな決断でした。
- 自分に合ったコーチやスタッフを選ぶ
- 海外遠征の計画や調整を、より自由に組める
こうした環境づくりは、
「もうすぐ引退しよう」という選手の動きというより、
「これから数年、もう一段上を目指したい」という選手の動き
と考えたほうが自然ですよね。
2026年ミラノ・コルティナ五輪まではほぼ確実に現役だろう
さらに大きいのが、
2026年ミラノ・コルティナ冬季オリンピックの存在です。
- 北京で金メダルを取ったあと
- その次の五輪(ミラノ・コルティナ)に向けて、
まだW杯でバリバリ戦い続けている
という現状を見ると、
少なくとも2026年シーズンまでは、全力で現役を続ける可能性が非常に高い
と考えるのが自然でしょう。
「いつ引退するのか?」3つのシナリオ
ここからは、あくまでデータと傾向から考えた“仮説”として、
小林陵侑の引退タイミングの「ありそうなパターン」を3つに分けてみます。
シナリオ①:早めに区切りをつける「30〜33歳引退」パターン
シュリーレンツァウアー(31歳)、マリシュ(33歳)のように、
30〜33歳くらいでスパッと第一線を退くイメージです。
このパターンになるとしたら、
- ミラノ・コルティナ五輪(2026)で2大会連続の金メダル or メダル複数
- その翌シーズンあたりまでW杯で戦い、
- 「やりたいことはやり切った」と感じたところで引退
という流れかもしれません。
メリット:体力的に余裕があるうちにやめられ、
セカンドキャリア(指導者・解説・YouTubeなど)に早く動けるデメリット:記録的にはまだ伸ばせる年齢で辞めることになる
“完全に想像”ですが、
「競技人生だけでなく、その先の人生も大事にしたい」タイプなら、このシナリオもありえます。
シナリオ②:レジェンドに多い「30代後半〜40歳前後」パターン
カミル・ストッフ(37歳での引退予定)や、
何度も復帰しながら40歳まで続けたアホネンのように
30代後半まで第一線で戦い続けてから、
オリンピックや世界選手権を一区切りに引退する
というパターンです。
小林の場合、
- 29歳にしてまだW杯総合2位・優勝も量産中
- 技術タイプで、年齢を重ねても戦いやすいスタイル
- すでにキャリアの土台(実績・スポンサー・知名度)が十分ある
といった点を考えると、
この「30代後半まで粘るパターン」が一番“現実味がある”ように思えます。
例えば、
- 2026年ミラノ・コルティナ五輪
- その後の世界選手権
- もう1回オリンピックサイクル(2030年前後)
くらいまで戦い抜いてから、
「ここで一区切り」となる可能性も、十分ありそうです。
シナリオ③:葛西型の“超ロングラン”パターン
最後は、ある意味ファンとして一番ロマンのあるパターンです。
「葛西紀明のように、40代・50代まで現役で飛び続ける」
という、超ロングランコース。
小林の場合、
- 技術的に非常に洗練されており、若さだけに頼ったジャンプではない
- ケガのニュースもそこまで多くはなく、体のケアもしっかりしていそう
- スポンサーやファンも多く、長く現役でいる意味が大きい
といった要素を考えると、
「40歳前後まで続ける」くらいなら十分現実的かもしれません。
ただし、50代まで続けるのは、本当にごく一部の“超・例外”です。
葛西選手があまりにも特別すぎるので、
「小林も50歳までやるでしょ?」
と考えるのは、さすがにハードルが高いかもしれません。
結論:「いつ引退?」への現時点での答え
あらためて、この記事のテーマに戻ります。
Q. 小林陵侑はいつ引退する?
現時点(2026年1月)の情報と、
歴代レジェンドのパターンから、できるだけ冷静にまとめると——
- 今すぐ引退する雰囲気はまったくない
- 29歳でW杯総合2位&優勝を重ねており、完全に“現役トップ”の状態
- 最低でも2026年ミラノ・コルティナ五輪までは、全力で現役を続ける可能性が極めて高い
- その先については、
- 30〜33歳で区切りをつける“シュリーレンツァウアー型”
- 30代後半〜40歳手前まで戦う“ストッフ&アホネン型”
- 40代以降まで続ける“葛西型”
のどれになってもおかしくはないが、
実績・スタイル・今のモチベーションを見ると、「30代後半まで続けるシナリオ」が一番自然
…というのが、今のところの現実的な見立てだと思います。
ファンとしてできる「いちばん贅沢な楽しみ方」
最後に、この記事のまとめとして、
ファン目線での“贅沢な楽しみ方”を書いて終わりにします。
- 「いつ引退するんだろう?」と不安になるのも、もちろん自然な感情です。
- でも、スキージャンプは風ひとつで結果が変わる、儚くもドラマチックな競技。
だからこそ、
「この1本が、もしかしたら“伝説の1本”になるかもしれない」
と思いながら、
目の前の試合・目の前のジャンプを味わうのが、いちばんの贅沢なのかもしれません。
- まだ29歳
- まだW杯で普通に優勝
- まだ総合争いの真っただ中
そんな“まだまだ強い小林陵侑”をリアルタイムで見られる今を、
一緒に楽しんでいきましょう。





