小川晶さんが、なぜまた前橋市長に選ばれたのか。
「ホテル問題があったのに、どうして?」とモヤモヤしている人も多いと思います。
この記事では、
を事実をベースに整理していきます。
今回の前橋市長選はどんな選挙だったのか?
まずは、基本情報をサッとおさえておきましょう。
日程と候補者
結果と得票数
群馬テレビの開票速報によると、得票数は次の通りです。
- 小川晶 氏:62,893票(前職・無所属)
- 丸山彬 氏:52,706票(新人・無所属)
- 店橋世津子 氏:8,150票(新人)
- 高橋聡哉 氏:2,100票(新人)
- 海老根篤 氏:495票(新人)
投票率は47.32%。前回より約8ポイントアップしていて、「この選挙には行かなきゃ」と考えた市民が多かったことがわかります。
そもそも「ホテル問題」とは何だったのか?
選挙の背景にある「ホテル問題」についても、簡単に整理しておきます。
この問題は、
- 「公私のけじめの問題」
- 「市長としてのモラル」
- 「パワーバランスのある関係での行動は適切だったのか」
といった点で、全国的にも大きな批判を呼びました。
正直に言って、イメージはかなり悪くなりましたよね。
それでも今回の選挙で小川氏は再び選ばれました。
ここからが本題です。
それでも小川晶さんが「再選」した3つの理由
「ホテル問題」があったにもかかわらず、なぜ小川さんは再び市長に選ばれたのか。
報道や選挙結果、支援の構図などから見える理由を、わかりやすく3つに整理してみます。
理由①:市長としての“中身の仕事”が一定評価されたから
共同通信などの報道では、今回の結果について、
在任1年9カ月の市政運営が一定評価され、ホテル問題の逆風をはねのけた形だ
と伝えています。
具体的には、在任中の子育て・教育分野の政策が注目されました。
- 学校給食の無償化に取り組んだ
- 保育や子育て支援の負担軽減を掲げていた
- 選挙戦でも「やり残した公約を前に進めたい」と強調
FNNの取材では、小川氏はこう話しています。
「もう一度小川さんを信じてみようと、多くの市民に選んでいただいた」
「やり残した公約をしっかり前に進めたい」
つまり、
「人としては問題行動だったが、市長としての政策や実績は評価している」
という市民が一定数いた、という見方ができます。
特に、
- 子育て世代
- 教育や福祉の充実を重視する層
からは、「今進んでいる政策を途中で止めたくない」と考えた人も多かったと考えられます。
理由②:支援の構図と“比較対象”としての他候補
もう一つ大きいのが、「誰 vs 誰」の構図です。
共同通信や地方紙によると、今回の選挙の支援構図はざっくりこうでした。
有権者から見ると、ざっくりですが、
- 「不祥事はあるが、子育て・福祉で実績を出しつつある現職」 vs
- 「クリーンさや刷新を訴える新人弁護士」
という選択肢になっていたわけです。
ここで多くの市民は、次のように天秤にかけた可能性があります。
- 不祥事への不信感
- 生活に直結する政策(給食無償化など)の継続
- 新人候補の実務能力への評価や不安
- 政党色の強さ(どの政党が後ろにいるか)
その結果として、
「不祥事は許せないが、今止めてほしくない政策もある」
「相手候補にすぐ任せて大丈夫か、悩んだ」
という市民が、「苦渋の選択」として小川氏に投票した、という見方もできるでしょう。
もちろん、全員がそう考えたわけではありませんが、
「ホテル問題への怒り < 生活への直結感」
になった層が、一定数いたと考えると、結果とつじつまが合います。
理由③:謝罪と「やり直しを認めるかどうか」という市民の判断
3つ目の理由は、もっと「心の部分」に近い話です。
選挙戦の中で、小川氏は
- ホテル問題について繰り返し謝罪
- 「日本中を騒がせた」と自分の行動を「軽率だった」と認める
- 「これからの行動で信頼を積み重ねたい」と語った
一方、市民の側には、
- 「一度の失敗で一生ダメと決めつけていいのか」
- 「公人だからこそ厳しく見るべきだ」
という、相反する感情があったはずです。
結果として、
- 「一度だけ、やり直しのチャンスを与える」
- 「これでまた同じことをしたら、今度こそアウト」
という、“ラストチャンス”的な意味合いで投票した人もいると考えられます。
FNNの報道では、小川氏は当選後、
「もう一度小川さんを信じてみようと、多くの市民に今回選んでいただいた」
と受け止めを話しています。
これは、裏を返せば、
「今回はギリギリの信任。次はないかもしれない」という空気も感じている、ということかもしれません。
前橋市民は何を基準に判断したのか?
ここからは、「市民の判断基準」を、少し分解してみましょう。
もちろん、全員の本音が分かるわけではありませんが、
選挙結果や報道内容から、考えられるポイントを整理してみます。
(1) 不祥事への評価:どこまで許せるか?
まず一番大きいのは、やはり不祥事をどう捉えるかです。
- 「市長としてふさわしくない」
- 「部下との関係性を考えると、セクハラ的な問題だ」
- 「公人としての自覚が足りない」
など、厳しい意見がある一方で、
- 「男女問題はプライベートの話だ」
- 「仕事をちゃんとしていれば、そこまで責めなくてもいい」
という声も、少なからずあります。
今回の結果は、
不祥事そのものは「問題だ」と思っている人も多い
それでも「完全に切り捨てる」ではなく「ギリギリもう一度だけ様子を見る」を選んだ人が多かった
という形に見えます。
(2) 生活に直結する政策への期待
次に、生活に関わる政策です。
- 給食無償化
- 子育て支援
- 保育料負担の軽減 など
は、どれも家計に直結します。
「明日からの生活」に関わる話なので、どうしても重く考える人が多いですよね。
- 「市長が誰か」より
- 「給食や保育料がどうなるか」
を優先した人も、決して少なくないはずです。
(3) “人柄”と“仕事ぶり”をどう天秤にかけたか
有権者は、無意識のうちに、こんな天秤を頭の中で動かしています。
- 人柄・プライベートの問題
- 仕事の能力・スピード・実績
今回、「仕事ぶり」に一定の評価があったことは、先ほどの報道にも出ています。
- 「人としてはイメージが悪くなった」
- 「でも、市長としての中身の仕事は良かった」
この矛盾した評価の中で、
最終的にどちらを重く見たかが、投票行動にあらわれたと言えるでしょう。
(4) 他の候補への“安心感・説得力”
有権者の選択は、いつも
Aさんだけを評価する話
ではなく、
「Aさん vs Bさん vs Cさん」の相対評価
です。
- 対立候補の政策がどれだけ具体的だったか
- 説明が分かりやすかったか
- 実務を任せても大丈夫そうか
- 政党色が強すぎて「国政の都合」に振り回されないか
こうした点も、細かく影響してきます。
もし有権者が、
「どの候補も決め手に欠ける」
と感じたなら、「知っている現職」を選びやすくなるのも、人間として自然な流れです。
ネットと現実のギャップ:Xでは批判も多いのに…
X(旧Twitter)などでは、
- 「前橋市民、それでいいの?」
- 「イメージ最悪なのに再選って…」
といった批判的な声も多く見られます。
一方で、
- 「やり直しのチャンスを与えるのも民主主義」
- 「不祥事はダメだが、政策は評価している」
といった容認寄りの声もあります。
ここで大事なのは、
X上の空気 = 有権者全体の空気
ではない、ということです。
SNSは、どうしても
- 声が大きい人
- 強い言葉を使う人
の投稿が目立ちがちです。
しかし、実際に投票所へ足を運び、票を入れた人の考えは、もっと静かで複雑なことも多いのです。
今回の前橋市長選は、
- SNSでは強い批判の声が目立つ
- しかし、投票箱の中身は「再選」という結果
という、ネットと現実のギャップがはっきりと見えた選挙だったとも言えます。
今回の再選から私たちが考えられること
最後に、この選挙から見えてくる「判断基準」を、もう一度整理してみます。
- 不祥事をどう評価するか
- 一度のミスで“永遠にアウト”なのか
- 反省と行動次第で“次のチャンス”を認めるのか
- 生活に直結する政策をどこまで重く見るか
- 子育て・教育・福祉の継続 vs クリーンなイメージ
- 個人のイメージと、仕事の能力をどう天秤にかけるか
- 「人柄>仕事」なのか
- 「仕事>人柄」なのか
- 他の候補者に“任せられる”と感じたかどうか
- 政策の具体性
- 説明のわかりやすさ
- 実務をやりきる力
今回の前橋市長選は、
これらのポイントが一気に突きつけられた選挙だったと言えるでしょう。
まとめ
もう一度、この記事の内容をギュッとまとめると…
つまり、この再選は
「市民が不祥事を忘れたから」でも
「ホテル問題を完全に許したから」でもなく、
“かなり苦い計算”の末に出した答え
と見ることもできます。
- 「もう一度だけ様子を見る」
- 「これでダメなら、次こそ変えよう」
そんな、前橋市民の複雑な感情と計算の結果が、今回の「再選」という形になったのかもしれません。
この先は、小川さんのこれからの行動が、
本当にその判断が正しかったのかどうかを決めていくことになります。

