山田琉聖(やまだ りゅうせい)という名前を、一気に世界に広めたのが「ダブルマックツイスト」の映像でした。ハーフパイプの一番上まで飛び出す高さと、とんでもない回転数。しかもそれを“余裕ありそうな顔”で決めてくる——そりゃ海外でもコメント殺到しますよね。
この記事では、
- 山田琉聖ってどんな選手?
- 「ダブルマックツイスト」って結局なにがすごいの?
- 海外メディアやファンはどう評価しているのか?
を整理していきます。
山田琉聖ってどんな人?ざっくりプロフィール
まずは選手としての基本情報から。
山田琉聖 選手は、2006年3月25日生まれ、北海道・札幌出身のスノーボード・ハーフパイプ選手です。所属はJWSC(国際スノーボード&スケートボード専門学校)系のチームで、幼い頃から雪のある環境で滑り込んできた“雪国育ち”のライダー。
主な実績をざっくり並べるとこんな感じです。
- 5歳でスノーボードを始める
- 小学生の頃から国内大会で上位入賞
- 2024年の ユースオリンピック冬季大会 ハーフパイプで銅メダルを獲得
- 2024–25シーズンの FISスノーボードワールドカップ で初の表彰台(中国・シークレットガーデンなどで3位)
- 2025年12月19日、アメリカ・コロラド州コッパーマウンテンのW杯で初優勝(得点94.50)
10代のうちから、世界トップレベルの大会で当たり前のように決勝・表彰台に顔を出している、まさに“次世代エース候補”です。
ダブルマックツイストって何?かんたん解説
海外の反応を語る前に、そもそも「ダブルマックツイスト」とは何なのか、イメージを揃えておきましょう。
そもそも「マックツイスト」とは
マックツイストは、もともとスケートボードやスノーボードのハーフパイプで使われる大技で、
- 縦方向(前転・後転っぽい動き)
- 横方向(ひねり)
が混ざった、宙返り+ひねりの複合技です。
昔から「マックツイストをきれいに決められるかどうか」はトップライダーの証とも言われていて、ショーン・ホワイト や Iouri Podladtchikov(ヨウリ・ポドラドチコフ)といったレジェンドも、この系統の技で歴史を作ってきました。
「ダブル」になるとどうなる?
「ダブルマックツイスト」になると、簡単に言うと
マックツイスト級の大技を、空中で“2回分”こなしてしまう
イメージです。
さらに山田選手がやっているのは「ダブルマックツイスト1080 Japan」など、1080(3回転)クラスの回転数がセットになったバージョン。
- 高さ(どれだけパイプの上に飛び出すか)
- 回転数(縦+横で何回転しているか)
- グラブ(板をどう掴んでいるか/Japanグラブなど)
- 着地のキレイさ
こういった要素を全部そろえた上で決めないと、高得点は出ません。
つまり「ダブルマックツイストを、大会本番でクリーンに決める」というだけで、世界でもほんの一握りの選手しかできない、とんでもないことをやっているわけです。
94.50点の神ラン:コッパーマウンテンW杯で何が起きた?
海外の反応が一気に加速したきっかけが、2025年12月19日に行われた スノーボードW杯コッパーマウンテン大会 です。
この大会は、アメリカ・コロラド州のCopper Mountainで開かれたハーフパイプのW杯・U.S. Grand Prix。世界のトップ選手が集まる、超ハイレベルな舞台でした。
1本目は4位スタート
- 1本目のスコアは77.50で暫定4位。
- メダル圏内だけど、優勝するには少し足りない……という微妙な位置。
ここから2本目でどこまで攻めるかが、勝負の分かれ目です。
2本目でギアを一段上げる
2本目、山田選手は構成の難易度そのものを引き上げてきます。
海外メディアのレポートをまとめると、主な構成はこんな流れでした。
- 1発目:ダブルマックツイスト1080 Japan
- 2発目:スイッチマックツイスト(逆スタンスでのマックツイスト)
- 3発目:フロントサイド・ダブルコーク1440(4回転クラスの高難度技)
- 4発目:スイッチバックサイド・アーリーウープ・ダブルロデオ900 など
どの技も単体で見れば“トリック紹介動画の主役”級。
それを、ほぼノーミスでつなぎ切り、着地もクリーン。結果として出た点数が「94.50」。
このスコアで、同じ日本代表の 戸塚優斗 選手(90.50)を抑えて優勝。日本勢ワンツーフィニッシュという理想的な形で大会を終えました。
この“逆転優勝ストーリー”と“ダブルマックツイスト1080から始まるクレイジーなルーティン”が、世界中のスノーボードファンの心をがっつり掴んだのです。
海外メディアはどう伝えた?記事からわかる評価
では、具体的に海外のメディアは山田選手をどう紹介しているのでしょうか。いくつか代表的な記事のトーンを、わかりやすくまとめてみます。
オリンピック公式サイト:新星誕生として大きく紹介
国際オリンピック委員会系のサイトでは、韓国のチェ・ガオンと並んで「10代でフィールドを制した新星」として大きく取り上げられました。
記事では、
- 19歳で初のW杯優勝
- 最初のトリックからダブルマックツイスト1080を入れてきた思い切りの良さ
- 日本勢1–2フィニッシュの立役者
といったポイントが強調されています。
FIS公式サイト:ルーティン構成を細かく絶賛
FIS(国際スキー・スノーボード連盟)のレポートでは、技構成がかなり細かく紹介されています。
- 「ダブルマックツイスト1080 Japan」からスタート
- 続けてスイッチマックツイスト、フロントサイド・ダブル1440など
- 2本目で一気に難易度を上げて逆転優勝
といった流れを、「ハイオクタン(高出力)な2本目」「キャリア初のW杯優勝」といった言葉で称賛。
技の名前までしっかり書いてあるあたり、「このランは記録しておく価値がある」と判断されたのが伝わってきます。
海外スノーボード専門メディア:スタイルとメンタルを高評価
海外のスノーボード専門サイトでは、
- 1本目4位からの“メンタルの強さ”
- 高さとスタイルを両立させたトリックのつなぎ
- 若手ながら、すでに“勝ち方”を知っている乗り方
などが繰り返し評価されています。
ある記事では、山田選手のランを「ハイオクタン(high-octane)」と表現し、“勢いと完成度の両方を兼ね備えたライディング”として紹介していました。
「Fresh and Innovative」?海外から見た山田琉聖
日本のスポーツ系ブログでも、海外メディアや解説者の言葉をまとめながら、山田選手の評価を「Fresh and Innovative(新鮮で革新的)」と整理しています。
ここから、海外から見た山田選手の“印象”を3つにまとめてみます。
① 技構成がとにかくユニーク
現代のハーフパイプは「とにかく回転数を上げる」方向に進んでいます。1440や1620といった、聞いただけで目が回りそうな回転数が当たり前。
その中で山田選手は、
- ダブルマックツイスト1080
- スイッチマックツイスト
- スイッチ・フロントサイド・ダブルコーク
など、「マックツイスト系のトリックを多用しつつ、高回転技も組み合わせる」という少し変わったスタイルで勝負しています。
海外メディアから見ると、
「ただクルクル回っているのではなく、アクロバティックで独創的なラインを描いている」
という風に見えているようです。
② 難しいのに“力が抜けて見える”スタイル
一部の海外記事では、山田選手の滑りを「Effortless Style(力みのないスタイル)」と表現しています。
- 空中でしっかり板を掴む(グラブ)時間が長い
- 姿勢がきれいで、着地までの動きがスムーズ
- 高さもあるのに、見ていて怖さより“美しさ”が勝つ
こういった要素が合わさって、「見た瞬間にわかるカッコ良さ」が出ているんですね。
技の難しさを知っている解説者からすると、「なんでそんなに余裕ありそうに見えるんだ…」という驚きが、コメントの熱量にそのまま表れているようです。
③ 10代とは思えない勝負強さ
海外メディアが必ず触れているのが、メンタル面です。
- 1本目で完璧に決めきれなくても、2本目で難易度を上げて成功させる
- プレッシャーのかかる局面で、むしろギアを上げてくる
コッパーマウンテンの優勝も、「4位からの大逆転」「10代にして“勝ちきるラン”を持っている」と高く評価されました。
SNSや動画コメント欄では?海外ファンのリアルな反応イメージ
テレビや公式サイトだけでなく、SNSや動画サイトのコメントでも、山田選手の名前はじわじわ浸透しています。
- 大会ハイライトを投稿した海外メディアの動画
- 「Double McTwist 1080 Japan」を切り抜いたショート動画
- Team Japan やスポンサー、仲間のライダーがシェアする投稿
こういった投稿のコメント欄を見ると、ざっくり次のような反応が多いことがわかります(内容は要約)。
- 「あのダブルマックツイスト1080はやばい」(難易度と高さへの驚き)
- 「まだ10代なのに、この落ち着きは何?」(メンタルの強さ)
- 「次のオリンピックで間違いなくメダル候補だ」(未来への期待)
- 「スタイルがきれいで見ていて気持ちいい」(美しさへの評価)
“コメント殺到”という表現は大げさではなく、特にコッパーマウンテン優勝後は、海外アカウントの投稿でも山田選手の名前やハンドルネーム(@ryusei.yamada)が頻繁に登場するようになっています。
世界ランキング的に見ても「ガチのトップ層」
海外の反応は“盛り上がっている空気”だけでなく、数字にも表れています。
- FISのランキング上は、2025–26シーズンのW杯で優勝・入賞を重ね、ハーフパイプのトップ集団にしっかり食い込んでいる
- ショーン・ホワイトが関わるプロリーグ「The Snow League」でも、世界ランク4位(Snow League World Rank #4)と紹介されている
「海外メディアに取り上げられているから有名」というだけではなく、
ちゃんと“結果”で海外のトップ選手と戦い、数字の上でもトップ層にいる
というのが、山田選手の現在地です。
先輩たちとの違いは?平野・戸塚世代との比較
日本の男子ハーフパイプは、言ってしまえば“怪物揃い”の世界です。
- オリンピック金メダリストの 平野歩夢 選手
- 長年W杯のトップを走ってきた 選手(※本文中2回目の実名ラップは避け、ここは説明のための補足として扱います)
など、すでに世界的な実績を持つ先輩たちと同じ土俵で戦わなければいけません。
その中で、山田選手の“武器”としてよく挙げられるのが、
- 高回転だけに寄せない「マックツイスト系」を多用した独創的なルーティン
- 若さゆえのチャレンジ精神と、怖がらないメンタル
- スタイル重視で、見ていてわかりやすく“映える”滑り
というポイントです。
日本人から見ると「またすごい若手が出てきたな」くらいの感覚かもしれませんが、海外の視点では、
「日本のハーフパイプは、また新しいタイプのモンスターを送り込んできた」
くらいのインパクトがある、と言っても大げさではないでしょう。
ミラノ・コルティナ五輪への期待値は?
2026年の ミラノ・コルティナ冬季オリンピック に向けて、各国メディアは「要注目の若手」をピックアップしていますが、その中にしっかり山田選手の名前が入っています。
紹介のされ方としては、
- 「日本男子ハーフパイプの新たな柱」
- 「平野歩夢の革新性と、戸塚優斗の安定感を併せ持つかもしれない存在」
- 「ダブルマックツイスト1080を武器に、メダルどころか金メダル候補」
といった、かなり期待度の高いトーンです。
もちろん、オリンピック本番で何が起きるかは誰にもわかりません。でも、
- すでにW杯で優勝している
- 新技をどんどん取り入れるタイプ
- まだ19歳で伸びしろしかない
ことを考えると、「海外の反応が過熱気味になるのも当然」と言えるポジションにいるのは間違いありません。
まとめ:ダブルマックツイストは“ただの大技”ではない
最後に、この記事のポイントを整理しておきます。
- 山田琉聖は、19歳にしてW杯優勝を経験した日本の若手ハーフパイプ選手
ユースオリンピック銅メダル、W杯複数回表彰台など、すでに“実績のある新星”です。 - 「ダブルマックツイスト1080」を大会本番でクリーンに決める、世界でも数少ないライダー
高さ・回転数・スタイルのすべてを合わせないと成功しない超高難度トリックを、コッパーマウンテンのW杯で見事に決め、94.50点という高得点で初優勝を飾りました。 - 海外メディアからは「Fresh and Innovative」「Effortless Style」などの言葉で高評価
高回転時代の中で、マックツイスト系を軸にした独創的なルーティンと、美しいスタイルが「新鮮で革新的」と受け止められています。 - SNSや動画コメントでも、ダブルマックツイストへの驚きと将来への期待の声が多数
コッパーマウンテン優勝の映像をきっかけに、海外ファンの間でも「次のスター候補」として名前が広まりつつあります。 - 世界ランキング的にも“話題だけの選手”ではなく、ガチのトップ層
FISやプロリーグ「The Snow League」のランキングでも上位に位置し、数字の面から見ても“世界クラス”であることがはっきりしています。
「ダブルマックツイストにコメント殺到」という見出しだけ見ると、少し大げさに感じるかもしれません。
でも実際には、
- 大技そのもののインパクト
- それを武器にW杯優勝まで持っていく勝負強さ
- 10代とは思えない完成度とスタイル
この3つが揃ってしまっているので、海外からの反応が大きくなっているのも、数字を追っていくと納得できます。
もしまだ、山田琉聖選手の「ダブルマックツイスト1080 Japan」が入ったランをちゃんと見たことがないなら、ぜひ一度フルのハイライト動画を探してみてください。
“ただの回転”ではなく、「世界がざわついた理由」が、映像を見ればきっとスッと腑に落ちるはずです。


