結論からいうと、問題になったのは『週刊新潮』2025年7月31日号に載った高山正之さんの連載コラム「変見自在」で、深沢潮さんらの名前を実名で挙げたうえで「日本名を使うな」と読める趣旨の記述があったことです。
そのため、差別的だという強い批判が起き、深沢さんは抗議し、新潮社はおわびを出し、その後この連載は終了しました。
また、全文を無料でそのまま読める公式公開ページは確認しにくく、まずは掲載号を特定したうえで、雑誌そのものや図書館などで当たるのが基本です。
新潮社の公式バックナンバー案内では、2025年7月31日号の発売日は2025年7月24日で、公式の雑誌バックナンバー販売は「発売号」と「その前の号」のみと案内されています。
先に整理するとこうです。
- 問題の掲載号は週刊新潮 2025年7月31日号
- 発売日は2025年7月24日
- 深沢潮さんらの実名記載が大きな争点になった
- 新潮社は2025年8月4日におわび文を掲載した
- 連載「変見自在」は2025年8月28日号で終了した
週刊新潮の高山正之コラムで何があった?
今回の問題は、高山正之さんの連載コラム「変見自在」第1144回をめぐって起きました。
新潮社の説明では、この回は2025年7月24日発売の『週刊新潮』7月31日号に掲載されています。
その後、このコラムの内容について、深沢潮さんをはじめ多くの人から「差別的である」「人権侵害にあたる」といった厳しい批判が出ました。
新潮社も2025年12月の説明文で、7月31日号のコラムをめぐってそうした指摘が多数寄せられたと明記しています。
つまり、ただ意見が強かったというだけではなく、実名を挙げながら、人のルーツや名前の使い方に踏み込んだ表現をしたことが、大きな問題として受け止められたわけです。
ここが、今回の件の出発点です。
高山正之コラムの「実名」は誰のこと?
報道によると、問題のコラムでは作家の深沢潮さんの名前が実名で挙げられていました。
さらに、深沢さんだけでなく、東北大学の明日香寿川教授や俳優の水原希子さんらの名前も挙げられていたと報じられています。
この「実名」が注目された理由ははっきりしています。
匿名の一般論ではなく、具体的な個人を名指しして批判したため、読んだ人が「これは対象となった本人への攻撃ではないか」と受け止めやすかったからです。
特に深沢潮さんは作家として活動している実在の人物で、今回の件では本人が記者会見を開いて抗議しています。
そのため、「誰が書かれたのか」という点は、問題の性質を理解するうえで避けて通れない部分になりました。
高山正之コラム全文は読める?掲載号・確認方法・注意点まとめ
まず掲載号は、『週刊新潮』2025年7月31日号です。発売日は2025年7月24日です。
ただし、いま「全文をそのままネットで無料で読みたい」と思っても、そこは簡単ではありません。
新潮社の公式ページは掲載号の情報までは示していますが、少なくとも確認できる範囲では、問題のコラム本文を公式サイト上で全文公開しているわけではありません。
しかも、新潮社の公式バックナンバー案内では、雑誌のバックナンバー販売は「発売号」と「その前の号」のみとされています。
そのため、いま公式ストアだけで当時号を取り寄せるのは難しいと見てよさそうです。
確認したい場合は、図書館、雑誌所蔵機関、中古流通、あるいは当時配信されていた電子雑誌サービスの保存状況を当たるのが現実的です。
なお、dマガジンではこの号に配信情報がありましたが、表示上は2025年10月24日までとなっていました。
ここで大事なのは、「全文を知りたい」ことと「無断転載された全文を読む」ことは別だという点です。
内容確認は大切ですが、ネット上の無断転載や切り取りだけで判断すると、文脈を見誤るおそれもあります。
深沢潮さんはなぜ抗議したのか?
深沢潮さんは、問題のコラムで名指しされ、「日本名を使うな」と受け取れる内容で差別を受けたとして、新潮社に文書での謝罪などを求めました。
朝日新聞の記事では、深沢さんが誌上で批判や反論をするための紙幅確保も求めていたと伝えています。
新潮社自身も、2025年8月4日の公式文書で、深沢さんの心を傷つけ、多大な精神的苦痛を負わせたことについて深くおわびすると述べました。
これは、単に世間が騒いだからではなく、当事者が明確に抗議し、出版社側も傷つけたことを認めたという流れを示しています。
深沢さんが抗議した理由は、言い換えると、自分の名前とルーツに関わる部分を、公の雑誌で否定的に扱われたと受け止めたからです。
ここは「気に入らない記事だった」という程度ではなく、人格や尊厳に関わる問題として受け止められた点が重いところです。
「日本名を使うな」とはどういう文脈だったのか?
報道では、問題のコラムは外国人が日本国籍を取得する問題について持論を展開したうえで、深沢さんらの名前を挙げ、「はっきり外人名で語るべき」「ならばせめて日本名を使うな」と結んだとされています。
ここで批判が集まったのは、名前の使い方を本人以外が決めるような書き方になっていたことです。
名前はその人のアイデンティティーに深く関わるものなので、「その名前を使うな」と言うこと自体が、人権や尊厳の問題として受け止められやすいテーマです。
もちろん、表現や評論には強い言い方が含まれることもあります。
ただ今回は、政治や政策の批評にとどまらず、個人の名前と出自に関わる表現へ踏み込んだことで、単なる辛口コラムでは済まされないと判断されたわけです。
週刊新潮・高山正之コラムはなぜ批判された?
いちばん大きい理由は、外国にルーツのある人たちを、実名を挙げて排除するように読める表現だったと受け止められたからです。
毎日新聞は、この内容が作家らへの差別的な内容だとして問題化したと報じています。
また、新潮社の2025年12月の説明では、問題の記述について「差別的である」「人権侵害にあたる」との厳しい批判を受けたと明記されています。
つまり、批判は一部の感情論ではなく、出版社自身も重く受け止めるレベルにまで広がっていたということです。
もう一つ重要なのは、校閲や編集の段階で止められなかったのかという点です。
2025年12月の新潮社の説明では、校了前に校閲部員の指摘があったのに、十分に検討されないまま掲載されたことが明らかにされています。
高山正之「変見自在」終了はなぜ?流れを時系列で整理
流れを簡単に並べると、こうなります。
| 日付 | 動き |
|---|---|
| 2025年7月24日 | 週刊新潮7月31日号発売、問題のコラム掲載 |
| 2025年8月4日 | 深沢潮さんが記者会見、新潮社がおわび文を掲載 |
| 2025年8月6日 | 新潮社が今後の取り組みを公表 |
| 2025年8月20日 | 週刊新潮8月28日号で「変見自在」最終回 |
| 2025年10月1日 | 新潮社が人権デューデリジェンス推進室を設置 |
朝日新聞によると、2025年8月20日発売号では、高山さんと編集部が協議して終了を決めたという説明が欄外に加えられていたとされています。
終了理由そのものは詳しく書かれていなかったものの、社内でも継続を疑問視する声が出ていたと報じられました。
その後、新潮社は12月の説明で、著者の意向を過度に尊重し、人権への配慮やチェック意識を十分に働かせられなかったことが原因だったと振り返っています。
この説明まで見ると、連載終了は単なる予定変更ではなく、今回の問題を受けた判断だったと理解するのが自然です。
新潮社はどう対応した?謝罪・説明・編集体制見直しの内容まとめ
まず新潮社は、2025年8月4日に公式サイトでおわび文を出しました。
そこでは、深沢潮さんの心を傷つけ、多大な精神的苦痛を負わせたことについて、深くおわびすると表明しています。
続いて8月6日には、人権デューデリジェンスの強化方針を公表しました。
新潮社は、人種、国籍、性別などに基づくあらゆる差別に反対するとしたうえで、担当役員の選任、担当部署の新設、社員教育、チェック体制の見直しなどを進めると述べています。
さらに12月25日の説明では、校閲作業の重層化、社内研修体制の強化、相談窓口の明確化、ケーススタディの活用、外部有識者の助言など、かなり具体的な再発防止策が示されました。
単なる「気をつけます」で終わらせず、組織として見直す姿勢を打ち出した点は押さえておきたいところです。
高山正之とはどんな人物?
高山正之さんは、1942年生まれのジャーナリストです。
新潮社の著者プロフィールによると、1965年に東京都立大学卒業後、産経新聞社に入社し、社会部デスクやテヘラン、ロサンゼルスの各支局長を務め、産経新聞夕刊1面で時事コラム「異見自在」を担当した経歴があります。
その後は帝京大学教授も務め、強い論調の時事評論で知られてきました。新潮社からも「変見自在」シリーズを含む多くの著書が出ています。
今回の件で注目された背景には、もともと影響力のあるコラムニストだったこともあります。
長く続いた連載で、読者も多かったからこそ、問題が起きたときの反響も大きくなったといえます。
今回の問題をどう見るべきか?週刊誌コラムと実名批判の境界線を考える
この問題を考えるうえで大事なのは、「表現の自由があるか」か「まったく自由がないか」かの二択ではないということです。
新潮社も、おわび文の中で言論や表現の自由は重要だとしつつ、その自由の領域は題材や社会状況によって異なり、時代とともに変化していくと述べています。
つまり今回問われたのは、意見を言うこと自体より、実名を挙げて、出自や名前の問題に踏み込み、尊厳を傷つけるように読める表現を雑誌が通したことです。
政治や社会への辛口批評と、個人の人格やルーツへの攻撃は、同じではありません。
もちろん、どこまでを許容するかは人によって考え方が分かれる部分もあります。
ただ、出版社自身が謝罪し、チェック不足を認め、連載終了と体制見直しまで進んだ以上、今回は「単なる賛否のあるコラム」ではなく、編集判断そのものが問われた件だったと見るのが妥当です。
FAQ
コラムが載ったのはいつの号ですか?
『週刊新潮』2025年7月31日号です。
発売日は2025年7月24日です。
深沢潮さんは何を求めたのですか?
報道によると、文書での謝罪と、誌上で批判・反論するための紙幅確保などを求めました。
新潮社は謝罪しましたか?
はい。
2025年8月4日に公式サイトで、深沢潮さんを傷つけ、多大な精神的苦痛を負わせたことについて深くおわびすると表明しました。
連載はどうなりましたか?
「変見自在」は2025年8月28日号掲載分をもって終了しました。
全文はネットで読めますか?
掲載号の特定はできますが、公式サイトで本文全文をそのまま公開していることは確認しにくいです。
当時号そのもの、図書館、所蔵機関、正規の電子雑誌サービスの記録などを当たるのが現実的です。
まとめ
今回の件は、週刊新潮の高山正之さんのコラムが強い表現だったから問題になった、というだけではありません。
深沢潮さんらを実名で挙げ、名前やルーツに関わる表現をしたことが、差別的で人権侵害にあたるのではないかと強く批判されたことが核心です。
その結果、深沢さんの抗議、新潮社の謝罪、連載終了、編集体制の見直しへと進みました。
全文を確かめたい場合は、まず掲載号を押さえたうえで、正規の手段で一次資料に当たるのがいちばん確実です。

