結論から言うと、Anyplace CEOの内藤聡さんは、大学時代に見た1本の映画がきっかけでシリコンバレーに単身乗り込み、2年間ほぼ無収入の「暗黒期」を経て、2017年にホテル・賃貸マッチングサービス「Anyplace」を立ち上げた起業家です。
出身大学など、公式には公表されていない情報もあります。
この記事では、わかっている事実と、まだはっきりしない部分をきちんと分けながら、内藤さんの歩みを時系列でわかりやすく紹介します。
細かい話に入る前に、基本情報を表でまとめておきます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 氏名 | 内藤 聡(ないとう さとる) |
| 生年月日 | 1990年4月17日 |
| 出身地 | 山梨県甲府市 |
| 現在の拠点 | アメリカ・サンフランシスコ |
| 肩書き | Anyplace, Inc. Co-founder & CEO |
| 渡米 | 大学在学中に語学留学、卒業後の2015年1月に単身移住 |
| 起業 | 2015年に会社設立、2017年にAnyplaceをローンチ |
| 主な実績 | 2018年Forbes 30 Under 30 Japan選出 |
内藤聡さんは1990年4月17日生まれ、山梨県甲府市の出身です。
いわゆる「海外の名門校でエリート教育」みたいなサクセスストーリーではなく、ごく普通に日本で育った人だという点は、意外と知られていません。
そこから今の「シリコンバレーの起業家」というポジションにたどり着くまでには、けっこう泥くさい紆余曲折があります。
内藤さんがアメリカに興味を持ったきっかけは、大学2年生のときに観た映画『ソーシャル・ネットワーク』だったそうです。
Facebookのマーク・ザッカーバーグ氏の創業ストーリーを描いた作品で、日本では2011年に公開されました。
「自分と年齢がそんなに変わらない若者が、世界にこれだけのインパクトを与えている」という衝撃が、その後の行動の原点になったといいます。
ここが面白いところで、最初から「起業するぞ!」と決めて動いたわけではなく、まずは単純に「シリコンバレーを見てみたい」という好奇心からのスタートでした。
先に正直にお伝えすると、内藤さんが卒業した大学名は、本人のインタビュー記事などでは公表されていません。
複数のメディア記事でも「大学卒業後に渡米」とだけ書かれていて、大学名までは触れられていないのが実情です。
わかっているのは、大学在学中にサンフランシスコへ語学留学をしていたことと、卒業に必要な単位を早めに取り終えていたため、卒業式を待たずにシリコンバレーへ向かったということです。
- 出身大学名:非公表(現時点で公式情報なし)
- 大学2年生で映画『ソーシャル・ネットワーク』に感化される
- 大学在学中にサンフランシスコへ語学留学
- 卒業に必要な単位は早めに取得
語学留学をしていた頃、内藤さんはシリコンバレーのスタートアップ事情を日本に伝えたくて「シリコンバレーによろしく」というブログを書き始めます。
特に大きな計画があったわけではなく、単純に「面白いから伝えたい」という気持ちで始めたブログでした。
ところが、このブログがベンチャーキャピタル・East Venturesの松山太河さんの目に留まります。
「うちでアソシエイトとして働かない?」と誘われたことがきっかけで、内藤さんは帰国後にEast Venturesで働き始め、本格的にスタートアップの世界に足を踏み入れることになりました。
趣味で始めたブログが就職先を引き寄せたという、なんとも今どきなエピソードです。
East Venturesでの経験を経たあと、内藤さんはいよいよ本格的にシリコンバレーへ移住します。
渡米したのは2015年1月1日。
この時点では、具体的にどんな事業をやるかは全く決まっていなかったそうです。
「いつか起業できたらいいな」くらいの気持ちで、まずは現地の空気を吸おうというノリで飛び込んだというのが、本人の言葉として残っています。
渡米後、内藤さんは同じタイミングでシリコンバレーに移住していた起業家・Kiyoさん(Chomp共同創業者)と親しくなります。
「いつか起業したい」と話す内藤さんに、Kiyoさんは「起業家の筋肉は、実際に起業して失敗しながらでしか身につかない。今すぐやったほうがいい」とアドバイスしたそうです。
この一言をきっかけに事業アイデアを相談していたところ、Kiyoさんから「僕がお金を出すから、会社にしなよ」とエンジェル投資を受け、2015年に会社を設立することになりました。
思いつきの延長のような流れですが、これが今のAnyplaceにつながる第一歩です。
会社を作ったからといって、すぐに成功したわけではありません。
最初に手がけたのは、Airbnbの売れ残った部屋を直前割引で販売するサービスでした。
しかしローンチ直後にAirbnb側から運営を禁止されてしまい、頓挫します。
その後も、トラックを運転して中古家具を回収・レンタルする事業など、いくつものアイデアを試しては上手くいかず、を繰り返しました。
収入がほとんどない状態で、エンジェル投資の資金を切り詰めながら生活していた時期もあったそうで、内藤さん自身がこの約2年間を「闇歴史」と呼んでいます。
何度も事業に失敗するなかで、内藤さんは「自分が本当に欲しいのに、世の中にまだないもの」を探す方向に発想を切り替えます。
当時、内藤さん自身が頻繁に引っ越しをしていて、そのたびに家具をそろえたり、電気・水道・Wi-Fiの契約をしたりする手間にストレスを感じていました。
アメリカの賃貸は1年契約が最低ラインで、途中解約には違約金がかかることも多く、柔軟性のなさにも不便を感じていたそうです。
そこで「ホテルに住んでしまえばいいのでは」と思いつき、サンフランシスコのホテルに片っ端から電話をかけ、月単位契約の交渉をしました。
実際に自分自身がホテル暮らしを試してみたところ、想像以上に快適だったことから、「このニーズを求める人は他にもいるはず」と確信し、今のAnyplaceの原型が生まれました。
最初は、月額8ドルのホームページ作成サービスで簡単なサイトを作り、地域掲示板に載せてみるという小さなテストから始めています。
試験的な反応が良かったことから事業として本格的に育て、2017年にホテルや家具付き物件の長期滞在マーケットプレイス「Anyplace」を正式にローンチしました。
同年、Uberの初期投資家として知られるジェイソン・カラカニス氏からも出資を受けています。
2018年にはForbes 30 Under 30 Japanに選出され、YouTube共同創業者のスティーブ・チェン氏からも出資を受けたことが伝えられています。
2020年以降はコロナ禍によるリモートワークの広がりを受け、仕事環境が整った物件を軸にしたモデルへとサービス内容を調整していったようです。
展開国数や都市数は、記事の時期によって14カ国・43都市、23カ国・70都市、65カ国・400都市など数字に幅があり、事業拡大とともに変動してきたことがうかがえます。
そのため、現時点での最新の正確な数字については、公式サイトでの確認をおすすめします。
- 1990年:山梨県甲府市に生まれる
- 大学2年生:映画『ソーシャル・ネットワーク』を見て渡米を意識する
- 大学在学中:サンフランシスコへ語学留学、ブログ「シリコンバレーによろしく」を開始
- 帰国後:East Venturesでアソシエイトとして勤務
- 2015年1月:大学卒業と同時に単身シリコンバレーへ移住
- 2015年:Kiyoさんのエンジェル投資を受け会社設立、以後2年ほど試行錯誤が続く
- 2017年:Anyplaceをローンチ、ジェイソン・カラカニス氏らから出資を受ける
- 2018年:Forbes 30 Under 30 Japanに選出
- 2020年〜:コロナ禍を経てサービス内容を調整、資金調達も継続
Q. 内藤聡さんはどこの大学出身ですか?
A. 現時点で公表されている情報からは、具体的な大学名は確認できませんでした。わかっているのは、大学在学中にサンフランシスコへ語学留学をしていたことと、大学卒業と同時に渡米したという事実です。
Q. なぜアメリカで起業しようと思ったのですか?
A. 大学2年生のときに見た映画『ソーシャル・ネットワーク』がきっかけで、シリコンバレーに強い興味を持ったことが出発点です。現地で出会った先輩起業家からの後押しもあり、渡米後に起業に至りました。
Q. Anyplaceを始める前は何をしていましたか?
A. Airbnbの売れ残り部屋を割引販売するサービスや、中古家具のレンタル事業など複数の事業に挑戦しては上手くいかず、約2年間、本人いわく「闇歴史」と呼ぶ試行錯誤の時期を過ごしています。
Q. Anyplaceはどんなサービスですか?
A. ホテルや家具付き物件を、通常の賃貸契約のような面倒な手続きなしで、月単位など柔軟な期間で借りられるようにするマーケットプレイスです。出張者や留学生、リモートワーカーなどに利用されています。
内藤聡さんの経歴は、決してエリートコースの一直線ではなく、映画に触発された好奇心、留学中に始めた趣味のブログ、現地の先輩からの一言、そして2年間の失敗続きという、地に足のついた積み重ねでできています。
出身大学のような詳細な学歴情報はまだ公表されていませんが、渡米のきっかけや起業までの流れは、本人のインタビューを通じて具体的に語られています。
「自分が本当に欲しいものを作る」というシンプルな発想から生まれたAnyplaceが、その後グローバルなサービスへと成長していった過程は、これから何かに挑戦したいと考えている人にとってもヒントになりそうです。

