スノーボード女子ハーフパイプで世界トップクラスの実力を持つ小野光希(おの みつき)選手。
日本のニュースやSNSでも「高さがエグい」「空中で止まって見える」と話題ですが、その評判は日本だけではありません。
この記事では、
- 海外メディアは小野光希をどう見ているのか
- どの大会の滑りが特に話題になったのか
- なぜここまで“高さがエグい”と言われるのか(技術的な理由)
を整理していきます。
海外メディアは小野光希をどう評価している?
まずは、海外のスノーボード専門メディアや公式サイトがどう書いているかをまとめます。
FIS公式サイト「huge amplitude(巨大な高さ)」と紹介
国際スキー・スノーボード連盟であるFISは、2023年のトヨタU.S.グランプリ・マムモス大会(アメリカ)で、小野選手について「huge amplitude(巨大な高さ)」という表現を使っています。
この大会では、
- 会場:Mammoth Mountain
- 種目:スノーボード女子ハーフパイプ
- 結果:小野光希が優勝
という内容で、公式レポートの中で「大きな高さ」「攻めの滑り」が、はっきり強調されています。
つまり、「高さがエグい」という日本語での評価は、海外公式の目線でも同じだと言ってよさそうです。
Red Bull「massive spins and clean style(大きな回転とクリーンなスタイル)」
エクストリーム系スポーツを多く扱うRed Bullの公式アスリートページやハーフパイプ特集では、小野選手について
「massive spins and clean style」
(大きなスピンとクリーンなスタイルで知られる)
と紹介しています。
ここで言っている「massive(マッシブ)」は、
- 単純に「サイズが大きい」
- 迫力があってインパクトが強い
というニュアンスを含んでいて、「高さ」「回転の大きさ」「見た目のインパクト」がセットになって評価されていることが分かります。
海外記事「世界のハーフパイプシーンを沸かせている」
イギリス発のウィンター系メディアの記事では、小野選手について
「世界のハーフパイプシーンでファンをスリリングにさせてきた」
といった内容で紹介されています。
- 2019年頃からすでに世界の舞台で活躍
- ワールドカップの表彰台常連
- まだ若いのに、すでに“見るだけで会場を沸かせる存在”
という文脈で語られており、「ファンを熱狂させるライダー」として位置づけられています。
X Games公式「日本の若きスーパーパイプ・スター」
ウインターアクションスポーツの祭典・X Games Aspen 2024の公式アスリート紹介でも、小野選手は
- アスペン2024で女子スーパーパイプ銀メダル
- 2023〜2024年のワールドカップで6勝し、2年連続クリスタルグローブ獲得
- 「日本女子ハーフパイプの若きスター」
という位置づけで紹介されています。
このように、海外メディアは
- 「高さ(amplitude)」
- 「大きなスピン(massive spins)」
- 「クリーンなスタイル(clean style)」
という3つのポイントをセットで語ることが多く、「とんでもない高さなのに、着地までキレイ」という部分をかなり高く評価していることが分かります。
どの大会で“高さがエグい”と騒がれたのか?
次に、「海外の反応」が特に大きかった大会をざっくり整理してみます。
2023年 マムモス(トヨタU.S.グランプリ)
先ほど触れた、アメリカ・カリフォルニア州のマムモスで行われたワールドカップ。
- 小野選手が優勝
- FIS公式が「huge amplitude(巨大な高さ)」と表現
- 世界中から集まった選手と並んでも、飛び抜けた高さが目立った
という流れで、海外ファンの間でも
- 「日本の若い子が、とんでもない高さで飛んでる」
- 「この高さであの安定感はやばい」
と、SNSやコメント欄で話題になりました。
2023–24シーズン ワールドカップ連勝
2023–24シーズンのワールドカップでは、
- ラークス(スイス)
- マムモス(アメリカ)
- カルガリー(カナダ)
と3連勝を達成し、年間総合優勝(クリスタルグローブ)も手にしています。
「3大会連続で優勝」という結果はもちろんですが、海外メディアのレポートを見ると、
- どの会場でも高さが安定している
- プレッシャーのかかる最終ランでも、しっかり決めるメンタルの強さ
といった点が繰り返し取り上げられ、「高さ+安定感」のセットで評価されているのがわかります。
LAAX OPEN 2024 優勝
スイスの人気大会Laax Openでも、小野選手は2024年の女子ハーフパイプ優勝者として大きく取り上げられました。
- ナイトゲーム(夜の決勝)で、ライトに照らされた巨大パイプを飛び抜ける高さ
- 会場を埋めた観客の歓声
- 海外の中継・ハイライト動画で、リプレイが何度も流される
こうした“見た目のインパクト”もあり、YouTube や各国のスポーツニュースでは「ビッグエアの連続」「信じられない高さ」といったコメントが並びました。
アスペン(U.S.グランプリ・X Games)での高さ
アメリカ・コロラド州Aspenで行われた大会も、海外の目線が集まった場面です。
- アスペンのU.S.グランプリで優勝し、7勝目のワールドカップ勝利を達成
- 同地で開催されたX Gamesでも銀メダルを獲得
アメリカの放送局NBC Olympicsのハイライト動画では、タイトルや説明文に
「Mitsuki Ono flies through the air in women’s snowboard halfpipe in Aspen.」
(女子ハーフパイプで空を飛ぶように滑る小野光希)
という表現が使われており、ここでも「飛び方=高さ」にフォーカスしていることが分かります。
実況・解説や海外ファンはどこを見ている?
海外の実況やSNSのコメントを見ると、「高さがエグい」と言われる理由が、もう少し細かく見えてきます。
1発目(ファーストヒット)の高さ
ハーフパイプの解説では、よく
- 「まず最初の1発目の高さが勝負」
- 「1発目が高いと、その後の流れも乗ってくる」
と説明されます。
小野選手は、この1発目の高さがとにかく目立ちます。
海外の実況でも、
- 「ファーストヒットがとにかく高い」
- 「最初からパイプの一番上を使い切っている」
という意味のコメントが多く、1本目のジャンプから会場が「おおっ」と湧くシーンがよくあります。
高さが落ちない「通しの強さ」
ハーフパイプは、1本の中で4〜5発の技を続けて出していきます。
- 最初は高く飛べても、後半でスピードが落ちて高さが下がる
- 難しい回転を入れると、高さと安定感が犠牲になる
という選手も珍しくありません。
ところが小野選手は、
- 後半の技でも、目に見えて高さが残っている
- 難しいスピンを連続しても、スピードが落ちにくい
という点が評価されています。
海外の大会レポートでも、「高さと難度のバランスが非常に高い」「ラン全体を通して安定して高い」といった書き方が目立ちます。
「着地がきれい」「ランディングがクリーン」
高さだけでは、採点は伸びません。
どれだけ高く飛んでも、
- 着地でバランスを崩す
- 両手をついてしまう
- ずるっと流される
と減点になります。
Red Bullやヨーロッパメディアの記事では、小野選手について
- 「clean style(クリーンなスタイル)」
- 「スタイリッシュで安定したラン」
といった言葉が何度も使われています。
高さだけでなく、
- ボードの角度
- 体の伸び方
- 着地の向きや流れ
が整っているため、高さと同時に「美しさ」も評価されていると言えます。
なぜここまで“高さがエグい”のか?技術的な理由
ここからは、少しだけ技術的な話をしながら、「なぜこんなに高さが出るのか」を整理します。
難しい専門用語はできるだけ避けるので、イメージで読んでみてください。
スピードの使い方がうまい
ハーフパイプで高さを出すには、とにかくスピードが大事です。
- パイプの下から上に向かって滑るとき
- ボードのエッジ(板の側面)でしっかり雪をつかむ
- 無駄な減速をせずに、壁を“駆け上がる”
このときに少しでも「スピードロス」があると、高さが一気に落ちます。
海外の大会レポートを見ると、小野選手の滑りは
- 「パイプの中でスピードが落ちにくい」
- 「加速した勢いを、そのまま高さにつなげている」
といった書き方をされることが多く、スピードの使い方のうまさが、海外から見ても際立っていることが分かります。
体が小柄だからこその回転スピード
公式プロフィールによると、小野選手は身長150cm台と比較的小柄な選手です(2020年時点の情報)。
体が大きくて重い選手に比べると、
- 空中で体をコンパクトにまとめやすい
- 回転を素早く行いやすい
というメリットがあります。
これによって、
- 高さを出しても、しっかり回転を回し切れる
- 高さと難しいスピンを両立しやすい
という、採点上とても有利な状態を作り出せています。
海外メディアが「massive spins(大きなスピン)」と書くのは、単に回転数が多いだけでなく、「高さがある状態で、しっかり回し切っている」ことへの評価だと考えられます。
メンタルの強さが高さを支えている
もうひとつ大事なのがメンタル面です。
- 高さを出せば出すほど、怖さも増える
- 転べば大きなケガにつながるリスクもある
にもかかわらず、小野選手は
- 決勝のプレッシャーがかかる場面でも、攻めた高さを出し続ける
- 1本目で大きな点数を出し、他の選手にプレッシャーをかける
という滑りを見せることが多く、こうした“勝負強さ”も、多くのメディアに取り上げられています。
高さを出すには、「怖さに打ち勝つメンタル」が必要であり、そこまで含めて海外から評価されていると言えるでしょう。
「高さ」以外に、海外が絶賛しているポイント
タイトルは「高さがエグい」ですが、海外メディアの文章をよく読むと、それだけではありません。
「クリーンなスタイル」「美しさ」
先ほども触れた通り、Red Bull や各種ガイド記事では
- 「clean style」
- 「emerged as one of the leading stars on the halfpipe scene(ハーフパイプシーンを代表するスターの一人)」
といった表現が使われています。
これは、
- 手足の伸び方が美しい
- ボードの向きや角度に“クセ”が少ない
- いわゆる“見ていて気持ちいい滑り”
といった部分を評価していると言えます。
高さだけが目立つ選手もいますが、小野選手の場合は「高さ+クリーンさ」の両立が、特に海外目線で光っているようです。
「コンボ(技のつなぎ)がうまい」
アメリカの大会レポートでは、アスペンの優勝ランについて
- フロントサイド900
- バックサイド540
- フロントサイド720
- キャブ900
- スイッチバックサイド540
といった技の流れが、具体的に紹介されています。
ただ単に難しい技をバラバラに出しているのではなく、
- グラブ(板をつかむ動作)の入れ方
- 回転方向の切り替え方
- 難度の上げ下げのバランス
などがよく考えられているため、解説者目線から見ると「コンボが美しい」「構成がうまい」という評価につながります。
「若さ」と「実績」のギャップ
また、海外の特集記事では、
- まだ20代前半という若さ
- すでにジュニア世界選手権2連覇・ユース五輪金メダル・ワールドカップ総合優勝・世界選手権のメダル……と実績が山ほどある
という、「年齢とキャリアのギャップ」にも触れています。
海外ファンからすると、
「この年齢でこの高さ、この安定感、この実績…今後どうなっちゃうの?」
という“末恐ろしさ”込みで、小野選手を見ている印象があります。
海外ファンのSNSでの反応を日本語にすると…
英語やその他の言語で書かれたコメントを、日本語にざっくり訳すと、次のようなニュアンスが多く見られます(あくまで要約・意訳です)。
- 「彼女の高さはクレイジー(crazy high)」
- 「どうやったらあんなに高く飛べるんだ」
- 「スピードを殺さずに、あの高さで回して、しかも着地がきれいなのが信じられない」
- 「日本のライダーは全員レベルが高いけど、その中でも小野は別格」
実際の英単語としては、
- insane(ヤバい)
- unreal(現実とは思えない)
- huge / massive(めちゃくちゃ大きい)
- so clean(すごくきれい)
といった表現がよく使われており、これを日本語にまとめると、
「高さがエグいのに、めちゃくちゃきれい」
という一言に集約されると言っていいでしょう。
ミラノ・コルティナ五輪へ:海外から見ても“メダル候補”
2026年のMilano Cortina 2026 Winter Olympicsでも、小野選手は「有力メダル候補」として海外メディアに何度も名前が挙がっています。
女子ハーフパイプは、
- アメリカのChloe Kim
- 韓国のGaon Choi
- 日本の他の若手ライダー
など、スター選手がひしめく激戦区ですが、
その中で「高さ」と「クリーンさ」を武器に戦う小野光希は、海外から見ても「絶対にチェックしておくべきライダー」として認識されています。
まとめ
最後に、この記事のポイントを整理します。
小野光希への海外の反応のポイント
- FIS公式が「huge amplitude(巨大な高さ)」と表現
- マムモスのワールドカップ公式レポートで、高さがはっきり強調されている。
- Red Bullなどが「massive spins and clean style」と紹介
- 大きなスピンとクリーンなスタイルを持つ、ハーフパイプ界のスターとして位置づけられている。
- X Games・ワールドカップの結果を通じて“世界を沸かせる存在”に
- アスペンでの銀メダル、ワールドカップ連勝、クリスタルグローブ獲得など、実績も十分。
- 技術的には「スピードの使い方」「小柄さを生かした回転」「メンタルの強さ」が高さを支えている
- スピードを落とさずに壁を駆け上がる
- 小柄だからこそ、高さと回転を両立しやすい
- プレッシャーの中でも攻めの高さを出し続けるメンタル
- 海外ファンのコメントを一言でまとめると…
- 「高さがエグいのに、ランディングまできれい」
- 英語では “crazy high, so clean” といったニュアンスの言葉が多い。
おわりに:これから観戦するときの“推しポイント”
もしこれから、
- ワールドカップの中継
- X Games のハイライト
- オリンピック本番の女子ハーフパイプ
を見る機会があれば、ぜひ次のポイントを意識してみてください。
- 1発目の高さ(ファーストヒットがどれくらい飛んでいるか)
- 2発目以降も、どれくらい高さが落ちずに続いているか
- 高さがあるのに、着地のブレがどれくらい少ないか
- スピンの回転数と、ボードのつかみ方(グラブ)のキレイさ
こうした視点で見ると、「あ、本当に高さがエグいんだな」「だから世界中が騒いでいるのか」というのが、映像越しでもはっきり伝わってくるはずです。
小野光希は、ただメダルを狙うだけの選手ではなく、
「見る人をワクワクさせる“高さ”と“美しさ”を持ったライダー」です。
次にテレビや配信で彼女の名前を見かけたら、
ぜひ「海外の解説者やファンも、今この高さを見て騒いでいるんだな」と思い出しながら、じっくり観戦してみてください。




