箱根駅伝で山登りのエースとして注目されている
日本大学・鈴木孔士(すずき こうじ)選手。
「卒業後は実業団に行くのか? それとも普通に就職して競技はやめるのか?」
気になっているファンの方も多いと思います。
結論から言うと――
鈴木孔士選手は「実業団チームで競技を続ける」ことが大学公式の記事で紹介されています。
ただし、どの企業・どのチームかまでは、まだ公表されていません(2025年12月28日時点)。
この記事では、
- 鈴木孔士選手ってどんな選手?
- 進路は「実業団で競技継続」でほぼ確定な理由
- どんなタイプの実業団チームが候補になりそうか(あくまで一般論)
- 一般企業就職との違い
- 実業団での「伸びしろ」と今後の楽しみ方
を整理していきます。
※この記事の内容は、2025年12月28日時点の公開情報をもとに書いています。
その後、所属チーム名などが公式発表された場合は、最新情報を優先してください。
鈴木孔士はどんな選手?プロフィールを整理
まずは、基本情報からサッとおさらいします。
プロフィール
- 名前:鈴木 孔士(すずき こうじ)
- 生年:2003年12月12日生まれ(2025年度で大学4年)
- 出身:新潟県
- 出身校:中越高校 → 日本大学 法学部
- 所属:日本大学 陸上競技部 特別長距離部門
ベスト記録(主なもの)
- 5000m:14分32秒88(高校~大学初期の記録)
- 10000m:28分45秒60(2024年)
- ハーフマラソン:1時間2分52秒(2025年)
10000mで28分台、ハーフで62分台というのは、
実業団長距離選手としても通用するレベルです。
箱根駅伝常連校のエース級と同じゾーンと言ってよいでしょう。
高校時代:中越高校のエースとして全国へ
中越高校時代は、全国高校駅伝などでチームを引っ張る存在。
朝日新聞系の「4years.」では、「未来のスター候補」として名前が挙がっていました。
5000mでチーム上位のタイムを持ち、
「コツコツ力をつけてきた実直なランナー」と紹介されています。
大学時代:日本大学で「山のスペシャリスト」に
日本大学では、箱根駅伝に複数回出場しています。
- 第100回箱根駅伝(2024年):8区を担当
- 第101回箱根駅伝(2025年):5区山登りを担当し、区間15位で順位を2つ押し上げる
特に第101回大会では、
小田原から芦ノ湖までの過酷な山登りを走り切り、
チームの順位を上げてゴールテープを切りました。
大学公式の記事では、
「山登りに再挑戦するため、夏から距離走を積み重ねてきた」
「小学校の卒業文集に『日大で5区を走って区間賞を獲る』と書いていた」
といったエピソードも紹介されています。
まさに、「箱根の山に人生をかけてきたランナー」と言っても大げさではありません。
進路は「実業団チームで競技継続」でほぼ確定
では本題の「進路」の話です。
大学公式インタビューにハッキリ書かれている
2025年11月1日付で公開された
日本大学の特集記事「『古櫻復活』を誓い 箱根路に向けたそれぞれの夏(1)」の中で、
鈴木孔士選手について、次のような内容が書かれています。
- 箱根5区の山登りへの思い
- 夏合宿での練習の様子
- 教育実習で母校の中越高校に戻ったエピソード
- そして最後に
「卒業後は実業団チームでフルマラソンにも挑戦する」
という進路の記述
つまり、
大学側が公式に「卒業後は実業団チームに進む」と明記している
ということになります。
このため、
- 「一般企業に就職して競技は学生まで」
ではなく、 - 「企業に所属する実業団チームで、競技を続ける」
という進路でほぼ確定と言ってよさそうです。
以前から「フルマラソンへの挑戦」を口にしていた
2024年の箱根駅伝前に行われたインタビューでは、
鈴木選手は
- 「箱根駅伝を通じてステップアップしたい」
- 「将来的にはフルマラソンにも挑戦したい」
- 「“箱根から世界へ”という言葉を体現したい」
と話しています。
このコメントと、
「卒業後は実業団でフルマラソンに挑戦する」という大学公式の文章は、
きれいにつながっています。
箱根 → 実業団 → フルマラソン → その先の世界
という、長いロードマップを
すでに自分の中に描いているように見えます。
有力候補先は?どんな実業団チームが考えられるのか
ここが一番気になるポイントかもしれませんね。
ただ、先に大事なことをはっきりさせておきます。
2025年12月28日時点で、鈴木孔士選手の「具体的な所属チーム名」は公表されていません。
少なくとも、
- 大学公式サイト
- 大手陸上メディア(陸上競技マガジン、月陸Online など)
- 大手ニュースサイト
を見ても、
「○○(企業名)に加入決定」といった情報は見当たりません。
そのため、
ここから先は「一般的な話」+「記録レベルから考えられる可能性」という形でお話しします。
① 記録レベル的には「実業団の主力候補」
さきほど触れた通り、
- 10000m:28分45秒60
- ハーフ:1時間2分52秒
という記録は、
多くの実業団チームがリクルートの目安とするレベルに十分届いています。
特に、
- 箱根5区の山登り経験がある
- ハーフで62分台を持っている
- 長距離のスタミナ型
という点は、
「将来マラソンで勝負したい実業団チーム」にとって
とても魅力的なポイント
です。
② 出身地・つながりから見える「タイプとしての候補」
鈴木選手は新潟県出身(中越高校)で、
大学4年の2025年も、新潟県の記録会にOBとして参加し、
現役選手たちと一緒に走っています。
このことから、
- 地元・新潟とつながりを持ち続けている
- 指導者や後輩との関係を大切にしている
というタイプの選手であることがわかります。
「じゃあ新潟の実業団に行くの?」
とつい考えたくなりますが、
現時点では、どこのチームかを特定できる情報はありません。
一般的に、長距離の実業団チームは
- 自動車メーカー系(トヨタ、ホンダなど)
- 電機・精密機器メーカー
- 鉄道・物流系
- 金融・保険系
- 地元企業を母体とする地域密着型チーム
など、かなり幅広いです。
鈴木選手のような記録を持つ選手なら、
- 全国実業団駅伝(ニューイヤー駅伝)を目指す有力チーム
- 地域密着型でマラソン育成に力を入れるチーム
のどちらに行っても不思議はありません。
ただし、
具体的な企業名を「ここだろう」と断定するのは、
情報がない以上、完全な憶測になってしまいます。
この記事では、あえて
「このチームに行くだろう」という名指しはしない
というスタンスで書いています。
「実業団」と「普通の就職」って何が違うの?
タイトルにもある
「実業団か就職か?」
という疑問。
ここで一度、言葉の整理をしておきましょう。
実業団=企業に所属しながら、競技が「仕事」になる道
実業団選手も、身分としては会社員です。
会社と雇用契約を結び、お給料をもらいます。
ただし、
- 日々のメイン業務:練習・レース・合宿
- 会社の看板を背負って大会に出場
- 企業イメージアップやPRも役割の一つ
という点で、
一般的なオフィスワークとはかなり中身が違います。
多くの場合、
- 若い現役の間は「競技中心」
- 引退後に社業(普通の部署)へ本格的に移る
という流れになります。
一般企業就職=競技は「趣味」か「市民ランナー」に
一方、
- 学生で競技を引退 → 一般企業に就職
というパターンだと、
仕事は完全に通常のビジネス業務が中心になります。
もちろん
- 実業団ではなく、社内クラブで走り続ける
- 市民ランナーとしてマラソンに出る
という道もありますが、
「箱根で培った実力を、世界や日本のトップレベルで発揮する」
という意味では、
やはり実業団に行く場合の方がチャンスは大きいと言えます。
鈴木孔士の場合は…
日本大学の公式記事で
「卒業後は実業団チームでフルマラソンにも挑戦する」
と書かれているので、
鈴木選手は
- 実業団ルートで、競技を「仕事」として続ける
という選択をした、ということになります。
実業団での「伸びしろ」:どこが強みになるのか
せっかくなので、
「実業団に行った鈴木孔士は、どんなところで伸びそうか?」
も、ファン目線で整理してみます。
① 山登りの経験+ハーフ62分台=マラソン適性◎
鈴木選手の大きな持ち味は、
- 箱根5区(山登り)を経験している
- ハーフマラソンで1時間2分台の実績
という「スタミナと粘り強さ」です。
マラソンで重要なのは、
- ペースを守る冷静さ
- 30km以降で粘るスタミナ
- 坂を含むコースへの対応力
などですが、
山登り経験者は、「長時間の苦しい区間を我慢し続ける感覚」を
身体で理解しています。
そこに、実業団で
- 週の走行距離アップ
- より質の高いロング走
- 海外合宿や高地トレーニング
などが加われば、
フルマラソンでも大きく伸びる可能性があります。
② メンタルの強さと「物語性」がある選手
大学のインタビューでは、
- ゴール前で中学の恩師を見つけてラストスパートした話
- 甲子園に出た母校野球部の控え選手から刺激を受けた話
- 教え子たち(高校生)の受験に、自分の走りでエールを送りたいという思い
など、「人とのつながり」を大事にするエピソードが多く語られています。
こうした選手は、
- 苦しい場面で人の顔を思い出して粘れる
- 応援されることでさらに力が出る
というタイプが多く、
マラソンでも大事な「心のスタミナ」を持っていると考えられます。
ファンとして、今からできる応援のしかた
「具体的な所属チーム名」が出ていない今でも、
ファンとしてできることはたくさんあります。
① まずは箱根駅伝2026での走りを見届ける
2026年の第102回箱根駅伝でも、
鈴木選手は3度目の箱根路に挑むエントリーメンバーとして紹介されています。
本人も
- 「シード権争いに貢献したい」
- 「見ている人の心を熱くする走りをしたい」
とコメントしています。
進路の話はもちろん大事ですが、
まずは学生ラストランの走りをしっかり見届けるのが、
ファンとして一番の応援になるはずです。
② 所属チームが発表されたら、すぐチェック
例年、箱根駅伝後〜春にかけて、
- 各実業団チームの「新加入選手紹介」
- ニューイヤー駅伝のエントリー
- 地方大会の結果
などから、
新社会人ランナーの所属が分かることが多いです。
鈴木選手の所属が発表されたら、
- チームの公式サイト・SNSをフォロー
- レース結果をチェック
- ニューイヤー駅伝や都道府県駅伝での走りを見る
といった形で、
「大学→実業団」へとステージを上げた姿を追いかけていきたいですね。
まとめ|鈴木孔士の進路は「実業団でフルマラソンへ」
最後に、この記事の内容をギュッとまとめます。
箱根の山から始まった鈴木孔士選手の物語は、
ここで終わりではなく、実業団・フルマラソンという次の章に進んでいきます。
「どこのチームに行くのか?」というワクワクを楽しみつつ、
まずは箱根駅伝2026での走りをしっかり目に焼きつけておきたいですね。

